子を孕んで やっと知りたる 母の心 ~妊娠時における実母への対応策~
●母親の有難味
妊婦の人間関係にとって夫に次いで、第二に大切な人は、それは「母親」である。妊娠してみれば解ることだが、母親の有難味は想像以上に大きいのだ。夫は最重要であったとしても、男性という身であるので妊娠しないから、どうしても妊娠や出産や育児について具体的な助言や手助けが限定されてしまうのだ。
その点、母親は、妊娠や出産や育児の経験者なので、それらのことに関しては的確な助言や手助けをしてくれるのだ。結婚して、両親と遠く離れて住んで限り、妊娠中は母親の所に直接行って、妊娠や出産のことについて聞けばいいのだ。結婚して、両親と遠く離れて住むようになったら、母親と電話で話せばいいのだ。
人間は手探りで物事を推し進めていくより、誰かを理想像となる人を立て、その人の遣り方を学んでいってしまった方が、物事が早く進み、上達も早いのだ。妊娠したら、自分の母親を理想像にしてしまえばいいのだ。自分の母親なら子供の時から見てきているから、自分の頭の中で理想像が組み立てやすいのだ。
ただ、一つだけ注意点があるのだが、女性にとって母親は自分の理想像であると同時に、自分が批判しなければならない人でもあるのだ。人間は親の遣り方を継承していくけど、かといってすべてを同じように継承はしないのだ。その継承が確実になるように、それを批判し欠点を見つけだし、何か新しいものを加えることによって、継承していくのだ。
だから、人間の成長の過程で「反抗期」の時期があるのだ、両親に育てられ、親の遣り方を学んでいるのに、敢えて親に反抗することによって、新しい物を加えて継承していくのである。そのため、妊娠や出産のことで母親から学んでも、決してそれを鵜呑みにせず、何か欠点を見つけだして、新たなる遣り方を加えていってしまうのだ。こういうことは、いいことでもあると同時に、危険なことでもあるのだ。妊娠や出産に関しては、無条件で従ってしまった方が正しいことが多々あるからだ。それが一体どういうものかは、自分が試行錯誤しながら学んでいけばいいのだ。
●母親は非常に役に立つ
何はともあれ、妊娠したら、自分の母親は非常に役に立つということだけは肝に銘じておいた方がいい。自分の母親は、妊娠や出産や育児でも「偉大なる経験者」なのだ。既に妊娠や出産や育児の仕方を知っている以上、その助言や手助けは具体的なのだ。自分がやったのだから、致命的なミスなどしないものなのだ。
妊娠や出産のことで解らないことがあれば、母親に尋ねてみて、教えてもらえばいいのだ。解らなければ訊く。決して自分で悩みを抱え込まない。妊娠や出産のことでいくら悩んでも、初心者に解答を出せる筈がないのだ。何か悩み事があっても、母親に訊けば教えてくれるのだ。
多くの妊婦を妊娠や出産で惑わすことになるのが、「母子手帳」なのである。母子手帳には確かに妊娠や出産についての書かれていても、妊婦がそれを見た所で、ちゃんと理解できるものではないのだ。人間は文字や絵で理解しようとしても、せいぜい10%しかできないのだ。経験者から具体的に教えてもらうからこそ、100%理解できるようになるのだ。「母子手帳より母の存在」「母子手帳より母の知恵」なのだ。
これは助産婦に対しても言えて、確かに助産婦は妊娠や出産のエキスパートだが、それはあくまでも妊娠や出産を手伝うことに関してエキスパートなのであって、助産婦の存在が自分の母親の存在よりも上回ることなど決してないのだ。助産婦の助言を鵜呑みにするのではなく、これは本当に正しいことなのか、自分の母親に訊いて確かめてみることだ。健康的に妊婦生活を過ごし、安全に出産をしようとするなら、助産婦より母親の方が大事なのだ。
病院で出産してしまう妊婦が、かなり高い確率で「妊娠の悲劇」を喰らってしまうのは、医者の意見を鵜呑みにするからなのである。医者を「先生」と呼ぶからこそ、医者の言いなりになってしまうのである。医者は患者の奉仕者なのである。しかも、産婦人科医はなぜか男性の医者が多いので、その治療の遣り方がピント外れのものが多いのだ。物事にはやってみなければ解らないことだってあるのだ。妊娠や出産のことに関しては、医者より母親なのである。自分の母親が医学部を卒業していなくても、妊娠や出産のことに関しては、医者よりも上回る知識と経験を持っているのだ。
●母親とは連絡を取り続けること
妊娠したら、母親と連絡を取り続けておくこだ。母親と話していれば、深刻な悩みなど抱え込まない筈だ。できれば、妊娠中でも実家に帰って、自分の妊娠した姿でも見せてあげればいいのだ。母親にとっては、花嫁姿と同じくらいに、嬉しい姿なのだ。こういうことは親孝行としてきちんとやっておくべきだろう。
母親と連絡を取っていれば、父親ともうまくいくものだ。両親との関係を良好にしておけば、母親からは助言と手伝いをしてもらうことができ、父親からは大事な時にお金を渡してきてもらえるのだ。結婚してから親の金に頼るべきではないが、父親にとっては、自分の娘は結婚しようが、いつまでも自分の娘なのだ。こういう時は喜んで頂戴すればいいのだ。少しは家計の足しになるのだ。
