「目黒のサンマ」の科学的考察
●サンマの値段
秋は「食欲の秋」である。食べ物というのは、秋になると最も美味くなるものなのである。その中でも俺はサンマを最も美味い食べ物としている。なんせサンマは値段が安いし、常に美味しいからだ。サンマは焼き魚としては最高級品なのであって、これを上回る魚は存在しないののだ。刺身なら「鯛の刺身」とか、「フグの刺身」とかになってしまい、それなりに値段が張るのだが、焼き魚は非常に安い値段で最高級品を堪能することができるのだ。
魚屋に行くと、一種類のサンマが売られているのではなく、実は2種類のサンマが売られている。値段は変動するが、大抵が「150円」のサンマと「100円」のサンマが売られているのだ。同じサンマだから、俺はサンマを買う時は当然に安い方を買うようにしていた。しかしなんで値段の高いサンマがあるのか気になって、魚屋のオジサンに聞いてみた。すると、
「値段の高いサンマは脂が乗っていて、非常に美味しんですよ。普通のサンマとは比べ物にならないくらいに美味しいですよ。」
とのこと。早くそれを言えよ。俺は今まで生きていて、そのことを全く知らんかった。この少し値段の張るサンマは、肩が張っていて、脂の乗りも良く、筋肉の出来とか、脂肪の付き具合が、通常のサンマとは比較にならないくらい美味しいのだ。よく魚の消費量が下がっていることを問題視するが、それは魚屋が消費者に対してきちんと魚のことを説明しないことにこそ原因があると思う。
この値段の張るサンマは身が厚いの焼くにはコツがいる。まずはサンマに天日塩を多目に塗り、30分以上、そのままにしておく。次にガスレンジを1分以上空焚きで温めてから、サンマを入れる。そのサンマの皮が少し焼け、脂が落ちる前にひっくり返す。反対側も皮が少し焼け、脂が落ちる前にひっくり返す。もう一度、両面を脂を落とさないように焼き、芯まで火が通るようにする。そして火力を最大にして一気に焼くようにするのだ。要は如何に脂を落とさないで焼くかがポイントなのだ。
この焼き方で脂の乗ったサンマを焼くと、本当に普通のサンマとは比較にならないくらいに美味い。筋肉や脂肪の出来が通常のサンマとは違って、少し食べただけでも美味いのだ。このサンマに醤油をかけて食べるのは邪道で、醤油をかけずに食べて欲しい。考えてみれば、通常のサンマに醤油をかけざるをえないのは、脂の乗りが弱いために、それを大豆の脂で誤魔化しているだけなのである。
●落語『目黒のサンマ』
サンマというと、落語の『目黒のサンマ』を思い出してしまう。『目黒のサンマ』というのは、江戸幕府3代将軍「徳川家光」の逸話を元にして作った話だ。家光が鷹狩りの帰りに目黒の茶屋を訪れ、そこで庶民たちが食べていたサンマを見て、それを食べたいと言い出し、焼いたサンマを食べたらその絶妙な味に感服してしまったのだ。そこで江戸城に帰ってから、大奥でサンマを所望したのだが、大奥の女中たちは将軍様のためにサンマに様々な加工を施して差し出したのだが、家光はそれを食べても美味しいとは感じず、「サンマは目黒の物に限る」と言ったというのだ。
落語の『目黒のサンマ』はこの逸話を元にして作り、かなり話が違った物のようになっているが、基本的なストーリーはこの逸話から外れていない筈だ。この落語で作者が言いたかったことは、「丁寧に調理し過ぎると、逆に料理が不味くなる」ということなのだ。決して将軍の世間知らずを笑ったものではないのだ。なんせ家光は鷹狩りに出かけ、庶民が使用している茶屋で休憩している以上、世情に疎い人物ではないのだ。
「丁寧に調理し過ぎると、逆に料理が不味くなる」というのは、海外旅行に出かけると、非常に良く解ることなのである。ドイツでは地味が豊かであるために、豚肉にしてもジャガイモにしても、その素材自体が非常に美味しく、下手に調理する必要性がないのだ。豚肉はソーセージにして食べれば美味しいし、ジャガイモは蒸かしてバターを付けて食べれば、もうそれで充分なのだ。
