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「東京電力は危機管理がなっていない!」は言い過ぎ

●想定外の巨大地震では打つ手が非常に限られて来る

 今回の東日本大地震で原発を爆発させるは、原発から10キロ圏内に住む住民を避難させるは、計画停電を行い、関東地方の人々を大混乱に陥れるは、こういう無様な姿を見てしまうと、遂々、「東京電力の危機管理はなっていない!」と言いたくなる気持ちは良く解る。しかし今回はマグニチュード9.0という巨大地震が襲ったのであり、幾ら事前に危機管理をしていても、こうなってしまうと打つ手は非常に限られて来るのだ。

 まず理解しておいてほしいのは、福島第一原発にも津波が襲ったということであり、このために非常用のモーターが全て駄目になってしまい、そのために現場は大混乱に陥ったのである。原発の現場責任者としては、「まさかこんなことは有り得ない!」という想定外の事態だったのである。

 そしてそこにのこのことやってきたのが、菅直人首相なのである。現場が大混乱しているのに、首相が物見遊山気分で現地を訪問して来たので、余計に混乱を拡大させてしまったのである。事態を推移を見てみると、菅直人首相が来て以降、福島第一原発では打つ手が全てが裏目に出てしまったのであり、やることなすこと失敗続きになってしまったのだ。

 非常事態では「運」とか「ツキ」というものが非常に大事になって来る。同じ手を打ったとしても、一方は成功してしまい、一方は失敗することが有り得るのだ。なんでこんな格差が生じてしまうのかというと、一方には運やツキがあり、一方には運やツキがなかったのだ。ではなんで福島第一原発の現場責任者に運やツキがなくなってしまったのかという、疫病神の菅直人首相がやってきたからなのである。疫病神が来たために、運やツキがなくなってしまったのである。

 事実、菅直人首相が来なかった女川原発でも、福島第二原発でも、同じく大地震で大きな揺れを受け、津波の被害を受けたのに、こっちの方は巧く処理して行ったのである。菅直人首相が訪問して来た福島第一原発だけが、立て続けに悲惨な事態に襲われ続けているのである。如何に「運」や「ツキ」というものが、非常事態に於いては大きな威力を発揮するかが解る筈だ。

 計画停電では首都圏が大混乱になってしまったが、この計画停電は明らかに事前から用意されていたものであり、初日は実際に計画停電を全域で実行しなかったが、これは飽くまでも東京電力が電力の需要と供給を見極めた上で行うと言っていたのであり、電力供給が上回ったからこそ、計画停電は非常にごく一部の場所で終わったのである。

●非常事態は独裁で乗り切るしかない

 ではなんで東京電力がこんなに非難囂囂になってしまったのかというと、それは≪独裁≫を用いなかったからなのである。非常事態では独裁で乗り切るしかない。原発で事故が発生したのなら、現場責任者に対して独裁権限を与えてしまい、その者に全責任を集中させ、原発の事故を乗り切らそうとすればいいのである。

 但し、原発の事故では放射能のためにその現場責任者自体が死ぬ可能性があるので、その現場責任者が死んでしまった場合、自動的に他の者が現場責任者になれるようなシステムを構築しておき、現場責任者が交代しても現場に混乱が起こらないようにすべきなのである。

 今回の福島第一原発では、これが巧くいっていないのであろう。現場責任者に独裁権限を与えられていないために、常に東京電力の経営陣からの命令を待ってしまい、タイミングを失した形で対策を講じるということを繰り返しているのだ。経営陣はこういう時に東京から命令を下すべきではなく、もしも会社の経営陣に従ってほしいのなら、取締役の誰かを現場に派遣し、その者に指揮を取らせればいいのだ。

 はっきりと言ってしまうと、今回の東京電力の一連の大混乱は、東京電力の社長が独裁で乗り切ろうとしないからなのである。社長が平時の感覚でこの非常事態を乗り切ろうとしているために、社長の決断が全て裏目に出てしまっているのである。例えば電力の供給が追い付かないのだから、計画停電を決断したことは正しい。しかしそれをやるのなら、国民に対して力強く説明すべきだったのであり、それが出来ないからこそ、実際にやったら大混乱に陥ってしまったのである。

