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「世間の目」より「先祖の目」

●人間は家系によって遺伝していくものである。

 赤ちゃんがいると、どうしても赤ちゃんが泣いたり騒いだりするので、世間の目を気にし過ぎてしまいがちだ。そのため、多くの母親たちが、外出先で「すみません」という言葉を連発し過ぎているのだ。赤ちゃんがうるさいのは当たり前のことなんだから、「うちの子は元気なもんで」と言ってしまえば、別に世間の目を気にし過ぎることはくなるのだ。

 世間というものは、見ているようで見ていないものだ。寧ろ、世間の人々は、他人がズッコケているのを楽しむという悪趣味を持っている程度にしかすぎないのだ。赤ちゃんが泣き出して、母親が困っているのに、手助けしてくれるような人物には出会うことはない。そのくせ、赤ちゃんをうざがることだけは一人前にしてくるのだ。そういう人々をまともに相手することはないのだ。

 「世間の目」よりも大事なのは「先祖の目」だ。人間は家系によって遺伝してくるものだから、この先祖の目を持つことができれば、これほど有難いものはないのだ。育児の合間を縫って、まずは家系図を作ってみることだ。家系図を作ってみると、自分たち夫婦がどういう家族なのかというパターンが見えてくるものだし、家系は盛衰を繰り返していることが解ってくるのだ。

 例えば、先祖にビジネスで成功した人がいれば、その家族はビジネスで成功し易い家系なのだ。或る家族は軍人を多く出していたり、学者を多く出していたり、芸術家を多く出していたりと、或るパターンが見えてくるのだ。そうすれば、自分の赤ちゃんに「自由に生きなさい」という無責任な意見を言うことなく、「あなたはこの職業に就きなさい」と言えることができ、母親の言動が変わってくるのだ。

 また、家系というものは、盛衰を繰り返しているので、今は上り調子だなとか、今は衰退期なのだな、とかが解るようになるのだ。家運が上り調子になると、大体、3代に亘って家運が強まっていくものだ。しかし、家運が衰退してしまうと、これまた3代に亘って家運が弱まってしまうものだ。それゆえ、自分たち夫婦が一体どの状態にあるかを見極めることは非常に大事なのだ。

●家門を重んじ、勢力を拡大していく

 平等イデオロギーが蔓延しているために、多くの夫婦がこの家系や家柄といったものを無視してしまい、そのために先祖からの復讐にあってしまうのだ。例えば、「日本の政治家たちの世襲は怪しからん!」といくら非難しても、日本の政治家たちは閨閥によって、しっかりと階級を固めているものなのだ。だからこそ、安定した政治を行えているのであって、どこの馬の骨とも解らないような人物を政治家に仕立て上げてしまえば、いくら能力があったとしても、安定性を欠き、危険な政策を打って出て来ることは必定なのだ。政治の世界で最も危険になるのは、危険な政策を打ち出す時なのである。

 勿論、この世には素晴らしい家柄ばかりあるわけではない。嘘と偽りに満ちた家柄のために、その家柄に押し潰された人々もいるものだ。例えば、「狩野派」なんかはその代表例で、江戸時代は御用絵師として散々に振る舞った癖に、江戸時代が終わってしまえば、碌な絵画ではないことが暴露されてしまい、転落していった一族なのである。江戸時代の優れた絵画は、「浮世絵」であるというのは、誰が見たとしても同じ結果に到達する筈だ。

 家柄というのは、子孫がその家柄に胡坐をかいて、安穏とするためにあるのではないのだ。家柄はその子孫たちが先祖の前で身を正して、家門を重んじ、勢力を拡大していくためにこそあるのだ。先祖に優れた人物がいたのなら、その先祖が立てた功績以上の功績を挙げなくてはならないのだ。また、独身を貫いたり、結婚しても子供を作らないような堕落した生き方を禁止し、結婚適齢期には結婚して、子供を数多く産んで、子孫を繁栄させていくのだ。子孫が多ければ多いほど、成功してくる人々も多くなるからだ。

 できることなら、日本国内だけでなく、外国にも子孫を派遣して、そこで繁栄させてしまうことだ。一族が定期的に会合を開くという交流を持っていれば、それだけでビジネスチャンスが生まれ、一族に富をもたらすことが可能になるのだ。ユダヤ人にしろ、華僑にしろ、そうやって勢力を拡大してきたのである。一国の国内に留まっていては、成功も限界が出て来るものなのである。

