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父性厳こそ家族の秩序を作り上げる

●子供中心ではなく父親を頂点にした家族

 夫婦は対等ではあるが、子供が生まれてしまえば、父親を頂点とし、その下に母親がいて、更にその下に子供がいるという序列を作り出さざるを得ない。父親が家族の頂点に君臨するからこそ、愛は父親から母親に流れ、母親は子供たちを愛そうとし始めるのだ。父親は仕事で滅多に家にいない以上、母親は父親がいない時は家族を守らねばならないので、父親が家族の頂点であっても、家族の実権は母親が握るものなのである。そうやって家族が機能し始めるのだ。

 男が女性と結婚していくためには男らしくなければならない。男として力強い者であるからこそ、女性を物にすることができ、恋愛の主導権を握りながら結婚へと導いていくものだ。もしも男性に男としての強さがなければ、幾ら恋愛で盛り上がった所で、結婚へと持って行かないし、ただセックスを繰り返すだけのことをしてくるのだ。

 男性の力強さは結婚を可能にし、家族を作り上げることで使用されていくのである。法的には全ての女性が結婚できるが、現実的にはごく少数の女性たちしか結婚できないように、男性も法的には全ての男性が結婚できるが、現実的にはごく少数の男性しか結婚できないのだ。男性と生まれても、男として充分に成長してこない者は、結婚をし家族を作り上げるだけの力強さが全くないからだ。

 男の力強さは、妻が赤ちゃんを生むと、「父性愛」と「父性厳」というものを発し始めるようになる。父性愛は我が子にだけ絶対に価値があるものとして注ぐものだし、父性厳というのは我が子にこの世で生きていくために一体何が正しいのか正しくないのかを教えて行くのだ。この父性愛と父性厳があればこそ、子供は自分にこの世で存在していいと思える価値があると認識できるし、この世で正しい道を歩んでいく人生を歩めるようになるのだ。

 忘れてはならないんは、父性愛も父性厳も母親からの母性愛が充分に与えられていないと、子供は受け取ることができないということだ。母親は育児をして常に子供に接してはいるが、「父親こそ一家の主」であると子供に教え込んでおかないと。子供は母性愛をたっぷりと受け取ることができないし、父親から父性愛や父性厳を受け取ることができないのだ。

●父性厳こそ子供の心を鍛え上げる

 結婚していれば、夫婦というのはそれぞれの夫婦で様々な愛の形を取るものだ。日本の多くの夫婦は、夫が妻に家庭のことを任せるパターンであろう。でも中には亭主関白の夫もいれば、嬶天下の妻もいることだろう。どのような夫婦であったとしても、夫婦できちんと話し合いができる状態であるなら、深刻な問題はないものなのである。

 しかし家族であるなら、父親を頂点にし、母親が家庭内の実権を握り、その下に子供たちがいるようにしなければならない。子供というのは動物と同じように、家庭内の序列を敏感に感じ取り、そこで自分の位置づけを行うからだ。幾ら我が子が可愛いからといって、子供を中心に家族を運営していては、子供は自分こそ一家の主だと勘違いして来るのだ。

 その家族が健全な家族であるなら、子供が悪さをした時に、母親が「じゃあ、お父さんに叱って貰うわよ」というと、子供は大泣きして「父親には知らせないでほしい」と懇願する筈だ。子供にとっては父親こそが一家の主だと解っているので、その父親から叱られることが最も恐ろしいからだ。

 母性愛や父性愛は子供の心を形成して行くものではあるが、それだけでは子供の心は育たないのだ。父性厳こそが子供の心を鍛え上げ、子供を真っ当な子供に仕立てあげていくのである。父性厳を貰えば貰うほど、子供は家族の中でやっていいこととやって悪いことが解るようになり、善悪の判断ができるようになるのだ。

 子供の父性厳の蓄積が足りなければ、悪いことをしてもその場しか改めないが、父性厳を蓄積して行けば、その場だけ改めるのではなく、常に悪さをしないようにし、自分が良いと思えることをし出すようになるのだ。母親が子供を厳しく叱っても子供はそう簡単に態度を改めないものだが、父性厳は子供の心に最大級の重しがのしかかることになるのだ。これこそが母親の厳しさと父親の厳しさの違いなのだ。

