体外受精の問題点
●なぜ、体外受精の費用は高いのか?
不妊症の女性たちが、人工授精から体外受精に切り替えた時、一番ビックリするのが、値段の高騰であろう。体外受精になると、値段は10倍に跳ね上がってくるのだ。
医者の肩を持つわけではないが、人工授精は誰でもできるものだが、体外受精は職人技が要求されるのだ。医者なら誰でもできるものではなくなり、産婦人科の医者といえども、高い技術が求められるのだ。
高すぎると思う体外受精の値段は、実はその技術料とすれば適正な値段であるのだ。日本のように国民健康保険が整い、医者に大幅な特権を与えている国だからこそ、不妊症の女性なら誰でも受けられるようになっているが、アメリカ合衆国や西ヨーロッパを除けば、体外受精は誰もが受けられる治療ではないのだ。
だが、値段が高いと言っても、高度な技術が要求されるので、逆にいえば、これに手を出してくる医者は限られてくるので、不妊症の女性たちがにとっては、人工授精とは打って変わって、高度な医療を受けられるということなのである。
●体外受精の成功率
では、体外受精の成功率を見てみよう。
体外受精の妊娠率は「22%」であり、出産率は「15%」である。
体外受精では、高度な技術が要求されるので、確率の範囲は、最低でも最高でも、それほど差がないのだ。この点は、体外受精を受ける不妊症の女性にとって、非常に嬉しい点である。
日本で最高の名医でも、体外受精の妊娠率は「25%」である。
最高25%というのは、人工授精の名医の時と同じ数値であり、どうやら「25%」というのは人工授精や体外受精の限界の確率であるらしい。
日本で最低の医者であったとしても、体外受精の妊娠率は「18%」はいっていると思う。体外受精というのは、人工授精と違い、体外受精を行う医者たちが、似たような体外受精の医療テクニックを持っているので、妊娠率は似たような数値になるのだ。
ここでは、体外受精といっても、体外受精だけを言っているのではなく、「ギフト法」も、「シフト法」も、「顕微授精」も、すべて入れている。
というのは、これらは手術の遣り方は違えども、すべて「受精卵投入手術」と言ってよく、「体外受精」をやろうが、「ギフト法」をやろうが、「シフト法」をやろうが、「顕微授精」をやろうが、どれも同じ結果になるのだ。
ちなみに、これらの医学的な定義を述べておく。
「体外受精」とは、妊娠を目的として、体外に取り出した卵子と精子を培養液の中で受精分別させて、その受精卵を子宮内に移植する方法である。
「ギフト法」とは、卵子と精子を混ぜて、受精する前の段階で卵管に戻し、受精卵を作らせ、妊娠させる方法である。
「シフト法」とは、卵子と精子で受精卵を作り、卵管采に戻して、妊娠させる方法である。
「顕微授精」とは、顕微鏡で見ながら、受精卵を作り、子宮内に移植する方法である。
それゆえ、「体外受精」だろうが、「ギフト法」だろうが、「シフト法」だろうが、「顕微授精」だろうが、「受精卵投入手術」であることには変わりないのだ。
●体外受精は落ちこぼれ相手
体外受精の妊娠率を見て、「低いな」と思ってはならない。
不妊治療は、体外受精を遣り始めたからこそ、成功率が上昇したのである。
体外受精をやらなかった頃は、不妊治療の失敗率が90%以上だったのである。不妊治療を受けても、ほとんどの夫婦が泣き寝入りだったのである。体外受精をやったからこそ、不妊治療の成功率が10%~20%に上昇したのである。
しかも、体外受精は、人工授精が失敗し続けた不妊症の女性を相手にしており、一見数値は低くても、実は成果は高いのだ。体外受精は。落ちこぼれ相手に善戦しているのだ。
更に、体外受精は、現在の日本では医療テクニックが全国どこでもほぼ同じであり、成功率が低すぎる所がないのが特徴なのだ。これは人工授精の成功率が、全国各地でバラツキがあるのと大違いなのだ。
それゆえ、現在の日本では、人工授精と体外受精が、不妊治療で出産できた例の半分ずつを占めており、不妊治療で余程新しい技術が開発されない限り、この比率は変わらないと思う。
●なぜ、体外受精の成功率が低いのか?
だが、体外受精の妊娠率が22%、出産率が「15%」というのは、低いといえば低い数値なのである。
なぜ、体外受精が、高度な医療テクニックを駆使しながら、体外受精の成功率がこんなにも低いのか?