しかしフランスではドイツほどには地味が豊かではないために、調理で誤魔化すという手法が取られるのだ。だからどんな料理にもソースをたっぷりとかけて、素材の味を解らせないようにするのだ。フランス料理はヨーロッパの料理で最高峰といえども、それは調理の仕方で最高の技術を持っているにすぎないのであって、素材自体はドイツに劣った物を使っているのである。フランスを旅行してみると、フランス料理の店はどこも美味しい料理を出す店ばかりではないということに気付くものなのである。
ではドイツ料理とフランス料理のどちらかが普遍性を持っているかというと、圧倒的にフランス料理の方である。なぜならドイツ料理ではドイツ産の食材が手に入らなければ、その味を出せないからだ。しかいフランス料理でなら、フランス産の食材を使わずとも、余所の国の食材を使えば、非常に美味しい味を出せるのだ。だが、もしもフランス料理のコックが調子こいて、下手に調理をし過ぎてしまえば、全ての物がチグハグになって、非常に不味い料理が出来上がって来てしまうことになるのだ。
●どうして徳川家光は目黒のサンマを美味しいと思ったのか?
こう考えてみると、家光が目黒のサンマを美味しいといったのは、単なる将軍の気まぐれではなく、本当に美味しいかったからこそ、目黒のサンマを美味しいと思ったのであろう。落語の笑い話として片づけてしまわないで、なんで目黒のサンマが美味しくなったのかを科学的に分析してみると、様々な偶然が重なりあって、非常に美味しいサンマ料理が出来上がったことに気付くのだ。
①炭火で焼いた
まず、家光が食べたサンマは、通常、我々がガスレンジで焼いたサンマではなく、七輪で焼いたサンマだということである。炭火で焼いているために、弱火でじっくりと焼き上げ、炭火の遠赤外線効果で身が非常に美味しくなった筈なのである。しかも炭火が引き起こすサンマの脂の臭いが辺り一面に漂い、食べる前から食欲をそそったに違いないのだ。
更に付け加えるのなら、家光の時代には春日局によって大奥の制度が整い始めたので、大奥で出される料理は全て冷えた物になっていたのである。これは歴史の常識なのであるが、支配階級は熱い食べ物を食べないのである。公家貴族たちのメニューを見ても熱い料理は1品も出て来ないし、武士たちにしても支配階級に入り込めば、熱い料理を食べなくなるのだ。家光も常に冷えた料理ばかり食べていた筈であって、そこに目黒のサンマのように熱々の料理を食べれば、非常に美味しく感じるのは当たり前のことなのだ。
②ひと塩を振ったサンマ
家光が食べたサンマは現在我々が食べているサンマとは違う、10月以降、江戸には房州のサンマが出回り、そのサンマには防腐剤のためにひと塩を振っており、塩鮭ほどではないが、かなり塩っ気の濃いサンマになっていたのだ。落語を思い出して欲しい。家光は鷹狩りをした後に茶屋に訪れたのであり、鷹狩りで汗をかいていたので、塩味の強いサンマは丁度いいタイミングで塩分補給になった筈だ。
その後、大奥で出されたサンマは確かに加工して出してしまったがために不味かったこともあるが、肝腎の家光自身が運動せず、汗をかいていないから、たとえ目黒のサンマを出したとしても、家光はそれほど美味しいとは思わなかった筈だ。家光自身が運動して汗をかいていたからこそ、塩味の強いサンマを美味しいと思ったのである。
③秋に食べる脂の美味さ
家光の鷹狩りが一体いつ行われたのか解らないが、恐らく10月か11月か12月のいずれかであろう。そうなると冬に備えるために、人間は秋に脂を欲する時期とピタリと重なっているのだ。この時期に脂肪分の多い料理を食べれば、誰もが美味しく感じることができるのだ。夏ならサンマの脂はきついものだ。秋だからこそ、秋の中でも冬に近づきつつある時期にサンマを食べたからこそ、サンマの脂を美味しいと思ったのである。
