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インフレとデフレの正体

●国民経済に及ぼす戦争の影響

 基本的に通貨は減価せず、商品だけが減価して行くのだが、通貨といえども経済力を上回る量の通貨が発行されれば、当然に価値が下落して行く。通貨の価値が下がることをイ「ンフレ」といい、通貨の価値が維持されることが「デフレ」という。貨幣経済が成立してから人類は長らくこのインフレとデフレに悩まされて来たのだが、これに対して経済学者はまともな研究成果を生み出して来ず、そのためになんの対策も打つことができなかった。

 これには経済学自体が根本的に間違っているという事実が存在する。通常、経済学は政府の存在を捨象し、国民だけの経済活動をだけを科学モデルとして考えるのだが、この遣り方で経済を研究してしまうと、政府が国民経済に及ぼす決定的な影響を見破ることができなくなってしまうのだ。

 国民経済をインフレにするのもデフレにするのも、国民が経済活動をしてそうなったのではなく、政府が戦争をするかしないかという選択を取った時に起こるものなのである。戦争というものは膨大な軍需物資を消費して行くものだ。そのため国内に出回る物資が不足し、それで物価が高騰して行くのである。当然、通貨の価値は下がるのであって、国民は通貨を所有するよりも消費することを優先し、更にインフレが加速するという現象を引き起こしてしまう。

 それに対して政府が戦争をしなくなり、平和を実現してしまうと、政府が膨大な軍需物資を消費しなくなるから、当然に国内に出回る物資が過剰になり、それで物価が沈静化し、または下落して行くのである。デフレになると給料は増えないが、物価が低下するために国民の生活は非常に豊かになるのである。

 政府が戦争すればインフレになり、政府が平和を実現すればデフレになるのであって、国民の経済活動がインフレやデフレを作り出すものではないのだ。先進国になれば国民の消費力は高まり、その国の経済の半分は国民の消費で占めるようになる。しかしそうはいっても政府の力は巨大なものなのであって、政府の政治的な決定でインフレになったり、デフレになってしまうのである。

●個人レベルでの対策

 インフレ時には通貨の価値が下がるのだから、土地や商品を持った方がいい。インフレ時に土地が高騰して行ったからこそ、人々は借金をしてまでも土地を購入し、更に転売するという方法を取ったのである。土地成金が続出するのはインフレの典型的な特徴なのである。

 商品に関してもどんどん消費して行った方がいい訳で、だからこそ使い捨て文化が花開いたのである。マクドナルドのようなファストフードが大儲けできたのも、それがインフレの時代に商売をしたからなのである。デフレになってしまえば、これほどチープで栄養バランスの悪い食事など嫌われてしまうものなのである。

 しかしデフレになれば一転して、通貨の価値は安定し、逆に物価が下がって行くのだから、デフレ時には通貨を持った方がいいのだ。土地お購入してマイホームを建てるよりも、借家で済ましてしまう方が健全な遣り方になるのだ。マイホームを購入しなければ、家計は借金返済のために圧迫されないので、家計には常に資金がだぶつき、低所得者でも豊かな生活を送ることができるのである。

 商品に関しても物価は下がり続けるのだから、殆どの家族は商品に満ち足りてしまい、「エコロジー」なるものが流行って来て、節約志向になるのだ。デフレの時代にド派手な生活をするのは非常に危険なのである。デフレに対応できるように生活を変えて行かない限り、金欠になってしまうものなのである。

 デフレ時には階級分化が進むというのも1つの特徴である。インフレ時に発達した中産階級が崩壊し始め、上流階級と下層階級に分かれてしまうのだ。デフレ時には不動産購入は控えるべきなのだが、この時期に豪邸や高級マンションは飛ぶように売れるのだ。豪邸や高級マンションは高価に作られているので、物価下落の影響を受けないから、お金持ちたちがこぞって買うようになるのだ。そうやって都市が徐々に改善されて行くのである。

●政府に於けるインフレ対策とデフレ対策

 基本的にインフレもデフレも政府が引き起こすのだから、政府が間違った政策を取ってしまえば、国民生活に直撃し、貧しくなってしまうのだ。政府が行うインフレ対策は、戦争に勝って平和を実現するか、敵国と軍縮交渉を行い戦争を避けるかの手段しかない。例えば戦前の日本は富国強兵で国力を増強し、戦争でロシア帝国に勝つことで繁栄を遂げて行った。戦後は日米安全保障条約を巧く使って、戦争を回避し、経済に税金を大量に投入することで豊かになって行ったのだ。

 政府が行うデフレ対策は、減税を行い、公務員を削減して、政府の規模を小さくすることしかない。政府は戦争をしない以上、大きな政府を作るべきではないのであって、デフレ時には政府の規模を思いっきり縮小して行った方がいいのだ。インフレで傷ついた国民をデフレ時に休ませなければならないのだ。