この原因は、人工授精の時とまったく同じなのである。
①着床障害を取り除いていない
不妊症の最大の障害は、「着床障害」である。これを取り除かなければ、体外受精をやっても、結果は同じなのである。このことは、日本における人工授精の最高の名医と、体外受精の最高の名医の、確率が「25%」とまったく同じということを見ても、着床障害を取り除かなければ、結果は同じになってしまうのだ。
ただ、決定的な違いが、出産率の違いである。人工授精が「5%」に対して、体外受精では「15%」である。3倍にも跳ね上がっているのである。これは、体外受精を行う時期が、漢方薬を服用してきた不妊症の女性にとって、漢方薬が効き始める時期だからである。不妊症を克服した女性の90%以上が漢方薬を服用していたという事実は、こういう所で、はっきりとした数値として出てくる。
不妊症の女性は、何はともあれ、まずは「水分過剰」と「食事過剰」をやめて、「着床障害」の原因を取り除くことに、全力を注ぐべきなのだ。これを取り除かない限り、何をやっても前進できないのだ。
②オルガズムのない受精
人間は他の動物たちと違い、オルガズムがあることによって、人口を増やしてきたのである。特に女性にとって、オルガズムによって子宮の活動を活発化させるということは、妊娠率や出産率を急激に上昇させることにつながるのである。
子宮はオルガズムに達した時に、もっとも動くのであって、女性が毎月行う生理など、オルガズムに比べれば、たかがしれた動きなのである。
女性がメイクラブでオルガズムに達すれば、女性ホルモンが大量に分泌されるので、黄体機能不全に苦しむことなどなくなるのだ。しかも、女性はオルガズムに達すると、「セックスフラッシュ」といって、発汗するので、水分過剰の解消に役立つのだ。
そして、何より、夫の愛を激しく感じるのは、メイクラブでオルガズムにイクのが一番効果があるのだ。
③殺伐とした病室
女性はムードを大切にするから、殺伐とした病室で、体外受精をやっても、確率は上がらないのだ。
体外受精を行う医者は、どうしてか、なぜかこの点を改善しない。
だが、不妊治療を行っている女医は、ちゃんと病室を美しく整えているのだ。男性と女性の違いが、はっきりと出てくる点である。
しかし、だからといって、女医が高成績を収めているわけではないのだ。高成績を収めているのは、寧ろ男性の医者の方なのだ。しかも、結婚していて、ちゃんと子供がいる男性たちなのだ。体型はスマートか、筋肉がしっかりとついている男性である。
こういう部分は、不妊症の女性たちの微妙な心理が露呈してくるので、男性の医者たちは、もう少し女医の意見を取り入れた方がいいと思う。女医も女性のことは女性が一番よく知っているなどと思いあがった考えを捨てて、男性の医者の意見を取り入れるべきだと思う。そうすれば、不妊治療の成功率は、少しは上昇すると思う。
●不妊治療の主流は、既に「体外受精」である
体外受精は、この技術が開発された当初は、大学病院などで行われていたが、1990年代から、個人クリニックがやりだし、成功率が上昇したのである。
この変化は、不妊治療の世界に地殻変動をもたらし、不妊治療の主流が、「人工授精」から「体外受精」に移ったのである。
しかも、不妊治療の主流が体外受精になることによって、不妊治療で高成績を収めている病院が、大学病院から個人クリニックにシフトしたのである。
不妊症の女性たちは、この不妊治療の世界における変化を見過ごさない方がいい。
というのも、現在、不妊治療を受けている不妊症の女性で、不妊治療に不満を垂れているのは、大学病院で不妊治療を受けている女性たちが圧倒的に多く、次いで、大きな病院で不妊治療を受けている女性なのである。
体外受精ができるような医者になると、大学病院や大病院で働くよりも、自分で個人クリニックを経営した方が儲かるので、非常に高い確率で独立してくるのだ。
そのため、大学病院や大病院に残っている医者の医療レベルが低下しているのだ。
病院で不妊治療を受ける時は、自宅の近くにあるからという単純な理由で受診するのではなく、ちゃんと自分で調べて、高成績を収めている病院を探すべきだろう。
