「赤ちゃん時間」と「大人時間」
●「赤ちゃん時間」を受け入れないとストレスになる
時間というのは決して誰に対しても平等に流れるのではない。赤ちゃんと大人では時間の流れ方が全く異なるのだ。赤ちゃんは何をやらしてもゆっくりと行動し、大人はテキパキと行動しようとする。育児を開始して、この赤ちゃん時間を受け入れないとストレスになるし、大人時間を巧く使いこなさないと、家事や育児での時間がなくなってしまう。育児を楽しいものにしたいのなら、この時間の流れの違いを巧く利用していくことだ。
赤ちゃんの時間はゆっくりと流れていく。赤ちゃんの時間は自然のリズムに合った時間の流れなので、散歩に行っても直線ルートを行くわけではなく、散々寄り道をしていこうとするし、母乳を飲むのも遅いし、寝付くのも遅い。早いのは小便をする時ぐらいなものなのである。それほど赤ちゃんの時間はゆっくりと進んでいくものなのである。
人間の赤ちゃんは五体満足の状態で産んだとしても、未熟児の状態で生まれてくるので、一人歩きができるまでに1年という歳月がかかってしまうのだ。他の動物なら、出生後、すぐさま歩くことが可能なのに、人間の赤ちゃんに限ってそうではないのだ。人間は脳を巨大化したことで、体のバランスが崩れてしまい、一人歩きするのにそれほどの時間がかかってしまうのだ。
このため、赤ちゃんの鈍さには、赤ちゃん自体が自分の体を巧く使いこなせないという最大の理由が存在しているのだ。しかも、一人歩きできたとしても、脳が急成長を遂げていく時期に当たるので、何に対しても好奇心を持って、アッチャコッチャに手を出して、脳を刺激させ、より高い能力を身につけようとしているのだ。
この脳の急成長は小学6年生くらいまで続くので、12歳以下の子供というのは、何をやらしてもフラフラと行動して、注意を散漫にすることで、いかなるものにも好奇心を示し、脳を刺激させ、脳の容積量を大きくしようとするのだ。このため、脳の容積量の拡大が停止した親と子供の間には、その行動を巡って、いつもトラブルが起きているものなのだ。親の意見を優先させすぎてしまえば、子供は能力を伸ばすことができないし、子供の意見を優先させ過ぎてしまえば、家庭内の秩序はバラバラになってしまうのだ。
●大人時間が余りにも早く流れているだけ
もしも結婚前に仕事をしていたのなら、出産後はその仕事のペースで育児をすることだけは絶対にやめた方がいい。大人時間が余りにも早く流れ過ぎているのだ。これは都会に行けば行くほど早く流れているものだ。朝早くから働き、夜遅くまで働くというのは、人間の本来の姿からしても間違っている労働の仕方なのだ。
人間の体は、早起きして午前中には労働をし、午後には遊びや会話に費やし、日が暮れればとっと寝るようにできている。そのため、人間の体は朝早くに起きて午前中までに仕事を終わらせ、午後はもう仕事をするべきではないのである。事実、古代ローマはこの労働パターンを取ることで、地中海世界を統一することができたのだ。古代日本でも労働をするのは午前中というのが当たり前だったのだ。
ところが、文明が発達してくると、午後にも労働をするようになったし、日没後も労働をするようになってしまったのだ。だからこそ、多くの人々が心身を痛めてしまい、病気になってしまうのである。文明が発達し過ぎたことによる異常な労働パターンを絶対に赤ちゃんに適用させてはならない。赤ちゃんなら、朝はウンチをしまくるし、午後は遊びたがるし、日が暮れたらとっと寝てしまうものなのである。意外と赤ちゃんの方が人間本来の行動パターンが出て来ているのだ。
育児の最中に、新聞やテレビを見ることの危険性はここにこそあるのだ。新聞もテレビも異常になってしまたった大人時間を地で行っているために、労働するのは午前中だけというような労働をしていないのだ。1日8時間以上働くのは当たり前だし、自分をリラックスさせるために、まともな遊びや会話をしていないのだ。労働が異常であるために、遊びや会話も常に異常な遣り方をしてきてしまうのだ。