こういった様々な条件が偶然に重なったために家光は目黒のサンマを食べて美味しいと思ったのである。現在、目黒では9月に家光がサンマを食べたことを祝う祭典をやっているのだが、これでは家光がなんで目黒のサンマを食べて美味しいと思ったのか解らなくなってしまうのだ。しかも祭典で出されるサンマはひと塩を振ったサンマでもないし、炭火でじっくりと焼いたサンマでもないのだ。サンマをただ焼くのであるなら、自宅で焼けばいいのだ。わざわざみんなが集まってやるべきことではないのだ。
●サンマを食べて大安産
サンマは焼き魚として最高級品であって、しかも栄養価の高い魚だ。値段は常に安価なのだから、秋になればサンマを食べる機会を多くして行くことだ。サンマをオカズにしてしまえば、後はご飯と味噌汁と大根おろしを用意すればそれで料理の準備は済むので、主婦にとって非常に楽チン料理でもあるのd。
①不妊症の女性
もしも不妊症で悩んでいるのなら、サンマ料理は非常にお勧めだ。サンマを食べる時は、内臓をしっかりと食べるようにすることだ。なぜ不妊症を発症するのかというと、食材をまるごと食べないからなのである、肉の場合、筋肉や脂肪を食べても、内臓を余り食べないものだ。しかしサンマは筋肉も脂肪も内臓も全て食べることができるので、栄養バランスが非常に良くなって妊娠に繋がることになるのだ。アンコウ鍋が不妊症に効くというのも、アンコウもまるごと食べることができる魚だからだ。サンマの内臓の苦味が不妊症の撃退に効果があるのである。
②妊婦
現在、妊娠中なら、とにかくサンマを多く食べておいた方がいい。サンマの蛋白質の中には、酸素の代謝に必要な時まで溜めておく機能を持った蛋白質があるのである。そのため出産の時に大いに役立つのである。出産に備えて、呼吸法を教えられるのだが、的確な呼吸法を取らないと、出産に必要な酸素を補給することができないからなのだ。それほど出産時には大量の酸素を必要とするのである。
サンマをしっかりと食べておくと、出産時に体内の酸素が不足した場合、酸素の代謝に必要な蛋白質が作動し、酸素を多めに補給することができるようになるのだ。そのために大安産になるのだ。漁師の妻や、魚屋の妻が難産になりにくいのは、魚を多く食べているからなのである。魚の蛋白質には肉の蛋白質とは違った蛋白質が含まれているので、これが安産に非常に役に立つのである。魚の中でもサンマはこの特殊な蛋白質が多いので、妊娠中であるなら、せっせとサンマを食べるようにすべきなのである。
③育児中の母親
サンマには「DHA」や「EPA」などの不飽和脂肪酸が含まれているために、母乳の出が良くなり、しかも最良の母乳を出すことができるようになる。授乳中は赤ちゃんに脂肪を吸い取られて行くので、サンマを食べて脂肪を補給することは絶対に欠かせないのだ。出産後、女性の体は子宮を守るために多少は脂肪がつくものであって、この脂肪をきちんとつけておかないと、出産後に精神不安定になるので、気をつけておくことだ。
④小学生や中高生
小学生や中高生はこのサンマの脂肪が脳の発達を促し、知能が非常に高くなるのだ。魚を食べると頭が良くなると言われるが、「DHA」や「EPA」などの不飽和脂肪酸は脳の成長には欠かせないのだ。秋にサンマを大量に食べて、その上で勉強をすると、すらすらと暗記できてしまい、試験では常に高得点を取れるようになるのだ。
サンマは値段が安いために、裕福になってくると、必ず馬鹿にされてしまうことになる。裕福になると必ずといっていいほど魚料理を食べなくなり、特に臭いのあるサンマは毛嫌いされるようになるものだ。しかしそんなことをやっているからこそ、不妊症に苦しんだり、難産で苦しんだり、身体障害者の子供を産んだり、五体満足の我が子が馬鹿だったりするのだ。そうならないためにも、どんなに豊かになっても、せっせとサンマを食べるようにすることだ。
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