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逆子の原因は、実は「体の冷え」にこそあり

●どうして赤ちゃんは逆子になるの?

 妊婦にとって安産の鉄則があるとするなら、それは「自分のお腹の中の赤ちゃんを逆子にさせない」ということである。逆子になれば、難産になってしまう確率が高く、危険が伴ってしまうからだ。逆子であるならば、ほぼすべてが難産になってしまうし、逆子にしなければ、難産になる確率は激減するのだ。では、どうして赤ちゃんは逆子になるのか?

 人間の体は下半身に全体の70%の筋肉がついており、下半身が重いようにできている。下半身に重心があるからこそ、地球の重力に耐えることができ、我々はこの地上で自由に行動することができるのだ。しかし、我々が赤ちゃんの時はそうではなく、この逆の形になっているのだ。

 なぜなら、我々人類は、他の動物たちと違い、脳を進化させることによって万物の霊長たる地位を築き上げてきたので、頭を異常なまでに発達させてしまったのだ。そのため、赤ちゃんの頭が体に対して異様に大きくなり、重力の関係上どうしても、頭を下に向けなければならなくなるのだ。赤ちゃんは頭が大きく、それに対して足が発達していないので、頭を下にして、血液循環を良くさせようとしているのだ。しかも、子宮は子宮の前方で赤ちゃんの頭を固定しやすい形になっているのだ。そうだからこそ、赤ちゃんは子宮の前方に頭をおいて、体を安定させることができるのだ。

 だがしかし、母親の体が冷えてしまうと、足元から流れてくる静脈の冷たい血液が腰や腹部を直撃してくるので、子宮内部の温度が下がってしまうのだ。そのために、赤ちゃんは自分の頭を防衛するために、心臓に近い方に頭を反転させ、心臓から流れてくる動脈の温かい血液で、自分の頭を温めようとするのだ。そう、逆子は実は「母親の体の冷え」が原因であったのだ。赤ちゃんには母親の体が冷えているから、それに対して我が身を防衛するために、逆子になっていただけなのだ。

 人間の体内を流れる血液の70%は下半身に流れるので、妊婦の足腰に筋肉がついているのは非常に重要なものになってくる。足腰に筋肉がついているのであるならば、足元まてに達した血液は、静脈の中を温かい温度で心臓へと帰っていくからだ。しかし、足腰に筋肉がないと、静脈の中を冷たい温度で帰ってきてしまうのだ。特に「脹脛」は第二の心臓と呼ばれ、この脹脛に筋肉がついていないと、静脈を流れる血液は、異常に温度が低下してしまうのだ。このために、赤ちゃんは逆子になることによって、冷たい血液から体を守るのだ。

●逆子はどうして危険視されるのか?

 妊婦の中でお腹の赤ちゃんが逆子であるという事実を告げられた時はショックであると思う。赤ちゃんは常に頭部が下を向いていると思い込んでいるからだ。何事もそれが当たり前と思っていると、それが裏切られた時はショックが大きいのだ。では、逆子の一体何が危険で、逆子はどうして危険視されるのか?

①破水しやすくなり、出産の開始時期のテンポがずれる

 逆子は頭が子宮後方にあるということは、足が子宮前方に来てしまうので、破水しなくていい時期に、赤ちゃんの足が子宮口を刺激することによって、早い時期に破水してしまうのだ。そのため、まだ子宮口が開いてもいないのに、赤ちゃんは出なければならなくのるので、出産の開始時期のテンポがずれてしまうのだ。

②出産がどうしても難産になる

 逆子の場合、出産する際、小さな足を先に出し、大きな頭を最後に出さざるをえなくなるので、産道を詰まり易い状態で出てくるのだ。更に臍の緒が首に絡まる危険性も出てくるのだ。それゆえに、どうしても難産になってしまい、しかも、赤ちゃんの死の危険性が高まってしまうのだ。

③医者が帝王切開の理由にする

 逆子の場合、無理矢理に赤ちゃんを引っ張り出さなれば、時間はかかるが、赤ちゃんは手をクロスしてちゃんと出てくる。赤ちゃんも自分が死なないように出てくるのだ。しかし、無理矢理に引っ張り出すから、死産になる確率が高まってしまうのだ。特に医者の場合、逆子と解れば、必ずといっていいほど、帝王切開手術をしかけてくる。医者には逆子を安全に取り出すテクニックがないために、安易に帝王切開手術にしてしまうのだ。医者にとっては、自然に出産されるより、帝王切開手術にした方が儲かるから、どうしても帝王切開手術をしたがるのだ。

