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特別講義:「日本の医者たちの根本的な誤り」と「各国の医学の違い」

●不妊症の研究で気づいたこと

今回は、俺が1年近くに及んでしまった『不妊症バトルロワイヤル』で、日本の医学において気づいたことを述べさしてもらう。

俺が不妊症の研究で気づいたことは、日本の医学は医療技術では世界に誇るべきものを持っていても、多くの問題を抱えている医学であり、アメリカの医学に遠く遅れ、西ヨーロッパの医学よりも低く、しかも、中国からの追い上げを受けており、このままの状況では、日本の医学は中国の医学に追い抜かれてしまうだろう。

俺はそういう危機感を持って、日本の医学の問題点を指摘していく。

●日本医学の不成立

どの民族も民族の成立以前から民族固有の医学を持っていた。

日本では大国主命が日本の医学の祖になっているし、現在でも和薬というのがあるし、大和朝廷は中国系の渡来人を薬師として採用し、その後、漢方医学を成立させている。

しかし、明治維新以降、日本政府はそれまでの医学を一切否定して、西洋医学を採用することになった。現在の日本の医学は、 日本の伝統から切断されて、しかも、西ヨーロッパ人やアメリカ人が考えた西洋医学とは全く違い、西洋医学の亜流なのである。

日本の医学を考える上でもっとも問題なのが、日本の医学には、「日本医学」が成立しておらず、西ヨーロッパ人とは明らかに体格の違う日本人に対して、西洋医学で治療をしているということなのである。

そのために、西洋医学でうまくいっても、日本人の体格に合わないがために、西洋医学では効果がないものも出てくるのである。

不妊症の場合でも、日本人女性の不妊症の原因は「水毒」である。なぜなら、和食は水分がたっぷりと入ったご飯に味噌汁という食生活の上に、清涼飲料水や牛乳を飲んでいるから、どうしても水分過剰になってしまうのである。

アメリカでなぜ盛んに排卵誘発剤が使われたかというと、アメリカで販売されている牛肉や牛乳には合成ホルモン剤が大量に使用されており、そのためにアメリカ人女性がホルモンバランスを崩し、排卵機能が異常を起こしているからなのである。

お米に比べればパンは圧倒的に水分が少ない食べ物なのである。そのために多少の清涼飲料水や牛乳を飲んだ所で、水毒を起こさないである。

それゆえに、不妊治療では、日本人女性に対しては水毒を解消する漢方薬を、アメリカ人女性には牛肉や牛乳を控えさせた上で、排卵誘発剤を使用するという治療法が、それぞれベストになるのである。

●医者のギルド化

次に日本の医学を蝕んでいるものに、「医者のギルド化」がある。

現在の医者たちは、出身階級が富裕層に限定されており、しかも、卒業した大学で学閥を形成しており、東大医学部出身の医者たちによって、秩序が形成されているのだ。

更に日本医師会という団体を持って、政治家に莫大な政治献金を贈り、税制面でも司法面でも最大の優遇がなされているのだ。医者という職業は、年収が1億を超えるのが当然の職業であり、億万長者が発生する確率がもっとも高い職業なのである。しかも、医者が治療中で殺人を犯しても、刑罰を受けないという異常事態になっているのである。

医者たちがギルド化しているために、「医学研究の密室化」という現象が起こり、研究の末、開発された治療法が、本当に効果のある治療法なのか立証できないのだ。

アメリカや西ヨーロッパでは承認されていない薬が、日本では効果のある薬とそて出回っているのだ。アメリカや西ヨーロッパで医者たちが使用する薬はぜいぜい数百種類である。ところが日本では数万種類に達するのである。恐らく日本で出回っている薬の80%は効果のない薬だと思う。

しかも、医者たちがギルド化しているために、医者と市民との間に深い溝ができてしまっているのだ。医学は医者だけの力によって発展していくものではなく、患者たちの協力も必要なのである。ところが、医者と患者に深い溝ができてしまっているがゆえに、患者たちによる医学貢献が皆無になっているのである。

これが医者たちの暴走を引き起こしてしまい、「医者の不可謬性伝説」が作り上げられていくのである。医者だから間違えないという異常な誤解を、医者も患者も持ってしまうのである。医者も人間である以上、間違うことはあるのに、その間違いを指摘もできないし、改善もしないのである。

