高齢不妊の女性たちを悩ませる「穀物のリセット」について ~高齢不妊と小麦食の関係~
●高齢不妊と小麦食の関係
俺が不妊症の治療に当たっていて妙に気にかかるのは、不妊症の女性たちの食事は、「白パン」「パスタ」「ピザ」といった小麦系の主食が中心だということである。
俺は、小麦食と不妊症の間には、何かしらの因果関係があると思っている。
それを裏付けるように、小麦食の多い関西地方や関東地方の女性たちからのアクセス数が、この「不妊症バトルロワイヤル!」には多いのだ。
不妊症の女性たちは結婚しているのだから、家計を預かる主婦としては、毎日、小麦食にしていたら、お金がかかって仕方がないと思うのだが。しかも、現在は、原油高のお蔭で、小麦の値段が高騰しているのに、それでも小麦食を食べ続けるというのは、ちょっと異常な態度であろう。
これが高齢不妊の女性になると、年齢的にもう食生活が落ち着いてもいいのに、洋風の食生活を送っているのである。
しかも、洋風の食生活を送っているから、常に肥満に悩まされ、お肌が荒れてしまい、便秘は日常的で、そして不妊症になってしまっているのである。
主食とは、毎日食べるがゆえに、どうしても自分の体に圧倒的な影響を与えてしまい、誤った主食を食べ続けていれば、不妊症という病気を発症してしまうのだ。
●主食の流れ
主食は成長とともに変わっていく。
赤ちゃんは生後2年経ったら、やっと離乳食を食べられるようになる。人類は哺乳類に属するので、しかも、動物の中でもっとも知能が高いので、どうしても母親からの母乳の期間が長く、母親の愛情を強く必要とするのだ。
赤ちゃんは、生後2年経たないと、自分で抗体を作れないので、生後2年以内に離乳食を与えてしまうと、離乳食病という病気を発症してしまうのだ。
最近は、どこの母親も離乳食を食べさせるのに梃子摺っているのだが、当たり前である。生後2年以前に離乳食を赤ちゃんに食べさせようとすれば、赤ちゃんは拒否するのだ。赤ちゃんは生後2年でやっとすべての歯が揃うのである。歯が生えていない赤ちゃんに離乳食を食べさせても、どうやって赤ちゃんは離乳食を食べろというのか?
離乳食は炭水化物の比率が、80%近くを占める。日本では離乳食といえば、「おかゆ」である。離乳食がスーパーで売られているが、離乳食など買う必要性はない。自宅で簡単に作れるものである。
炭水化物中心の食生活は、幼稚園児になっても、小学生になっても続く。子供は穀物中心である。穀物はすぐにエネルギーに代わってくれるので、成長していく子供たちにとっては、お肉や魚よりも必要なのである。
ところが、幼稚園児の母親たちは何を勘違いしたのか、自分の子供のお弁当を、幕の内弁当よりも豪華なオカズで盛り付けてくるのだ。こういう弁当を持たされた子供に限って、オカズを残す。そのため、母親は自分の子供にどうにかしてオカズを食べてもらおうと、躍起になる。しかし、躍起になればなるほど、子供はオカズを残し、好き嫌いの激しい子供になる。しかも、病気がちの子供になる。
子供が食べたいのは、炭水化物である。だから、幼稚園児の弁当は、8割方をご飯にし、オカズは2割程度でいいのだ。こういう弁当にすれば、幼稚園児は絶対にオカズを残さないのだ。
学校給食もまた然りで、最近は給食を豪華にする一方であるが、ところが現実は子供たちはオカズを大量に残し、食べ物の好き嫌いが激しく、病気がちで、すぐにキレてしまい、イジメが日常的に起こり、しかも知能は下がり、体力まで低下してしまっているのだ。
理由は簡単で、給食が豪華だからである。オカズが豊富すぎるからである。子供は主食を中心に食べたいから、オカズを大量に食べれば、体が異常になってしまうのである。
主食の割合に変化が起きるのは、中学生あたりからである。成長期が始まるので、高エネルギーである蛋白質や脂肪を必要になるのである。この時期に炭水化物を少し減らし、蛋白質や脂肪を多目にとっておかないと、逆に肥満というかたちで苦しむのである。
そして成長期が終わる19歳をすぎれば、蛋白質や脂肪を減らしていき、野菜を多目に取っていかないと、確実に病気になる。成長期が終われば、主食の割合は55%~40%の間にとどめておけば、いつまでも健康でいられるのだ。
●長期化した「穀物のリセット」の原因
主食は毎日食べるがゆえに、内臓が疲労してしまい、或る時期に差し掛かると、「穀物のリセット」という現象が起きる。
初めに起こるのは、中学生の頃であり、次に起こるのは、成長期が終わった19歳を過ぎてからである。
現代の日本人の主食はお米なので、穀物のリセットは、必ずお米を否定しようとする。そのために、小麦食に走るのである。
人間は穀物のリセットを行うことで、内臓疲労を解消し、内臓を活性化するのである。