 日本は戦前に於いても戦後に於いてもデフレ対策には失敗している。戦前は第一次成果大戦の終結後からデフレになったが、この時期の内閣は有効なデフレ対策をしかなった。特に減税というものをしなかったために、国民はより一層貧しくなってしまい、労働争議が激化し、社会主義者が激増して行くという事態になってしまったのだ。

 戦後は冷戦終結後からデフレに突入したが、内閣は幾度も交代したが、減税路線を打ち出し、政府の規模を縮小するという方向を取らなかった。ただ、小泉純一郎内閣の時に所得税の税率を引き下げ、郵便局の民営化を行ったので、その時だけまともな政策を取っている。

 忘れてはならないのは、戦前も戦後もデフレ対策を誤っているのでは、全て民主主義を標榜する勢力だということなのである。戦前では「大正デモクラシー」、戦後は「民主党」なのであるが、民主主義というものはどうしても大きな政府を志向する余りに、デフレになると政府の対応を誤ってしまうことになるのだ。

 デフレ時に消費税を増税させたり、社会保障を充実したりするのは、完全に間違った政策なのである。国民の人気を得ている「仕分け作業」にしても、政府の規模を小さくする目的で行われているのではなく、社会保障の費用を捻り出すために行われているので、結局、政府の規模は小さくならず、逆に政府の規模が大きくなってしまうのだ。だからこそその負担が国民に直撃し、デフレなのに国民が豊かにならないという現象が行ってしまうのだ。確かに社会保障を充実すれば、国民に政府からお金が手渡されることになるのだが、その僅かなお金のために経済が悪化するという事態を引き起こしてしまうのである。

●「成功の仕方」は時代で変わって行く

 経済というものは変動して行く。特にインフレとデフレでは大きく変化して行く。そのためインフレとデフレの変わり目では親の言う意見が間違っている場合が存在するのである。例えばインフレ時代ではマイホームを持つことこそが成功の条件であった筈だ。だからこそインフレ時代に成功した親は、子供たちにもマイホームを持つことを勧めるものだ。しかしデフレになってしまうと、マイホームを持つことが必ずしも正しい選択肢であるとは限らなくなるのだ。在り来たりのマイホームを購入しても、その土地建物が下落して行く可能性があるのであって、必ずしもマイホームを持つことで成功したということにはならないのだ。

 インフレ時代は経済が上り調子にあるから、女性たちが子沢山になって、どんどん子供を産んで行く。だからインフレ時代では子供がいなかったり、子供の数が少ないと肩身の狭い思いをした訳である。しかしデフレになってしまうと、経済は低迷してしまうから、女性たちは出産には慎重になって、そんなに数多くの子供を産まなくなる。これが「少子化」という現象を引き起こすのだ。

 江戸時代でもそうであったが、デフレになれば人口は増えないものなのである。では少子化のために子供たちが可哀想なのかといえば、決してそうではない。まず少子化のために学校や大学でも無駄な競争をすることがなくなり、自分の実力をつけるための勉強をすることができ、非常に優秀な子供たちが育って来易いのだ。

 しかも親は子供の数が少ないために、充分すぎるほどの教育費を子供に注ぐことになって、お稽古事なども盛んになり、学校や大学以外から優秀な人材が育って来易いのだ。だからこそプロスポーツの分野で若い男女が大活躍しているし、国際試合でもメダルを着実に取って来るほどの実力を持っているのだ。

 その反面、子供たちによりよい教育を施せない学校や大学は潰れて行くことになる。廃校になる学校や大学が出て来るのも、デフレの典型的な特徴だ。親たちは子供たちにただ単に学校や大学に行ってくれと思っているのではなく、その学校や大学に行って優秀な人間になるために行かしているのである。その親の要望に応えることができなければ、学校や大学といえども潰れて行くのだ。

 プロスポーツで最も大きな変化はプロ野球の衰退である。デフレになると様々なスポーツにエネルギーが注がれるから、プロ野球だけが安泰という訳には行かないのだ。サッカーにしても、ゴルフにしても、フィギュアスケートにしても、あの手この手でサービスを展開しているのだが、プロ野球にはサービス精神が全くない。だからこそ衰退して行くのである。

 インフレとデフレでは、家族といえども取るべき手段が変わってしまうから、自分たちが結婚して、自分たち夫婦にとって最善と思える選択肢を取っても、自分の親から非難されてしまうことがあるものだ。しかし親の意見を聞いてしまうと、自分たち夫婦が間違った選択肢を取ってしまうことになるのである。家族を平安なものにしたいのなら、親の言う意見は聞いておいた方がいい。しかしインフレやデフレといった大きな流れの変化に関しては、親の言うことでも間違うことはあると思っておいた方がいいのだ。

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