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父親の仕事と子供の物真似

●息子にとっての父親

 実際に子供を育ててみれば解ることだが、男の子と女の子では育ち方が全く違う。最も極端に違って来るのが、男の子にとっては父親は「絶対的存在」であるということだ。男の子は上位自我の形成が弱いために、父親を絶対化することで、自分の存在を位置づけようとしてくるからだ。

 それゆえ、男の子は父親の名誉を傷つけられると、カンカンになって怒り出してくるのだ。父親が善行をしようが悪行をしようが、自分にとっては父親は絶対の存在である以上、一切の批判は許されないのだ。男の子が父親に批判めいたことを言っても、それは親子だからこそ許されることであって、他人には絶対に許されない行為なのだ。

 これに対して、娘は父親が絶対の存在になる時期は非常に短く、小学生の或る時期までであろう。しかも、娘は上位自我がしっかりと入っているために、父親の権威を認めつつ、父親と対等の関係を築こうとしてくるのだ。そのため、母親の方も子供にとっての父親はそんなものだろうという間違った考えを持ってしまうのだ。

 自分の息子が自分の父親を絶対化している以上、息子の前で夫の悪口を言うべきではないし、夫婦喧嘩など絶対にすべきではないのだ。こういう行為はどのような問題があったとしても、夫に対して行っているだけではなく、息子を傷つけることをやっているのである。息子も幼ければ、黙って見ているにすぎないが、それでも自分自身が傷つけられてしまうので、息子の成長が歪んでしまうし、反抗期に入れば、母親に対して暴力を伴う反抗をして来るのだ。

 結婚しているからといって、何をやっても許されるのではない。寧ろ、結婚しているからこそ、許されない行為もあるのだ。子供が小学生になる頃には、結婚はマンネリ化し、夫への愛情も薄れていく時期ではあるが、そういう時に母親が自分の夫に対して悪態をついてしまうと、息子の心を大いに傷つけてしまうことになるのだ。息子の方は今まさに父親の存在が世界の中で一番重要な時期に差し掛かっているのである。

●すべては物真似から始まる

 息子が父親の存在を絶対化し始めたということが解るのは、父親の物真似をし始めた時なのである。息子が父親の靴を穿いたり、父親がご飯を食べる真似をしたりと、仕様もないことを真似て来るのだ。こういう時、息子が行っている父親の物真似を褒めてあげるべきなのである。この手の物真似は大概、母親の前で行われるので、要は母親に褒めてほしいのである。この息子の行為を無視していると、息子は母親に対して疎遠になって行き、大事なことを話さなくなり始めるのだ。

 自宅が自営業であるなら、息子に父親の職業の物真似をするというのは、非常に大事なことなのだ。農業をやっているなら、農作業の中で些細な作業を息子に遣らしてしまうのだ。商業をやっているなら、商業の中で些細な作業を息子に遣らしてしまうのだ。こういう手伝いを依頼されるだけで、息子の方は大いに満足してしまうのである。

 父親が会社員なら、息子を会社に連れて来て、見学させてあげるべきなのだ。お客様の会社見学よりも、従業員の息子たちの会社見学の方が遥かに重要な行為なのである。これをやっている企業は非常に少ないのだが、これをやるとその社員の忠誠度も上がるし、その社員が家庭内で問題を起こすこともなくなるのだ。

 大人にとっては真面目な仕事なんだけれども、子供にとっては一体何をやっているのか解らないという職業がこの世には存在するものなのである。例えば、作家などは自宅で執筆しているだけで儲かる仕事ではあるけれども、自分の書いた原稿を商品化し、それを流通させ、販売するというのが、子供には見えてこないために、一体何をやっているんだかということになってしまうのだ。

 こういう場合、父親は自分が一体どんな仕事をしているのか、きちんと説明してあげるべきなのである。自分の仕事の中で子供を使っても大丈夫な作業には、息子に駄賃を払って手伝わしてみることだ。作家なら資料収集の際に人手がいるのだから、息子に「ちょっと来い」と言って、父親の仕事を手伝う機会を与えてあげることだ。

●父親の薫陶なしに子育ては存在しない

 育児では役に立たなかった父親は、子育てに於いては最重要に重要な存在となるのだ。女手一つでは男の子を育て上げることができないものなのである。息子をまともな大人に成長させるためには、父親の薫陶なしには存在しないのだ。息子の精神の成長に最大の影響を与えるのは父親であって、父親以外には存在しないのである。

 父親を絶対視してくる息子といえども、父親に対して従順なのは小学生までであって、中学生になれば反抗期が始まるので、小学生の時期に父親は自分の仕事を通じて、息子に教えるということをしておかないと、息子は自分の精神を充分に成長させることができないのだ。

 要は息子に父親の仕事を真似ることができる機会を与えてあげることなのである。この機会を与えてくれれば、息子はその手伝いを通じて、自分の精神を成長させることができるのである。しかし、その機会を与えてくれなければ、息子は自分の精神を成長させることができず、いつまでも幼稚なままでいるのだ。

