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先祖の話をとことん聞かせよ

●ご先祖の話こそ子供に決定的な影響を与える

 子供にとって自分は一体どこから生まれて来たのかというのは、3歳までなら知っているのだ。胎内記憶があるために、自分はこの世に産まれる前に母親の胎内にいたことを知っているからだ。しかし4歳になって「記憶の消去」が起こると、一体自分がどこから生まれて来たのか忘れていまうことになるのだ。

 そのため家族の中だけで暮らしていると。両親と自分や兄弟姉妹という狭い人間関係のことしか考えられなくなってしまい、その内、親に反抗するようになれば、自分のことだけしか考えなくなってしまうのだ。当然に自分の殻に閉じ籠ってしまうために、肉体的な成長はできても、精神的な成長ができなくなってしまうのだ。

 子供は成長過程に於いて、自分が本当に両親の子であるか不安になるし、子供は自分の血統に関して不安になるものなのである。だから自分たち夫婦がどのように出会って結婚したのかを教えておくべきだし、夫のご先祖の話をとことん聞かしておくべきなのである。自分の命が生まれるためには両親がいて、両親が生まれるためにはご先祖がいるということが解れば、自分の命を歴史的に肯定することができるのだ。

 子供に我が家の先祖の話をするためには、まず祖父母の話をきちんとしておくべきなのである。大抵は祖父母が生きているから、祖父母の家に行って祖父母がどうやって生きて来たかを話して貰えばいいのだ。それ以上のご先祖の話は記憶を辿って教えておけばいいのだ。、

 長く存在している家系なら、その家系に色々な人物たちが出て来るものだ。その人物たちの成功や失敗を面白可笑しく教えて行くことだ。成功する人物もいれば失敗する人物もいる、真面目な夫婦もいれば、離婚してしまう夫婦もいる。その様々な人間模様を教えておけば、どうやって生きれば成功し幸福になって行くのかが解るようになるものなのである。

●家系にはリズムがある

 子供ができたのなら、是非とも家系図を書いておくことだ。家系にはリズムがあるので、この家系のリズムが解ると、自分がどのような行動を取ればいいか解るようになるのだ。例えば如何なる家系も3代続けて繁栄し続けることはない。初代というものは禁欲的に働いて、多くの子供たちと莫大な財産を残して死んでいくものだ。2代目というのは、初代の事業を守り、防御に徹して、事業を安定化させるものだ。3代目になると再び積極的な行動に出るというものだ。

 自分が何代目というのは、非常に重大なメッセージであるのだ。これは家系図を見れば一発で解るのだから、家系図を書かない限り、我が子は間違った行動を取ってしまうのだ。また家督相続権者以外は、当然に分家になるので、自然と初代の宿命を背負う訳である。だから自分たち家族の初代が一体何をやったかというのが解っていれば、最低でもその功績以上のことはできるようになるのだ。

 今まで政治やビジネスで活躍していた家系が、突然に芸術の方面に向かってしまう時、その家系の家運は底を尽きつつあるのだ。1つの家系が滅びようとする時、芸術の世界でパッと花を開いて、滅んでいくのだ。だから政治やビジネスで活躍している家系なのに、余りにも芸術に手を出すのは感心しない。子供に芸術を教えるよりも、スポーツでも習わして、質実剛健に育てて行くべきなのである。

 学問や芸術の世界で生計を立てている家族なら、学問や芸術に世襲はないということを知っておこう。有名な学者であればあるほど、その息子が学者になろうとしても、必ず父親と比較されてしまい、父親を超えることができなくなってしまうのだ。芸術でも同じだ。それゆえ我が子たちを学問や芸術以外の世界で活躍させるように仕向けるべきなのである。もしも学問や芸術の世界に入って来るのなら、父親がやっている分野ではやらせないようにすることだ。

 宗教家の家系なら、世襲する確率は非常に高くなる。そのため子供の頃から宗教行為に参加させたり、経典を暗記させることをしておくべきなのである。宗教家の家系で育つと、自然と世界レベルでの視野を持つことができるし、生活自体は質素なので、ビジネスの世界に足を踏み入れると、異常に高い確率で成功を収めて行くことができるのである。宗教自体は富を生産するものではないので、宗教家にならない子供たちにはビジネスの世界に送りこみ、彼等に成功させることで、自分たちの家系を万全なものにしておくことだ。

●ご先祖に恥じない生き方

 子供にご先祖の話をしておくと、子供は恥を知るようになるものだ。自分のご先祖には立派な人たちがたくさんいるのに、自分が何も功績を立てることがなかったり、自分だけが悪いことをしていれば、当然に先祖に対して申し訳ないと思うようになるものだ。自分のご先祖が誰だと言うことが解っているからこそ、ご先祖に恥じない生き方ができるようになるのだ。

 この手の生き方を「家系的貴族主義」といっていいだろう。自分たち家族は他の人々とは違うということが解っていれば、自然と自分の血統に誇りを持ち、高貴さを身に付け、深遠なる知恵を発揮し、勇猛果敢に成って行くものである。家系的貴族主義があればこど、自分は余所の子供たちとは違うという自己規定をすることができ、自分独自の道を歩んでいけるようになるのだ。

