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取締役会の議事録こそ経営の実態を教えてくれる

●いっそのこと、取締役会の議事録を読んでしまえ

 会社の経営というのは、99.99%、社長の決断で決まる。社長が的確な決断をタイミング良くするからこそ、その会社は発展して行くのである。もしもその会社の社長が決断をしなかったり、間違った決断をしたり、決断の時期が非常に遅れたりしたのなら、その会社は確実に経営を悪化させて行く。

 管理職として有能無能が決まるのは、社長の命令に従うか従わないかなのである。そして管理職として出世が決まるか決まらないかは、社長の言いたいことがきちんと解っているか否かなのである。なんで有能でしかも手柄を建てている管理職が出世できないかというと、社長の命令を実行することはできても、社長の言っていることをきちんと解っていないからなのである。社長から見れば、こういう社員は「馬鹿社員」でしかないのだ。

 では、社長の言いたことをどうすればきちんと理解することができるのだろうか?

 それは取締役会の議事録を読んでしまえばいいのである。取締役会は基本的に月1回開催されるので、そこで決定したことが会社の方針となって打ち出され、それが全社員にまで命令されて行くことになるのである。それを社長の口から言われるからこそ、一体どれが重要なのかが解らなくなるのであって、取締役会の議事録を読んでしまえば、会社として何をしたいのかがはっきりと解るようになるのだ。

 取締役会の議事録というのは、関係者以外は閲覧してはならないけど、事実上は誰でも閲覧できる物なのである。取締役会の議事録を保管している人に頼めば、恐らく見せてくれるものなのである。だからこっそりと取締役会の議事録を読んでしまえば、社長の言いたいことが解るようになるのだ。

 管理職なら、最初、取締役会の議事録を読んでも珍紛漢紛であろう。しかし取締役会の議事録を読み続けていれば、一体この会社の現状はどうなっており、会社として今後何をしたいのかがはっきりと解るようになるのだ。それが解って来ると、社長や取締役たちの行動も手に取るように解って来るのだ。彼等は部下たちがどう見たとしても、それなりに合理的な行動を取っているのである。

●最初は馬鹿にされていても、その内、認められるようになる

 取締役会の議事録を読んで疑問に思うことがあるなら、まずは取締役に訊いてみること。行き成り社長というのでは拙い。取締役だからこそ良いのである。取締役でもない管理職の女性に取締役会の決定に関して質問されれば、取締役としてすぐさま質問に応じる訳がないのだ。

「お前には関係ないだろ?」

「女のくせに黙ってろ!」

「うるさいんだよ!」

 大体、こういう返事が返ってくるのだ。これは正常な反応なのである。取締役会の決定は社長と取締役たちが知るべきことであって、他の者たちが知らなくてもいいのである。そうでなければ取締役会は取締役会として機能しないのだから。まあ、大抵の女性の管理職たちはここで挫折してしまい、そこで出世が停止することになるのだ。

 しかし自分が仕事で手柄を上げながら、執拗に質問を繰り返して行くと、いずれ取締役の態度が変わって来るのだ。

「お前、良く解ってるんじゃん!」

「その質問はいい質問だ」

「俺もその点には疑問を抱いていたんだよ」

等々、以前の傲慢な態度とは打って変わって紳士的な態度を取るようになるのだ。なんでこんなことが起こるのか? 人間は排他的な動物なのであって、余所者を除去しようとするものなのである。しかしその者が追い返されても、凹たれることなく食いついて行くと、相手の態度が徐々に変わって行き、自分を仲間だと看做してくれるようになるのだ。

 ここで大事なのは、仲間だと看做してくれるまでには、時間がかかるということなのである。

 よくフェミニストたちが上げる「ガラスの天井」というのは、時間をかけずに伸し上がろうとしたからこそ、叩き落されてしまったのことなのである。時間をかけずに伸し上がってくれば、取締役たちは警戒し、その女性の管理職を叩き落としてくる筈である。会社も上層部に成ってくれば、自分が成果を出したからとか、自分には能力があるからということでは、もうそれ以上、出世できないものなのである。

