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「一人歩き」と「寝っ転がり」の必要性

●重力の負担から解放する

 赤ちゃんが一人歩きできるまでの過程は、人類が二足歩行ができるようになったダイジェスト版を見せてくれているようなものなのだ。二足歩行というものは、我々が考える以上に大変なことであり、重力に打ち勝ち、血液を増産させていかない限り、人間は二足歩行ができないのである。それゆえに、二足歩行で歩き回れば、自由に行動できる代償として、体が非常に疲れるものなのである。

 この二足歩行の大変さを知っていれば、育児をしていく上で、赤ちゃんの不思議な行動の謎を解明することができる筈だ。「赤ちゃんのお出かけ直前のウンチ」「赤ちゃんの突然のしゃがみこみ」「赤ちゃんのいきなり抱っこ」「赤ちゃんのグズって大泣き」「赤ちゃんの外出先で寝てしまう」。これらすべてが重力に対応した措置なのである。

 なぜ、お出かけ直前にウンチをするかといえば、赤ちゃんはウンチをすることで、体重を軽くし、重力の負担を軽減しようとしているからなのだ。なぜ、赤ちゃんが突然にしゃがみこむかといえば、しゃがむことで重力による疲労を軽減しようとしているからなのだ。なぜ、赤ちゃんがいきなり抱っこを要求してくるかといえば、抱っこされることで重力と体重の負担をなくし、疲労を解消しようとしているからなのだ。なぜ、赤ちゃんがグズって大泣きするかといえば、重力に対抗できるだけの血液が不足しているからなのである。なぜ、赤ちゃんが外出先で寝てしまうかといえば、起き続けられるだけの血液がなくなり、睡眠を取ることで血液を増産しているからなのである。赤ちゃんは赤ちゃんなりに、この重力の負担を軽減しようとしているのだ。

 人間は重力に逆らって二足歩行をする以上、「寝っ転がり」をすることで体を休ませなければならないのだ。この一番解り易い例が、夫が仕事から帰ってから、自宅で寝っ転がる姿であろう。仕事で疲れ切ったのなら、自宅で寝っ転がって重力から解放させない限り、命を縮めてしまうだけなのである。過労死になったり、職場で脳溢血や脳卒中や心筋梗塞になるような人は、仕事が大変だから病を発症したのではなく、寝っ転がることをしなかったからこそ、その病を発症したのである。

 これは何も夫だけに限ることではないのだ。妻も育児で疲労したなら、寝っ転がって、疲労を除去すべきなのである。育児で疲労し、血液が不足している状態であるならば、いくら温和な女性であったとしても、性格が変貌して凶暴化し、幼児虐待をするようになるし、夫婦喧嘩を絶え間なく行ってしまうことになるだろう。育児がどうのこうの、夫がどうのこうのは問題ではないのだ。。寝っ転がって疲労を除去しなければ、その疲労はその本人を悪い方へと変えてしまうのである。

●疲労物質を除去し、造血作用を促す

 睡眠は我々が通常考えている以上に、非常に大切なものなのである。人間は睡眠中に疲労物質を除去し、体の傷ついた箇所を修復し、造血作用を促して、再び活動できるように準備してくれるのである。だから、「完徹」や「徹夜」や「短眠」は絶対に自慢にはならない。睡眠を削ることで起き続けられたかもしれないが、それは自分の命を削りながら行ったにすぎないのである。

 寝なければ、免疫力が低下するのだ。育児をしていると、いかに睡眠の大切さが解る筈だ。赤ちゃんはいくら病気をしても、寝ていれば治ってしまうものなのだ。寝ることこそが、最高の治療行為なのである。それゆえ、赤ちゃんの夜更かしは絶対にやってはならないことなのである。免疫力を低下させ、病気を呼び込んでいるようなものだからだ。

 睡眠不足で血液が不足すれば、「貧血」になるし、それ以上に血液が不足すれば、「白血病」になってしまう。成長期には体が大きくなっていくので、必要以上に血液を増産していかなければならないのであるが、睡眠不足が重なれば、それに見合うだけの血液を供給できなくなるので、貧血になるし、白血病にもなってしまうのだ。貧血を起こすような子供、白血病になる少年少女は、やはり睡眠を充分に取っていないのだ。

 満4歳児辺りまでは、乳幼児は眠たくなれば、自然と寝てしまうので、眠りたいというサインを見逃さないことだ。特に赤ちゃんは未だ言葉を発することができないので、眠りたいというベビーサインがなんなのかを一刻も早く知り、そのベビーサインが出たら、すぐに寝かしつけてしまうことだ。

 そして赤ちゃんが熟睡できるように、赤ちゃんの寝室環境を整えておくことだ。赤ちゃんが寝ているというのに、光が入ってくるような部屋や、テレビの音が響いてくるような部屋であるならば、赤ちゃんは熟睡できないものなのだ。育児をするなら、大きな家の方が圧倒的に有利に立つことができるのである。なぜなら、赤ちゃんが熟睡できる部屋を確保することができるからだ。

●睡眠の偉大なる力

 乳幼児は最低12時間以上の纏まった睡眠が必要なのだ。午後8時に寝たのなら、午前8時に起きるという睡眠のリズムを取れるなら、その赤ちゃんは健康的に成長していくことだろう。纏めて睡眠を確保すれば、それだけ大量の血液を増産することが可能になるのだ。しかも、赤ちゃんはそれだけ睡眠を取ったのに、日中でもまた寝まくるのだ。道理で早く成長してくるわけである。

