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最終章 一人前の母親になるために

子供にとって親に甘えることはとっても大事

●「甘え」こそ育児の基本

 育児の基本中の基本は、子供に「甘え」を与えるということである。赤ちゃんは何かしてほしいことがあると、「泣く」という動作をして、母親はこれに対して赤ちゃんを抱っこして、泣くのをやめさせようとする。この過程を何度なく経て育って来たからこそ、子供は何か問題があれば、母親に甘えることによって乗り切ろうとする。だから、母親は子供が自立するまでは、子供に甘えを与え続けねばならないのである。

 例えば、一人歩きがきちんとできる筈なのに、いきなり抱っこを要求してくるのだが、こういう時にはその抱っこが物理的には必要ないけれども、子供を抱っこしてあげねばならないのだ。父親が仕事から帰ってきたら、子供は父親の周りに纏わりつくものだが、そういう時には子供を邪険にしないで、子供とじゃれあうなり、子供を膝の上に座らせることをしてあげなかればならないのだ。

 いかに育児の場面場面で、子供に甘えを与えていくかが、育児の成功の要因となるのだ。子供は母親に甘えることができると、自分の存在を肯定することができるようになる。母性愛は絶対肯定の愛だから、自分の存在を絶対的に肯定できるようになるのだ。子供は父親に甘えることができると、自分は価値ある人間と思えるようになるのだ。父性愛は絶対価値の間から、自分の存在を絶対的に価値あるものだと思えるようになるのだ。

 子供は親に甘えることができるからこそ、健全に成長することができる。子供が親に甘えることができなければ、子供の心の中は心の闇に覆われ、両親といえども手のつけられない凶暴な子供へと成長していくことだろう。子供の心を健全に成長させたければ、子供が甘えを欲しがるなら、それを与えてあげればいいのだ。それさえできれば、子供は健全に育っていくのである。

 子供が親に甘える場合、早い段階で男女の性差が現れる。男の子は女の子に対して、非常に甘えん坊だ。いつも母親に頼ってばっかりである。しかも、男の子は女の子に比べて言語能力が劣るので、男の子の話を聞く時は、ゆっくりと話を聞いてあげることだ。それゆえ、男の子を生んだのなら、男の子は小学校を卒業するまで甘えさせることだ。男の子は子供の頃に母親に対して充分に甘えることができれば、立派な男性に育っていくことができるのである。

 女の子は成長が早いので、早くから言葉を喋られるようになれば、母親とは対等の立場を要求してくる。そのくせ、何か問題があると母親に泣きついてくるのだ。この対等と従属を巧く使い分けて来るので、親子の距離をきちんと保ちながら、育てていくことだ。女の子は父親に対しては、従属をしながら、対等な会話をして、父性愛を獲得していこうとするので、それゆえ、母親は子供の前では絶対に父親の悪口を言わないことだ。女の子が自分の父親と正常な関係を結べなかった場合、その後の人生で、男性と正常な関係を作ることができず、まともな恋愛をすることも、まともな結婚をすることも不可能になってしまうのだ。

●従属状態とうはどういう状態なのか?

 人間の赤ちゃんは未熟児状態で産まれて来るので、親に従属しなければ生きていないことを生まれながらに知っている。しかも、子供の成長も12歳までは体も脳も充分に成長しきっていないので、親に従属していかなければならないのだ。更に人間の成長が終わるのは19歳なので、その時期まで親に従属しつつも、親から自立していくという、葛藤の時期を過ごさねばならないのである。

 従属状態にあるということは、親に「依存」することである。食料を始めとする一切を、親に依存して、生活するのである。だから、母親が母乳を与えることが必要だし、ご飯を作ることも必要なのだ。子供の目から見て、自分は一体誰に依存しなければならないかが簡単に解るからだ。母親は常に父親を立て、我が家が生活できるのは、父親の働きがあってこそなのだということを、子供に教え続けなければならないのだ。そうすれば、子供は父親にも依存して、得体の知れない反抗をしなくなるのだ。