 自分として思考し行動するのではなく、会社としての視点を持ち、会社のために思考し、会社のために行動することが求められて来るのである。自分の出世に焦る人は、自分のことしか考えていないから、どこかで出世が停止してしまうのである。自分が或る程度出世したのなら、自分自身が会社としての視点を持てるよう努力し、しかも時間をかけて取締役たちの仲間に入って行くしかないのである。

●自分が取締役になったつもりで仕事を勧めていると、本当に取締役になってしまう

 女性の管理職の出世が或る日突然にピタリと止まるのは、その女性管理職が自分のことしか考えていなかったり、女性であることに拘り過ぎてしまうからなのである。そういう女性管理職は上から見ていると、「使い物にならなんな」と思ってしまうのである。部下としてコキ使うことはできるけれども、大きな仕事を任すことはできないのである。

 嘗てアメリカの企業も日本の企業もフェミニストたちを積極的に採用していったという前科を持っている。フェミニストたちは男女平等を唱え、ジェンダーフリーになるから、この手の女性たちは使い物になるのではないかと思ってしまったのだ。社長にしろ取締役たちにしろ、性別を超えて、社員たちを公平に扱うからこそ、会社を機能させて行くことができるのであり、フェミニストたちはこの点、有能ではないかと思ってしまったのだ。

 しかし実際に使ってみると、フェミニストたちは女性であることに拘り、しかも男性を憎み、女性に対して憎悪して来るのである。取締役は女性であるから成れるものでもないし、取締役になったのに男性社員たちを憎悪したり、女性社員たちにも憎悪をぶつけられては困るものである。

 男性社員が出世して行くためには自分が男として男らしい行動を取り続けなければならない。女性社員が出世して行くためには自分が女として女らしい行動を取って行かなければならないのだ。しかしそれは男として女として出来て当然のことなのであって、或る段階に来れば、それ以上のことが求められて来るのである。

 自分が女性であるからこそ、女性としてすべきことをきちんとこなし、その上で、会社の視点を持つようにすればいいのである。自分が管理職なのに、取締役として行動していると、いずれ本当に取締役になってしまうものなのである。取締役会に出席している者たちからみれば、「この人物は使い物になる」というのが非常によく見えるものなのである。

●実は取締役会のポストでは必ず1人分くらいは女性のために席が用意してある

 本来なら、会社の男女雇用比率に応じて、管理職の割合も決まって来るし、取締役の割合も決まって来るのだ。しかし取締役になれる女性社員たちは非常に少ないものだ。その理由は簡単なのである。自分が成長して行っていないからなのである。或る日どこかで自分の成長をピタリと止めてしまうようなことを仕出かしてしまったのである。

 男女平等を唱えたり、女性としてすべきことをしなかったり、他の社員に憎悪をぶつけてしまったりと、大方は間違った考えに取りつかれてしまったからこそ、自分が自滅してしまうのである。勿論、出世して行くためには手柄も必要になってくる。だが、管理職として活躍していれば、それなりの手柄は立てられるものなのである。根本的な問題はその女性管理職の頭の中にこそ存在しているのである。

 そういう意味では女性管理職にとってはチャンスなのである。

 現在の日本企業では、女性の取締役の数が大いに不足しているから、自分が思考を切り替えて行けば、自分が取締役に出世して行くことができるものなのである。どんな企業であっても、取締役会には女性専用の席が1つくらいは用意してあるので、その座席が空席なら自分が座ってしまえばいいのである。

 男性たちが多くいる取締役会だからこそ、女性の意見が必要になってくる。男性の取締役たちだけでやってしまうと、間違った決定を下す可能性が高くなってしまうからだ。会社だからこそ、男性たちが得意とする論理的思考能力だけではなく、女性の直感も必要になってくるのだ。

 しかし座席数は少ないので、無闇に他の女性たちを入れないようにすることだ。女性取締役の数は限られているのであって、多くの女性たちを取締役にしてしまうと質が下がってしまい、価値がなくなってしまうのだ。寧ろ取締役会で紅一点になってしまった方が、自分の価値は最大化されるものなのである。

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