●馬鹿な子供をほど父親を蔑ろにするもの

 子供の人格は子供の人格としてそのまま成長してくるのではない。子供が大きくなって行くと、「上位自我の形成」という現象が起こるのだ。女の子なら母親の人格を自分の頭の中に入れ、それを上位自我とするのだ。男の子なら父親の人格を自分の頭の中にいて、それを上位自我とするのだ。

 上位自我ができると、女の子は母親と似たような言動を取って来るようになる。母親が余りにも自分の物真似をするために「一体この子は誰に似たんだろう!?」と思ってしまうくらいに、母親と似たような行動を取って来るのだ。そしてこの時期、女の子は「将来、お父さんのお嫁さんになる!」と言い出し、父親との疑似結婚という時期を迎える。この疑似結婚をしないと、娘の心の中に父性愛や父性厳がきちんと蓄積されないのだ。

 一方、男の子は女の子と違って成長が遅いために、この上位自我の形成が遅れて来るし、ヘンテコな行動を取って来る。父親の靴を履いてみたり、父親が日頃使っている物で遊ぶようになったら、上位自我が形成されたと思っていい。男の子には母親と疑似結婚する必要性がないので、「将来、お母さんと結婚する!」とは言い出さないのだ。

 子供の心の成長に於いて、この上位自我が出来上がる時期こそ、重要な時期なのである。上位自我が出来る上がると、子供の心の中に「良心」というものが出来上がって来る。子供は悪い事をしようとした時に、良心は「それは悪い事だよ」と指令し、悪事をやめようとするのだ。子供の時期は、この良心があるからこそ、自分の言動を制限できるようになるのだ。

 子供に良心が形成されれば、育児や子育てにそれほど手間がかからなくなるのだ。後は子供に任せておけばいいのであって、親が子供に介入する機会がなくなるからだ。しかし子供に良心が形成されなければ、親は子供を幾度となく叱らねばならなくなるので、結局、子供の自治領域が狭くなってしまい、馬鹿な子供として育って来るのだ。そして馬鹿な子供ほど上位自我があやふやであり、親を蔑ろにしてくるのだ。子供が親を蔑ろにするから、親は余計に叱りつけなければならなくなるという悪循環を延々と繰り返してしまうのである。

●育児や子育ては「刷り込み」の連続なのである

 育児や子育てというのは、自分が勝手気儘に思い描くようには行かないのである。人間が哺乳動物である以上、他の哺乳動物たちの延長線上にある行為がその基本となっているのである。育児や子育ては「刷り込み」の連続なのである。子供たちに親の遣っていることを問答無用で学ばせるしかないのである。

 親子関係とは親分子分の関係なのである。だから母親は子供の前で絶対に父親の悪口を言ってはならないのだ。父親がどんなに悪いことをしても、父親であること自体は絶対に正しいことなのである。母親が健全に育児や子育てをしたいのなら、いつ如何なる時も父親を立て続けなければならないのだ。これが出来なければ、子供の心の中に良心が形成されなくなるのだ。

 子供が善悪を判断する能力というのは10歳になる前までに出来上がってくるものだ。それ以降では善悪を判断する能力というのは形成されることはないのだ。幾ら一流大学に進学しても、平気で犯罪に手を染める学生がいるものだが、これは子供の頃に学校で勉強はしたが、家庭で親から善悪を判断する能力を鍛えられることがなかったのである。これは脳の成長に関連していることなので、教える時期を間違ってしまえば、その子供には生涯、善悪の判断がきちんとできなくなってしまうのである。

 善悪の判断とは、ただ善悪を判断すればいい訳ではないのだ。自分が正しいと思った事は勇気を以て行わなければならないし、自分が悪いと思った事は勇気を以て止めなければならない。子供が子供なりに考えて行動したのなら、その評価を母親はきちんとしてあげ、良い事をしたのなら褒めるべきだし、悪い事をしたのなら叱らねばならない。そうやって善悪の判断が口先だけにならないようにしなければならないのだ。

 実際に育児や子育てをいている場合で我が子の善悪の判断を鍛えていくことになるのは、子供がオモチャを欲しがる時だろう。この時はすぐさま買い与えないことだ。買わないことで子供に忍耐力をつけさせるのである。何か欲しいものがあるなら、自分が家事の手伝いをするとかして、子供に何か代償を支払わせることで、オモチャを買い与えればいいのだ。これらの一連の対応が子供の善悪の判断を鍛えることになるのだ。