俺が不妊症の研究でびっくりしたのは、不妊症の女性たちがちゃんと排卵しているのに、医者たちが排卵誘発剤を使用していたことである。現場の医者たちは、不妊症の女性たちがちゃんと排卵しているのを知っているのに、医学部で不妊症は精子や卵子の異常で起こると教えられたばっかりに、排卵誘発剤を使用し続けているのである。

いかに、医者が間違いを起こさないと思い込むことが、もっとも間違いを起こすというのが解るというものだ。

●日本の治療システム上の問題

昭和憲法体制では国民健康保険制度を整備してきたので、国民健康保険制度による半世紀以上のバブルが医学界を潤してきだ。

国民健康保険からいくらでもお金を引き出せるから、医者たちは日本の各地に総合病院を建設しまくったのである。

病院というのは、まず「診療所」があって、大半の病気はここで治療を施すのである。診療所を経営するのは「家庭医」であって、通常の家庭で起こりうる病気を担当するのである。

診療所で手に負えない時は、患者を「地域病院」に送り、そこで本格的な治療を行うのである。

それでも手に負えない難病の患者を総合病院に送るのである。ここで最高レベルの治療を施すのである。

「総合病院」「地域病院」「診療所」という治療システムが整備されてこそ、治療システムが正常に機能するのである。

ところが、日本の医者たちは国民健康保険からいくらでもお金を引き出せるものだから、やたらめったらに総合病院を建設しまくったのである。総合病院は各都道府県に1つあれば充分なのである。それなのに、総合病院を建設しまくったものだから、現在では総合病院が閉鎖に追い込まれているのだ。

これは当然の出来事である。現在、日本のマスコミは総合病院が倒産することを問題視しているが、日本は総合病院を建てすぎたのである。過剰なのだから、潰れて当然なのである。

この通常の治療ルートがあってこそ、専門性を必要とする病院やクリニックが生きてくるのである。

軍事病院のように、平時は負傷した兵士の治療にあたり、戦争時においては戦場に臨時の病院を建設して、負傷した病院に当たるのである。

また、特殊な専門技術を必要とする分野に関しては、専門クリニックが必要になる。不妊症のように、本人の体に異常がないのに、妊娠できないという病気の場合、通常の病院で治療を受けるよりは、不妊症専門のクリニックで治療した方が、効果的なのである。

現在の問題は、不妊症の女性たちが、いきなり不妊症専門のクリニックに行っているということなのである。

ちゃんとした治療システムが存在するなら、まずは地元の診療所で治療を受けるのである。そこで初歩的な不妊治療を受ければいいのだ。それでも治らない場合に、地域病院に送られ、そこで本格的な治療を受けるのである。それでも治らない場合は、総合病院に行くか、不妊症専門のクリニックに行けばいいのである。

日本の不妊症の女性たちは、この手順を踏まないで、いきなり不妊症専門のクリニックに行ってしまうからこそ、通常は地元の診療所で治るレベルのものでも、不妊症専門のクリニックが対応しなくてはならなくなるのである。

●聖職者のいない病院の悲劇

西洋医学はキリスト教の影響を受けて誕生してきたために、病院には医者だけでなく、聖職者が常駐している。聖職者がいなければ、それに代わるものとして精神科医が、患者たちの心のケアにあたるのである。

ところが、日本では西洋医学を採用しつつも、キリスト教を拒否したために、病院に肉体的部分を扱う医者は居ても、精神的部分を扱う聖職者がいないのである。

日本人の大半は神仏習合なので、病院には神職者か僧侶がいるべきなのだが、病院には居ないのだ。

だったら、精神科医が患者の心のケアに当たるべきなのだが、日本の精神科医は、精神病患者を治療することだけが仕事だと思ってしまっているのである。

この問題は不妊症において如実に出てくるのである。不妊症は、夫婦の関係が成熟していなかったり、宗教心が乏しかったりすると、発症してくるものである。だから聖職者が不妊症の夫婦に何かしらのアドバイスを与えれば、不妊症を克服していくことができるのだ。

このことは、カトリック諸国がプロテスタント諸国よりも、不妊症を発症させる確率が低いし、神父と医者が共同して不妊症の治療に当たることによって、不妊症を克服できた確率が高くなっているのだ。

俺は『不妊症バトルロワイヤル!』で、不妊症の治療法を紹介するとともに、夫婦の愛の在り方や、宗教心の大切さを説いてきたのだが、夫婦の関係や宗教心が不妊症の克服には必要だからなのである。

●医療はサービス業

最後の問題点としては、医者たちが「医療はサービス業」だということが解っていないということである。

いきなり治療を始めるのではなく、まずは患者の話を聞いてあげ、医者と患者の人間関係を成立させることなのである。

医者が治療の説明の前に患者の話を聞いてあげ、その上で納得のいく説明をし、それから治療を施せばいいのである。

不妊治療でも、不妊症を克服した女性の多くが、医者とうまくコミニュケーションが取れた場合、不妊治療がスムーズに行き、不妊症を克服することができたのである。

医者たちは患者に対して上下関係の人間関係を作るのではなく、対等な立場に立ち、患者に奉仕するべきなのである。

●各国の医学の状況

日本はこれだけ医学において問題を抱えているが、世界各国の状況はどうであろうか?