 育児の仕方というのは、その夫婦が決めることが原則である。かといってすべて自由にできるものではないのだ。その夫の一族に入ってしまえば、その一族の流れに制限されるのは当然のことなのだ。そしてその制限を巧く使ってしまうと、自然と育児が巧く生き出すものなのである。無制限の自由は、無制限の堕落を生み出すことだってあるのだ。自由は制限があるからこそ、生き生きとしてくるものなのである。

●家系が引き起こす「歴史の逆説」

 新しいことを生み出したいのであるならば、徹底的に古いことに振り返るべきなのだ。家系図を作ったり、墓参りをしている夫婦に限って、古臭い人生を送っているのではなく、逆に新しさを取り入れた新鮮な人生を送っているものなのだ。寧ろ、家系図も作らず、墓参りにも行かないような夫婦こそ、自分たちこそは新しい生き方をしているのに、実は古臭い人生を送ってしまい、人生を行き詰らせてしまうのだ。

 日本の経済がバブル経済の頃、成り金になって、大金を稼ぎまくった人々は続出したものだ。大金が手に入ったものだから、派手に遊びまくったものだ。しかし、バブル経済が破裂してしまうと、成り上がりの者たちは破滅していき、親の代からそこそこのお金持ちだった人々だけが生き残っていったのだ。

 お金というのは、そのお金の稼ぎ方は解ったとしても、そのお金の使い方がなかなか解らないものなのである。自分の力だけで成り上がってきてしまうと、いくら派手に振る舞ったとしても、無駄金を使うばかりで、正しいお金の使い方できないものなのである。大金持ちの家に生まれなくても、小金持ちの家に生まれれば、両輪や祖父母のお金の使い方を見て、なんとなく正しいお金の使い方ができるようになり、その結果、生き残ることができてしまうものなのである。

 現実というのは、決して安定したものではないのだ。いつ衰退していくか解らないものなのである。それゆえ、現実に安穏とする者は、現実を破壊してしまうものなのだ。逆に、現実には安心せず、過去を肯定する者は、新たな現実を作り出すことが可能に成ってくるのだ。先祖たちあっての自分ということが解れば、現状維持だけを試みようとすることはなくなり、未来を作り出していこうという意欲が湧いてくるものなのである。

●先祖の名誉に恥ぬよう生きる

 今現在、生きているからといって、すべて自由ではないのだ。我々は先祖の遺産を継承しつつ生きているものなのだ。先祖の遺産を継承し、その遺産を子孫に伝えていくという重大な責務が我々にあるのだ。赤ちゃんが生まれ、幸せな生活を送っているからこそ、死んだ先祖たちを弔い、先祖のご加護を願うべきなのだ。そうすれば、自分たち夫婦にいかなることがあっても、乗り越えていくことができるようになるものなのだ。

 日本の歴史の中で、最も長い家系を有しているのは、「天皇家」だ。天皇家は今も先祖たちの霊を慰めることを絶やすことはない。だからこそ、繁栄しているのだ。近代以降の天皇家を見ると、明らかに家運に一定のパターンがあることが解る。明治の御世には日本は明治維新を成し遂げ、日露戦争でロシア帝国を打ち破り、大正の御世では大正デモクラシーで政争を繰り返して政局は混迷を極め、昭和の御世では大東亜戦争の敗北はあったものの高度経済成長を成し遂げ、経済的に繁栄することができた。平成の御世では、大地震が連発し、経済不況が長引き、国民は貧しくなってしまった。

 とするなら、平成の御世では、政治で派手なことをすべきではなく、防御に徹するべきだろう。政争を繰り返せば繰り返すほど、無能な政治家が続出してくることになるのであろう。大地震は連発してくるのだから、防災には充分に注意を払うべきだろう。経済不況は長引いているので、大企業には不利であって、バンチャー企業ならいくらでも出て来るチャンスがあるのだ。

 赤ちゃんが生まれた時は、赤ちゃんの顔が父親似か母親似かと散々に議論するものだ。それなのに、赤ちゃんが大きくなっていくと、そんなことをすべて忘れてしまい、赤ちゃんのことだけになってしまうのだ。しかし、そうなってしまえば、赤ちゃんに振り回されるだけになってしまうのだ。