赤ちゃんを育てている母親が、新聞やテレビを見ているようであるなら、無意識のうちに早すぎる大人時間に乗せられてしまい、赤ちゃんのゆっくりとした行動にストレスを感じてしまうものなのだ。新聞なんか見なくても赤ちゃんは育てることができるし、テレビを見なくても赤ちゃんと一緒なら楽しいことはいくらでもあるのだ。
●赤ちゃん時間を一緒に成って楽しむ
赤ちゃんを産んだのなら、赤ちゃん時間に付き合うことだ。赤ちゃんのゆっくりとした時間の流れを一緒に成って楽しむべきなのだ。自分の時間を赤ちゃん時間に合わせてしまえば、赤ちゃんはいくらでも面白いことをやってくれるものなのだ。それは大人時間の中に居ては絶対に見つけられない楽しさなのだ。
新米ママであるなら、最初の赤ちゃんは特別なものだ。赤ちゃんの目線に立って、赤ちゃん時間の流れを知っておかないと、育児を充分に楽しめないものだ。今まで自分が猛スピードで生きて来たために、どうしても速度を落として、赤ちゃんの目線に立ってあげるというのができないものなのだ。でも、育児で悪戦苦闘しているうちに、自然と赤ちゃん時間が解り始め、赤ちゃんと一緒に楽しむことができるようになるのだ。
赤ちゃん時間を一緒に楽しんでしまうと、当然に自分がやるべきことの時間が不足してしまうので、そのために早起きして自分がやるべきことをさっさと済ましてしまうことだ。赤ちゃんが未だ寝ている早朝こそ、自分を大人時間に戻して、テキパキと行動してしまえばいいのだ。
赤ちゃんが就寝したら、母親にとっては自由時間になることができる。その時は、自分が赤ちゃんと一緒ではできなかったことをすればいいのだ。読書をするなり、音楽を聴くなり、DVDを見るなり、自分のために時間を使えばいいのだ。この貴重な時間をテレビを見て過ごしてしまわないことだ。あっという間に時間が過ぎ去ってしまうからだ。
もしも、仕事をしているなら、1日30分だけ赤ちゃんと一緒に成って楽しむべきだろう。母親が仕事をしていれば、どうしても家庭内に大人時間を持ち込んでしまうものだ。そのため、赤ちゃん時間の流れが解らないために、育児というより、ただ単に赤ちゃんの世話をしている程度でしかなくなってしまうからだ。それゆえ、仕事のことは一切忘れて、1日30分でもいいから、赤ちゃん時間にトリップしてしまうことだ。
●家庭の時間をゆっくりにして、精神のバランスを取ろう
芸能界やフーゾク産業を除けば、結婚し子供がいることが、人生の成功の必要条件となっている。結婚せず子供がいない状況で働いても、そういう人はいくら手柄を立てても、どこかに精神のバランスが崩れていて、本当の幸せを掴んでいるとは言い難いのだ。本来なら妻や子供たちのために時間を使わなければならない所を、仕事に費やしただけだけだから、仕事は多少できるかもしれないが、人間的魅力ということでは大いにマイナスが目立ってしまうのだ。
結婚し、そして赤ちゃんが生まれて一体何が素晴らしいかといえば、家庭の中に赤ちゃんがいることで、家庭の時間がゆっくりと流れていくことだろう。特に夫にとってみれば、今まで猛スピードで生きてきたのに、赤ちゃんと接することで速度を落とすことができるので、自分の生き方に無理がなくなるのだ。
逆に言えば、独身時代というのは誰であっても多少の無理はし続けているものなのである。無理をすることで強くなろうとし、実力をつけていくからだ。しかし、そのような無理な生き方は若い時だからこそできるのであって、最早、若くない時代に入ってしまえば、そんな生き方は不自然極まりない生き方なのだ。
いくら一生懸命になって生きていても、大事な時に脳疾患や内臓疾患を患ったり、精神病を患ったり、自殺に追い込まれたりするのは、自分の生き方に無理が有り過ぎたということなのである。無理をし過ぎて自律神経が異常となり、それが病気や自殺といった形で現れてきてしまったにすぎないのだ。
赤ちゃんがいれば、家庭の時間はゆっくりと流れていく。そうやって人間は精神のバランスを保つのである。いつまでも早く走り続ければ、いずれ走れなくなってしまうものなのだ。ゆっくりと歩くからこそ、逆に最も早く走れるようになるのである。大人時間を否定してしまう赤ちゃん時間があるからこそ、逆に大人時間は充実してくるのである。
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