 計画停電にしてももっと工夫すべき所は幾らでもあった筈である。例えば「80対20の法則」を利用して、大口の上位20%の顧客に対して電力を供給しなければ、首都圏全域に計画停電をしなくても、充分に電力供給を確保できるのである。かといって確かに電車は電力を食うが、電車を止めてしまえば大混乱になってしまう以上、電車を止めることはなかったのだ。

●報道の仕方のその後の命運が分かれる

 非常事態の場合、報道の仕方でその後の結果が随分と違ったものになってしまう。今回の一件では東京電力は報道が全然駄目であり、これが大混乱に拍車をかけてしまったのである。東京電力は社長が男性だし、男性社員が多い、男の組織である。男の組織なら、男と女を組み合わせるべきなのである。

 例えば広報委員長には必ず女性を迎え、しかも才色兼備の女性を抜擢するのである。その女性に解り易いように記者会見をさせると、その女性の言っていることが解り易く国民に伝わり、国民は「東京電力はこういうことをするんだな」ということを理解してくれるのである。

 そして難しい内容の話になれば、男性社員に説明させ、論理的に離させるようにすべきなのである。この男女の組み合わせ説明させると、相手が男であろうが女であろうが、頭が良かろうが馬鹿であろうが、ちゃんと理解してくれるので、計画停電を実施しても意外とスムーズに行くのだ。

 ところが実際に東京電力は男性の社長がモゴモゴと説明したし、詳細に関しても男性社員が棒読みで文章を読むような態度で説明したために、結果的に国民に対して東京電力がやろうとしている計画停電のことを理解して貰えることができなかったのだ。確かに計画停電は事前にちゃんと計画がなされていたのである。しかし社長も広報も余りにもひどかったために、計画停電を計画的に行えなかったのである。

 そして結論から言ってしまうと、東京電力が計画停電をやると言ったのなら、初日から本当にやってしまえばよかったのである。これこそが本当の過ちなのである。電力の受給バランスを見極めた上で、実施するかしないかを決めようとしたからこそ、大混乱に陥ってしまったのだ。計画停電をやるといった以上、もう小手先の策は通用しなくなるのである。

●危機管理能力をつけるための訓練

 「危機管理」と簡単に言ってしまうが、危機管理能力はそう簡単につくものではないのだ。特に企業であるなら、平時であることを前提にビジネスを進めて行くので、危機管理能力を身につける作業は経費がかかるものであり、お金に拘ってしまうと、真っ先にこの方面への資金を削ってしまうのである。だから強制的に或る一定の資金を確保し、その資金を効果的に使って危機管理能力を高めて行くべきなのである。

①最悪の事態を科学的に想定する

 まずは最悪の事態を想定することだ。今回の原発のことでも、まさか津波が襲ってきて、非常用のモーターが全て駄目になるなどとは思っていったかったのだ。それが甘すぎるのである。海岸に原発を作ったのなら、当然に津波が来ることを想定し、しかもその津波も今まで人類が経験した最大の津波が来ても大丈夫なように原発を作っておくべきだったのである。

②非常事態のシナリオを合理的に教育する

 非常事態になったら、平時の手段は殆ど使えなくなるので、「非常事態のシナリオ」を事前に用意し、それを全ての社員たちに徹底して教育するようにすることだ。非常事態のシナリオは一部の社員たちだけが知っていればいいものではない。非常事態になれば死者が出て来るので、非常事態のシナリオを知っている人たちが全滅してしまえば、残された人々は何をしていいか解らなくなってしまうからだ。

③実際の訓練では真剣にやる

 その上で実際の訓練を行い、その訓練は真剣にやるべきなのである。もしもこの訓練で笑ったり、真面目にやろうとしないのなら、その社員をすぐさま降格するか減給にすべきなのである。訓練は真剣にやらないと、本当に非常事態が発生した場合、間誤付いてしまうからだ。非常事態では1分1秒を争うことになる以上、間誤付いてしまうと、損害が大きくなって行くのである。