 先祖の目をきちんと持ってしまうと、育児に一本の筋が貫かれ、育児がぶれなくなり、育児が巧く行き出すのだ。先祖の名誉に恥じぬように生きることができれば、自然と身を正すことができ、最善の選択肢を選べるようになるのだ。家柄を相続しつつも、先祖に負けぬように生き、先祖以上の功績を挙げるような生き方をすれば、自分たち夫婦は繁栄していくことができるのである。

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コメント

はじめまして。いつもタマティさんの記事を読み、勉強させていただいております。この度墓参りやその他のことでお話を伺いたいと思い、話を聞いていただきたく思います。私は1歳3カ月になる娘の母親です。私の夫はある宗教の信者です。私は幼い頃から墓参りはまめに行っていたのですが、この宗教はお経の中に先祖供養があるので、墓参りは行かなくていいと夫は言います。後神社の参拝も禁止されているとのことでした。以前の記事に神社の参拝や墓参りについて書かれていたし、このままでいいのか不安に思っています。こっそり神社に行こうかとも思いましたが、もし夫にばれたらと思うと怖くて行けません。私は2人目の子供も欲しいし、今の育児も頑張りたいと思っています。夫は仕事も忙しく、宗教に関してあまり私に話をしないので、私は夫の宗教にはまだ入っていませんが、夫のことを思うとその宗教で違反と思われることは気がひけて出来ません。今は夫婦の仲も良く、夫が休みの日は娘の面倒も良く見てくれます。ただ夫の両親が揃って癌になり、姑は末期と診断されたり、私自身も2回流産したりと、なんだか心に引っ掛かるものかあります。タマティさんの記事を読むようになって、色々実戦してか

投稿: フラワー | 2009年7月26日 (日) 00時21分

 「フラワー」さんコ、初めてのメント有難うございます!

 が、コメントが途中で切れています。
 多分、操作上のミスだろうと思いますが、携帯電話からコメントするより、パソコンからコメントした方がいいと思います。コメントが長くなると、どうもこの障害が発生するみたいです。

 宗教は人間にとって必要不可欠なものですが、人工的に作り出した宗教は、人間を異常へと追い込みます。
 日本の場合、仏教を単独で信仰してきたわけではなく、神仏習合という形で受け入れてきたので、仏教徒側が神道を取り除いてしまうと、有り得ないような異常な教義を作り出していくことになります。
 それに、お経を読んでいるからといって、墓参りをしなくていいなんて、そんな危険な教義はあってはならないことです。
 但し、フラワーさんがやったように、夫に隠れて神社に参拝することをためらったというのは、正しい選択です。旦那さんが宗教を狂信しているのに、夫に無断で神社に参拝すれば、凄まじい夫婦喧嘩が発生するのは必定です。
 それに墓参りに行かないことを、疑問に思っているフラワーさんの考え方も正常な考え方です。

 旦那さんの両親が揃って癌になるというのは、その宗教に問題があるからでしょうね。
 そのうち旦那さんも癌になる可能性が高いと思いますので、食事には充分に気をつけてください。
 夫の家の墓に行けなくても、自分の実家の墓には墓参りをして下さい。これなら旦那さんから問題視されることはないと思います。
 できれば、自分と娘さんだけが実家に帰って、その際に墓参りをすることをお勧めします。
 旦那さんの先祖のご加護を受けることができなくても、自分の先祖の霊的守護を受けることはできます。これでかなり霊障が緩和されると思います。

 フラワーさんは旦那さんの宗教に入っていないということですが、これは賢明な選択です。自分が「この宗教はおかしいな?」と思っているのに、その宗教に入信したら、家族崩壊へと一直線ですよ。妻が脱会することが、即離婚につながります。、
 仏教というのは、「釈迦の教え」が大事なのであって、その後の僧侶たちの教えは絶対に重要ではありません。釈迦の教えを解釈したにすぎません。
 釈迦が一体何を言わんとしたかを知るには、『阿含経』を読むといいです。これを読むと、釈迦が一体何を言いたかったのかが手に取るように解ります。
 仏教の教義のことが解り易い本は、赤間剛著『釈迦の秘密』です。この本は、現在、書店では販売されていませんが、図書館で探せば見つかると思います。この本を読むと、釈迦の教えは、社会主義の宗教バージョンだというのが、明確に解ります。比較的に解り易く書いてあるので、仏教の門外漢であっても解るだろうと思います。