病院での不妊治療は、或る意味、時間との勝負なので、医療レベルの低い病院で時間を無駄にできないのだ。
●体外受精の限界回数
体外受精にも、限界回数というのがある。
これ以上、手術を受けても、成功しませんよという回数である。
体外受精は4回が限界である。
顕微授精は5回が限度である。
受精卵投入手術では、まずは体外受精を受けさせ、それでも成功できなかった場合は、顕微授精に進むので、こういう統計が出てくるのだ。
「ギフト法」や「シフト法」は、体外受精や顕微授精に比べれば、まだまだ主流ではないのだ。
受精卵投入手術が、人工授精と決定的に違うのが、受精卵投入手術は女性の体に非常な負担をかけるということである。そのため、不妊症の女性が何度も、受精卵投入手術を受けると、体力が消耗してしまい、妊娠や出産が不可能になるのである。
これが不妊治療を行う医者たちが、「体外受精はギャンブルだ」という理由なのである。
しかも、不妊症の女性にとって、排卵誘発剤の長期使用による卵巣や子宮の衰弱が起こり、健康な卵子を排出できなくなり、子宮も妊娠に耐えられるだけの体力を持てなくなるのだ。
かくて、受精卵投入手術は、不妊治療の病的な欠陥が露呈し始めるのである。「排卵誘発剤の長期使用」「無駄な人工授精による時間の損失」「卵子と精子に拘りすぎ、着床障害を放置」、こういったことが結局、不妊症の女性を妊娠や出産が不可能にさせるまでにボロボロにしてしまうのである。
不妊治療を行う医者たちは、「医者の医療テクニックには限界がるのだ」と謙虚に考え、不妊治療に時間制限を設けて行えばいいのに、不妊治療は万能だと思いあがるからこそ、不妊症の女性たちを「絶望の谷底」に追い落とす結果になってしまうのである。
●時が経つと体外受精は「妊娠出産絶望地獄」になる
なぜこうなったかといえば、不妊治療はスタート時点で大きな過ちを犯しているのであるからなのである。
不妊症の女性の卵子はちゃんと排出しているのに、「排卵誘発剤」を使用するから、不妊症の女性は自分の卵子に何か問題があるのではないかと思ってしまうのである。
不妊症の男性もちゃんと精子を排出しているのに、精液の検査をして、男性不妊症のレッテルを貼るから、不妊症の男性は自分の精子に何か問題があるのではないかと思ってしまうのである。
排卵誘発剤は、人工授精や体外受精での着床率を上げるために使用しているといえば、こんな誤解を招くことなどないのである。
しかも、人工授精は5回が限界回数なのに、それ以上を受けさせるから、時間をロスしてしまうのである。
不妊治療の時間制限は、治療を開始してから、2年である。なぜ、2年かといえば、排卵誘発剤の薬害によって、不妊症の女性の卵巣や子宮が疲労困憊になってしまうからだ。だから、無駄な人工授精で時間をロスするのは、非常に痛いのだ。
更に、次の体外受精や顕微授精に進んだ時、体外受精や顕微授精は成功率が高くなるが、これはギャンブルなのであって、これらの手術が失敗すれば、もう後はないと、はっきりと不妊症の女性に言えばいいのだ。だから、あなたも真剣に受けて欲しいといえばいいのだ。
そうすれば、不妊症の女性は真剣に受けることになるだろう。そして、体外受精は4回、顕微授精は5回で成功しなければ、諦めがつくのだ。もうこれ以上、医者の医療レベルでは無理なのだから、後は、医者たちは手を引いて、漢方医たちに任せればいいのだ。何も不妊症を治せるのが、医者だけではないのだ。
それにも拘わらず、医者たちはちゃんと説明をせず、それどころか不妊治療を10年以上受けて出産できた女性を紹介したりするのである。不妊症の女性にいらぬ希望を抱かせるのである。10年以上、不妊治療を受けて不妊症を克服した女性など、数えるほどしかいなのに、こういうインチキを行うのである。
体外受精や顕微授精は時が経つと、「妊娠出産絶望地獄」になるのだ。病院で不妊治療を受ければ、赤ちゃんに逢えると思っていた不妊症の女性たちには、余りにも残酷な結末を迎えることになるのである。こういった不妊症の女性たちが、一体どれほど不妊治療を行っている病院を徘徊しているのだと思っているのだ!