 従属状態で親に依存できれば、次に親のいいつけを「順守」しようとする。まずは母親の言ったことを素直に受け入れ、自分の行動をそれに合わせようとするのだ。更に、家族内にはルールがあるので、そのルールに従って生きて行こうとするのだ。順守の中で最も大事なのは、父親の権威であって、家族内のルールというのは、父親の権威があるから、子供は守ってくるのであって、母親が父親の権威を否定していると、子供はルールを守らなくなってしまうのだ。

 従属状態で、依存と順守ができれば、子供は「自治」をし出そうとするのだ。親に言われなくても、自分のことは自分でし出すのだ。例えば、最初は服を母親に着させて貰っていたのに、成長してくると、「自分でやる!」と言い出して、母親の手を借りなくても、自分で服を着ようとするのだ。自治の領域が増えていけば、母親にとって育児の手間がかからなくなるので、後は子供に任しておけばいいのだ。

 従属状態にあるというのは、「依存」「順守」「自治」が三点セットで存在しているということなのである。親に依存だけしている子供などいないものだし、依存も順守もせずに自治だけしている子供も存在しないのだ。親に依存し、家族内のルールを順守するからこそ、子供は自治をしていくことができるのである。

 従属の問題で解り易い例をあげるなら、現在、国政で揉めている「八ッ場ダム」問題である。地方自治体というのは、財政的に中央政府に依存し、憲法や法律を順守するからこそ、地方を自治することができるのである。八ッ場ダムも以前は散々揉めに揉めたけれども、最終的には政府の意向を受け入れ、ダム建設に着手したのである。それを民主党が選挙で勝ち、それをマニフェストに載せてあったからという理由で、ダム工事を中止されれば、地方自治体はカンカンに怒るのは当然なのだ。これは民主主義の横暴であって、こんなことが行われれば、地方自治体は自治などできないし、法の支配も否定されてしまうのだ。

●成長すれば反抗してくるもの

 八ッ場ダム問題のような問題が、家庭内で起これば悲惨な結果になることは明らかだ。いつも大人しい子供でも、親が権限を乱用してくれば、カンカンになって怒り出して来るからだ。例えば、子供は食事を親に依存しているのだから、食事の量が少なければ、ギャーギャー喚いてくるのものだ。家族内のルールだからといって、余りにも親に有利で、子供だけが不利なら、家庭内のルールを守らなくなってしまうものなのだ。いくら親といえども、子供が自治している分野に顔を突っ込んでくれば、子供は得体に知れない反抗を企ててくるものなのである。

 成長すれば親に反抗してくるものである。反抗自体は成長の証だからだ。しかし、子供の従属状態を踏み躙るようなことをしていると、子供は得体の知れない反抗をしてくるものなのである。親と子供は決して平等な存在なのではなく、飽くまでも子供は親に従属しているということを決して忘れないことだ。

 親にとっては、赤ちゃんの頃の記憶が鮮明なために、いつまでも子供を赤ちゃん扱いしようとしてしまう。しかし、そのような親の思いとは裏腹に、子供は着実に依存と順守と自治の領域を広げていこうとするのである。赤ちゃんの頃のように母親がなんでもしなければならないのではなく、徐々に子供にできることを与えていき、自分がやるべきことを控えていかねばならないのだ。

 母親は子供の料理は母親が作らねばならず、毎日料理を作っているがゆえに、その栄養管理は母親にすべて任されているということを遂々忘れがちだ。子供は親の言いつけや家庭内のルールをきちんと守ってくるものだが、親は自分が言ったことや、家庭内のルールを忘れているものだ。子供は成長すば自治の領域を増やしていくものだが、母親は子供をいつまでも幼稚だと思い込んで、子供の自治を踏み躙ってしまうものだ。

 子供は自分の従属状態が踏み躙られたり、従属状態の領域を拡大していこうとする時、親に反抗してくるものだ。子供が反抗した際に、いかにその反抗を修めるかが、親としての力の見せどころなのである。子供の反抗を放置してはならないし、子供の言い分をすべて聞いてもならないのだ。子供の反抗を粉砕しつつ、子供の言い分も聞いて、親自身の行動も改めていかねばならないのだ。

●誤った育児の仕方に惑わされるな

 育児というのは、子供に甘えを与えながら、子供の従属状態の領域を増やしていく作業なのだ。親が子供に充分な甘えを与えておけば、子供は成長していけば、自分で従属状態を広げて行くのだ。時に見せる反抗も、親と子供のバランスが崩れたからこそ、反抗することによって、取り戻そうとしているのである。