④話し合いの場を設けて、知識と技術を共有し合う

 そして訓練が終わったら、みんなで車座になって話し合うべきなのである。一方的に教育を受け、一方的に訓練を受けさせられたとしても、話し合いの場を持たない限り、知識と技術が共有されないからだ。但しこの話し合いを「反省会」とするべきではない。反省会としてまうと、結局、誰かの責任を追及する会議になってしまい、肝腎の全社員で知識と技術を共有するということができなくなってしまうからだ。

 学校の避難訓練が役に立たないのは、訓練はするけど、最悪の事態を想定しないし、合理的な教育を受けないし、話し合いの場を設けないからなのである。今回の大津波でも、この手順が活かされていたら、もっと犠牲者は少なかったのだ。仮説としては1000年前に今回と同じ大津波があったのだが、そのことを学校の現場で教育したわけはなかったのだ。ただ「津波がくれば逃げろ方式」で教育をし続けたために、こんな大惨事になってしまったのである。

 東京電力には非常事態のシナリオはあったし、それを合理的に教育することはしていたのだ。だが最悪の事態を想定しなかったし、実際の訓練を真剣にやっていなかたし、話し合いの場を設けなかったのである。そういうことの積み重ねが、結果的に危機管理能力があったにも拘わらず、危機管理能力の低下となって現れたのだ。

※追伸

 コメントくれた方々、本当に有難うございます!

 コメントを読むとマジで励みになります。

 いよいよ計画停電が実施されるので、この記事を以てコメントへの返答とさせて頂きます。

 それからはぐまろさん、その憎しみの心を捨てなさい!

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コメント

タマティーさま

地震のさなか、毎日ブログを更新して下さってありがとうございます!

妊娠中ゆえ、胎教も考え、地震関連の報道情報は必要最小限にしか見ていないなかで、タマティーさまのブログは、数少ない良質メディアとして、チェックしています。

人参は、偶然、先週、千葉県産の有機栽培のものを5キロお取り寄せしたところでした!毎日、1歳の息子、夫と3人で飲んでます。そんなに食べていないはずなのに、妊娠中の体重増加が気になっていましたが、朝食に人参ジュースと果物、味噌汁を中心にしたメニューとして、一日2・5食にしたら、胃腸の調子もよく、体重増加もなだらかになりました!

まだまだ地震が続きますが、タマティーさまもお体にお気をつけて。

投稿: ひさこ | 2011年3月15日 (火) 08時54分

被災されているのにブログ更新されていてとても励まされます。

原子炉が怖くて仕方ありません。

タマティーさまをはじめ、このブログの読者さまたちが無事でありますように。

投稿: えりい | 2011年3月15日 (火) 15時33分

タマティーさま、こんばんは。
私の住む地域は昨日から、黄色の砂が大気中にいっぱいです。
放射線物質を体内に取り込んでしまった場合、体外へ排出することはできませんか?
主人は建設業です。今月、新たな試験にパスし、会社から任される仕事は増えていくと思います。
一昨日に合格証が届いた時、この震災に役立てるために受かったのだと思いました。主人がたくさんの仕事を立派にこなせるよう、私にできることを知りたいです。
タマティーさまの知識を、私に貸して下さい。よろしくお願いします。

投稿: ゆう | 2011年3月15日 (火) 18時08分

初めまして。
想定外を安易に使う風潮は感心しません。
福島第一原発の津波対策は精々6mですし、予備電源も二系統だけです。
諸外国より地理的に厳しい日本ですので、より厳格な危機管理体制が要求されるのは当然です。
東電の隠蔽体質も問題ですし、原子力発電が安価というのは、安全対策を適当に見切った結果のコスト計算です。
会社の存続さえ危うくなる可能性に思いが至らなかったのは危機管理意識の甘さゆえでしょう。

女川原発が危機的状況にならなかったのは標高差と設計の新しさも関係してると思います。

投稿: アルマジロ | 2011年4月 6日 (水) 13時33分

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