 これだけは注意しておきますが、夫婦で宗教論争だけは絶対にしないことです。
 やっても決着がつかないし、旦那さんが怒り出すだけです。
 夫が異常な宗教を信仰していたとしても、自分にとってはいい旦那さんなので、宗教をネタに夫婦間に亀裂を生じさせないことです。
 信仰のことに注目が行きがちですが、旦那さんのいい面をしっかりと評価してあげてくださいね。そうすれば、夫婦仲がより良くなると思います。
 
  

投稿: タマティー | 2009年7月26日 (日) 06時01分

お忙しい中早速お返事いただき、どうもありがとうございます。
いつも携帯から見ていたためコメントがすぐ表示されないことを知らずに、何度も投稿してしまったことと思います。
ご迷惑おかけしてしまい、申し訳ありませんでした。
コメントの続きですが、
「私自身タマティさんの記事を読み、いろいろ実行するようになってから、育児に対して考え方も前向きになり、体力も以前とは比べ物にならないくらいついたと思います。
特にトイレ掃除をきちんとするようになってからは、部屋の掃除もしっかりできるようになり、家も心もすっきりです!
これからも勉強させていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします。」
でした。

今回教えていただいた書物を是非読んでみたいと思います。いつも宗教に関してはどんな本を読んでいいのか分からなかったので、これから少しずつ勉強していきたいと思います。
タマティさんのおっしゃるように、夫とは宗教に関しては討論しないように気をつけながら、納得の行くまで勉強したいと思います。
また夫の両親は癌に加え、姑は糖尿病と心臓病、高血圧を、舅は糖尿病にヘルニアを患っております。
夫も赤ちゃんの頃は離乳食にカップラーメンを与えられ、その後も出前ばかりの生活であったため、結婚してすぐは便秘がひどく、すぐに切れやすい性格でした。今は体質も少しずつ改善されて来ましたが、夫も癌や生活習慣病にならないように気をつけていきたいと思います。
今度の帰省の際には、娘を連れて墓参りに行って参ります!
本当にどうもありがとうございました。

投稿: フラワー | 2009年7月27日 (月) 22時05分

 実をいいますと、フラワーさんから恐ろしい量のコメントが寄せられていました。
 フラワーさんはタマティーをこんなにも熱烈に応援してくれていると思っていました!

 便所掃除ってのは、本当に凄い威力を持ちますよね。
 便所掃除さえできてしまえば、家の中の掃除は簡単になってしまうんですよ。
 しかも、便所掃除をすると財運が良くなるので、思わぬ臨時収入も発生してくることもあるんです。

 なんか旦那さんの両親は病気のオンパレードですね。
 しかも、離乳食にカップラーメンなんて有り得ないですね。
 でも、キレやすかった旦那さんが、結婚後にそんなに変ったというなら、フラワーさんは料理が巧いんじゃないかな?
 偏食で育ってきてしまうと、栄養ランスがどうのこうのよりも、味覚が狂っているから、きちんと食べてくれないんですよ。それなのにちゃんと食べて貰えたということは、味付けが巧かった筈です。

 宗教ってのは大事なんですよ。
 宗教がなければ、人間は文明人ではなくなってしまいますからね。
 ただ、特定の宗教を信仰してしまうと、その信仰のゆえに足元をすくわれてしまうんですよ。
 信仰というのは、嘘と偽りの始まりですからね。
 宗教心と信仰というものは、似て非なるものですよ。
 敢えて、その教義を疑ってみるという不埒な態度も、時には必要なんです。
 そうしなければ、その教団の宗教指導者たちの言いなりになってしまいますからね。その連中が常に正しいことを言っているとは限らないですからね。


★★ 追伸 ★★

 墓参りに行く時は、「白い菊の花」を忘れずに!
 墓参り用の花は最近カラフルになっているのですが、正式な墓参りの仕方では白い菊の花なんです。白色は死の世界を意味するので、御先祖たちは喜んでくれるわけです。
 そうすれば、より強い霊的守護を得られると思います。
  
  

投稿: タマティー | 2009年7月28日 (火) 06時14分

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