ウィークエンドエッセイ『うちの3姉妹のスーちゃんは、なぜ味噌キュウリが好きなのか?』
●絶妙な陰陽バランス
最初、『うちの3姉妹』を見た時、なんて下手糞な絵を描くんだろうと思ってしまったのだが、読んでいる内にその面白さが解り、俺も多くの母親たち同様に、この育児漫画に嵌ってしまった。「下手うま」って言葉があるけど、松本ぷりっつさんの絵はまさにそれで、それなのに文章が巧いので、そのギャップがなんともいえない味を出しているんだろう。
ぷりっつさんは三姉妹の中でも、末っ子のチーちゃんに最も愛情を注いでいるらしく、この母子の遣り取りが物語のメインで笑えるのだが、他のフーちゃんとスーちゃんにもきちんと配慮して、巧く味を出しながら出場させている。この三姉妹の中で最初はチーちゃんが面白いと思っていたのが、話が進んでいくと、どうしても見過ごせない人物が1人浮かび上がって来たのだ。それがスーちゃんである。
考えてみると、スーちゃんの口癖である「別にいいでしょ」って、俺の口癖でもあるし、みんなでどこかに行くと、自分だけ帰りたくなってしまうのも、俺にはたびたび経験があるのだ。極めつけが、スーちゃんの好物である「味噌キュウリ」! 考えてみると俺の好物でもあるのだ。そのためこのスーちゃんが出て来ると、なんか自分を見ているようで、見逃せなくなってしまったのだ。
そもそも味噌キュウリが好きな子供なんて滅多にいないものだ。子供の味覚と大人の味覚は違っているために、子供は子供らしい食べ物を好むものなのだ。ではなぜ味噌キュウリを好むかと言えば、体が冷えているからなのである。ぷりっつさんの家では冷蔵庫で冷やした麦茶を飲んでいるのだが、この手の冷やした飲み物を子供に与えていると、途端に体が冷えてしまい、子供は自分の体を温めてくれる食べ物を好むようになるのだ。
キュウリ自体は体を冷やす野菜だ。それに対して味噌は体を温める調味料なので、このキュウリと味噌を一緒に食べると、絶妙な陰陽バランスが働き、体温がやや上昇してくるのだ。俺も子供の頃は冷蔵庫で冷やした麦茶を飲んでいたので、味噌キュウリを食べることで体温を上昇させていたのだと思う。
●味噌の起源
味噌の起源は、古代中国の「醤」に始まる。醤というのは、肉を細かく刻み、塩・酒・麹などに漬けた料理で、その後、醤が調味料として使われ出すようになるのだ。この調味料としての醤が高句麗に伝わり、この地は中国大陸よりも寒いために、大豆と塩と麹だけを使った調味料を生みだすことになった。この高句麗で変形した醤が、唐王朝によって高句麗が滅亡されることで、高句麗の亡命者たちが日本に渡来して来て、日本に伝えて来たのだ。
日本語の「味噌」の語源となったものは、高句麗語の「密祖」であって、密祖とは恐らく「先祖伝来の味」という意味なのだろう。この高句麗から伝わった味噌が、日本では味噌汁専用の調味料として独自に進化を遂げ、中国や朝鮮の調味料よりも美味しい調味料を生みだすことができたのである。いつの世も隣国の不幸は常に自国の利益なのである。
高句麗からの帰化人が入植したのは主に関東地方であって、味噌があればこそ関東地方は開拓されていったのであり、その後、東北地方を征服して行くことができたのである。味噌は体を温める効果があるので、この食材抜きでは関東地方を開拓することはできなかったし、東北地方も征服することができなかったのである。その後、源頼朝が関東武士団を率いて鎌倉幕府を作り上げていくが、それほどまでに関東地方の経済力が高まったということなのである。
味噌は元々は「豆味噌」であった筈である。その後、味噌に甘みを増すために東日本では米を入れて「米味噌」になり、西日本では麦をいれて「麦味噌」になったのである。但し、豆味噌は中京地方では豆味噌のまま残った。豆味噌の方が栄養価が高いので、これを食べていた織田信長や豊臣秀吉や徳川家康たちが天下取りに名乗りを上げて来たのである。豆味噌を食べていたからこそ、合理的な政治を行うことができたのである。
味噌は明治維新後の北海道開拓にも役立った筈で、肉食の少ない日本人が北海道のような寒い地域を開拓していくためには、味噌は欠かせない食品なのである。北海道の人々が味噌汁を飲まなかったら、体が冷え切ってしまい、開拓するどころか凍死していたことであろう。、