不妊症の女性たちに、妊娠や出産を絶望的にさせてしまった責任の大半は、不妊治療を行っている医者たちの「治療ミス」にあるのだ。医者たちが増上慢になり、不妊治療を独占しようとするから、こういう悲劇が起こるのである。
| 固定リンク
「不妊治療」カテゴリの記事
- 子安神社の子授祈願札(2016.04.14)
- 自我のリストラ(2015.12.07)
- 病気になったらメシ食うな!(2015.07.01)
- なぜ冬の終わりになるとカボチャが美味しくなるのか?(2015.03.09)
- 夫婦専用の「アレ」を意味する言葉を考えてみました(2015.01.26)
コメント
タマティーさん、初めまして。
超高齢不妊妻です。結婚が遅く結婚4年目で今年44になります。
タマティーさんの魂( たまてぃ?)のこもったブログに感銘しコメントさせて頂きました。
不妊検査は一通りしましたが夫も私も問題なく、
唯一の問題と言えば私の年齢ということで即高度不妊治療を勧められましたが、
もともと医者嫌い薬嫌いなもので拒否反応を起こし、
3年間はなんとか自然妊娠しないものかと色々試しました。
タマティーさんがブログで何度も書かれている通りで、
水分過剰を漢方薬剤師さんに指摘されました。
身体の冷えは“冷え性研究所”という所の指導で低体温も改善しました。
仕事柄慢性的にあった腰痛は鍼灸院で直しました。
もともとお肉や脂っこいものや甘いものが大好きで今でもごくたまに食べちゃいますが、
マクロビオティック料理を習い食事過剰も気をつけて出来るだけ玄米菜食を中心とした食事もして、
ヨガとウォーキングを実践しております。
しかしなかなか結果が出ないのと年齢的な焦りもあり、
検査ではわからない原因のピックアップ障害の可能性も否定できないと聞き、
排卵誘発剤を過剰使用しないクリニックを選び不本意ながらも体外受精に踏切りました。
前回2度目の移植で初の着床反応がありましたが化学流産という結果に終わりました。
ドクターが言うには年齢的に染色体異常など卵子の質の低下が問題だろうという事です。
タマティーさんのブログの妊娠許容年齢は何歳までなのでしょうか?
それが今一番の心配事です。(≧ε≦)
ミクシィやブログを通して40前後の不妊治療をしている仲間が沢山出来ました。
ぜひ今度超高齢不妊妻の為のシリーズも書いて欲しいです。
それではタマティーさん放置プレイも飽きたでしょうからまたお邪魔させていただきますね(^_^)v
投稿: じゃがまる | 2008年5月21日 (水) 20時28分
「じゃがまる」さん、初めてのコメントありがとうございます!
「じゃがまる」さんのあ勧めを受け入れて、今度「超高齢不妊妻」のことも書いてみよう思います。
俺が勧めている「生活改善型不妊症治療法」は、女性の生理がある限り妊娠は可能ですよ。
60代の女性でも生理があるなら妊娠できると思います。
44歳という年齢を考えるなら、体外受精はやめた方がいいと思います。
体外受精は意外と体力を消耗して、20代の女性や30代の女性ならよくても、40代の女性ではきついんです。
しかも、病院の不妊治療は、42歳以上の女性に対しては、成功率が激減しているんです。
流産の原因となった「年齢的な染色体異常」は、医者のいっている通りではなく、「水分過剰」によって、まともな羊水を作れないがために、胚児が細胞分裂の過程で、染色体異常を起こしてしまうんです。
だから、まずは「水分過剰」の解消を行うことが最優先ですよ。
「ウォーキング」「筋肉トレーニング」「サウナ」「夜に41℃以下の風呂に入ること」などです。
ともかく、汗を流し、小便をしまくって、体重を軽くして、体を引き締めて、水分過剰を解消していきます。
その一方で、まともな羊水を作るために、酵素水分をきっちりと補給します。
「じゃがまる」さんの年齢を考えると、朝食は「フルーツ朝食」にしたらいいと思います。
朝は「フルーツ」と「リンゴ人参ジュース」と「味噌汁」で充分ですよ。
そして食後に「紅茶」を飲んで体を温めます。
恐らく「じゃがまる」さんは、女性ホルモンが出まくっていると思うので、どうしても体は冷えると思います。
そこで、夕食に「生姜チキンスープ」を飲むことをお勧めします。
「骨付きの鶏肉」「生姜」「ニンニク」「長ネギ」「タマネギ」「天日塩」を、中火で煮込んで、アクを取りつくしたら、火を止め蓋をして、30分ほどそのままにしておきます。これで出来上がり。
味付けは自分の好みで工夫してくださいね。
そこに「万能ネギ」「摩り下ろし生姜」「ゴマ油」「七味唐辛子」を入れ、飲みます。
これを飲むと、体がポカポカになりますよ。
まずは、これらのことを実践してみてください。
「じゃがまる」さんの体が軽くなり、体温が暖かくなり、妊娠しやすい体になると思います。
追伸:「じゃがまる」さんのために、40代の女性でも「妊娠しやすいメイクラブの仕方」を考えておきます。
投稿: 愛のタマティー天使 | 2008年5月22日 (木) 08時59分
タマティーさん、こんばんは。
タマティー流「生活改善型不妊症治療法」の妊娠許容内だったのでホッとしました。
「年齢的な染色体異常」と言われてしまっては手の打ちようがなかったのですが、
「水分過剰」が原因であるならば光が見えた気がします。
私の年齢を加味してくれての具体的なご提案ありがとうございます。まずは実践あるのみ!デスネ。
投稿: じゃがまる | 2008年5月22日 (木) 19時29分