遊びの中でしか学べないこと
●子供は遊びが仕事
子供たちは遊ぶのが仕事だ。幾ら小学校に通っていたとしても、勉強は遊びの次に大事なものであって、勉強が一番大事ではないのだ。j子供が遊ぶことは教育上に於いても非常に重要であって、子供を遊ばして心身を発達させるからこそ、勉強にも身が入るというものだ。
しかし学校の教師たちは子供たちの遊びを破壊することに躍起になってしまうものだ。まずは毎年、学級変更をやって、生徒をバラバラにしてみたり、日々の授業で宿題を出し、夏休みになればもっと多くの宿題を出そうとする。そうやって、生徒たちに遊びができなくさせようとするから、逆に成績が下がってしまい、教師が真面目に授業をやっても教育の成果が上がらなくなるのだ。
更に追い討ちをかけるのが、母親の態度であって、事あるごとに「「勉強しないさい!」と叱りつけてくるので、逆に子供たちは勉強意欲を失ってしまうのだ。母親としては、小学生の子供が遊んでいても構わないのだ。しかし遊び終えたら、家事の手伝いをすべきだし、夕食後には勉強して貰わなければならないのだ。
大人は遊びを軽視してしまうものだ。大人にとって遊びというのは最早必要ないからだ。遊んでいる暇があるなら、何かしらの労働をしてしまった方がいい。しかし子供たちにとっては遊びこそが大事なのであって、遊ぶことで心身を発達させているのである。子供が遊ばなければ、心身が発達しないのだ。
もしも子供に遊ばせないで勉強ばかりさせていたら、貧弱な肉体にしかならす、精神的には歪みまくってしまい、確かに成績は良くても、なんの使い物にもならない大人になってしまうものだ。教師たちが教育熱心になる余りに、母親が教育熱心になる余りに、子供が遊ぶ機会を失わせてしまうものなのだ。だが、そういう試みを幾らやっても正反対の結果しか出て来ないのだ。
●子供の昆虫採集
小学生の男の子なら、この時期、昆虫採集に熱中するものだ。「カブトムシ」「クワガタ」を始めとして、「カマキリ」や「コオロギ」や「バッタ」などを捕まえて来るものだ。なぜそういうことをするかというと、自分の肉体的成長のために蛋白質を大量に必要とする時期だからだ。文明以前なら捕まえた昆虫は食べてしまっただろうが、文明以後は観賞用の昆虫として飼い、肝腎の蛋白質は母親が作る料理で調達することになるのだ。
小学生の時期に蛋白質を大量に摂取させると、子供はしっかりとした筋肉を持つことができ、成長期に差し掛かると、がっしりとした肉体になることができる。蛋白質は木の実や豆類などの植物性蛋白質と、肉や魚などの動物性蛋白質の双方を巧く食べさせて行くことだ。動物性蛋白質ばかり食べさせてしまうと、感情の激しい子供になってしまうので、必ず植物性蛋白質をきちんと取って行くことだ。
男の子ならその昆虫採集を男の子だけでチームを組んで出かけるので、その昆虫採集で友情を温めて行くのだ。男の子は女の子に比べて会話の量が非常に少ないので、同じ遊びをすることで会話の質を上げて行くということをしない限り、友情を温めることはできないのだ。
昆虫採集が巧く行けば、次は魚や爬虫類といった物に手を出して来るだろう。魚を取って来るならまだ理解可能だけど、母親にとっては爬虫類など持って来られた日には悲鳴を上げてしまうものだ。しかしこの時期、男の子なら大真面目になって、魚や爬虫類を取って来るのだ。飼う飼わないは別として、その行為だけは褒めてあげるべきなのである。
もしも都会に住んでいて、昆虫採集などの機会がないのであるならば、田舎の方に行ってみて、昆虫採集に興じさせてあげることも親として必要なのだ。都会の中でひ弱に育った子供でも、田舎に連れて行って昆虫採集をさせてば、逞しい子供に早変わりするようになるのだ。
●「友達との友情」と「ルールの順守」
