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産湯と産水 ~赤ちゃんの自律神経の鍛え方~

●早すぎる産湯の危険性

 どこの病院でも、赤ちゃんが生まれたら、すぐに産湯で赤ちゃんを洗ってしまうが、それこそが、赤ちゃんの脾臓を未成熟にさせ、心臓に障害を負わす危険な行為なのである。赤ちゃんは生まれたら、1時間30分以上、裸のままで床の上に放置しておき、脾臓を成熟させ、心臓の卵円孔が塞がれて、やっと外界に適応でき、まさに健康な赤ちゃんとして、この世で生存することができるのである。

 だからこそ、産婆が助産行為を行っていた時代は、産湯は赤ちゃんが産まれてから沸かすものだったのである。産湯を赤ちゃんが産まれる前から用意しておくということはなかったのである。産婆は医学的な理由は解らなかったにせよ、産婆たちの経験則の中で、生まれたての赤ちゃんをすぐに産湯で洗ってはいけないということを知っていたのだ。それゆえに、日本人に血液の病気や心臓の病気が、非常に少なかったのである。日本人の間で血液の病気や心臓の病気が激増していくのは、病院で赤ちゃんを出産するようになってからなのである。

 今まで胎内の中にいた赤ちゃんにとって、我々が住む世界は、そのままでは生存できない世界なのである。生まれる前は地球の重力など気にせずほど軽かったのに、生まれてからは地球の重力をダイレクトに受け、胎内では低酸素で暮らしていたのに、外界では肺呼吸をしなければならず、そのために自分の脾臓や心臓を変化させて、そうやって自分の体を変えていかない限り、この世では生きていけないのである。それを無視して、医者たちの都合で、勝手気儘に赤ちゃんを処理してはいけないのである。

 大事なことは、大人たちの都合ではなく、赤ちゃんの都合を最優先してあげることなのである。子宮という羊水に満たされて重力が軽減されている世界で育ってきた赤ちゃんが、出生することによって、いきなり地球の重力に晒されるのである。胎内では母親から酸素を貰っていた赤ちゃんが、出生することによって、いきなり肺呼吸を始めるのである。その環境の変化に対応し、自分の体がきちんと変化できるまで、時間がかかるのは当然なのだ。

 赤ちゃんが生まれたら、すぐに産湯で洗わなければならないと思い込んでいる女性たちにとっては、産後1時間30分以上、赤ちゃんを裸のままで床の上に放置しておくというのは、びっくりすることだろう。しかも、この間は臍の緒をつけたままで、母親は赤ちゃんのすぐ側にいなければならないのである。出産していた時間が余りにも濃密であったために、この時間は余りにもゆっくりと流れていると感じてしまうだろうが、生まれたての我が子を見守りながら、この緩やかな時間を赤ちゃんと共に過ごせばいいのだ。

●赤ちゃんへの温冷水浴

 産湯に赤ちゃんを浸すのは、産後1時間30分以上経ってからなのである。産湯は39℃以下にしなければならない。赤ちゃんにとっての産湯は、大人にとってみれば「ぬるま湯」でしかない。肌が発達していない赤ちゃんにとって、大人たちが入るようなお風呂は必要ないのだ。大人たちが入っているお風呂は、赤ちゃんにとっては熱すぎるのだ。

 産湯で赤ちゃんを洗う時は、お湯で洗うだけで充分なのだ。絶対に石鹸など使用してはならない。赤ちゃんは汚れていないし、汚くもないのだ。赤ちゃんの肌は、発達途上にあるので、ここで石鹸などでも使われてしまったら、肌が破壊されてしまうのだ。人間にとって石鹸が必要になるのは、ずーっと後のことなのである。

 産湯で赤ちゃんを洗ったら、今度は「産水」に浸けることだ。産水は20℃以下にすることだ。この産水は日本の風習からは消えてしまったが、産湯よりも産水の方が、昔は主流だったのだ。なぜ、産水が消えたかといえば、江戸時代の気温が現在の気温よりも寒かったからだ。特に冬場に赤ちゃんを産む場合、日本の家屋では非常に寒くなってしまい、産水を使用してしまうと、赤ちゃんにとっては冷たすぎたのだろう。しかし、現在の日本の気温は温かくなっているので、産水を復活させた方がいいのだ。

