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子供には徹底的に記憶をさせろ

●子供の脳は繰り返すことで成長していく

 育児をしていると、子供がいつも同じ絵本を持って来て、母親に読むことを頼むということに出くわす。母親としては、「その本は昨日読んだじゃん」と思っても、子供は飽きもせずに、同じ本を読んで貰おうとするのだ。こういう時は、母親は嫌がることなく、子供の要請には応じた方がいい。というのは、この子供の行為こそに、脳の発展が隠されているからだ。

 人間の脳というのは、何度も何度も同じことを繰り返すことで、記憶の回路を作り、それによって複雑な思考を展開していくのだ。子供は丁度、脳が成長する時期に当たっており、だからこそ母親に同じことを繰り返して貰うことによって、記憶の回路を作ろうとしているのだ。記憶の回路ができることこそが、知能が高いということなのである。

 母親がなぜ同じ絵本を読むことを嫌がるかといえば、大人は既に記憶の回路が出来上がっているために、本を一読すれば大体の内容を把握することができる。増してや絵本のような物は一読すれば内容をすべて覚えることができてしまうので、新しい発見など何もなく、なんの喜びもないからだ。だからこそ、我が子といえども、同じ絵本を読むことをせがまれると、嫌だという反応を示してしまうのである。

 では、もしも絵本のない国があるとするなら、子供は一体どうなるかといえば、子供はそれほど知能を高くすることができない。子供は幼児という大事な時期に、母親から絵本を読んで貰うことで、知能を高くすることができなくなってしまうからだ。勿論、子供も自分で文字が読めるようになれば、何も母親に依頼せず、自分で読むようになるが、文字が読めなかった頃の空白というのは、脳の成長から見て、意外と大きな差となって現れてくるのである。

 脳の成長が終わるまでは、頭がいいということは記憶の得意さと比例するのだ。いかに母親が子供の記憶の回路を作って上げるかで、その後の学校や大学への進学ルートが全く別のものになってしまうのである。子供は記憶が達者なのだから、とにかく記憶させてしまうことだ。詰め込み教育否定論者の意見を絶対に耳を貸さないことだ。19歳以下の人間に対しては、詰め込み教育こそが最高の教育法なのである。若い時に記憶をしてこなかった人で、優秀な人間になった人など一人もないのだ!

●絵本を繰り返し読む

 子供が同じ本を読んで貰うことをせがむ以上、絵本選びは慎重にした方がいい。ママ友に聞くなり、実母や祖母に聞いてみるといい。もしも実家に絵本が残されていたのなら、自分で探し出して読んでみることだ。絵本の出費は惜しまないことだ。身銭を切るのが、いい絵本に巡り合える一番の近道なのだ。

 絵本の好みは、男の子と女の子では好みが違うということだ。男の子は冒険物や戦争物が大好きで、女の子は結婚物や魔法物が大好きなのだ。絵本を読み聞かせて、子供が好きそうであるなら、その手の絵本を何度も読み聞かせてあげることだ。子供たちは所詮、一読した所で、話の内容なんて解っちゃいないのだ。事実、読み聞かせている途中で眠ってしまうのだ。

 母親になった以上、これだけは知っておいた方がいいのは、絵本作家は非常に特殊な人たちだということだ。普通の作家のように大人向けに作品を作るのではなく、子供向けに作品を作ってくるために、どうしても感性を子供レベルまで落としてこなければならないからだ。そのため、下手をすると、その作家自体が精神的に自立しておらず、その作品の内容や文章がどうも変だなということが有り得るのだ。だからこそ、粗悪な絵本も多く存在しており、それゆえに子供に絵本が必要としなくなれば、絵本は捨てられてしまうのである。

 こういった点からも、絵本は現代の絵本だけでなく、古典的作品を買っておくということを絶対にしておいた方がいい。絵本にも古典があるのだ。絵本で古典に入る作品は、数多の母親たちが自分の子供に読み聞かせて、母親の方がこれはいい絵本だという結論に落ち着き、子供の方もこの絵本は非常に面白いという結論に辿りついた絵本であるということなのだ。

 男の子向けなら『桃太郎』だし、女の子向けなら『シンデレラ』だろう。これらの絵本を何度読み聞かせても、子供たちは喜ぶものだ。いい絵本とは物語の展開が巧く、文章のリズムがいい物なのである。このことを判定するためには、何度も音読してしまうことだ。同じ絵本を何度も読んでいれば、母親の方がこれは名作だというのが解ってくるものなのである。ただ単にダラダラと読んでいると、この判別がつかず、子供に粗悪な絵本を読み聞かせてしまうことになるのだ。

●経典を繰り返し読み聞かせる

 絵本のように子供に読み聞かせるものではないが、結果的に経典を読み聞かせてしまうことも、子供にとっては記憶の回路を作ることを可能にする。この分野では仏教が抜きん出ており、両親が仏教徒の場合、子供は仏教経典に早くから慣れ親しむ機会を得ることができるのである。神道にもキリスト教にも、一般の信徒が音読して読経をする習慣がないために、仏教が圧倒的に優位に立つのである。

 日本人が好んだ仏教経典は2つしかない。それは『法華経』と『般若心経』である。仏教はインド生まれなので、仏教の原典はサンスクリット語で書かれているのだが、これを直接に日本語に訳してしまうと経典の内容が解ることができても、名文であるとは言い難いのだ。法華経も般若心経も、中国の文章レベルが最も高くなった時代に中国語に翻訳されたために、非常に格調の高い文章になっているのだ。このため、未だにサンスクリット語から翻訳された物が好まれず、中国語から翻訳された物が好まれているのだ。この翻訳の仕方の弊害としては経典を正確に理解することができないという難点も出て来るが、かといって解り易い経典にしてしまったら、経典の有難味がなくなってしまうのだ。ここいらは宗教的に言って難しいものだ。