●キュウリの起源
キュウリの起源はインド北部である。インド生まれのキュウリがウィグルに伝えられ、シルクロードを通って中国にもたらされたのだ。日本に伝来したのは平安時代で、武士たちの登場によって全国に普及して行った野菜なのである。武士たちは戦争において甲冑を来て動き回らねばならぬ以上、大量の汗をかくので、その水分補給としてキュウリが重宝されたのである。現在ではキュウリは食べ物だと思われているのだが、キュウリと言うのは飲み物に近い野菜なのである。
キュウリにはビタミンCやカロチンやカリウムが含まれているが、その含有量は非常に少なく、最もビタミンやミネラルが少ない野菜と言われているのだ。なぜこんなに貧しい栄養素しか持たない野菜を大事に育てて来たかというと、夏場の水分補給のために作り続けられてきたのである。
夏の暑い盛りに、水をガブ飲みしていては、体内の塩分濃度が落ちてしまい、脱水症状になってしまうのだ。その点、キュウリに塩を振って食べれば、塩分の補給にもなるし、酵素水分の補給にもなるので、バテることがなくなるのだ。昔の農家なら、夏のオヤツといえばキュウリなのである。だからこそ農家の子供たちは健康に育っていたのである。
キュウリは体温を冷やす効果を持つので、夏以外に食べるとするなら、糠漬けにして食べる工夫を施したのである。糠漬けは中国が発祥の地かと思っていたら、実は九州の小倉が発祥の地らしく、この糠漬けは一気に日本全土に広まって行ったのである、それほど糠漬けは日本人にとって美味しく、重宝したのだろう。
今では冬でもキュウリが生産されるために、冬にキュウリを食べることができてしまうが、そんなことをやっていると、体温を下げてしまい、病気になってしまうのだ。夏以外にキュウリを食べるなら糠漬けにするか、味噌キュウリで頂くことで、体を冷やさなくて済むようにさせるのである。
●子供の好物は馬鹿にできない
子供の好物は馬鹿にはできないのだ。お菓子とかジュースとかアイスクリームとかは別だが、通常の食事に於いての好物なら、それは子供が欲しているからこそ好物になっているのである。普通の子供だとカレーライスとかハンバーグが好物なのだが、これらの食べ物はすぐさまエネルギーに変わる食べ物なので、子供たちは好んで食べるのである。スーちゃんにしても、冷たい麦茶で体を冷やしているからこそ、味噌キュウリを食べることで体を温めているのである。
俺は子供の頃、水泳をやっていたので、水泳をやった後は食堂で味噌汁を注文して飲んでいたことがある。確かメニュウの中で最も安く「50円」だったと思う。食堂で味噌汁を飲んでいる子供なんて渋すぎるが、水泳で体が冷えていたからこそ、他の子供たちが冷たいジュースを飲んでいても、自分だけは味噌汁を飲んでいたのだ。その後、冷たいジュースを飲んでいた子供たちは怪我をしたり、病気をしたりしていたが、俺にはそういうことはなんにも起こらなかった。味噌汁で体を温めていたらか、怪我や病気とは無縁だったのである。
それから中高生の時は長らく味噌ラーメンが大好きであった。家の近くに美味い味噌ラーメンを出す店があったので、その味噌ラーメンを食べて以来、味噌ラーメンに嵌ってしまったのだ。更に大学生の頃には自宅のすぐに近くにトンコツ味噌ラーメンを出す店ができ、その店主と仲良くなってしまい、トンコツ味の味噌ラーメンにすっかり嵌ってしまったのだ。
俺が味噌ラーメン好きを卒業できたのは、映画製作の仕事でパスタを食べてからである。俺の子供の頃は「スパゲッティ」なる、なんとも不味い麺料理だったのだが、そのパスタはイタリアの本格的なパスタで、オリーブオイルの香り漂うパスタにすっかり魅了されてしまったのである。
子供の頃に比べれば、体も大きくなったし、筋肉量も比べ物にならないくらいに増えたから、それほど体を温める食べ物は必要としなくなったのだ。未だに味噌汁は飲んでいるが、味噌ラーメンに嵌るほどのものではなくなったのだ。人間の食べ物は成長に応じて変わって行くものなのである。
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