 父親が子供たちの心に及ぼす影響は母親が考えている以上に大きいのである。父親が父性厳を出してくれなければ、子供の心に上位自我は形成されないし、良心が宿ることはないのだ。母親は自分こそが育児や子育てをしてきたと思ってしまいがちだが、まともな育児や子育てをしたいのなら、いつ如何なる時も父親を立てるようにすることだ。夫婦で問題があるなら、子供たちの居ない所で話し合うようにすべきなのである。そういった配慮こそ、母親の地位を安泰にし、育児や子育てで困ることがなくなるようになるのだ。

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コメント

今晩は
タマティーさんのブログでも 子育てのアドバイスを求められる方が多いように 私の周りでも みんな子どもを産んでいるんですよね…
保育士で不妊なんてやっぱり辛すぎます
学生の頃は絵画を専攻していて 今の仕事は色んな意味で勉強になるし私の製作の刺激になる良い仕事なのですが この先ずっと 不妊で 親子の様子を見るのかと思うと不安になります
運動会や参観日…は特に辛いのです
親には 子どもに言えば喜ぶ事や子どもの視野が広がるような言葉を さりげなく伝えられるようにと思ってアシストしても 気づかないふりしたり 子ども全く違う物をみていて、訳のわからないクレームを言ったり…される事もあります
でも 親なんです
私は結局 何を言っても 子どもいないくせにって言われるんですよね
タマティーさん もおわかりだと思いますが生理がきたのです
私は妊娠出来るのでしようか…?
もう ずっとがっかりが続いてるので…
やっぱり 今までも 病院に行き始めたり 引っ越ししたり 職場が変わったりすると もしかしたら今回は!って期待してしまうんで 今回もバカみたいに期待し過ぎて生理まで遅れたのかも…
駄目ですね わたし

投稿: あやのん | 2010年5月13日 (木) 01時11分

 あやのんさん、妊娠できなかったことと、不妊症は全く違うものですからね。
 不妊症の女性はもっと性格が歪んでいるので、あやのんさんみたいな女性は不妊症ではないですからね。

 それとあやのんさんは不妊キャラに拘りすぎですよ。
 他人に意見を言う時は、自分の意見を一方的に言うのではなく、相手の立場に立って物を言うべきですよ。
 母親としてみれば、保育園に子供を預けているのであって、その保育士から必要もないのにとやかく言われたくないですよ。
 それはあやのんさんに子供がいないからではなく、あやのんさんが保育士だからですよ。
 あやのんさんがやっていることは典型的な「余計なお節介」の部類に属するので、どの母親だって嫌な顔をしますよ。
 それよりも母親たちに子供たちの良かった点を教えてあげて、喜ばせるようにすることですよ。
 そうすれば母親たちから好かれるようになりますよ。

 後、生理が来たことに嘆いているけど、セックスの際、きちんとオルガズムにいっているのかな?
 あやのんさんから、このことに関しては聞いていないですよ。
 女性のオルガズムは妊娠にとって非常に大事で、オルガズムに達すると子宮口が開き、精液を吸い込むんです。
 だからセックスの際に何度もオルガズムにいくと、妊娠の確率が飛躍的に高まるんです。
 最低でもペニスを挿入する前に1回は行き、性交で1回行き、後戯で1回行くようにすると、確実に妊娠できると思います。

 直接に妊娠に効果がある栄養素は「葉酸」「ビタミンE」「亜鉛」なのでこれらの栄養素をきちんと摂取し続けることですよ。
 葉酸を多く含む食品は「アンズ」「アボカド」「カボチャ」。
 ビタミンEを多く含む食品は「味噌」「糠漬け」。
 亜鉛を多く含む食品は「牡蠣」「レバー」「玉子」。
 これらの食品をしっかりと摂取して行くことですよ。
 一気に全ての物事を巧くいくようにさせるのではなく、1つずつ問題を解決して行って、成功するように仕向けて行った方が、気を落ちすることなく、充実した日々を過ごしながら、妊娠することが可能になりますよ。

  