 夫婦では育児や子育てに於ける役割分担が違うのである。育児では母親がメインになって行うものなのだ。そういう時に父親が育児の手伝いをしてエネルギーを消耗すべきではないのだ。我が子が乳幼児なら、自分の妻に任しておけばいいのだ。父親の役割が重要となるのは、子育てに於いてであって、母親が子供をきちんと育児してくれれば、今度は子供の精神を成長させてあげるというのが父親の重要な役割なのである。

 父親が育児でエネルギーを使い切ってしまうと、子供が小学生辺りになった頃には、疲れ切ってしまい、子育てに充分なエネルギーを注げなくなってしまうものなのだ。息子が父親の物真似をし始め、父親の仕事の手伝いをしたがっているのに、父親はそれに気付かず、自宅でゴロゴロしているということになってしまうのだ。そうなれば、息子は自分の精神を成長させる機会を失ってしまうので、反抗期に入れば、有り得ないような反抗をしでかしてくるようになるのだ。

●息子に父親の後を歩かせろ

 息子にとって父親が非常に必要な時期は、小学生辺りなので、どの父親も教育は学校にお任せするという無責任な行動を取ってしまうのだ。父親の存在は、百万人の教師よりも勝るのである。というより、息子の精神を成長させてあげることができるのは父親しかいないのである。いかなる教師であっても、それは無理なのである。しかも現在の学校ではまともな形で徳育が行われていないので学校としての要件を満たしていないのである。

 我が子に真っ当な人生を歩んで貰いたいのなら、息子に父親の後を歩かせるべきなのである。どの動物も親のやっていることを真似ることで成長していくのである。その機会を親が奪ってしまったら、子供はまともに成長できる訳がないのだ。親であるからこそ、我が子に成長できる機会を与えてあげなければならないのだ。

 娘の場合は、母親が自宅にいるので、自然と母親の物真似をすることができる機会を得られる。しかし、息子の場合は、父親は外で仕事をしているために、父親が意図的に父親の物真似をする機会を作ってあげなければ、息子はその機会を得ることができないのだ。これは息子と娘を育てて行く上で、大きな違いだと思っていた方がいい。

 現在、マスコミで国会議員の世襲が問題視されているが、それに釣られて、自分の息子の世襲を禁止すべきではないのだ。国会議員といえども人の子なんだから、世襲が生じて来るのは当たり前のことなのだ。ジャーナリストたちは職業的に世襲することが非常に難しい職業なので、遂々国会議員の世襲批判をしてくるものなのでる。

 日本の歴史を見ても、外国の現状を見ても、政治家というのは世襲して来る確率が非常に高い職業なのである。農民と商人の職業形態が違うと同じように、政治家の職業形態も他の職業とは異なるために、他の職業からの流入が難しい職業であるのだ。政治家になるためには、「帝王学」「政治学」「軍事学」「外交学」「諜報学」「財政学」「経済学」など、人を支配し動かして行く学問を学ぶことが必要条件となってくるが、これらの学問をきちんと修め、しかも国家戦略を練り上げ、政治家として実務能力を持っている人材はどこにでも存在している訳がないのだ。いかなる国家といえども、政治家として通用する能力を持っている人材は限られているものなのである。

 現在の国会議員の最大の問題点は、国会議員が連続再選を連発して、30年以上国会議員を遣り続けている人たちが出ていることなのである。国会議員をそんなに長くやれば、国会議員そのものが腐敗するのは当然のことなのである。それゆえ、国会議員の世襲を禁止するのではなく、国会議員の連続再選を禁止させればいいのだ。4年間国会議員を務めたら、次の4年間は休んで貰い、もしも再選を願うなら、その後に選挙に出馬してくればいいのだ。

 実際に父親が息子に職業を教えても、大きくなって世襲して来るかは解らないものなのである。それゆえ、息子を1人だけ育てるのではなく、数人育てることによって、その中から自分の職業を継承してくれる人材を確保しておくことだ。残りの子供たちは他の職業を開拓させればいいのだ。それでも、新しい職業に就いた時、子供の頃に父親から教えられたことは非常に役に立ってくるものなのである。

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コメント

タマティーさん、お世話になっております。お久しぶりです。お元気でしたか?色々あって返事が遅くなってしまってすいません。どうやら私は今、人生の決断の境目に居るようです。タマティーさんのおっしゃる通り、私達夫婦は離婚するみたいなのです。

私の母親はタマティーさんのような、鑑定をする仕事をしています。先日、母親がそっち関係の凄いお方に私達夫婦の事を相談したところ、離婚することは決まっていて旦那と暮らしてる家には帰らない方がいいと言われたそうです。私は今実家に居るのですが、このまま帰ったら危ないみたいなのです。

