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授業は「準備7割、実行3割」で学習効果が出て来る

●まずは教師が納得せよ

 授業というものは教師自身が授業内容を納得していないと、まともな授業を行うことはできない。多くの教師たちは生徒たちが授業を理解できないことを、生徒たちの頭の悪さに起因させてしまうものだが、生徒たちが解っていないということは、それ以前に教師自身が解っていないということなのである。

 授業は「準備に7割、実行に3割というエネルギー配分を行うと、授業のレベルを格段に高くすることができ、生徒たちに明らかに学習効果が出て来る。1日の授業は6時限なのだから、その準備のために12時間以上は費やさなくてはならない。そんなの学校に行っている日にはできることはないのだ。

 だから毎日働くのだ。頭脳労働の場合、1日でも休んでしまうと、急激に能力が落ちてしまう。それゆえ土日であっても本当に遊んでしまうのではなく、1日に最低でも3時間は学校の授業のための勉強を行い、せっせと実力を蓄えて行くしかないのだ。夏休みや冬休みや春休みのように長期に亘って休みが取れる時は、それこそ自分で研究テーマを決めて研究するべきなのである。

 そのため学校で授業がある日は、授業のための具体的な準備をすればいいのであって、明日やるべき授業を準備し、頭の中に入れておいてから就寝すると、睡眠中に授業内容が整理されて、授業になるとスラスラと物を言えるようになるのだ。前日にこの準備をしていないと、教壇の上に経っても間誤付いてしまい、生徒たちにとって非常に解りにくい授業になってしまうのだ。

 教室の中で最も勉強しなければならないのは生徒たちなのではなくて、実は教師自身なのである。教師こそが生徒たちよりも勉強しなければならないのであって、そうやって勉強熱心だからこそ、その熱意が生徒たちに伝わり、生徒たちも勉強し出すのである。教師が自分で勉強しないのに、生徒たちに「勉強しろ!」といっても、生徒たちは勉強する筈がないのである。

●解らないことがあるなら調べる習慣を身につける

 学問の中で最も大事なのは、「知的正直」という倫理だといっていい。学問に対して嘘をつかない。学問に対して常に正直で有り続けるという態度を貫かない限り、優れた学問など絶対に行うことなどできないのだ。授業の中で解らないことがあったら、それを放置してしまわないで、解らないことがあるなら調べる習慣を身につけることだ。

 例えば「鎌倉幕府の成立は一体いつなのか?」という問題がある。幕府というのは、「征夷大将軍の陣所」という意味なので、鎌倉幕府の成立は源頼朝が征夷大将軍に任命された1192年でしか有り得ない。それなのに最近の歴史学者たちはこのことに意義を唱え、鎌倉幕府の成立は1192年ではないと言っているのだ。

 最近の歴史学者たちがいうように、源頼朝が事実上、西日本と東日本を支配下に置いたのは、1185年に総追捕使なり、義経追討の名目で全国に守護・地頭を置ける権限を獲得しかた時からなのである。しかし全国といっても、奥州は奥州藤原氏が独立した勢力を誇っていたので、源頼朝が奥州を支配したのは1189年の奥州征伐以降のことであって、その時になってやっと全国を軍事的に支配することができたのである。だから1185年に鎌倉幕府が成立したとする見方は間違っており、軍事的に全国を支配下に置いたのは1189年であり、朝廷から正式に幕府の成立を許されたのは1192年なのである。

 では、源頼朝が征夷大将軍になったことば万々歳かといえば、決してそうではない。征夷大将軍という官位は源頼朝にとって高過ぎたのである。征夷大将軍就任後に曽我兄弟によって暗殺未遂事件が発生したり、そして何より源頼朝自身が暗殺されてしまったのだ。歴史書には落馬して死亡したと書いてあるが、暗殺未遂事件後に落馬して死んだのなら、暗殺されたと見るのが当然であろう。

 現在に生きる我々は幕府というものは朝廷から征夷大将軍に任ぜられ、それによって幕府が開かれると思っている。しかしこの先例を切り開いた源頼朝自身は典型的な官位打ちにあって自滅しており、その後に権力を引き継いだ北条氏は征夷大将軍を朝廷から迎え、自分自身は武蔵守の官位に留めたのである。だからこそ北条氏の政権が長く続いたのである。歴史を教えるというのは、こういうことを考え教えて行くことなのであって、歴史学者のように重箱の隅を突っつくようなことをすべきではないのだ。たとえ歴史学者の意見であっても、教師が自分で調べてみて間違っているのなら、「これは間違っている!」と主張する勇気が必要なのである。