 子供なら最低9時間以上の纏まった睡眠が必要だ。小学生になったら、午後9時に寝て、午前6時に起きるという睡眠のリズムを取れば、その小学生は健康的に成長していくことが可能になるのだ。小学生が午後10時や午後11時辺りまで起きているようであるならば、その小学生の成長に支障が出始めてしまうのだ。

 成長ホルモンは午後10時から午前2時の間に大量に分泌されてくるので、この成長ホルモンを大量に分泌させれば、身長を伸ばすことができ、脳細胞の量を増やしていくことが可能になるのだ。まさに「寝る子は良く育つ」なのだ。成長期が終わるまでは充分に睡眠を確保しなければ、充分に成長することができなくなってしまうのだ。

 中学受験を理由に子供に夜遅くまで起きさせてしまうと、成長ホルモンを充分に確保できず、身長が伸びないし、脳細胞も増えていかなくなってしまうのだ。小学生の頃に高成績を叩き出しても、その後の人生でまるで脳細胞が委縮してしまったような人生を送ってしまうようになるのだ。

 都会に住んでいると、「睡眠の偉大なる力」を忘れがちだ。睡眠を軽視し、夜更かしをしまくるからこそ、病気が跡を絶たないし、能力も充分に発揮できないのである。そのくせ口先だけは達者で、「政府が悪い」だの、「景気が悪い」だの、「社会が悪い」だの、散々他人のせいにしまくるのだ。悪いのは自分が睡眠不足だからであって、いくら深刻な問題を抱えていても、早くに寝てしまえば、朝になったら解決しているものなのだ。真夜中にいくら考えこんでも、悩みはより一層深刻化するだけなのである。

●ベビーカーと乳母車によるバックアップ

 赤ちゃんは寝るからこそ、健全に成長していくことができる。睡眠は何も眠たいから寝ているのではなく、寝ることで疲労物質を除去し、造血作用を作動させて、新たな血液を作り出しているのだ。それゆえ、夜間に纏まった睡眠を確保することは勿論大事であるが、「ベビーカー」や「乳母車」を使って、赤ちゃんをバックアップしてあげることが必要になってくるのだ。

 とにかく赤ちゃんを横になって寝かしてあげて、重力から解放して、睡眠の偉大なる力を使いまくるべきなのである。使うべきベビーカーは寝台型のベビーカーだ。これなら赤ちゃんは移動中でも睡眠を確保することが可能になるのだ。椅子型のベビーカーは、赤ちゃんが起きている時に使用すればいい。椅子型のベビーカーで赤ちゃんが座りながら寝ている光景に出くわすが、これでは意味がないのだ。

 日本では乳母車が主流になっていないのだが、乳母車の必要性は知っておいた方がいい。ベビーカーは満2歳で卒業なのだが、それ以降でも幼児はベビーカーに代わるものが必要なのである。満4歳辺りまでは、幼児といえども眠たくなったら、横になれる道具が必要なのである。

 乳幼児にとっていかにベビーカーや乳母車が必要なのかは、多くの人々に知らしめていく必要性があるのだ。というのは、日本の歩道はベビーカーや乳母車を走らせるには非常に危険な歩道が多いし、バスや電車の乗り降りでも、駅の構内でも、空港でも港湾でも、母親たちに優しい作りにはなっていないのだ。赤ちゃんを産み育てている母親たちが、「済みません」と言いながら肩身の狭い思いしながら行動しなければらない光景は異常だとしか言いようがないのだ。

 日本国内にある交通手段も公共施設も、母親たちが使い易いように作れば、実は誰でも使い易くなるのである。金儲け至上主義に走ったり、身体障害者の意見だけを取り入れたり、女性専用車両を作ったりするから、逆に非常に使いにくいものになってしまうのである。赤ちゃんの居る母親以上に重たい荷物を持っている人は居ないのだ。新たに交通手段や公共施設を作る際は、実際に育児をしている母親たちの意見を取り入れて建設してしまえば、誰もが使い易いものになるのである。

 赤ちゃんに眠たくなれば、いつでも睡眠を確保することが必要になると同じように、大人たちにとっても夜間の睡眠以外に睡眠を確保することが必要になるのだ。育児ではどうしても夜泣きを受けて疲労してしまうので、昼寝や夕寝といったものを確保して、睡眠をより多く取っていくことが必要になるのだ。育児でどんなに疲労しても、昼寝や夕寝をすれば、育児疲れは吹き飛んでしまうものなのである。

 健康の証が「快食」「快眠」「快便」であるが、病気の兆しが「過食」「寝不足」「便秘」であるのだ。「過食」「寝不足」「便秘」が続けば、いかなる者であっても、いずれは病気を発症してくるものなのである、特に寝不足は非常に危険なものであって、睡眠が不足してしまえば、病的になり、性格まで変わってしまうものなのだ。育児疲れを引き越しているなら、夫婦でトラブルが絶えないのなら、とにかく寝ることである。睡眠を充分に確保できれば、元気溌剌で育児に取り組むことができ、夫婦仲も良好になるのである。

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