子供たちの遊びは、「友達との友情」を作り出す上で重要な役割を果たす。遊びを通じて、友達の性格をなど知って行くのであって、遊ばない限り、友達の性格など知ることができないから、いつまで経っても友情を作ることも深めることもできなくなってしまうのだ。勉強ばかりしていると、友情なんてできなくなるものだが、それは勉強では友達の性格を知ることができないから、どう対応していいのか解らなくなってしまうからなのだ。
子供たちが遊ぶと、子供たち同士でルールを作り、そのルールを順守して行くものだ。幼稚園児ならルールの下で遊ぼうなんてしないものだ。しかし小学生にもなればルールを自ら作り、そのルールの下で遊ぼうとするのだ。友達同士でルールがあれば、友達の量を一気に増やして行くことができるし、それを通じてより深い付き合いができるというものだ。
友情というのは、無理矢理作れるものではない。遊んでいる内に自然発生的に生み出されて行くものだ。ルールというのも自分たちがそのルール制作過程に関与しない限り、積極的に順守しようはしなくなるものだ。ルールなどは遊んでいる内に自然発生的に出来上がって来るものなのである。
学校の勉強ができなくても、友達が多く、友達としょうっちゅう遊んでいる子供は、それはそれで健全な成長をしているものなのだ。もしも我が子がこの手の子供なら、まずは友達作りが巧いことを褒めてあげることだ。その上で、「勉強の仕方」を教えるなり、スポーツに興じさせたりすればいいのだ。
学校で勉強が出来過ぎてしまうと、頭が良すぎるがゆえに、友達が出来にくくなってしまうのである。そのため友達作りに苦労してしまうのである。公立の小学校で頭が良過ぎれば、最早、中学校は私立学校に行かざるを得なくなってしまうのである。私立学校に行って、頭の良い子同士でいれば、友達作りに苦労しなくなるのだ。
●善悪は試行錯誤の中で学んでいく
人間には敢えて正しいことをする勇気を必要である。自分が「これは正しい」と知っていながら、それを実行できなければ、知らずに実行しなかったよりも劣ってしまうのである。その敢えて正しい勇気をもつために、子供たちは敢えて悪いことをする勇気を発揮してくるのだ。
大人に向かってイタズラをしたり、お店で万引きしたり、他人に有り得ないようなことを仕出かしたりと、この時期の子供は平気でやってくるのだ。こういうことを仕出かした時はきちんと叱って、それが悪いことなのだと教え込んで行くことだ。これをしないと子供たちは悪事に慣れてしまい、悪事から離れられなくなってしまうのだ。
子供たちにとってはこの手の悪事も遊びの一環なのである。だから下手に子供に理解のあるような大人になってしまうと、この手の悪事を肯定してしまい、子供が悪事から離れられなくなってしまうのだ。子供たちにとっては悪事がし放題だから楽しめるが、それを叱ってくれる大人がいなければ、幾らでも悪事をやっていいだろうと思い込んでしまい、悪事から離れられなくなってしまうのだ。
しかし一番危険なのは、良いことも悪いこともして来ない子供なのである。子供の時になんらかの悪事をしておけば、それをやれば叱られるから、これは悪い事なんだということが解り、善悪の判断ができるようになるのだ。だが、悪事をしてこない子供は叱られることがないから、善悪の判断が身に付かず、中学生や高校生の時に大いにグレてしまったり、大人になってから有り得ないような犯罪に手を出してしまい、自分の人生を台無しにしてしまうのだ。
子供は善悪を試行錯誤しながら学んでいくものだ。子供の時に小さな悪事を仕出かす子供は、大きくなってから大きな悪事を仕出かすものだ。だから子供が悪事をしたら、大人はきちんと叱っておくべきなのである。但し、その悪事が子供にとって遊びであることを決して忘れないことだ。遊びだからこそ叱られても大きなダメージを受けないのだ。悪事をして来る子供は遊んでいるからこそ悪事をしてくるのだと思い、厳しく叱りながらも、その成長を心の中で喜んでおくことだ。
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