 助産院で出産したとしても、その助産婦に逆子をうまく出産させるテクニックがないと、難産になってしまうのだ。逆子の場合、自然に待った方がいいのだが、やはり助産婦たちも人の子で、手を出したがるのだ。助産婦が手を出す場合、出てきた赤ちゃんを回転させながら出させればいいのだが、この出産の仕方は、経験を積んだベテランにならないと、うまく習得できないのだ。妊婦にとってみれば、助産婦の当たり外れが大きくなってしまうのだ。

④赤ちゃんの栄養不足で発育未熟

 逆子の場合、長期間、冷たい血液に晒されてきたので、子宮内部の温度が下がってしまい、赤ちゃんの栄養補給にも困難が生じてきて、栄養不足に陥ってしまうのだ。逆子は充分な栄養が行っていないので、体が小さく、脳が発達していないのだ。そのため、生後2年までは何かと病気を発症しやすく、母親の心が落ち着けない日々を過ごさざるをえなくなってしまうのだ。

●妊娠中は赤ちゃんの位置を手で確かめる

 逆子であるか否かを病院や助産院で知らされるのではなく、まずは自分で赤ちゃんの位置を確かめることだ。実は赤ちゃんは子宮の中を結構自由に動き回っており、常に定位置にいるというわけではないのだ。だから、健康な赤ちゃんでも逆子の状態になっていることもあるのだ。

 逆子がなぜ問題になるかというと、逆子の状態が定位置になっているからなのである。逆子の状態が定位置になってしまうと、その位置にいる癖がついてしまい、そこのポジションを維持してしまうようになってしまうのだ。だから、お腹の赤ちゃんに逆子の位置にいる癖がつかないようにしておけばいいのだ。

 妊娠中はともかく赤ちゃんの位置を手で確かめることだ。赤ちゃんの位置は手で触れば解る。ちなみに、母親が手でお腹をまさぐっても、お腹の中の赤ちゃんにはなんの影響もない。寧ろ、血行が良くなって、赤ちゃんには嬉しいのだ。赤ちゃんはいつも同じポジションにいるとは限らないので、1日のうちに何度が手で触って確かめておくことだ。

 自分の赤ちゃんが逆子の位置にいることが多いなと思ったら、まずは自分のお腹をマッサージすることだ。母親がお腹をマッサージしてくれると、腹部の血行が良くなり、子宮内部の温度が上昇していくのだ。そのため、母親がで定期的に腹部をマッサージしてくれると、赤ちゃんも逆子の位置を定位置にしなくなる始めるのだ。勿論、腹部のマッサージはこれで逆子が治るものではないが、赤ちゃんが逆子の位置を定位置としなくなるということでは、的確な効果があるのだ。

 赤ちゃんを逆子にしてしまう母親は、血行が悪いので、お腹だけでなく、腕や足に対してもマッサージを行い、全身の血行を良くしてあげることだ。腕や足にマッサージを施す時は、まずは自分の夫にやってもらおう。これは俺の経験則上、妊婦たち自身にやらせても、チョンボしてくるからだ。男性の力強い手でマッサージしないと、どこに問題があるか解らなくなるからだ。

 まず、自分の夫にマッサージしてもらうことを願い出て、手先から肩の付け根までマッサージしてもらう。男性の力強い手で、腕を揉みほぐすと、血管内の老廃物が除去され、血行が非常に良くなるのだ。我が子を逆子にしてしまう母親は、「手首の内側」「肘の上の部分」に痛みを覚える筈だ。血行が悪いので、腎臓や肝臓が弱っている証拠だ。ここを徹底的に揉みほぐすことだ。

 次に足の裏かりら股下までマッサージしてもらえばいい。我が子を逆子にしてしまう母親は、「太股」の部分と「脹脛」の部分に異常な痛みを覚える筈だ。血行が悪いために、ここの筋肉が委縮してしまい、血行を異様なまでに悪くさせてしまっているのだ。ここを徹底的に揉みほぐすと、下半身の血行が非常に良くなるのだ。足のマッサージをする際は、必ず下から上へと向かってマッサージをすること。こうすると、出産力が高まり、安産になりやすくなるのだ。

●逆子防止の方法

 逆子といっても、妊娠8ヵ月目までなら簡単に治るのだ。だから、逆子であったとしてもそれほど深刻にならずに、早いうちに逆子防止の方法を講じておくことだ。逆子防止の方法は。自分の体温を上げていくのが基本となる。体温さえ上昇させれば、赤ちゃんは逆子の位置を定位置とはしなくなるからだ。