 だからこそ、甘えを与えてもいいが、子供を甘やかしてはならないし、逆に子供に甘えさせないということも駄目なのだ。例えば、子供が「オモチャが欲しい!」と言って来たからといって、すべてのオモチャを買い与えてはならないのだ。逆に子供が「オモチャを買って欲しい!」と言っているのに、全くオモチャを買い与えないというのも駄目なのだ。巧い甘えさせ方を自分で試行錯誤しながら取っていけばいいのである。

 甘えというのは、育児では絶対に必要である。甘えなくして、育児などできるわけがないのだ。普通の親なら、誰でも子供が甘えてきたら、甘えさせてあげるものだ。しかし、親が未だに精神的に独立していないと、その甘えを暴走させたり、否定したりしてしまうのである。育児は親の精神レベルが如実に現れて来るものなのである。

 育児をする際、くれぐれも間違った育児の仕方に惑わされてはならない。例えば、「子供に甘えさせるのは駄目」という学説は、絶対に危険な学説である。「抱っこばかりしていると、抱き癖がつく」というのも同じだ。これらはすべてアメリカ合衆国からやってきた育児の仕方なので、絶対に耳を貸さないことだ。この遣り方はもうアメリカ合衆国では破綻してしまった学説なのだ。育児をしてみれば解ることだが、赤ちゃんにしろ、子供にしろ、親に甘えてくるものなのである。それを否定してしまえば、子供が異常な形で成長していくというのは、解るものなのである。

 「子供は自立する」という説も間違った育児の仕方である。子供は絶対に自立をしない。子供がするのは自治であって、自立など絶対にしない。子供は成長した暁には、親から自立していくが、それまでは親に従属しっぱなしなのである。自立した子供を育てようとする親は、親本人が自立していないために、子供に自立を強いて来るのである。

 「反抗は親の力不足」という説も間違った考え方である。子供が反抗してくるのは、親が子供の従属状態を踏み躙った時や、自分が成長した時に、従属状態の領域を広げるためである。子供の反抗は親の力が試される時であっても、反抗の発生自体は親の力不足によるものではないのだ。

 自分が子供の頃に、親に充分に甘えさせて貰えば、その後の成長と試練を経て、子供は独立した大人になっていくものである。育児の仕方を教える者が精神的に独立していなければ、いくらでも間違った育児の仕方を唱えて来るものである。そういう間違った意見を拒絶する態度を取りつつ、自分の判断で正しい育児の仕方を習得していくことだ。大事なことは、自分の子供が健全に成長してくれることであって、それ以外のことは必要ないのだ。

 育児をやっていれば、育児の仕方が大体解ってくるものだ。そうしたら、間違った育児の仕方を唱えている学者や医者たちの姿がはっきりと見えてくるものだ。「あっ、この人は精神的に自立していないんだな」と解れば、自分はもう充分に母親としての力が備わっている母親になっているのである。育児のことで、とやかく言われたとしても、「甘えのない育児は絶対に存在しません」とはっきり言ってやればいいのだ。なんせ未だに我が子は母親に甘えている最中なのである。それが正しい答えなのだ。

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コメント

甘えさせてあげないといけませんね。うちは子供達が歳が近いので甘えさせてあげてないと思います。我慢もさせてきました。
私自身姉妹は歳が離れていたし、また母親が遠い存在だったのです。甘えさせてもらえなかったんです。
だからといって親のせいにするつもりは全くないのですよ。だけど影響しているのを感じています。上手に甘えさせてやれないのです。どう子育てをしていいのかわからなくて。3人もいるのに。
この前ずっと気づかぬふりをしてきた子供の時のことを認めてみたら涙が止まらなくて私はあの時寂しかった!と肯定すると心がスッとして前に進めそうな気がしました。
わたしにとって子供はかわいいものではなくて大事なものであって、だからクールになりがちで子供にとっては冷たい母親だとおもいます(笑)
それを補うつもりで家のなかはワイワイふざけながらの雰囲気をつくってしまいます。なんとか育っておくれ。の気持ちを込めて。
母親だけでは決して子育てなんてできませんから主人に助けられながらなんとかやっています。

