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投資の非情の鉄則は「現金第一主義」

●そもそも資産って一体何?

 投資を始めるに当たって知っておかなければならないのは、「資産って一体何?」ということなのである。一体何が資産で、どれが資産でないかが解らないと、滅茶苦茶な投資を展開してしまうことになる。当たり前すぎるから誰も教えてくれないので、恥を掻いてでも資産とは何かを知っておくことは絶対に必要なのである。

 投資で使われる資産は次の5つかない。

①「株券」「不動産」「債権」

②著作権や特許などの知的所有権

③ネットワークビジネスに於ける権利収入

④宝石や貴金属

⑤骨董品や絵画

⑥現金

 投資では「株券」「不動産」「債権」の3つが主要な投資物件といえる。勘違いしないでほしいのは、株が儲かるから手を出しているのではなく、株が資産だからこそ手を出しているのである。株券の売却益とか配当金とかはそれに付随するものなのであって、まずは株券自体が資産でないと投資の対象物件にはならないのだ。

 著作権や特許も資産なのである。本は思いつきで書くことはできず、せっせと執筆し続けないと本は出来上がらないのだ。特許にしても閃きは大事であるが、その閃きを具現化して行くには大変な労力を必要とするのだ。主婦なら家事や育児関連に於いて、自分がこの世で言いたいことがあるなら、本に書き記して行くべきなのである。生活をしていてアイデアが浮かんで来たのなら、それを特許にすべきなのである。こういうのは立派な資産になるので、莫大な収入を確保することが可能になるのだ。

 ネットワークビジネスの権利収入とは、ネットワークビジネスで顧客を開拓した場合、顧客が消費する数%を権利収入として貰うのである。特許が商品の発明に重点を置いていたのに対し、ネットワークビジネスの権利収入は顧客の開拓に重点を置く訳なのである。ネットワークビジネスは実際にやってみると大変なのだが、それは主婦が家事や育児をこなしながらできるビジネスではあるのだ。普通のビジネスと違うのは、それが所得収入として入って来るのではなく、資産収入として入って来るのである。

 宝石や貴金属も歴とした資産になる。夫婦は誕生日祝いや結婚記念日などで宝石や貴金属を贈りあったりするのは、そうやって相手を祝いながら、実はその夫婦の資産を増やして行く行為なのだ。宝石や貴金属はそれを売ろうとした時、買値よりも遥かに安い値段で売る羽目になるのだが、それでも確実に売れるので、どういう状況下でも現金に換えることができるのである。

 骨董品は資産の中でも最も怪しい資産である。骨董品の殆どは偽物だからだ。だから骨董品は自分が勉強して目効きになって、信用できる骨董商から掘り出し物を見つけ、それを自分が趣味で楽しめる程度にしておくべきなのである。絵画というのも、有名画家の絵を買うのではなく、若くて有望な画家の絵を安い内に買っておき、その画家が有名になって絵の値段が高騰してから売るようにすればいいのだ。こちらも飽くまでも趣味でやるべきなのであって、趣味として楽しめない人は絶対に手を出すべきではないのだ。

●投資で見落としてしまう「現金の価値」

 そして現金なのである。ここでいう現金というのは、所得収入から生活費を差し引いて残ったお金のことだけをいう。現金も立派な資産なのだ。ところが誰もお金が資産なんて気付いていない。だから投資に失敗してしまうのである。現金以外の資産は全て投資してしまえば固定されてしまうので、すぐさま使えるものではないのだ。この現金だけが常にいつでも使える状態になっているのだ。

 投資で見落とされるのが現金の価値なのである。通常、生活費から差し引いた現金は普通預金されているものであって、利子欲しさに貯金しているのではないのだ。銀行預金が欲しいのなら定期預金に回して、そこで利子を得ようとするものだ。まさか少ししか利子がつかない預金残高が、これも資産などと誰も思っていないのだ。