①安産スッポン運動

 まずは「安産スッポン運動」。安産スッポン運動は、逆子を防止するために生み出された体操法だ。安産スッポン運動は、立った状態で、平泳ぎをするような格好で、スクワットを行えばいい。この際、注意する点は、胸の前で手を合掌させた状態で、両手を上へ突き上げることだ。これをやると気の流れが非常によくなり、赤ちゃんの気の流れも良くなるのだ。

 安産スッポン運動は、100回やるだけでも、身重の身にとっては、非常に汗を流せる運動になる。最初は100回から初めて、その後、慣れてきたら回数を増やしていき、1000回行うようにすることだ。こうすると、逆子ではなくなり、しかも、足腰に非常に筋肉がつくので、確実に安産を行うことができるようになるのだ。しかも、この安産スッポン運動は、気の流れが非常によくなるので、妊娠中に起こりがちな精神の乱れがまったく起こらなくなるのだ。

②ウォーキング 

 次に「ウォーキング」。人間は歩くことこそ、人間の基本中の基本動作なので、妊婦が歩けば、血行が良くなり、逆子を解消できるのだ。妊娠中は必ず1日1時間はウォーキングをしておくことだ。ウォーキングをする際は、足の指に力を入れて、大地を蹴るように、少し早目に歩くことだ。こういう歩き方だと、足腰に筋肉がつき、血行が良くなって、逆子を解消することができるのだ。

 また、踵に子宮の反射区があるので、たまには裸足になって、芝生の上を歩くことをお勧めする。芝生の上を裸足で歩くと、子宮の反射区が刺激され、逆子が解消されるのだ。しかも、この裸足ウォーキングをすると、足の裏がありえないくらいに温かくなり、いつまでもポカポカの状態でいられるようになるのだ。

③食事の改善

 逆子を解消するための食事としては、まずは「根菜類」を増やすことだ。「サツマイモ」「ヤマイモ」「ジャガイモ」「人参」「ゴボウ」「玉ネギ」といったものを大量に摂取していくことだ。更に逆子が治るまでは、「シジミの味噌汁」や「ワカメの味噌汁」を飲みまくるようにしよう。シジミもワカメの体温を上げてくれるので、逆子解消に役立つのだ。

 逆子になってしまう母親は、蛋白質が不足しているので、「豆」「魚」「玉子」といった良質の蛋白質を補給することだ。豆の中でも、小豆は逆子防止に効果が高く、鉄製の鍋に水と小豆y天日塩と黒砂糖を入れて煮出し、「小豆煮」にして食べればいい。但し、小豆煮を作る際は、最初、小豆と水だけで煮て、その水を捨ててから、水と天日塩と黒砂糖を入れて煮るようにしよう。こうすると小豆のアクを除去できて、美味しい小豆煮ができるのだ。

④腹帯と厚着

 逆子を解消でき始めたら、逆子になっていない時に、腹帯を少しきつめにしめてしまい、赤ちゃんが逆子になれないようにすればいい。そして厚着をして、体を温めていくのだ。この腹帯と厚着は古来からの逆子防止法なので、大切に継承しよう。日本の先祖たちの経験と知恵が詰まったクラシックな方法なのだ。

⑤風呂とサウナ

 夜にお風呂に入る時は、「天日塩湯」を飲んでから入るようにすることだ。この天日塩湯を飲んだ後に、41℃のお風呂に入ると、ほんのりと汗をかくことができ、血行が非常によくなるのだ。しかも、このお風呂の後に就寝すると、熟睡することができ、脳の疲労を除去してくれて、明日から元気一杯にしてくれるのだ。

 サウナはお風呂よりも体を芯から温めてくれるので、我が子が逆子と解ったら、サウナに行って体を温めよう。サウナで体を温めれば、逆子は自然と解消されていくのだ。サウナに入る時は、熱くなったら外に出て、体を冷やし、再びサウナに入るということを繰り返し、汗が出き切るまで入っていることだ。

 逆子になった場合、ちゃんと解決法があるのだから、決して焦らずに対処していくことだ。母親が焦ってしまえば、赤ちゃんだって不安になるのだ。寧ろ、落ち着いて、逆子防止法を行い、そのたびに自分のお腹の赤ちゃんに話しかけていれば、赤ちゃんだってきっと安心して、逆子でない自然な状態に戻ってくれるのだ。

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