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いずれ1ドル=1円になる日が必ずやってくる!

●超円高って?

 東日本大震災で日本経済は大打撃を受け、更には原発事故のために電力の使用に対して制限がかかり、日本経済の景気は真っ暗だといっていい。それなのに円高が急速に進んで、1ドル80円を切り、1ドル=70円台で取引されるようになったのだ。マスコミは1ドル=80円を切ったら「超円高」と言い出し、大騒ぎになっているのだ。

 自国の通貨が高くなっているのに、それに対して否定的な報道をする方がおかしいのである。日本経済は構造的に円高になるような仕組みになっているのである。日本は貿易立国として外国から商品を買い、それを加工して外国に売るということを繰り返している以上、日本の通貨の価値が高まり続けるというのは当然のことなのである。それだけ日本人の働きが世界の人々から認められているということなのである。

 しかも東日本大震災が起こったために、今回の大震災で死んでしまった人たちには悪いが、「震災特需」というものが起こり、今後、日本経済は大いに経済発展して行くことになるのだ。現在ですら、復旧のために建設関連や輸送関連は特需に沸いているのだ。復興に関しては、日本政府は出し渋りをしているのだが、それでも実際に復興計画が実施されれば、震災特需が起こることになるのである。

 それに対してアメリカは国債の発行額が限界に来てしまい、もうこれ以上、国債を発行して、景気刺激策を打てないのだ。ヨーロッパもギリシャの財政危機があるために、ユーロ自体が暴落する危険に晒されているのだ。このような状況下で、日本経済だけが震災特需で経済成長して行くことができるのである。

 アメリカに旅行した人なら解ると思うが、日本の円とアメリカのドルには大きな隔たりがあると解る筈だ。日本は食料品に関して自由化していないために、物価が高く感じられるが、生活レベルでは1ドル=50円が妥当な所なのである。大体、アメリカで映画を見ると、日本でなら500円程度の感覚なのである。日本で映画を見ると、千数百円支払わされることになるので、まだまだ日本経済はデフレしていかなければならないのである。

●円の歴史

 忘れてならないのは、日本とアメリカの関係は、1ドル=1円から始まったということなのである。明治維新を引き起こし、新たな政府を樹立して通貨を整えると、1ドル=1円で以て通貨の取引を開始したのである。その後、日本は近代化に成功し、日清戦争、日露戦争に勝利したまでは良かったのである。

 ところが、日本は勝利の美酒に酔いしれてしまったために、事もあろうに世界で最も貧乏だった李氏朝鮮を植民地にするのではなく、大日本帝国と併合してしまい、そのために朝鮮に対して大量に投資する羽目になり、日本国民全体が貧乏になってしまったのである。戦前に於いて朝鮮を切り離す事を主張したのは、石橋湛山だけだったのであり、如何にこの点に関して、日本国民が盲点だったかが解るのである。

 日本は第一次世界大戦に勝利して一等国に伸し上がったのであるが、その後、日本は基本的に軍縮をしなかったのである。大正デモクラシーによって多少の軍縮を行ったが、それでも軍事費が余りにも多過ぎ、政府は公共投資を充分に行うことができなかったのである。そして満州事変、支那事変、大東亜戦争を引き起こし、帝国陸海軍は壊滅的な敗北を喫して、無条件降伏することになってしまったのである。

 日本は戦争に負けて1ドル=365円から再スタートを切ったのである。日本は国連の占領中、国連軍の日本での軍事費を全て負担することになったのであり、だからこそ占領中は戦時中以上に軍事費がかかってしまい、日本国民は戦時中よりも遥かに貧乏になってしまったのである。

 日本経済が浮上し始めるのは、朝鮮半島で朝鮮戦争が起こって戦争特需が起こり、その翌年に日本はサンフランシスコ講和条約を締結して、独立国に回復してからなのである。国連軍が徹底してくれれば、その軍事費を経済復興に回すことができるようになり、それで急成長を遂げて行くことができるようになったのである。通貨というのは、経済現象だけでなく、政治や歴史をきちんと踏まえないと、その展開を巧く見極めることができないのである。

●円高だからこそ日本経済は大繁栄

 円高になるとマスコミは「産業の空洞化」が起こると主張してくるのであるが、嘗て竹下内閣の時にプラザ合意をして円高になって行ったが、それで日本経済で産業の空洞化なんて起こらなかったのである。それどころか日本経済では新たな企業が発生して来て、産業の空洞化ではなく、「産業の充実化」が起こったのである。

 確かに円高になれば、旧式の産業は外国に出て行かざるをえない。それで失業者が増大することになる。しかし失業者が出て来てくれるからこそ、ベンチャー企業はその失業者たちを吸収することができるのであって、新たな事業をどんどん展開して行くことができるのである。逆に危険なのは「完全雇用」を実現してしまい、失業者がいないために、ベンチャ―企業が発生して来ないことなのである。

