月刊タマティークラブ 9月号 『真夏の夜の蚊と蠅とダニの物語』
●蚊には金鳥の蚊取り線香
夏になると悩まされるのがなんといっても蚊である。
蚊もただ単に血を吸ってくれるのならなんの問題もないのだが、蚊に刺されると腫れて痒いし、しかも人が寝ている時にわざわざ耳元に「ブ~ン」とやって来て、耳ではなく他の場所を刺すのである。これをやられると真夜中に目が覚めてしまい、しかも痒くてなかなか眠れなくなってしまうのだ。
このため夏の時期になると俺は不眠症に罹ってしまうことになる。不眠症のために朝になってもなかなか起きれないし、昼間に睡魔が襲って来るし、夜になれば夕食を食い終わると夕寝をしてしまうのだ。夏は蚊との戦いに絶対勝利しない限り、仕事の生産量が低下して行くことになるのだ。
夏の間、俺にとって最大の武器となるのがなんといっても「金鳥の蚊取り線香」である。蚊取り線香に火をつけて寝室に置いておき、その後、就寝すると蚊に悩まされなくなるのだ。そんで熟睡となるのだ。蚊取り線香はとにもかくにも蚊に効くので、夏といえば蚊取り線香の香りを思い出すくらいなのだ。
しかし油断して「今日は蚊がいないから蚊取り線香はいいや」と思ってしまうと、なぜだか夜中に蚊が現れて来て刺されてしまうのだ。本当にどこに潜んでいたか知らないけれど、俺が就寝するとっひょっこり蚊が出て来ることになるのだ。だから基本的に毎日、蚊取り線香をつけざるを得ないのだ。
この金鳥の蚊取り線香が凄いと思うのは、俺が子供の頃から使い、俺が大人になっても使っているということだ。これだけ使い続ければ飽きが来ると思うのだが、全然飽きがこないのだ。我が家では一時期、「ベープ」を使ったことがあるのだが、飽きが来たのはベープの方で、べープを使うことがなくなり、やっぱり蚊取り線香に戻ってしまったのだ。
●驚異の蠅取り紙
いつもは蚊に悩まされるのだが、今年の夏はなんと蠅にも悩まされるようになってしまった。今まで生きて来て蠅に悩まされるのは初めてのことなので、これに悪戦苦闘してしまった。蠅は人間を刺すことがないので、別に殺す必要性はないのだが、食べ物の上に止まったりして、結構、危険なことをやってくれるのだ。
なんで蠅がこんなに出て来たのかというと、今年は東日本大震災が発生し、被災地では蠅が大量発生しているらしく、それが千葉県にまで飛んで来たらしい。俺自身も正確なことは解らないが、普通の蠅よりも遥かに小さく、見慣れない蠅であることだけは確かなので、恐らく福島県辺りから飛んで来たものなのであろう。
蚊取り線香では蠅に全然効かないので、「蠅取り紙」を買って来ようということになった。うちの母親が「この前、ホームセンターで蠅取り紙を見たよ」と言って来たので、てっきり母親が蠅取り紙を買いに行ったのかと思った。しかし母親は買いに行かず、蠅取り紙を買いに行ったのは父親の方で、全く違う物を買って来てしまったのだ。
蠅取り紙といえば、
このようなタイプの物で、リボンの所に蠅がつくことになる物だと思っていた。このタイプの蠅取り紙だからこそ、蠅取り紙なのだ。ところが父親が買って来たのは、蠅取り紙でも「虫取り上手」という物で、黄色い厚紙のタイプの物でなんの色気もないのだ。我が家では全員がブーイングで、「こんな物、本当に効くんかい!」と言い出す始末になってしまった。
だが実際に使ってみるとその効果は抜群で、なんと16匹もの蠅を捕え、我が家の蠅を全滅させたのである。俺はてっきり2匹か3匹程度蠅がいると思っていたのだが、その5倍もの蠅がいたのである。だから幾ら追い払っても、次から次へと出て来た訳なのである。蠅を1匹見たら、その5倍いると思った方がいい。
●ダニには天日干し
この夏は蚊と蠅に悩まされていたのだが、それに追い討ちをかけて来たのが「ダニ」である。ダニが厄介なのは、ダニに刺されると2週間以上は刺された跡が残ってしまうということなのである。今年は梅雨がへんな終わり方をしてしまったし、梅雨が明けてもゲリラ豪雨が発生したので、布団をちゃんと干す閑がなかったのだ。そんでダニが発生してしまったのだ。
ダニに対して防虫剤を使う手もあるが、ダニに対してはなんといっても布団を干すことだ。布団を天日干しするとダニは全滅するので、防虫剤などいらないのだ。防虫剤を使ってダニを殺していると、その防虫剤が布団に沁み込んでしまい、それを自分が睡眠中に吸ってしまうので、喘息などの病気を引き起こしてしまうのだ。
それと夏の間はシーツやタオルケットを頻繁に洗うようにすることなのである。夏の間はどうしても寝汗が大量に出てしまうので、シーツもタオルケットも結構汚れるのだ。そのためこの汚れたシーツやタオルケットを放置しておくと、ダニが繁殖して来ることになるのだ。事実、今回もどうやらタオルケットにダニが出たらしく、俺のお腹に刺されてしまったのだ。
気をつけるべきは、夏の間に長期間旅行してしまい、その間、自宅を閉め切ってしまうことだ。これをやると家の中はダニの格好の繁殖地になってしまい、帰宅後、家の中にダニが大量発生していることになってしまうのだ。俺の友人でもこれをやってしまった人がいて、帰宅後、ダニの駆除に業者を頼む羽目になってしまったというのだ。
