第九章 育児ストレス
育児ストレスの法則
●育児ストレスには法則がある
この世の中はランダムに動いているのではない。乱雑に見えるのは現象だけであって、その背後には必ず法則がある。その法則を掴み取っていくことこそ、学問の使命なのだ。育児をしていれば、すべての母親たちが育児ストレスを感じることであろう。しかし、その育児ストレスはランダムに起こるのではない。その育児ストレスには法則があるのであり、多くの母親たちはその育児ストレスの法則を知らないからこそ、育児ストレスに振り回されてしまうのだ。
大体、ストレスは悪い意味に捉えられ過ぎている。人間はストレスの全く存在しない世界では生きていくことができない。学校に行けば様々なストレスが存在するからこそ、勉強やスポーツに励むことができ、知能も体力も徳性も急激に上げていくことができるのだ。就職すれば職場に様々なストレスが存在するからこそ、ビジネスを緊張感に満ちた状態で行うことができ、ビジネスを成功させ、その結果として収入を確保することができるのである。
育児においても、いい意味での育児ストレスが存在している。どの赤ちゃんも健康であったとしても、未熟児状態で生まれてくるので、どの母親たちも赤ちゃんの扱い方には、慎重に慎重を期するような態度で臨んでくる。その慎重な態度こそが育児テクニックを上達させることができるようになるのである。育児ストレスがあるからこそ、育児が巧くなっていくのだ。
しかし、問題はその育児ストレスがマイナス方向に作動した場合であって、例えば赤ちゃんの夜泣きに悩まされたり、オムツ交換のような同じ作業の繰り返しに疲れきってしまったり、育児の中で母親としての自信を喪失してしまった時などだ。育児ストレスはプラスの方向に働くものもあるけど、その分、マイナスの方向に動くものもあるのである。
育児をしていく時は、育児のすべてがバラ色なのだと思うのではなく、マイナスの育児ストレスが我が身に襲いかかってくるという前提に立った方がいい。最初から、マイナスの育児ストレスが存在すると解っているなら、実際にマイナスの育児ストレスに遭遇しても、決して戸惑うことなく、きちんと処理することができるからだ。
育児をしているなら、プラスの育児ストレスとマイナスの育児ストレスが存在するのだから、可能な限りマイナスの育児ストレスを抑え、プラスの育児ストレスを巧い具合に使っていけばいいのだ。マイナスの育児ストレスに囚われるばかりに、育児のすべてを否定してくるという危険な選択肢だけは絶対に取らないことだ。これは本末転倒だからだ。
育児ストレスで問題になるのは、マイナスの育児ストレスだ。それゆえ、ここではマイナスの育児ストレスについてのみ究明していく。マイナスの育児ストレスのメカニズムが解れば、いかなる母親であってもきちんと処理することができるようになるのだ。では、育児ストレスの法則を解明していこう。
●第一法則 育児ストレス増大の法則
育児ストレスはそれが解決されなかい限り、その育児ストレスは持続され、それどころか時間の経過と共に、育児ストレスは増大していく。
マイナスの育児ストレスが発生してくるなら、早目にその対策を講じるのが最善の選択肢なのである。育児ストレスを放置しても解決されないのだ。それどころか、その育児ストレスは長く持続されて、しかも時間を経過するたびに、新たな育児ストレスを発生させていくのだ。
例えば、赤ちゃんの夜泣きで育児ストレスを抱えているのなら、赤ちゃんが夜泣きをした場合に、短時間で泣きやむようなテクニックを身につけることだ。そしてできれば早寝をして、赤ちゃんの夜泣きが起こるまでに3時間程度の睡眠を確保し、その後、夜泣きで目を覚まされても、泣きやませてから、また3時間程度の睡眠を確保できれば、2度に亘って熟睡することが可能になるのだ。
それなのに、赤ちゃんの夜泣きで悩まされているのに、その対処法を何も考えなかったら、その育児ストレスはいつまでも持続していくし、それどころか睡眠不足でフラフラになってしまい、精神的に追い詰められた状態になってしまうようになるのだ。育児ストレスが発生しているのに、自分は何も変えずにそのままにしていたからこそ、更に大きな育児ストレスを発生させてしまったのである。