まず、覇権国家のアメリカ合衆国。

アメリカは近代以降に設立した国家なので、過去に囚われることなく、西洋医学万能である。しかも、覇権大国だから資金は豊富で、ありとあらゆる医療を展開できる立場にある。

不妊治療でも世界最先端を行っている。

だからといって、日本がアメリカと同じような治療施すべきではないのである。資金量で桁が違うのであり、日本はせいぜいアメリカで開発された治療法のお零れに預かればいいのだ。

次は西ヨーロッパ。

西洋医学の生みの親なのに、西洋医学万能への制限を加えており、伝統的な医学を併用しているのだ。

日本ではアメリカも西ヨーロッパも同じと思っている人々が多いのだが、この西ヨーロッパの懐の深さを知らないのだ。

不妊症の治療でも、西洋医学を行いながら、昔ながらのハーブで不妊症を治すということしているのだ。

日本が学ぶべきは、西ヨーロッパのこういう医学であろう。

これがロシアに行くともっと凄くなる。

ロシアは、西洋医学に立脚しつつも、ロシアの伝統的な医学を守っているのだ。ロシア民族が作り上げてきた治療法を大真面目に今でも使い続けているのだ。

ロシアではアメリカや西ヨーロッパと違い、不妊症の発症率が極端に低いのも、ここに原因があることだろう。

日本が科学の名のもとに、日本民族が作り上げてきた治療法を否定してしまったが、こういうことをやると、逆に国民の多くが病気で苦しまなければならなくなるのである。

最後に中国。

中国は西洋医学を取り入れたが、中国はそれまでの中国医学を切り捨てたのではなく、中国医学の上に西洋医学を採用したのである。

日本とは医学の歴史が異なるのだ。

そのために中国では、中国人に合った治療を展開できているのだ。

不妊症でも中国の医者たちの方が、日本の医者たちよりも圧倒的に成功率が高いのだ。

日本の医者たちは未だに不妊症の原因が不明だが、中国の医者たちは、日本の不妊症の原因は水毒であると、はっきりと指摘しているのだ。民族固有の医学を守り続けた方が、結果的に治療のレベルは高くなるのだ。

●人類の不平等性と医学

西洋医学はキリスト教の影響を受けて生まれてきたために、人類は平等だという前提がある。

しかし、人類は平等にはできていないのだ。

人類は進化の過程で、それぞれ別の道を歩んでしまったのである。

今から6万年前、モンゴロイドもコーカノイドも同じくアフリカ大陸から出て行って、世界各地に広がっていった。

氷河に覆われていたヨーロッパ大陸を北上していく中で、コーカノイドは肌を白く進化し、花咲くアジア大陸を東進する中でモンゴロイドは肌を黄色くしていったのだ。人種の進化は、肌の色を変えるほどに大きかったのだ。

しかも、人種は定住した土地に合わせて、民族を形成していった。日本人もモンゴル人もモンゴロイドとしては同じである。しかし、日本民族は日本列島で、モンゴル民族はモンゴル平原で進化したのだ。だからこそ、顔も体もほとんど同じなのに、発症する病気は、まったく違うのである。民族の進化は、発症する病気がまったく異なるほど大きかったのだ。

だから、日本民族には、日本民族に合わせた日本医学の確立が必要なのである。

人類に普遍的な医学など作る必要性はないのだ。人種や民族に適した医学こそが必要なのである。

また、各国の国民たちも、民族固有の生活を保守し続けるべきなのである。

民族固有の生活を放棄してしまった時に、難病は襲いかかってくるのである。

不妊症もまた、日本人が日本民族としての生活を忘れてしまったから発症してしまったのである。不妊症を治したければ、まずは先祖がえりをすることである。先祖がえりすれば、きっと先祖の知恵を発見できるはずである。その先祖の知恵が、不妊症を克服してくれるのである。

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