投稿: タマティー | 2010年5月13日 (木) 06時49分

タマティーさんはじめまして。
こちらのブログは妊娠中から読ませて頂き、産まれたこどもも無事一歳を迎えることができました。
タマティーさんの教えにはいつも助けられています。感謝してもし足りません。
さて、初めてのコメントなのですが、小学生の時から付き合いのある友人の事で相談があります。
その友人なんですが結婚4年目でこどもがいません。不妊症だと思います…
本人の言葉では結婚当初は避妊していたけど、解禁しても出来ない。続く言葉が
もう諦めた。順番だと私が先に親になるはずなのに。よくみんな簡単にこども産むよね。子連れは臭いから寄ってきてほしくない。こどものいる場所には近寄りたくないなどなど
びっくりするほど歪んだ性格になってしまいました(尚友人が結婚した時はご祝儀を包んだのですが、後に私が結婚し報告をした時ご祝儀は包まず、こどもが産まれたことも最近伝えたのですが、これもおめでとうの言葉だけで何一つお祝いはしてもらえませんでした)
長いので一旦切ります

投稿: 海の見える風呂 | 2010年5月14日 (金) 03時35分

続きです。
()内のあまりに非常識な仕打ちを受けてしまった為、これから付き合っていくのは難しいかもしれないのですが
それを抜きにしても友人には母親になってほしいと願っています。
これから私は友人にどう接していけば良いのでしょうか?
友人が妊娠するまで放っておく?聞く耳持たなくても、考えを改めろ!そんなんじゃ母親にはなれるわけがない!と説教する?色々考えてしまいます。
こちらのブログを読ませたいところですが、だいぶ前の不妊症のカテゴリーはもう閉鎖されてますよね?
ご教示願いますm(_ _)m

投稿: 海の見える風呂 | 2010年5月14日 (金) 03時51分

 海の見える風呂さん、その友人のことは放置しておくことです!
 結婚して避妊をしてしまう。友人が結婚したり出産しても祝儀を寄越さない。子供の匂いを毛嫌いする。
 不妊症の条件を全て満たしております。
 「子供を欲しくない!」と言っている以上、無理に不妊症を克服する必要性はないです。

 それと結婚し赤ちゃんを出産してしまうと、友達が変わって行くという現象に見舞われるものです。
 特に赤ちゃんが1人しかいないと、その変化が強烈に起こって来るものです。
 今までの友達が去って行き、新たな友達が増えて行きます。
 幾ら昔からの付き合いがあるとはいえ、自分の元から去って行く友人もいるというものです。
 喧嘩別れしない分、有難いと思って、距離を置くことです。

 海の見える風呂さんの友人が不妊症である以上、その分、あなたがどんどん赤ちゃんを産んで行けばいいんです。
 第二子を産んだ頃には、不妊症の友人のことなんか奇麗さっぱり忘れているものです。
 第三子を産んだ頃には、自宅で育児パラダイスが出現していることでしょう。
 子供が1人しかいないのなら育児はまだまだ大変な筈です。
 そういう姿を不妊症の友人が見てしまうと、子供なんていなくて良かったと思うだけです。敵の思う壺です。
 だから、子供をどんどん生んで、自分が心から育児が本当に楽しいと思えるようになれば、その不妊症の友人に対して強烈なインパクトになって、心を改める可能性も出て来るというものです。

  

投稿: タマティー | 2010年5月14日 (金) 07時00分

タマティーさんお返事ありがとうございます。書き込みが遅くなって申し訳ありません。

何度も頷きながら読んでいました。
友人は不妊症の条件が揃ってしまっているんですね。去って行っても、こっちから距離をおいても寂しいけれど
そうですね、私が子沢山ママになって幸せになることで友人も母親モードになってくれれば最高ですよね。
これから育児を通して知り合う人を大切にし、友人のことは今はそっとしておこうと思います。

しかし本当一人目育児はてんてこ舞いですね(笑)まだまだ大変…そう言われると涙が出ます。
触ってほしくない物を触られては、そこに置いてたり対策してなかった私が悪い
あの時ああすれば良かった、こうすれば良かった、と反省ばかりしてます。
育児書は持つ気にならないので、とにかくタマティーさんの言葉を励みに頑張ります!
今後もよろしくお願いします!

投稿: 海の見える風呂 | 2010年5月16日 (日) 01時14分

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