育児をしている場合、夫が仕事に出かけてしまえば、母親と赤ちゃんの2人だけの関係になってしまう。そのため、母親がきちんと自己統御しておかないと、自分が悪いことをしているのに、その悪い部分を改めずに、その悪しき状態をそのまま放置し、暴走させてしまうようになるのだ。
だからこそ、自分が絶対に正しいと思っているのではなく、謙虚になって、自分で育児のことを調べたり、他人に育児の仕方を教えて貰えばいいのだ。自分を一杯一杯にしなければ、いくらでも外から新しい情報が入ってくるのである。育児ストレスで身動きが取れなくなっているということは、育児に関して未熟者なのだから、身を低くして、聞くべきことは聞くべきなのである。
●第二法則 育児ストレスのトラブル拡大の法則
育児ストレスを抱えている場合、本人が自分は絶対に正しいと思っていると、育児の現場だけではなく、至る所で様々なトラブルが発生してくる。
育児ストレスは、母親本人が「自分は絶対に正しい」とおもっていると、絶対に解決されることはない。世の中には自分の育児の仕方が間違っていることを指摘されることを極端に嫌う母親たちが多数存在しているものなのだ。間違いを指摘されても、罪を被せられるわけでも、責任追及されるわけでもないのだ。ただ、指摘してくる人は、育児の仕方を知っているからこそ、無償で巧い育児の仕方を教えているにすぎないのだ。
こういう他人の善意を踏みにじるような既婚女性は、育児だけでトラブルを起こすとは到底思えない。育児だけでなく、夫婦関係でもトラブルを引き起こす筈だ。このトラブルの特徴は、夫婦で何か問題が発生した場合、すべて夫が悪いということに帰結するのであって、妻は夫を悪者にすることで、自分の絶対的な正しさを維持しようとするのだ。こういう夫婦喧嘩ほど不毛な喧嘩はないのだ。
夫を悪者扱いしている以上、夫の生みの親である姑を大事にするわけがない。この手の既婚女性は、とにかく嫁姑の問題を最悪なまでに持って行きがちだ。勿論、嫁姑は赤の他人だから、すぐさま仲良くなるということはない。姑の良さが解り、仲良くなっていくまでには時間がかかるものだ。だからといって、嫁と姑が最悪なまでに憎しみ合うということは絶対にない筈だ。そういう状態になったら、明らかにその嫁の方が異常なのである。
育児というものは、夫婦と赤ちゃんだけで行えるものではない。保健師や医者の手助けを借りざるをえない。ところが不思議なのは、自分は絶対に正しいと思っている母親は、自分が「先生」と看做す男性にはからきし弱いのである。鵜呑みにしてしまうのだ。例えば、保健師から「歯並びが悪くなるから、オシャブリはやめた方がいい」と言われると、赤ちゃんがどんなに泣き叫んでもオシャブリをやめさせてしまうのだ。育児をしていれば、歯並びが悪くなるのは、早い段階でオシャブリを外したからだというのが解る筈だ。どの母親たちも保健師や医者の意見を眉唾で聞き、決して鵜呑みにしないのに、自分が絶対に正しいと思っている母親は、なぜか先生の意見だけは鵜呑みにしてしまうのだ。
育児以外でトラブルが発生した場合、育児でのトラブルでさえ解決できないのだから、育児以外でのトラブルも解決できるわけがない。そのために、時間が経てば経つほど、トラブルが増大していくのだ。これでは夫の方も真剣に仕事に取り組むことができず、仕事の手を休めてでも、妻が引き起こしたトラブルの処理に当たらなくてはならなくなってしまうのだ。それだからこそ、仕事が捗らず、収入も減少してしまうのだ。
●第三法則 育児ストレスの最悪事態発生の法則
育児ストレスが或る一定量を超えた場合、最悪のタイミングで最悪の事態が発生しまくり、本人を最悪の状況へと追い込んでいく。
育児ストレスはいつまでも育児ストレスのままで留まっているわけではない。育児ストレスが或る一定量を超えた場合、育児ストレスそのものが突然変異して、最悪のタイミングで最悪の事態を発生させてきてしまうのだ。例えば、育児ストレスで一杯になっているのに、母親が交通事故にあってしまったり、赤ちゃんが難病になってしまったりするのである。最悪の状態なのに、更に最悪な事態を発生させてしまうのである。