 産湯と産水を交互に使って、赤ちゃんを洗っていくと、赤ちゃんの自律神経が正常に作動して体の各器官を活性化し、しかも、この温冷水浴によって赤ちゃんの肌は非常に鍛えられるのだ。産湯だけでは、この効果が得られず、どうしても病気がちの赤ちゃんになってしまうのだ。

 産湯と産水を使う際は、必ず浄水を使用することだ。水道水をそのまま使用してしまうと、水道水に含まれている塩素が、そのまま赤ちゃんの肌から侵入してしまうのだ。それゆえ、産湯や産水は必ず浄化し、赤ちゃんにとって安全な水を使うことだ。できれば、この産湯や産水に天日塩を加えると尚いい。赤ちゃんは今まで羊水に浸っていたので、それなのにいきなりお湯やお水では結構負担になるのだ。羊水はほぼ海水と同じ成分である以上、産湯や産水に少しは天日塩でも加えて、赤ちゃんの肌に優しいお湯やお水を提供してあげればいいのだ。

●副腎が鍛えられると、副腎皮質ホルモンが分泌される

 出生直後の赤ちゃんに温冷水浴をすると、副腎が鍛えられ、その後の育児で皮膚のトラブルが激減するのである。赤ちゃんは胎内にいた時は、羊水に守られていたために、皮膚を発達させる必要がなかった。しかし、出生することによって、細菌が一杯いる外界に適応しなければならないのだ。そのためには副腎を鍛えて、副腎から副腎皮質ホルモンを分泌させなければならないのだ。

 だが、赤ちゃんの副腎は、脾臓や心臓と同様に、未成熟の状態にあるのだ。それゆえ、そのままにしてしまうと、副腎が成熟せず、副腎皮質ホルモンが正常に分泌されないので、赤ちゃんは育児の過程でたびたび皮膚のトラブルを起こしてきてしまうのである。これは赤ちゃんに産湯だけを使用してしまうからなのである。

 そこで、産湯だけでなく、産水をも使って、温冷水浴を行わせると、赤ちゃんの副腎は鍛えられ、赤ちゃんの副腎から副腎皮質ホルモンが分泌され、赤ちゃんの肌を活性化し、赤ちゃんの皮膚のトラブルがなくなるのだ。この赤ちゃんの皮膚のトラブルがなくなることが、どんなに有難いことかは、赤ちゃんの皮膚のトラブルを抱え、それを完治できずに困っている母親たちの哀れな姿を見ればいいのだ。育児の中で、赤ちゃんの皮膚のトラブルだけは非常に厄介なのである。

 皮膚はただ単に皮膚として存在しているわけではなく、皮膚呼吸を行うし、皮膚から水分を補給するし、皮膚から発汗して、体内の水分調整を行っているのだ。それなのに、皮膚にトラブルが生じてしまえば、その機能が正常に作動しないということなので、体の至る所で病気を発生させてしまうのだ。病人に限って、お肌に張りと艶がなくなってしまうのは、そのためなのだ。

 赤ちゃんの肌は、まさに「玉のような肌」なのだが、それを当たり前と思ってはならない。その玉のような肌は、母親が赤ちゃんに適切な育児をしている場合だけなのである。母親が赤ちゃんに間違った処置をし続ければ、赤ちゃんの肌は健康を失い、その病的なことを皮膚にトラブルを起こすことで、母親に知らせるのである。

●温冷水浴は今後も続く

 温冷水浴は人間の入浴の仕方の基本なのだ。大人ですら、お湯ばかりに浸かっていると肌が弱ってしまうと同様に、赤ちゃんもお湯ばかりに浸かっていると、赤ちゃんの肌は弱ってしまうのだ。お湯よりも、寧ろ、冷たい水の方が、肌を鍛えてくれるのだ。ただ、冷たい水では体を冷やしてしまうので、お湯とお水を交互にやっていった方がいいのだ。

 温冷水浴は出産後だけでなく、今後の育児でも延々と続けなければならないのである。温冷水浴をやっていれば、赤ちゃんの自律神経は正常に作動し、副腎は鍛えられ、皮膚は健康になっていくのだ。温冷水浴を行うからこそ、病気知らずの赤ちゃんに育てていくことができるのである。