 投資で成功を収めたいのなら、まずは生活を合理化してしまい、所得収入に対して生活費を低く抑えてしまい、それで確実に貯金が出来上がって行くシステムを構築して行けばいいのだ。自分たち夫婦の生活から自動的に現金という資産が出て来るのであって、その資産を使って他の投資物件を買えばいいのである。

 「投資はお金持ちがやるもの」という考え方は捨ててしまった方がいい。幾らお金持ちであっても、生活が余りにも豪華過ぎてしまえば、生活費にお金がかかりすぎるので、肝腎の投資に資金を回すことができなくなってしまうのだ。投資で成功しているお金持ちたちは恐ろしいほどまでに生活を合理化しており、生活から贅肉を切り落としているのである。だから常に大量の現金を有して、その現金を投資に回しているのである。

 現金以外の資産を買うためには現金が必要だし、一旦投資すればその資金が固定されてしまうのである。しかし現金だけは常に動かすことが可能なのであり、その機動力の高さは他の追随を許さないのだ。現金の価値が解っていないと、異常な儲け話に騙されてしまい、まんまと詐欺に遭ってしまうのである。現金こそが資産の基本ということが解っていないために。大事な現金を全部固定化してしまい、非常に危険な状態にさせてしまうのである。そして事実、その投資が大失敗してしまうことになるのだ。

●黒字破産も有り得る

 こうやって現金を資産の筆頭に掲げる考え方を「現金第一主義」という。

 現金第一主義が解っていると、まず投資で騙されることがなくなるのだ。自分の生活を合理化することで現金を生み出し、まずはその現金を温存するために投資するのである。投資で利益を生み出すのは、二の次でいいのだ。このことが解っていないために、多くの人々は利益追求に走ってしまい、大事な資産を破壊してしまうことになるのだ。

 こう言われても、イマイチ良く解っていない人たちが大勢いると思うので、具体的な例を挙げておくと、銀行から借金をしてマイホームを購入した場合、所得収入から生活費を差し引いた余りは、すぐさま借金返済に充てられてしまうことになる。ということは手持ちの現金が不足し、他の投資に資金を回せないということなのである。現金第一主義を忘れ、マイホーム第一主義に走ってしまったために、家計は火の車になっているのである。

 もしも景気が悪化し、夫の収入が減少した場合、事実上の黒字破産も有り得るのだ。住宅ローンを支払えないばかりに、折角、自宅があるのに債務不履行に陥り、その自宅を手放すことになってしまうのだ。確かにマイホームは資産である。しかし大量の資金が固定されてしまう資産なのであって、なんの計画性もなく買うべきではないのだ。

 夫婦にとっては手持ちの資金不足が離婚の引き金になる。夫婦に何かあった場合、手持ちに現金があればすぐさま解決できてしまうものなのである。しかしその夫婦に手持ちの現金がないからこそ、問題を解決できなくなってしまい、それで夫婦喧嘩が連発し、離婚してしまうことになるのである。この世はお金がありさえすれば、殆どの問題は解決できるものなのである。

 自分が将来、お金持ちになりたいのなら、絶対に離婚しないことだ。離婚ほど大損害を被るものはないのだ。夫婦としては結婚して子供が2人までの時はどうやっても家計は苦しいのである。その間は質素倹約に努めて、地道にお金を溜め込んで行くべきなのである。3人目の赤ちゃんが生まれると、その家族に吸引力が作動し始めるので、それで収入が増え始め、家計が非常に楽になって来るものなのである。

●現金第一主義に徹すると投資の本当の姿が見える

 投資の本を全て読んでみても、この現金第一主義を教えてくれる本は1冊もない。理由は簡単で、その本を書いている人たちが投資に関して本当のことが解っていないのだ。票券マンや銀行マンのように、自分が早くから仕事で金融ビジネスに接しているために、素人たちより多くの情報を得ていたから、まぐれで成功したにすぎないのだ。事実、「株で儲けた!」と言いながら、巨万の富を稼ぎ出すほどまでには至っていないのだ。そこそこの儲けしか手にしていないのだ。

