ヤル気は伝染する。馬鹿も伝染する。
●集団の力
学校では個人一人一人が勉強するが、個人だけで勉強をやっているのではない。学級という集団で勉強を行っているのだ。集団の中にいれば、個人の力も変動して行くものだ。集団が勉強モードにシフトすれば、勉強が簡単に出来てしまうものだし、集団が遊びモードになってしまえば、勉強など手に付かなくなるものだ。
教師自身、教師になるめに個人的な努力によって勉強し、それができたからこそ教師になれたわけだが、その遣り方を生徒たちに求めても生徒たちの成績は上がらなくなるものだ。子供なんて個人の責任に任せていたら、勉強などせず遊び呆けるに決まっているのだから、個人の責任をそれほど要求してはならないのだ。
生徒たちを学級に集めている以上、教師はその集団の力を巧く使うべきなのであって、生徒たちがそれほど多大な努力をしなくても、成績が上がって行くように仕向けてしまえばいいのだ。生徒たちが大した勉強もしていないのに、気付いてみれば優秀な成績を収めていたというのが、教師としては理想的な遣り方なのだ。
教師の中で体育会系の教師が重宝がられるのは、体育会系の教師は自分が生徒や学生だった頃に運動部で集団の力がどのように作動するかを身を以て知っているので、その集団の力を無理なく使いこなすことができるのである。しかし運動部に所属したことのない教師は、この集団の力が解っておらず、個人個人が勉強熱心になれば、学級全体の成績も上がるだろうと間違った思い込みをしてしまっているのだ。
担任が学級を運営して行くに当たって、集団の力を使いこなせるというのは、生徒たち全員にかかるストレスを最小限に抑えることができるということなのだ。そのために学級が和気藹藹としたムードになり、勉強もスポーツもその出来が非常に良くなって行くようになるのだ。しかし担任が集団の力を使いこなせないと、生徒たちにかかるストレスは最大化してしまい、そのために学級内でイジメが発生したり、刑事事件を引き起こしたり、自殺者が出て来てしまうようになるのだ。
●ヤル気を引き出す三原則
では、担任が集団の力を使いこなすためには一体何をすればいいのだろうか? それは「褒める」「具体的な指示を与える」「ナイスフォローをする」の三つだけだ。担任がこのたった3つのことをするだけで、集団の力を掴むことができ、それを使いこなすことができるようになるのだ。
①褒める
まず、とにかく生徒たちを褒めることだ。生徒たちが何か手柄を立てれば、すぐさま褒めることだ。試験でいい点数を取ったら褒めてあげることだ。スポーツを上出来に行えたら褒めてあげることだ。学級活動で何かやってくれたのなら褒めてあげることだ。生徒たちは自分の行為が褒められれば自分のやっていることは良い事なんだと思い込み、それを言われなくても行うようになるし、他のことでも積極的になるのだ。
②具体的な指示をする
生徒たちが間誤付いているようなら、すぐさま具体的な指示を与えてしまうことだ。例えば国語の成績が悪いのなら、漢字の書き取りを指示するとか、問題の文章を良く読みなさいとか指示を与えればいいのだ。トラブルを起こしている生徒を放置しておくと、更にトラブルを起こして来るので、何か具体的な指示を与えることで、とにかく体を動かしてしまうべきなのである。
③ナイスフォローをする
生徒たちの中には馬鹿なことを仕出かして来る生徒は必ずいるものだ。その時、「馬鹿野郎!」と怒鳴りつけるのではなく、それを巧くかわしてナイスフォローをしてしまうことだ。例えば授業中に或る生徒が頓珍漢な質問をして来たのなら、それを否定してしまわないで、「それはいい質問だ」と切り返してしまい、巧い答えをしてしまうことだ。これをやられると、その生徒は今後、担任を馬鹿扱いして来なくなるのだ。