自分の両親だからといって、結婚して嫁いで行った以上、礼儀は守った方がいい。夫婦名義で贈り物をしておくのだ。「お中元」や「お歳暮」といった贈り物は確実にしておいた方がいい。自分たちが何も贈り物をしないのに、助言や手助けだけをしてもらうというのは、虫が良すぎるのだ。親子間では無料での行為が多いので、こういう形で恩返しをしておくべきだろう。
できれば、母親の誕生日に、夫婦共同で誕生日プレゼントでもしておくことだ。こういうことをされるだけで母親は感激してくれるものなのだ。母親は年齢的にいって、誰から誕生日プレゼントを貰う年齢ではないので、嫁いで行った自分の娘夫婦から誕生日プレゼントを貰うのは非常に嬉しいのだ。日頃、こういうことをしているからこそ、妊娠や出産でいざという時に、手助けをして貰えるのだ。
結婚してから、自分の両親と疎遠になってしまう夫婦が多いが、そういう生き方は非常に危険である。簡単に解決できる問題でも、自分たち夫婦で深刻に抱え込んでしまい、最悪の結果を迎えることだってあるのだ。親に訊けばすぐに解ることを、親と疎遠になってしまったばっかりに、解決できないでいるというのは、時間と労力の無駄というものだ。結婚したのだから、親への反抗はいい加減に終えてしまった方がいい。
●母への感謝
「子を孕んで やっと知りたる 母の心」。女性は妊娠してみて、やっと母親の気持ちというのが解ってくるものなのだ。「母はこういう心境でこういうことを言っていたのか~」と、自分が妊娠しなければ決して解らなかったことが解ってくるのだ。人間は何事も経験しなかれば、解らない物がたくさんあるのだ。
自分が母親になるということは、母親の気持ちが解ると同時に、自分の娘の頃の気持ちを忘れていくということでもあるのだ。「自分が10代の頃、一体何を考えていったけ~?」とキレイさっぱりに忘れてしまうのだ。それどころか結婚前の独身時代のことですらも忘れ初めているのである。
これが「精神的な独立」である。女性は精神的な自立を完成させなければ、絶対に結婚しようとしない。精神的に自立できたからこそ、女性は結婚できるのである。結婚することによって、精神的な独立が始まり、親から離れていくのだ。結婚式で花嫁があれだけ涙を流すのも、結婚によって親離れをするからなのだ。だから、嬉しいのに悲しいのだ。しかし、この悲しみなくして、新たなる嬉しさは得られないのだ。
結婚式で父親から親離れしていくことができるのだが、実は母親とはまだなのである。女性は、妊娠することで、母親と同じ地位に昇り始め、母親から親離れをしていくのである。女性の自分の母親に対する精神的な独立は、妊娠や出産や育児というものを経験しない限りできないものなのだ。精神的に独立をし始めたからこそ、母親の気持ちが解る始めるのである。
世の中には、いつまでも娘の心を持ち続けてしまう女性たちがいるが、いつまでも娘の心を持ち続けるということは、精神的に独立できず、親離れできていない証拠なのだ。「小説家」「漫画家」「芸術家」「芸能人」「学者」といった職業には、娘の心をいつまで持ち続ける女性たちが多いが、やはり結婚しないし、結婚したとしても子供を作らないのだ。精神的な自立を完成させて、精神的な独立が始まっていないから、親離れができず、どうしても新たなる生命を生み出せないのだ。
人は生きていれば変わっていく。変わることによって成長していくのだ。いつまでも同じ場所には留まってはいられないのだ。精神的に両親に従属していた少女は、反抗期を迎えて、両親から自立しようとしていく。青春時代に様々な人と出会い、様々な経験をして、やっと精神的な自立を完成させ、親元から離れていくのである。そして、結婚することによって精神的な独立が始まるのである。自分が変わっていったからこそ、成長し、成長するたびに自分の心から出てくるエネルギーは大きくなっていくのだ。
青春時代に両親に感謝できなくても、今なら両親に感謝することはできる筈だ。自分の両親に心から感謝することできれば、親離れは完了したのである。後は自分の両足で大地に立ち、歩き出していけばいいのだ。精神的な独立を始めた女性にとって、明るい未来が待ち受けていることだろう。
一方、母親は自分の娘が妊娠したことによって、遅かれ早かれ、「お婆ちゃん」になっていくのだ。母親にとって、自分がお婆ちゃんになるのは、複雑な心境なのだ。しかし、自分の娘から感謝をされるのであるならば、すんなりとその変化を受け入れ、ちゃんとお婆ちゃんになってくれるのだ。親離れができた自分にできることは、母親に心から感謝することなのである。母への感謝こそが強力なエネルギーを生み出してくるのだ。
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