離婚は決まっていることなので、早く別れた方がいいらしく、母親に言われたとおりこのまま帰らず別れようと思っております。旦那はこちらの異変に気づいたのか、メールがちょっと必死になってる感じがします。仕方ない事ですが、やっぱり一緒に居た人なので情が出てきてしまいます。離婚というのは辛いことですね。でも、このまま一緒に居ても同じ事の繰り返しなので、子供の為にもけじめをつけようと思っております。

タマティーさんにはお世話になっているので、この事を報告しようと思いコメントさせて頂きました。

投稿: りあ | 2009年11月13日 (金) 11時33分

 「りあ」さん、あんなにタマティーは親身になって相談に乗ってあげたのに、こんなに長い間、放置プレイをするなんて、タマティーの目には涙がボロボロですよ。crying

 離婚するなら、今年中にやってしまった方がいいです。
 「離婚する」と重く構えるのではなく、要は結婚した年月日が余りにも悪すぎたから、結婚を一旦チャラにするだけなんです。スタート時点が余りにも悪過ぎて、誰がどうしようとも修正ができないだけなんです。
 離婚して永遠に別れてしまうのもいいし、一旦別れて再婚して遣り直すのもいいんです。
 とにかく、旦那さんにこれ以上、結婚を続けても、無意味だし、同じことの繰り返しだし、この結婚は双方が損害を被るのだということを解って貰うことです。憎しみを以て別れる訳ではないということを、再三再四述べておくことです。

 「りあ」さんの母親が占い師なら、話は早いです。
 インターネットだと、姓名判断や生年月日で鑑定することはできても、手相や顔相を見たり、具体的なアドバイスをしたりするのは難しいので、母親の意見は良く聞いた方がいいです。
 但し、絶対に感情的にならないように。
 タマティーが見る限り、「りあ」さんの旦那さんは今は間違った職業をしているがゆえに運気が低迷しているだけであって、自分の才能を活かせる職業についたら、能力を高く発揮できるようになると思います。
 「りあ」さんも財運があるので、普通の女性たちができるようなありきたりの仕事をするのではなく、育児をしながらでもできる仕事を探して、裕福になって行くべきですよ。
 
 「りあ」さんが人生の境目にいるのは解るけど、せめて月に1度は連絡を下さいね。
 前回のコメントから今回のコメントまでの間は、タマティーはず~っと落ち込みっぱなしでしたよ。
 まあ、今回久々にコメントを寄越してくれたので、本当に有難いです。

happy01 happy01 happy01

投稿: タマティー | 2009年11月14日 (土) 07時02分

タマティーさん、暖かい心使いに感謝してます。もし再婚するならタマティーさんのように思いやりのある人を見つけたいと思います。

今のところ、旦那からの返事は何もありませんので、これからどうなるのか心配です。ストレスの為髪の毛を抜いてしまい、前髪が薄くなって来てしまいました。もし解決策がありましたらアドバイスお願い致します。(泣)

投稿: りあ | 2009年11月17日 (火) 23時22分

 その薄毛はストレス性のものなので、余り気にしないことです。結婚の整理がつけば、髪の毛は元通りに回復します。

 抜け毛が多いというのは、要は血液が頭に行き過ぎていることなんです。
 そのため、考え事ばかりしていないで、軽ジョギングをしたり、サウナに入ったりして、頭部に溜まった血液を散らすことが必要なんです。
 それと、朝起きた時や、風呂上りの時に、手でごしごしとマッサージをして、血流を良くすることです。

 食事はきちんと取ることです。
 考えることをする機会が多くなるので、炭水化物とビタミンB1のコンビがないと、頭が巧く機能して来なくなり、それで抜け毛が多くなっていくんです。
 米食なら、押麦入り玄米食に味噌汁を多目に取っておくことです。
 具体的に髪の毛を構成して来るのは、ヨウ素なので、ヨウ素をしっかりと摂取しておくことです。ヨウ素を多く含んでいる食品は、「海藻」「魚介類」「玉ねぎ」などです。味噌汁を作る際に、ワカメと玉ねぎを具にしてしまうと、髪の毛にとっては物凄くいいものとなります。

 抜け毛が多い時は、体を冷やす飲み物は絶対に飲まないことです。
 要は血流が悪くなっているのに、頭だけ火照っている状態なので、冷たい物を飲みたがってしまうんです。でも、そうやって体を冷やしてしまうと、余計に抜け毛が増えるし、しかも頭が巧く機能しなくなるので、愚かな考えに取りつかれてしまうものなんです。
 清涼飲料水は勿論のこと、牛乳やミネラルウォーターも飲まない方がいいです。
 珈琲や緑茶もいくら温かくして飲んでも、体を冷やしてしまうので、飲まない方がいいです。
 喉が渇いた時は、黒砂糖入りの生姜湯や紅茶を飲むようにすることです。

happy01 happy01 happy01

投稿: タマティー | 2009年11月18日 (水) 06時45分

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