●授業内容をノートに書き出し、カードに纏めてみる

 授業内容はノートに書かないと、自分自身の思考が整理されなくなってしまう。ノートに書いてみると、新たに問題が発覚することもあるし、複雑に見えていた問題が簡単に整理されてしまうこともあるのだ。ノートはギュウギュウ詰めに書くのではなく、余白を残しておき、もしも生徒から質問を受けたのなら、その余白に書き入れて行くことだ。

 ノートを作ったのなら、そのノートから要点を引き出して、それをカードに書き移して行くのだ。授業内容をカードに纏めると、授業内容を圧縮することができるのだ。カードに纏めてしまうと、6年後の授業ではそれを見ればすぐさま授業内容を思い出せるので、更に勉強して授業内容をより濃くしていけばいいのだ。

 通常、小学校の教師で授業内容をノートに取り、それをカードに纏めるという作業をする教師は殆どいない。そのために授業内容のレベルが低く、しかも授業内容が希薄で、その授業を聞いている生徒たちが飽きてしまうのだ。その内、生徒たちが私語をし始め、授業中なのに立ち歩いたりして、最終的に学級が崩壊してしまうのだ。こういう事態を引き起こす教師に限って、「最近の子供たちは云々」と言い出して来るのだが、最近の子供たちが問題なのではなく、教師であるお前が教師としてすべきことをしていないのが問題なのである。

 どんなに馬鹿の子供でも、教師が内容の濃い授業をやってくれば、真剣になって聞くものなのである。授業の内容が薄いからこそ聞かないだけであって、教師がしっかりと授業の準備をして、授業内容を濃くしてしまえば、態度を一変させるものなのである。教師にとって生徒たちの反応で、自分が準備の良し悪しが解るのだから、授業で生徒たちの反応を見ながら、反省し改善していけばいいのだ。

 ノートを取るだとか、カードに書き写すとかは、遣り始めた頃には大した成果が出て来ないものだ。教師自身が面倒臭いなという感情が優先してしまうし、授業での反応にもそれほど変化はないものだ。しかしノートが100冊を超えた時点で、カードが100枚を超えた時点で、恐ろしいほどの威力を発揮し始めるようになるのだ。授業中にレベルの高いことをスラスラと言え、授業内容を圧縮することができるようになるのだ。そしてその授業によって生徒たちが勉強熱心な子供に激変して行くのだ。

●素晴らしい授業をしたいのなら経験値を積むこと

 教師としての実力を上げて行きたいのなら、とにかく現場で経験値を積むことだ。経験値を上げない限り、具体的な方法がいつまで経っても身につかないのだ。頭の中で幾ら凄いことを考えていても、授業でそれを披露したら吹き飛んでしまったというのは幾らでもあるものなのである。

①何度も失敗してみる

 成功したいのなら、とにかく失敗してみることだ。失敗して痛い目に遭うからこそ、こういう遣り方はいけないのだなということを学べるのだ。教師が絶対にやってはならないのは、「自分は正しい。あなたは間違っている!」という自己中心的な考えを持ってしまうことである。これをやると教師としての成長がピタリと止まるので、教育能力など絶対に上がらなくなってしまうのだ。日教組が危険なのは、この手の教師たちを集めてしまい、自分たちが間違っているのにそれを正当化しようとするからなのである。

②成功体験を味わう

 失敗ばかりしていては負け犬になってしまうだけだ。なんでもいいから成功体験を積んでいくことが必要なのだ。科目の中で自分が一番得意とする科目に重点を置き、そこで成功体験を味わってしまうことだ。1つの科目で成功を収めると、次から次へと成功を収めて行くようになるのだ。

③「掴み」「笑い」「落ち」

 授業というのは「掴み」「笑い」「落ち」の三つが非常に大切である。授業の良し悪しは最初の3分で決まるといっても過言ではない。掴みで如何に生徒たちの関心を惹くかで、授業の出来は大体決まってしまうのだ。授業中は必ず生徒たちの集中力が低下するから、その頃合いを見計らって、笑いを取るようにすべきなのである。そして授業の最後でその落ちの出来の良さが、授業の印象を決定づけてしまうのだ。

 教師が一流の教師になるためには多大な労力と時間が必要なのである。教師の中には「そんな時間ないよ」と言い出す教師もいるかもしれないが、だから日々の仕事を真面目にやるべきだし、休日に遊んでいないで授業の勉強をすべきだし、休暇は研究に当てるべきなのである。

 もしも本物の教師になろうとする者がいるならば、日教組などに加わって政治活動に手を出すわけがないのだ。教師であるなら、そんな暇はない筈なのである。嘗て戦前に軍人たちが政治に手を出したら、戦争で襤褸負けしたように、戦後は教師たちが政治に手を出し続けたからこそ、教育で襤褸負けし続けているのである。政治というのは、部外者が手を出せば、自分たちの思いとは正反対の現象が起こってしまうものなのである。学校の教師たちは一刻も早くそのことに気付いてほしいものだ。

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