要は「魔が差した」という状態に陥ってしまうのだ。人間は人知人力で処理すべきことは処理すべきなのである。しかし、人知人力には限界があるから、そこに霊の力の存在を認めて、その霊性によって不確実なものに対処する方法を使うのである。だからこそ、多くの母親たちが育児をしていると、神社に参拝し、お守りを購入して、我が子に悪しきことが起こらぬように願うのである。
ところが、育児ストレスで一杯になっている母親は、人知人力で処理すべきことを処理していないし、霊性によって人間にとって不可思議な物に対処することすらしない。こういうふうな精神態度でいると、神様が「その生き方は間違っているよ」と最悪の事態を発生させて、その母親に教えてくるのだ。
赤ちゃんを産めば、すべての赤ちゃんがスクスクと育っていくわけではないのである。難病に罹ってしまう赤ちゃんもいるし、落命していく赤ちゃんもいるのである。勿論、その難病に対して立ち向かい、落命しないように努力し続けることは大事である。しかし、どんなことをしても、やはり難病に罹る赤ちゃんは出て来るし、落命してしまう赤ちゃんも出て来るのだ。
だから、最終的には、無事に育ってくれた赤ちゃんは「運が良かった」ということしかできないのである。それだからこそ、多くの母親たちは自分の身を正し、神社に参拝するなどして、自分の運気を高めていこうとするのである。こういったことをしなければ、最悪の事態が起こってきてしまい、取り返しのつかないことになってしまうからだ。だが、自分が絶対に正しいと思ってしまえば、自分の身を正すことも、神の力を認めることもしないのである。そしてそのような生き方をしていると、最悪の事態が発生してくるのである。
●育児ストレスはあるという前提で育児をせよ
物事には必ず光と影がある。自分にとって喜ばしいものであればあるほど、自分を悲しませてくれるものが存在しているのである。赤ちゃんを産むことによって、育児の喜びを知れば、その反対側には、育児を通じての悲しみが存在しているのである。育児の喜びだけを得て、育児のマイナス面を受け取らないというわけにはいかないのだ。
新米ママたちが生まれて初めて育児の喜びを知り、育児のマイナス面にきちんと立ち向かっていくからこそ、母親として大いに成長し、自分の精神レベルを大いに上げていくことができるのである。我々はマイナスなものをネガティブに受け取りがちだ。しかし、マイナスを受け取らない限り、成長することなどできないのだ。
育児をしていれば、育児ストレスは絶対に発生する。育児ストレスは絶対に発生するという前提で育児をしていけば、そのマイナスの育児ストレスにきちんと立ち向かっていくことができる筈だ。そういう心持ちの新米ママはいかなる育児ストレスが襲いかかってきても、なんとか対処できるものなのである。
育児ストレスはとかく大きく取り上げられるものだ。育児ストレスに晒されれば、新米ママの口から出て来るものは「愚痴」ばかりである。そうやってストレス発散をしているつもりなのだが、時間が経てば、いくらそういうことをやっても無駄だと気付くことだろう。他人を変えるのではなく、自分を変えていかなければ、この育児ストレスは処理できないからだ。
育児ストレスの問題に関しては、その母親の性格というものが重要な鍵を握っている。謙虚になって、自己改革できれば、育児ストレスを解消して、育児をレベルアップしていくことができる。しかし、傲慢になって、自分が変わることを拒めば、育児ストレスは更に増大していく、最悪の事態まで招いてしまうものなのである。
目に見えているものがすべてじゃないのだ。人間にとって本当に重要なものは、目に見えない所にあるのだ。育児に起こる様々な現象に振り回されていれば、いかに体力のある母親でも参ってしまうものなのだ。育児ストレスの法則も、自分の性格も目には見えないものだ。しかし、目に見えないものを見つめることで、自分が変わっていき、育児ストレスを解消することができるのである。
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