この穀物のリセットは、結婚すれば確実に終わる。人間は結婚すると、自分が生まれ育ってきた環境を再現しようとする傾向が非常に強いからだ。
ところが、不妊症の女性たちに限って、穀物のリセットが長期化し、いつまでも、小麦食を食べ続けてしまうのだ。そのために不妊症を発症してしまうのだ。
その原因として考えられるのが、「早すぎる離乳食」である。
離乳食が早すぎたために、母親から無理矢理に離乳食を食べさせられた結果、どうしても母親の手作りの食事が美味しいとは思えず、そのため自分が大人になって結婚しても、温かい家庭料理を再現しようとする意欲が湧かないのだ。
二つ目の原因が、「白米や白パンの食生活」を送ってきたことである。
日本人は、五穀を食べてきたのであって、白米や白パンを食べ続けてきたのではないのだ。そのため、白米や白パンを主食としてしてしまうと、慢性的なビタミンとミネラル不足に陥るので、どうしても理性的な判断が行えなくなるのだ。
第三の原因が、「仕事での外食」である。
女性が社会進出によって仕事をしてしまうと、どうしても仕事上で外食の機会が増えてしまうのだ。外食は蛋白質や脂肪が中心の食事が多いので、どうしても白米や白パンの方が似合ってしまうのだ。そのため、穀物のリセットを終わらせようとする契機がなくなってしまうのだ。
●「穀物のリセット」は、40歳になれば、もう終わっている
人間である以上、成長の過程で穀物のリセットは起るものである。しかし、高齢不妊の女性たちは、明らかに長期化しすぎなのである。穀物のリセットは、遅くとも30歳までには、終えておかなくてはならないのだ。
高齢不妊の女性たちが、穀物のリセットを終わらせないばかりに、いくら不妊治療を受けても治らず、不妊治療に効く漢方薬や食品を食べても治らなくなってしまうのだ。
ヨーロッパで生まれた白人たちが、ヨーロッパよりも遥かに暑いオーストラリアに移住してくれば、皮膚癌になってしまう。アフリカ大陸で生まれた黒人たちが、アフリカよりも遥かに寒いカナダに移住してくれば、クル病になってしまう。
各民族は、自分たちが生まれ育った環境にもっとも適応した形で、食生活を作り上げ、それによって健康を維持していく。
そのため、その民族の食事を、他の民族が見て、異常だと主張されても、その主張こそが異常なのである。
我々は、我々の民族の先祖たちが作り上げた食事を大事に守っていかなければならないのだ。我々にできることは、珍味美食を追いかけることではなく、自分たちの先祖の食事の中に、先祖の英知を発見することなのである。
民族の伝統食を忘れた代償は、必ず克服不可能な病気として現われてくるのである。
不妊症も、そのうちの一つなのである。
だから、もしも、不妊症を治したかったら、小麦食中心の食生活をやめて、日本の伝統食に立ち返ることだ。
長期化した「穀物のリセット」を自分の意志で終わらせるのだ。
●「押麦入り玄米食」が不妊症を治す
食事は、40%~55%を必ず穀物にすべきである。
穀物といっても、「白米」ではない。
不妊症の女性、特に高齢不妊の女性たちが食べなければならないのは、「押麦入り玄米食」である。この「押麦入り玄米食」こそが、不妊症を治すのだ。妊娠に必要な栄養素をたくさんふくんでおり、体を弱アルカリ性にしてくれて、妊娠しやすいようにしてくれるのだ。
「押麦入り玄米食」を食べれば、便秘に悩まされていた女性は快便になるし、お肌が荒れていた女性はお肌が綺麗になるし、肥満に悩まされていた女性はスリムになる。そして、不妊症に悩んでいた女性は、不妊症を克服して、妊娠することができるのだ。
いかに、「押麦入り玄米食」が日本人の体にあった食事かが解る。
食事過剰も、「押麦入り玄米食」にすると、ピタリと治るのだ。
もしも、ワンランク上を行きたければ、「五穀米」に挑戦してみるといい。「押麦入り玄米食」に「粟」と「稗」と「大豆」を入れればできあがりだ。
五穀米にすれば、より妊娠に必要な栄養素を補給することができるのだ。
五穀米だけでなく、「アマランサス」や「キヌア」といった雑穀も試してみるといいだろう。雑穀食だと、雑穀の比率で味が変わるので、食事が単調にならなくて済むのだ。
雑穀食について詳しく知りたければ、タレントの奈美悦子さんが書いた『雑穀美』(マイクロマガジン)がお勧めである。雑穀食のことが、解り易く、簡単に書かれているし、しかも、表紙がオシャレである。興味のある方は、是非とも呼んでほしい一冊である。
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コメント
こんにちは。この本も今日読み終わりました。
今は発芽玄米1合に押麦25g入れているのですが、無くなったら雑穀に挑戦してみようと思います。
為になる本を有難うございましたm(_ _)m
投稿: ゆか | 2020年2月16日 (日) 19時19分