①未分野への技術開発

 まず円高になると、日本の製造業は最早普通の商品を製造していても勝てないので、身分野に投資して、新技術を開発して行かなければならなくなるのである。そういう新技術は先進国でなければ産まれないし、通貨の高い国でしか生まれないのである。円高に慌てふためいて、研究開発費を充分に確保していなければ、当然にその企業は倒産して行くことになるのである。

②金融資本の充実

 通貨が強くなってくれば、金融資本が充実して来るのである。金融資本が充実してくれるからこそ、産業の再編成というものが起こることになるのである。どんな産業でも生き残れる企業は3社程度なのである。その産業が爛熟期に入ったというのに、3社にまで淘汰されていなければ、その産業は資源を大いに浪費しているのである。資源を効果的に使って行くためには、企業の合併を繰り返して、生き残れる企業を少なくして行くしかないのである。

③質の高い消費者の増大

 通貨の強い国家は消費者も強くなるのである。強い通貨を持っているからこそ、何かしらの不満があれば、文句を言えるのである。そしてその文句を企業はきちんと受け止め、改善して行くことができるのである。だからこそ商品の改善が図られ、更に良い商品を作り出して行くことができるようになるのである。

 円高のために日本経済が大繁栄を遂げる一方で、国内で起こったのはテレビや新聞の質の急激な低下なのである。視聴率も全体的に下がったし、新聞も発行部数が下がり続けているのである。円高は産業の空洞化を引き起こすどころか、日本経済を強くするということが解らなかったために、国民が見なくなってしまったのである。

●アメリカが覇権を手放す日

 日本国民が絶対に忘れてはならないのは、いつの日かドルが大暴落し、紙屑と化す日が必ずやってくるということなのである。ドルは基軸通貨なのであって、アメリカが覇権を維持しているからこそ、世界に通用しているのである。もしもアメリカの国力が衰え、覇権国家から転落していけば、世界中に流通しているドルはアメリカ1国に集中し、アメリカはハイパーインフレーションに見舞われてしまうのである。

 アメリカ政府も自国の国力が落ち始めているのは重々承知なのである。そこでカナダの通貨とメキシコの通貨をドルと統合して、「アメロ」なる通貨を生み出そうとしているのである。実際に実現するかは解らないが、ドルが大暴落を引き起こすくらいなら、こういうアクロバットな手法だって使って来るのである。

 しかしたとえアメロが誕生しても、それはアメリカ合衆国の滅亡を遅らせるだけの延命措置に過ぎないのである。アメリカの国力が低下してしまう原因は、なんと言っても戦争を頻繁にやっていることなのであって、滅亡したくなければ、できる限り戦争をしないことなのである。増してやアフガニスタンのようにユーラシア大陸の奥深くまで攻め込むべきではないのである。嘗てイギリスもアフガニスタンに手を出した辺りから転落して行ったのである。

 円高だからといって政府や日銀が介入して円高を一時的に止めても、いずれ1ドル=70円が定着し、次は1ドル=60円、更には1ドル=50円となって行くのである。そして最終的には1ドル=1円になってしまうのである。だから円高でそんなに喚くべきではないのである。戦後の日本は「大いなるマイナス」からスタートしたのであって、現在の繁栄を当たり前のものだと思い込んではならないのだ。

 日本の通貨が高くなるというのは、それだけ日本のビジネスマンやビジネスレディーたちは優秀だということなのである。それに比べて、日本政治も日本のマスコミも世界レベルから見れば余りにも酷過ぎる状態なのである。衆議院議員の定員を300名に削減すべきだし、首相だって国民投票で選べるようにすべきなのである。法律だって国会で決めてしまうのではなく、国民投票にかけて国民の賛否を問うてから制定していくべきなのである。

 マスコミの改革に関しては、まずNHKを民営化し、受信料を徴収することを禁止すべきなのである。また法人税を改正して、企業の収入に税金をかけて、テレビCMが必要経費で落ちるようなシステムを改めるべきなのである。こうすれば低俗番組を垂れ流しているテレビ局は倒産して行き、質の高い番組を作れるテレビ局だけが生き残って行くことができるようになるのである。

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コメント

タマティさん、こんばんは。

主人が株を買う気満々なのですが、私は全然株とか詳しくないのですぐに賛成できません。
タマティさんのご意見を聞けたら嬉しいです。
よろしくお願いします。

投稿: さくら | 2011年8月 5日 (金) 23時24分

 さくらさん、多分、再来週あたりから、投資の話をするようになるので、もうちょい待ってね。

 さくらさんが反対するなら、まずは反対意見を述べておくことでしょう。

 しかし、旦那さんが自分のお小遣いの範囲内でするなら、そこまでは止めることはないですよ。
 株価が高騰して手を出しているんではなく、株価が低迷している時に手を出すんだから、そんなに損はしないと思います。

 さくらさんがあんまりネチネチ言うと、旦那さんの機嫌を損ねるので、成功しようが失敗しようが、今は傍観して、様子を見ておくことですよ。

 そんで失敗したのなら、「あの時、私が言ったじゃない!」と言って詰めより、成功したのなら「あなた凄いのね~」と言って分け前に預かればいいんです。

投稿: タマティー | 2011年8月 6日 (土) 06時01分

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