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糠漬けは日本民族の偉大なる知恵の産物である

最近、音楽家や美術家や落語家に世襲が行われまくっているのだが、俺に言わせれば「芸術に世襲なし」だ。

芸術はその芸術家の「才能」によって作り出されるので、世襲しようがないのだ。芸術だけは、血統や努力ではいかんともしがたいものがあるのだ。

俺が高校生の頃、同じ学年に、小説家の胡桃沢耕史の息子がいたのだが、彼の同級生たちは「おい! 胡桃沢、小説を書いてみろ!」ってからかっていたけど、俺は「書ける訳がないだろ!」と彼に代わって言い返してやった。

シェークスピアは皮手袋商人の息子であり、司馬遼太郎は薬局屋の息子である。もしも、シェークスピアが皮手袋商人を世襲していたら、我々は『ロミオとジュリエット』の話をあれほど感動できなかったであろう。もしも、司馬遼太郎が薬局屋を世襲していたら、『竜馬がゆく』を読んで胸をトキメかすことはできなかったであろう。

才能ある者はいつどこで出現してくるかは解らないのだ。芸術家は或る日突然にボコッと現れてくるものなのである。それゆえ、芸術は、「子孫による継承」をすべきではなく、「芸術の器の継承」をすべきなのである。

日本に芸術の器があれば、才能を持つ者たちが至る所で活躍できるようになるのである。

糠床も同じである。家族の者にどういう者がいようとも、糠床をしっかりと保ち、継承していくと、家族の者たちの健康を守ることができるのだ。

糠漬けは日本特有のものだ。中国や韓国に糠床があると思いきや、なんと糠床は日本が発祥の地なのである。

糠漬けは、野菜に含まれているビタミンとミネラルを飛躍的に増加させる優れた漬物なのである。ビタミンとミネラルの不足で不妊症を発症している不妊症患者たちにとっては、絶対に食べなければならないものである。

しかも、糠漬けは体を冷やす野菜を体を温める野菜に変えるという優れた現象を引き起こしてくれるのだ。キュウリやナスや大根は、そのまま食べると体を冷やしてしまうのだが、糠床に1晩漬けるだけで、体を温める野菜に変えてしまうのだ。冷え性に悩んでいる不妊症妻たちにとっては、絶対に食べなければならないものである。

夫婦二人暮らしの場合、糠床を持っていないというのは、結構多いのではないだろうか? 「糠くさいのはイヤ!」と我儘をいっていると、後で不妊症というシッペ返しが来るのだ。

糠床の作り方は、壷に糠を入れ、そこに天日塩と水を入れて掻き回す。そこに貰い受けた「糠床の種」を入れて掻き回して出来上がり。「糠床の種」は自分の母親から貰おう。

糠床は1ヶ月程度すると、美味しくなる。

糠床を不妊症に効くようにするためには、糠床をバージョンアップすることをお勧めする。まず、玉子の殻を細かく砕いて、糠床に入れる。こうすると、カルシウムの摂取量がアップするのだ。

更に、唐辛子を細かく砕いて入れると、辛味のある糠漬けができ、しかも体を温める効果がアップするのだ。

糠床は毎朝食べ、その際に糠床を深く掻き回して、次の野菜を入れると、より美味しい糠漬けが出来上がる。

また、糠床はガラスの蓋で蓋をしてしまうと、菌が呼吸できなくなり、糠床が腐ってしまうので、ザルで蓋をするようにする。これは意外と知られていないテクニックだ。市販されている糠床用の壷はみなガラスの蓋で蓋をするようになっているのだ。

糠床を日々掻き回していると、肌は艶々になり、皮膚病とは無縁になるから、非常にありがたいのだ。糠くさいのを嫌わずに、糠床をちゃんと掻き回そう。

不妊症の夫婦に共通するのは、家に糠床がないということだ。結婚して、ドタバタしながら新婚生活を始めると、ついつい糠床の存在を忘れてしまうからだ。しかも、都会的なオシャレに拘る女性たちは、まず糠床を嫌って、家に糠床を備えないという傾向にある。

しかし、その報復措置こそが、「不妊症」なのだ。

不妊症患者たちにとって、糠床は絶対に必要なものだ。

糠床は日本民族の偉大なる知恵の産物なので、大いに利用して、不妊症を撃退していこう!

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