 投資をするに当たって、投資に関して書かれた本を読むことは絶対に必要なことだ。しかしそれで投資のことが解ったことにはならないのだ。現金第一主義こそ投資の真髄であって、現金第一主義が解れば投資の本当の姿が見えて来るようになるのだ。この主張には反論もあるかもしれないが、では自分が実際にやってみればいいのだ。投資で痛い思いをしながら、いずれ現金第一主義こそが正しいということが解るようになる筈だ。

 投資の成功率は、結局、現金をどの程度投資に回して行くかで成功率が決まってしまうのである。手持ちの現金を全て投資に回すことは絶対にやるべきではないのだ。必ず手持ちの現金を残しておくべきなのである。しかも投資は1つに集中してしまうのではなく、株券、不動産、債権の3つに分け、どれか1つの投資が駄目になっても、全体が破綻しないように安全策を取っておくべきなのである。

 手持ちの現金こそが「投資の総予備」なのである。普段は手許に現金を置いておいて、ここぞという時にその現金を大事な場所に投入してしまうのである。特に株式投資ではここぞという時に資金を投入できなければ、株式投資で大儲けができないのは当然のことなのである。手許に現金を残さず、全てを投資に回してしまうからこそ、市場の変化を見破ることができないのである。

 更に手許に現金があることは「安心感」を作り出すことにも劇的な効果を発揮することになる。自分に安心感があるからこそ、冷静に市場を分析できるのであって、資産の安全を保障しながら、利益を出せる場所を見つけることができるのである。手許に現金がなければ些細なことで不安になってしまい、それが焦りを生み、碌でもない投資に手を出してしまうことになるのである。

 それゆえ現金第一主義こそ投資の基本中の基本なのである。

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コメント

タマティー様、

ごきげんよう。
わぁーータイムリーなトピックにて感謝です☆
懸案のマンション購入ですが、
特段よゆーがあるわけでもなくただ渡航後の購入はムズかしいということで悩んでいましたが、震災後の両親のヘルプも思ったより芳しくなく(期待し過ぎのおめでたいムスメでした&渡航に反対、、、)
何せこの円高なので海外から送金したらたいへん。。。むこうでファームでも購入するのがベターかも、でしょうか。
ストックに関しても、パートナーはほんとーにセンスないのでまずは確実に働かなきゃです。。。

投稿: miumiu | 2011年8月18日 (木) 14時53分

タマティーさんこんにちは、大変ご無沙汰しております。
投資の記事が始まり、楽しみにしています!
今年前半は、タマテイーさんの家計の記事を参考に家計簿をつけはじめ、生活費や、保険などの固定費見直しに勤めていました。
全て整えるにはまだまだかかりそうですが、投資もこれから勉強したいと思います。
楽しみにしています!

投稿: かめ | 2011年8月18日 (木) 16時21分

 miumiuさん、タマティーはやっと「投資編」に辿りつきました。
 寄り道し過ぎたので、余りにも長かったです。
 これからは余り寄り道をせずに、真っ当な記事だけを書くようにします。

 住宅の購入時には親には頼らない方がいいですよ。
 夫婦で長々と話し合って、自分たち夫婦にとって最適と思える住宅を選ぶんであって、そこに両親が介入してくれば収拾つきませんよ。
 お金は出すけど、口は出さないなんて虫のいい親なんて、この世にはいないもんですよ。
 
 住宅に関しては「女の直感」を使った方がいいです。
 勘がいい人は自分たち夫婦が住むべき住宅を無数の情報の中から見つけ出してしまうんですよ。
 住宅選びはどの夫婦がやっても大変なのですが、そうやってパッパッパッと決めてしまうと、本当に何事もスムーズに進むんですよ。
 miumiuさんなら勘が良さそうだから、下手に理屈を捏ねず、自分を信じて住宅探しをしたらいいですよ。

投稿: タマティー | 2011年8月19日 (金) 07時03分

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