 温冷水浴は何も赤ちゃんだけが行うものではなく、母親も行うべきなのである。母親も赤ちゃんと同様に温冷水浴を行い、自律神経を正常に作動させておけば、産後にマテニティーブルーに陥ることなどなくなるのである。しかも、皮膚が鍛えられることで、お肌に張りと艶が出て来て、美しくなっていくのだ。お肌が奇麗だということは、皮膚呼吸が盛んに行われているということであり、そうなれば母乳の出も良くなるし、子育てに活力が出て来て、赤ちゃんを育てることに非常に大きな喜びを感じられるようになるのだ。

 人間はお湯だけに入っていると、どうしても自律神経が正常に作動してこなくなるので、どうしても病気になってしまうし、人間関係でもトラブルが生じてきてしまうのだ。自分が一生懸命に育児をしているのに、赤ちゃんが病気になってしまったり、夫婦関係が揉めてしまうようであるならば、日々の入浴の仕方を改めてみた方がいいのだ。赤ちゃんがどうのこうのではなく、夫がどうのこうのではなく、自分の入浴の仕方が間違っているのである。

 赤ちゃんに温冷水浴を施して、赤ちゃんをバスタオルで拭いたら、産着を着せればいいのだ。脾臓を成熟させ、肺呼吸に耐えれるように心臓を変化させ、副腎皮質ホルモンが分泌できるように副腎を鍛えさせてから、産着を着せると、赤ちゃんは今後、健康に成長していくことができるようになるのだ。母親として、赤ちゃんにやるべきことをやったら、やっと赤ちゃんはこの世で初めての睡眠に入っていけばいいのだ。母親も赤ちゃんのすぐ側でひと寝入りして、出産の疲れを取ればいいのだ。

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コメント

産湯と産水の 掲載内容を勉強させて頂きました。
私は、海洋深層水に関する取り組みを研究していますが、産湯 産水 を確認させて頂いた内容からすれば、
赤ちゃんに、海洋深層水は(産湯であれ 産水であれ)使用する事は 善いものと感じますが そのような判断は間違いないでしょうか?


投稿: 下龍 久美 | 2010年11月 6日 (土) 14時02分

 久美さん、海洋深層水は使用することは、通常の水を使うよりも効果的です。happy01
 
 胎児は胎内で排泄をしますので、出産時の羊水は結構汚いんです。
 そのお蔭で出生直後の赤ちゃんには羊水がべったりとつくので、それで皮膚が守られているという訳なんです。
 昔の産婆さんは出産してからかなり経ってから、奇麗な産湯で赤ちゃんを洗ったものです。

 「汚い物が実は赤ちゃんを守っている」というのが、人々にはなかなか解ってくれなくて、それで出産後、すぐさま赤ちゃんを洗ってしまうんです。
 そうすると赤ちゃんの皮膚にとってはダメージが及んでしまうんです。
 羊水は最初から最後まで赤ちゃんを守る役割を果たしているんです。

 それから海洋深層水が幾ら健康に良くても、妊娠後期に冷たい海洋深層水を飲むのは考えものです。
 冷たい水を飲んでしまうと、胃が冷えてしまい、そのために胎児は逆子になってしまうんです。
 妊娠中は朝の排便を促すために、常温の海洋新羊水を飲むのは別として、それ以外で飲む場合は、海藻深層水を温めてから飲むようにすることです。
 そうすれば逆子になる危険性を回避することができます。


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投稿: タマティー | 2010年11月 7日 (日) 04時55分

私自身が生まれた時のことを考えたら、産院において、もっともよろしくない方法で産湯を使っていました。だから心身虚弱に育ったのであるとかなりの確信を持って言えます。
おまけに私は母からの母乳も、もらい乳を頂ける相手もなく、人工栄養にて育ってまいりました。それが、虚弱さに拍車をかけたのだと思います。
最近それに気がつき、心身を鍛えようと励んでいますが、いかんせん三十年余の差を埋めるにはきびしく、何度もくじけそうになっています。それでも今やらずしていつやるとの精神で頑張るつもりです。

投稿: atushikun2 | 2014年1月10日 (金) 09時56分

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