投稿: さえ | 2009年10月19日 (月) 13時01分

タマティーさま

いつもありがとうございます。
いよいよ最終章ですか。
私が最初にこちらのブログに出会ったのは妊娠糖尿病で入院していたときでした。今年の2月に息子が生まれ生活を改めて、私も生まれ変わったのです。
なぜか息子が生まれる前からブログの内容が時期を同じくマッチしていて、本当にありがたかったです。
これからもよろしくお願いします。
ゲゲゲの女房の水木しげる役は向井理君です。ドラマが楽しみです。

投稿: ゆきねこ | 2009年10月19日 (月) 20時48分

 「さえ」さん、恐らく「さえ」さんの子供たちが、「さえ」さんを癒しているのでしょうね。
 人間は誰であっても、完璧な環境で育つことはできません。
 また、完璧な母親も必要ありません。
 人間は不完全な環境で育ち、不完全な母親から育てて貰うからこそ、きちんと育つことができ、その後の人生でその歪みを治していけばいいんです。
 「さえ」さんの場合は、お子さんたちがその心の傷を癒してくれた訳ですよ。
 自分が母親になって子供を育ててみて、子供が甘えてくるからこそ、「自分はあの時寂しかったんだ」と解った訳です。
 それまではその記憶を押し殺しながら生きていたっていうことですよ。
 
 子供を甘えさすのは簡単ですよ。
 じゃれあっていればいいんです。
 子供が甘えてきたら、甘えさせてあげればいいんです。
 いくら愛を唱えても、日々、子供と体を触れ合わせていないと、子供には母親の愛は届かないですよ。
 それに旦那さんの手助けに感謝しているのなら、キスをしたり、ハグをしたりするというのは大事ですよ。夫婦の場合、そういう肉体的接触がなくなると、織姫と彦星状態になりますからね。

 子供にきちんと甘えを与えると、家族の中で愛が巡り始めるんです。
 最初は僅かな愛でも、加速度がついてきて、莫大な愛を生み出していくんです。
 そうなってくると、「さえ」さんもクールな母親でなんかいられなくなりますよ。
 いつも笑顔で笑い声に溢れる母親になってしまいます。

  

投稿: タマティー | 2009年10月20日 (火) 06時52分

 「ゆきねこ」さん、コメント有難うございます!

 最初に「ゆきねこ」さんのコメントを貰った時は、「ゆきねこ」さんの精神状態がヤバかった時ですからね。
 しかも、その後、精神病院に入院していた経験ありと聞かされた時は、本当にビックリしてしまいました。
 まあ、食事が悪く、運動もせず、排便が悪ければ、人間は精神を病んでしまいますよ。
 まずは排便を日々しっかりとして、栄養バランスの取れた食事を取り、運動して汗をかかないとね。そうすれば精神を病むことなんて絶対にありませんよ。

 次回、出産する時は、是非とも助産院でした方がいいですよ。
 病院だと医者が主人公になってしまい、妊産婦はどう立ち回っても不利になってしまいますからね。
 その点、助産院だと妊産婦が主人公になるので、圧倒的に有利な状態で出産をすることが可能になるんです。
 だから、「助産婦」でなきゃなんないんです。助産師だと「出産のことを教えてやる」という感じになってしまうんですよ。助産婦は飽くまでも、妊産婦の手伝いをして、安産に導いて、健康な赤ちゃんを産ませてあげる役割を果たせばいいんです。
「婦」と「師」はたった一字の違いだけど、その結果は大きな差となって現れてくるんですよ。
 今の内にママ友とかからいい助産院があるかどうかを情報収集しておいた方がいいです。調べて行くと、きっといい助産院が見つかるものですよ。

 ドラマの準備も着々と進んでいる訳ですね。
 タマティーの方としては録画をセットしておかないとね。放送時間中は家にいないので、見逃したらアウトですよ。
 後、常盤貴子さんが結婚ですよ。
 ドッヒャー^ですよ。
 毎週 『天地人』で常盤貴子さんの姿を見れるから、楽しんでいるのに。
 世の中は変わって行く訳です。

  

投稿: タマティー | 2009年10月20日 (火) 06時53分

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