 神道家であるなら、『祝詞』を音読してしまうことだ。祝詞は古代日本人が作り上げた文章なので、この祝詞のリズムが解ってくると、日本語で書かれた文章の良し悪しが解ってしまうようになるからだ。神道には『古事記』を読経する習慣はないものだが、古事記は語り部が話した内容を記録したものなので、古事記を音読してみると。非常に語り易い文章になっているのが解る筈だ。

 儒教の経典なら、『大学』『論語』を読み聞かせておくことだ。文字の解らない子供には珍紛漢紛であっても、その文章のリズムが解っていると、文字が読めるようになってから、読書の理解度が高まるし、大量の書物が読めるようになるのだ。江戸時代や明治期の日本人が英雄豪傑が湧出したのは、儒教の蓄積があったからなのである。

 宗教の経典はどの宗教であったとしても、その内容が素晴らしいものであるし、名文であり、リズムのいい文章でなのである。日本は長らく神仏習合で来たので、仏教徒といえども神道の古典を読まねばならないし、神道家といえども仏典を読まねばならないのだ。それに儒教も経典にも手を出しておくべきなのである。これが出来ていると、バランスの取れた子供が成長してくることになるのだ。

●言葉遊びで脳を鍛える

 言葉遊びというのも、子供の脳を鍛えることになる。子供に語呂のいい文章を教えて、同じ言葉を覚えさせるのだ。暇な時にこれをやると、いい刺激になるのだ。例えば、「にゃんにゃんゴロリン、わんわんわん」など日本語的には意味不明な文章なのだが、これを子供に教えると、結構喜ぶのだ。育児の巧い母親というのは、これが非常に巧いのだ。確かにこの手の母親たちが作る出鱈目文章は言い易いし覚え易いのだ。

 今から大学進学のことや偏差値のことを考えるのではなく、とにかく遊びながら脳を鍛えていくということをしていけばいいのだ。子供は遊びを通して学んでいくのであって、教育によって学んでいくのではないのだ。教育が必要になるのはずっと後のことなのである。今はまだ遊びながら学んでいく時期なのである。

 こういう観点からすると、子供にとってテレビは非常に有害なのだ。母親との遊びがないから、人間関係を構築した上で学ぶというのが欠落してしまうのだ。しかも、テレビには繰り返しがないために、非常に程度の低い内容になってしまい、だからこそ、テレビを見させると馬鹿になるといわれるのだ。

 子供の脳はまだまだ未熟で成長していく真っ盛りなのである。しぶとく子供に何度も何度も同じことを繰り返していくことだ。同じ絵本を読み聞かせ、同じ経典を読み聞かせ、同じ文章を読み聞かせていくべきなのだ。頭のいい大人なら、なんでそんな同じことを繰り返すのかと馬鹿にしてしまうものだが、同じことを繰り返すからこそ、子供は脳を発達させることができるのである。

 因みに、就寝直前は記憶され易いので、子供を布団に寝かして、子供が寝付くまで絵本を読み聞かせるというのは、脳の成長から見ても非常に有効なのだ。大方の子供は絵本を読み終える前に寝てしまうものだが、母親が飽きもせず、毎晩同じ行為を繰り返していると、子供は高い知能を持つことができるようになるのである。

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コメント

タマティー様こんにちは。朝晩涼しくなってきましたね。

絵本についてですが、うちの娘は絵本が大好きです。毎日毎日何回も何回も同じ話をせがまれ正直うんざりですー。。これも教育のためだと気持ちを切り替えてがんばっています。

まだ二歳になったばかりなので今は動物の出てくる日本の昔話が好きで、もういくつか丸暗記して自分で読んでたりします。全然違う本を開いてることもあります(笑)どんどん記憶していくので楽しいみたいですよ。

私も読み聞かせるうちに丸暗記してしまったので、寝る前は自分も目を閉じたまま話だけ聞かせてお互いいつの間にか寝てる状態なんですが、やっぱり寝る前は絵本を開いて読み聞かせた方がいいのでしょうか?

投稿: smile | 2009年9月26日 (土) 02時21分

 「smile」さん、これは非常にいい質問です!good

 寝る前に絵本を読み聞かせる時は、娘さんを横になった状態でもいいけど、母親が横になってしまうと、話の途中で寝てしまいますよ。
 母親は座って話をしてあげた方がいいです。
 子供にとっては母親が絵本を読んでくれることにも愛を感じる意味があるので、いくら絵本を丸暗記しているとはいえ、やはり絵本を開いて読んだ方がいいと思います。
 ただ、タマティーはいくら絵本とはいえ、絵本を丸暗記し、それをきちんと話してしまう「smile」さんは、それはそれで凄い能力の持ち主だと思います。

 子供ってのは毎日毎日同じ絵本を持ってくるので、それに付き合うってことも大事ですが、もう少し絵本を増やした方がいいかもしれませんね。
 母親が飽きてしまったら、遣る気が失せますからね。
 絵本は余り低レベルな絵本だと、母親の方が物足りなく思ってしまうんですよ。
 それゆえ、子供が読んでも面白いと思うと同時に、母親も面白いと思える絵本を探せばいいんです。
 そうなると、やはり日本の童話ってのは優れていますよ、大人になってから読むと、意外と考えさせられますからね。
 それからママ友とかに、「自分が読んで面白い絵本って何?」って訊いてみるといいですよ。自分の好みとは明らかに違う絵本があったりするので、非常に参考になりますよ。

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投稿: タマティー | 2009年9月26日 (土) 06時24分

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