集団の力を巧く使いこなす方法は、ヤル気を出す三原則と言ってもいいだろう。このヤル気を出す三原則を使うと、生徒たちはヤル気を出すようになり、積極的になってくれるので、それが学級全体に及んで来ると、担任自身も生徒たち自身も大した努力をしていないのに、大きな成果を得ることができるようになるのだ。
●ヤル気を失わせるもの
逆に集団の力の使い方を解っていないと恐ろしいことになってしまう。そういう担任はヤル気を引き出す三原則とは逆のことをやっているのであって、ヤル気を失わせる三原則を平気で使いまくって来るのだ。担任の間違った言動が生徒たちのヤル気を喪失させているのに、その担任は自分にはその責任はないと思い込み、生徒たちの方が悪いと思い込んでいるのだ。
①「勉強しろ!」「頑張れ!」と言ってしまう
担任が絶対に言ってはならない言葉は「勉強しろ!」という言葉だ。勉強に関しては「勉強しろ!」と言われた所で勉強し出すものではないから、逆に勉強する意欲を喪失してしまうものだ。他に「頑張れ!」という言葉も禁句だ。生徒たちは充分に頑張っているのであって、担任から「頑張れ!」と言われてしまうと、余計に力を出し過ぎてしまい、力の配分を間違えてしまうことになるのだ。だから「頑張れ!」と言われれば言われるほど、成績が悪化して行くことになるのだ。
②叱り過ぎてしまう
担任が生徒たちを叱り過ぎてしまえば、生徒たちはヤル気を喪失して行くものだ。もしも自分の何かが間違っても、それは1つ1つ解決していくしかないのであって、四六時中叱っているようであるなら、生徒たちは自分の行動を改善できないし、それどころかいつも怒っている担任に憎しみを抱くようになってしまうのだ。
③教え過ぎ、過保護になりすぎ
授業では教え過ぎてはならない。生徒たちを思う余りに過保護になりすぎてはならないのだ。特に国語や社会に関しては教え過ぎてはならない。国語というのは言わば「言葉による言語空間」で楽しむものだ。社会というものは「人々による社会時空」で楽しむものだ。そのため担任は或る程度までは教えるべきであろうが、生徒たちに考えさせる工夫もさせなくてはならないのだ。
例えば「政治家の汚職」という問題がある。それに対して担任が全てを教えてしまうのではなく、生徒たちに「なんで政治家たちは汚職するの?」と訊いてみることだ。そうすれば生徒たちは議論沸騰して、様々な意見を言い合い、それによって政治家が汚職をする構造や、政治家の仕事が良く解って来るようになるのだ。
この問題に関して答えを教えておくと、国民国家の政治家は国民から選挙で選出されてくる以上、政治家は大量の政治資金を必要とするのであって、その政治献金の収集を完全に合法化されていなければ、政治家たちは選挙に勝つために法律に違反してでも政治献金を集めて来ざるをえないのである。言わば法律の不備こそが原因なのである。それと国会議員には憲法で不逮捕特権が保障されているために、法律に違反しても、なかなか逮捕することができないという事情があるのだ。言わば憲法に不備があるということなのである。
●個人主義を唱えると授業が破綻してしまうわけ
担任がヤル気を引き出す三原則を使うと、生徒たちはヤル気を出すようになり、集団の力が生徒個人個人をバックアップしてしまい、学級にエネルギーが満ち溢れるようになるのだ。しかし担任がヤル気を失わせる三原則を使うと、生徒たちはヤル気を喪失し、その内に馬鹿なことを仕出かす生徒たちが出現してきて、その馬鹿が生徒全員に伝染していくことになるのだ。ヤル気は伝染するが、馬鹿も伝染するのである。
教育者は絶対に個人主義を唱えるべきではないのだ。近代国家に於いて個人の尊厳は保障されるべきであっても、それをイデオロギー化し、個人に対して過大な期待をしてはならないのだ。教育者が生徒たちに物を教えている時点で、個人の自由に関して大いに制限を加えているものなのである。自分が生徒の自由に制限を加えているのに、教師である自分がのうのうと個人主義を唱えるべきではないのだ。