夏の間、自分たち家族が長期に亘って出掛けるなら、自宅には両親に来て貰い、留守番を頼むとかしたりした方がいい。それが駄目なら、少しでも換気をよくしておいて、ダニなどの害虫が発生しないようにしておいた方がいい。旅行に行くことばかりに熱中していないので、高温多湿の状態で自宅を閉め切ることの危険性にも充分配慮しておいた方がいいのだ。
●真っ先にやれれるのはいつも俺
家族の中で俺は蚊にもダニにも真っ先でやられるのだ。このため蚊やダニが発生すると大騒ぎするのだが、家族の反応はイマイチなのである。家族の方は後後になってから刺されるからだ。しかし毎年、蚊やダニに刺されるために、蚊やダニに対して免疫力を持つようになってしまい、俺は風邪1つひかない健康な体を手に入れることができているのだ。
一方、俺の父親は蚊にもダニにもやられないのだ。大体、蚊やダニに刺されて痛がっている所を俺は見たことがない。しかしそれでどうなったかというと、この夏は夏バテで昼寝をしていることが多かったし、1年の内、数回は風邪をひくのだ。蚊やダニに刺されないことで免疫力を活性化できる機会を失ったために、何かしらの病気に罹り、寝込まざるをえなくなってしまうのだ。
そこで俺は気付いてしまったのだが、蚊に関してだけ言うと、なぜだか「女性よりも男性の方が刺される」のだ。蚊でも人間を刺すのはメスだけなので、女性の血液ではなく、男性の血液を好むのかもしれない。かといって女性の血液を吸わないということはないのだ。女性の血液があればそれはそれで吸うのだろう。
次に「母子では赤ちゃんの方が刺される」のだ。赤ちゃんが伝染病に罹り易いのは、蚊によって病原菌が齎されることになるからだ。赤ちゃんがいる時は蚊帳でも吊って、赤ちゃんが蚊に刺されないようにした方がいいのだ。因みに赤ちゃんは女の子より男の子の方が刺される。だからこそ男の子は伝染病で死に易いのである。
第三に「男同士では年寄りになればなるほど刺されにくい」のである。男性であるなら、年寄り以外はなぜだか刺されるのだ。蚊に刺されなくなると、お爺ちゃんになったということかもしれない。蚊も美味しい血液を求めているのであって、不味い血液は食べたくないのであろう。
シェイクスピアなら『真夏の夜の夢』なんて戯曲を書くかもしれないが、俺の場合、真夏の夜は蚊と蠅とダニに悪戦苦闘の日々なのである。しかも夜中に格闘する訳だからヘトヘトだって! でも、そんな或る日、隣の家の息子さんが「鈴虫」を飼い始めたらしく、鈴虫の音が聞こえて来たのだ。「ああ、夏が終わったんだな~」と思っていたら、その日の夜以降、蚊にも蠅にもダニにも悩まされなくなって熟睡できるようになった。こうやって季節は巡ってゆくんだね!
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コメント
タマティーさん、こんにちは
ちょっと前まで夜中にもセミが鳴いていたのに、すっかり秋の音に変わりましたね。
後半の「蚊に関しては女性よりも男性の方が刺される」という記述、うんうんと頷きながら読ませていただきました。
私は今年1回も刺されてないのに旦那は1日数回刺されるんですよ。
足とかに止まっているのに刺されないって、どれだけ私の血は不味いと思われているのやら
ちょっと心配なのが、旦那は蚊に刺されると異常に腫れて、脇の下などリンパ節がピリピリするらしいのです。
蚊のアレルギーなのかしら?
投稿: mito | 2011年9月 2日 (金) 08時23分
mitoさん、全く蚊に吸われないのなら、本当に不味いのかも?
多分、旦那さんは体が冷えているみたいだから、免疫力が低く、それでリンパ腺がピリピリするのでしょう。
旦那さんの勤務先は、会社としては非常にいい所だから、冷房を丹念にかけているんじゃないかな?
タマティーの所は冷房なんてないですからね。「夏なのだから汗をかけ!」って叫んでいますよ。
冷房で体が冷えたのなら、仕事が終わってからジョギングなどして汗を流すことですよ。
それにサウナに入って汗を流すのも効果があります。
もしも蚊に刺されて痛がっているようであるなら、オリーブオイルを使ってマッサージしてあげることですよ。
これをやると痛みが和らぐし、夫婦仲も良くなりますよ。
投稿: タマティー | 2011年9月 3日 (土) 06時22分
タマティー様、
蚊に刺された後の感じ、お察しいたします!!
えぁぇえ、、、わたくしは例外なのでしょうか。物凄い酸性なのでしょうか。なぜかべべよりだーりんよりも蚊に刺されております。。。
インドの中でも、水状況のよろしくないトコロに行く話がでておりましたがこれで却下!!ですね。。
投稿: miumiu | 2011年9月 6日 (火) 14時17分
miumiuさん、もしかしてインド人には遺伝的に蚊に対する免疫力があったりして。
それでmiumiuさんだけが蚊の餌食になっていたりするんじゃないかな?
我が家では蚊より恐ろしいのが蠅ですよ。
なんと取れた蠅の数は50匹を超えてしまいました。
多分、岩手県や宮城県や福島県辺りから飛んで来ているんでしょう。
被災地の蠅がなくならない限り、蠅は次から次へと遣ってきますよ。
それにしても蠅取り紙は滅茶苦茶効果ありですよ。
投稿: タマティー | 2011年9月 7日 (水) 07時08分