 だから墓参りは毎年行うべきなのである。墓参りに行く度に、ご先祖の話が出て来るのだから、ご先祖の話を聞かせると共に、家系的貴族主義を再確認することだ。墓参りを家族全員で行っている家族ほど、経済状況になんら変動を受けることなく、豊かな生活を送っているものなのである。

 もしも子供にご先祖の話をしないと、子供は恥を知ることがないから、平気で破廉恥な生き方をして来る。家系的貴族主義がなければ、自分は余所の子と同じだと思うようになってしまうから、その内、平等を唱え出して、余所の子がやっているから、自分もやっていいだろうという、済し崩し的な生き方しかできなくなってしまうのだ。

 こういう育ち方をすると、大人になってもまとも精神的自立ができなくなるから、凄まじいまでに利己的な生き方をするようになるのだ。そのため人間関係は常に揉めるし、結婚はしないし、結婚したとしても破綻してしまうのだ。この手の人々は個人主義を唱えるものだが、この個人主義は絶対に利己主義に陥って行くのであって、自分の人生の至る所で問題を起こし続けてしまうのである。家族制度を無視した個人主義は絶対に破綻するといっていいのだ。

●成功のイメージが湧き易くなる

 男の子なら将来、自分の仕事を見つけて、その仕事で成功しなければならない。子供の内なら遊ぶことは大事であるが、子供の内に自分の夢を持っておくことも大事なのである。子供の夢だからその夢が大人になって実現するかは解らないが、ここで重要なのは夢を見ることで「成功のイメージ」が湧き易くなるということなのだ。自分のご先祖に成功者が多々いるのだから、その人物たちのことが解っていれば、自分は成功できて当たり前と思うようになるのだ。

 女の子なら子供の頃は結婚願望が強いものだ。自分の母親の姿だけを見ていれば、もしも親への反抗が拗れた場合、幸せな結婚が想像できなくなるものだ。そうではなく自分のご先祖に様々な女性たちがいて、どうすれば幸せな結婚ができるかが解るようになれば、自分は結婚できて当たり前、結婚して幸せになって当たり前と思うようになるのだ。

 小学生になってしまうと、男女ともに学校生活の方が忙しくなってしまい、自分の将来のことを考えなくなってしまうものだ。特に女の子の方は大きくなるにつれて、結婚願望は納まって行くものだ。そのため今現在を楽しむことだけに追われて、自分の夢のために努力をしなくなるのだ。だから自分の夢が叶わなくなるのである。

 子供だから遊ぶことは必要であるが、遊び呆ける必要はないものだ。子供だから学校に行くことは必要であるが、学校にどっぷりつ浸かる必要もないものだ。自分のご先祖は誰であり、自分の夢がなんであるかが解っていれば、子供であってもその夢に向かって努力をし始めるものなのである。

 家系的貴族主義というのは、我が子たちを健全に成長させるだけでなく、我が子たちが夢を持てばそれを実現し易くさせるのである。夢を持っても成功することがないのは、自分のことしか考えていないからなのであって、家名に恥じない生き方をし、子々孫々のために自分の夢を成功させると思えば、確実に自分の夢を成功させることができるようになるのである。

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コメント

初めましてタマティーさま。
私は今日で37週4日を迎えた妊婦です。ブログにコメントを書くのは初めてで、緊張しております。

タマティーさまのブログは臨月に入ってから偶然見つけました。読めば読むほど面白く、時間を見つけては拝見させていただいています。

もっと早く読みたかったと残念に思った時もありましたが、今はこの内容に出会えただけでも良かったと考えています。
これからも読み続けたいと思っております。どうぞ末永く、ご教授をよろしくお願いします。

突然に失礼しました!応援しています。

投稿: ゆう | 2010年6月16日 (水) 13時46分

 ゆうさん、応援有難うございます!
 去年は『幸せ色の出産ラブスト-リー』と題して、妊婦向けにブログを作っていたのですが、今年は『満開ブレインパラダイス』と題して、子供の頭を如何に良くするかということで記事を書いています。
 そのため、最近では妊婦に対して配慮が足りないなと思って矢先の応援でしたので、嬉しかったのです。

 実は6月19日(土曜日)の記事では、妊婦向けに記事を書いていますので、是非とも読んでみて下さい。
 妊婦だからこそ味わえる摩訶不思議な出来事を掲載しています。
 その記事を読んでみて、ゆうさんもこういう不思議な出来事があったよというものがあったら教えて下さいね。


  

投稿: タマティー | 2010年6月17日 (木) 06時58分

お返事ありがとうございます!
土曜日の記事、楽しみに待っています!
私には今月で3歳になる息子がおります。
そのため、現在タマティーさまが連載されている記事も、興味深く拝見させていただいております。
私は、物心ついた頃には母子家庭という環境で、さらに男兄弟もなく育ったため、男の子の育児は不安だらけです。しかし、このブログに出会えたおかげで、育児が一層楽しくできるようになりました。
夫に対しても、うまく距離感がつかめない時があるのですが、やはりこのブログのおかげで、妻としての心構えが芽生えたように思います。
今後も期待しております。お体に気をつけて、頑張ってください!

投稿: ゆう | 2010年6月17日 (木) 13時53分

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