文化人たちの教育論は当てにならないものだ。文化人は所詮、自営業だから、必ず個人主義的な見解を唱えて来るのだ。独学で勉強する遣り方と、集団で勉強する遣り方は全然違うのである。社会に出たのなら独学で勉強していくしかない。しかし生徒たちは社会に出てない以上、集団の力を使わざるを得ないのである。もしも個人主義を唱えるのなら、学校に来させず、自宅で自分一人で勉強すればいいのだ。
学校で個人主義が強まれば強まるほど、学校の成績が落ちて行くものだ。担任が集団の力を使ってこないから、教師がどんなに頑張っても、優秀な成績を収めることができないのだ。学習塾の「公文」が大成功を収めた理由は、学校で失われた筈の集団の力を巧く使ったからなのである。公文の講師が塾生たちを褒めまくり、具体的な指示を与え、ナイスフォローを加え続けたからなのである。
学校教育の場合、教育の執行責任者は教師であっても、勉強の主体者は生徒である。ところが個人主義に走ってしまうと、教育の執行責任まで生徒たちに負わせてしまい、結果的に生徒たち自身、身動きが取れなくなってしまうのだ。教師は自分が教育者であると思うなら、生徒に過大な期待などせず、集団の力を使って、生徒たちが主体的に勉強できるようにさせればいいだけのことなのである。個人主義は大人にとってなんでもないものでも、生徒にとって非常に有害なものなのである。
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コメント
こんにちは
最近旦那さんと夢を語りました!!タマティ-様がアトバイスして下さいました地ビールのお店、下戸向けのお店、粉末野菜のお店を伝えてみると真剣に耳を傾けていました。資金集めがまず大変そうですね(^o^;そして私もサポートするには、どんな知識…本を読んで勉強したらよいでしょうか?
あと、私と主人の天中殺を知りたいのですが本とかに載ってますか?
投稿: リカ | 2010年8月17日 (火) 09時01分
リカさん、そういう話し合いが大事なんですよ~。
やっと解ってくれましたね。
旦那さんは雇われ店長なので、日々の仕事に追われるより、そうやって夢を語り合うことが大事なんです。
夏前にタマティーが下戸たちのための居酒屋を提案したら、今年の夏はノンアルコールのビールが馬鹿売れらしいですよ。
警察が飲酒運転を撲滅するのに躍起になっている以上、今までのように飲酒をして当たり前というのが異常なんですよ。
ノンアルコールの居酒屋があったら、今はそんな店はないのだから、ヒットしますよ。
リカさんにできることは、とにかく直感を大事にすることです。
直感で「これだッ」というアイデアを見つければ、必ず成功しますよ。
情報収集は雑誌を良く読むようにすることです。旦那さんは女性誌なんて読まないのだから、リカさんが女性誌を読んで、何かいい情報があるなら、それを旦那さんに教えてあげればいいんです。こういうことはどこの夫婦でもやっているので、地道にやっておいた方がいいです。
定期的に本屋に行って、何かしらの本を買うってことも必要です。自腹を切って本を購入すれば、その知識が何かしら役立つようになります。
お金がないのなら、図書館に行って、本を借りまくることです。
気をつけるべきはテレビを見過ぎないようにすることです。
テレビの情報は意外と役に立たないんです。
必要なテレビ番組は見てもいいけど、それ以外の時間はテレビを消すようにすることです。
天中殺を知りたければ、高尾義政著『天中殺算命占術』(青春出版社)を購入して、熟読することです。
算命術は奥が深いので、一読して、ハイ終わりじゃ、逆に危険ですからね。
最低でも10回以上は読むようにすることです。
投稿: タマティー | 2010年8月18日 (水) 06時20分