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不動産投資だからこそ投資利益率が必要

●不動産投資をすると「ROI」が解るようになる

 株式投資では「ROI」が珍粉漢粉でも、不動産投資になると「ROI」が明確に解って来るようになる。そもそも株式投資で会社の実力を判別するのに、「ROI」が必要なのか疑問なのである。会社の経営は社長で決まるものなのであって、その社長を見れば大体のことが解るものだし、具体的には経営計画書を見ればその会社の業績が凡そ推測することが可能なのだ。

 次に必要なのが「現金第一主義」であって、できる限り必要経費をかけずに利益を生み出し、その利益を手持ちの資金としてできるだけ多く持っていれば、その会社の経営は絶対に安全なのである、必要経費を多くし過ぎたり、不動産や株券を多く持ち過ぎてしまうと、資産がある筈なのに経営は傾いて行くのだ。

 製造業なら「設備投資」と「研究開発費」の額を多めに取っていることは絶対に必要になる。今は業績が悪化していても、設備投資と研究開発費をしっかりと投入していれば、後日、莫大な利益を齎すからだ。幾ら帳簿上黒字であっても、設備投資も研究開発費も投じていないなら、その会社に未来はないのだ。

 株式投資をしているのなら、「ROII」を理解しなくても別に構わない。それほど重要ではないものだからだ。しかし不動産投資になるとこの「ROI」がどうしても必要になってくる。不動産投資をしている投資家の中で賃貸物件を1つから3つ程度しか持てない人たちが多いものだが、それは「ROI」のことを全然理解していないからなのである。

 不動産投資で天王山になるのが「ROI」の理解なのである。「ROI」さえ解ってしまえば、不動産投資は圧勝することができるものなのである。逆に言えば「ROI」が解らなければ、不動産投資は非常に危険な状態になるのだ。不動産投資は長期間に亘って資金を固定してしまうというリスクがあるために、「ROI」が解らなければそのリスクを巧く回避することができなくなってしまうのだ。

●ROIとは何ぞや?

 そもそそ「ROI」とは何ぞや?

 「ROI」というのは、「Return on Investment」のことである。直訳すれば「投資回収率」ということである。意訳すれば「投資利益率」と言い換えてもいいかもしれない。「ROI」は不動産に投資した資金をどれだけ早く回収できるのかを、数式で計算し、一発で理解できる超優れ物なのである。「ROI」さえあれば、魔法のように不動産投資の真実が解って来るようになるのだ。

 不動産投資に於ける「ROI」の公式は、

 手取りの家賃収入÷購入時の自己資金×100

 と言うことになる。

 手取りの家賃収入とは、家賃収入からローン返済や税金や修繕積立金を引いたものであって、家賃収入の合計を不動産投資の利益だと思い込んでいるととんでもない目に遭ってしまうのだ。ローン返済にしても、税金にしても、修繕積立金にしても、しっかりとした金額をかけておかないと、賃貸物件そのものを維持できなくなってしまうのだ。

 購入時の自己資金にしても、その賃貸物件を購入した際に、一体どれだけの金額がかかったのか、きちんと計算しておくことだ。現金一括払いで買った人は別として、普通は購入資金が分割されて支払うからだ。例えば賃貸物件を買った後に、駐車場を整備したのなら、その整備費用も購入資金に含まれるのだ。

 もう1つ付け加えておくなら、不動産投資をする場合、数学的能力が絶対に必要になる。夫婦のどちらかが数学が駄目でも、配偶者が数学ができるのなら、その配偶者の意見を尊重することだ。結局、数学が解っていないと感情的な話しになってしまい、いつまで経っても合理的な話しにならないのだ。

 「ROI」がきちんと解るまで、あれこれ悩むものだし、試行錯誤をしまくるものなのである。恐らく紙に何度も数式を書いて、それを廃棄することを繰り返すのである。しかし一旦「ROI」が解り始めると。「そうか! そういうことなのか!」と感嘆の言葉を発して、不動産投資の真実が明確に解って来るようになるのだ。

●ROIは投資の回収率が簡単に解るようになる!

 イマイチ「ROI」が解っていない人たちのため具体例を挙げて解り易く説明しておく。

 例えば年間の手取りの家賃収入が100万円で、賃貸物件を1000万円で買った場合、これを「ROI」に当て嵌めると、

 100万円÷10000円=10%

 ということになる。10%というのが、この不動産投資での投資利益率であるのだ。解り易く言うなら、年利10%の利息を得たようなものなのである。当然に銀行に貯金するより遥かに大きな利子がつくものだし、株式投資のように会社の業績に左右されることなく確実に利益を出せるのだ。

 この数式をひっくり返すと、

 1000万円÷100万円=10年

 ということになる。いわば10年で不動産に投資した資金を回収できるということなのである。これが「利益回収率」なのである。「ROI」には投資回収率や投資利益率の2つの翻訳語があるのだが、それは「ROI」の数式をどのように使うかで、投資回収率や投資利益率が出て来てしまうからなのである。

 不動産投資をする場合、家賃を高くした方がいいと前回説明したものだが、それは家賃が高ければそれだけ投資利益率が高くなるし、投資回収も早くなるからなのである。不動産投資で一番困るのが家賃滞納なのであって、借家人たちが自分の都合で家賃を滞納されてしまうと、家主としては投資利益率が下がるし、不動産に投資した資金を回収できないリスクが高まってしまうのだ。

 ではどうすれば家賃の高い賃貸物件にすればいいのかといえば、それは不動産に巨額の資金を投じて、付加価値の高い賃貸物件を所有するしかないのである。これこそが「不動産投資の矛盾」なのであって、不動産投資の初期に於いては資金が不足しているために、どうしても安物の賃貸物件を購入してしまうし、かといって大金を投入して付加価値の高い賃貸物件を所有したとしても、今度は投資利益率は下がるし、投資回収率だって下がってしまうのである。

 大概、不動産投資は賃貸物件を3つ以上持った時点で、付加価値の高い賃貸物件を所有できるようになる。不動産投資をし続けて行くと加速度がつくので、そのスピードがこの矛盾を解決してしまうのである。しかし所有している賃貸物件が3つ以下なら、この矛盾を解決できないのだ。マイホームを購入した時に我武者羅になって突っ込んで行った記憶があると思うが、不動産投資も初期は我武者羅になって突っ込むべきなのである。そうしないとこの矛盾を解決できないのだ。

●不動産では長期的視野に立って投資を進めて行くことが肝腎

 「ROI」を通じて解って来るのが、不動産投資には「長期的視野」が必要だということだ。基本的に10年単位なのであって、できることなら30年先を見越して投資し、より理想を言うなら100年先を見越して投資して行くべきなのである。長期的視野があれば不動産投資は必ず成功するのだ。

 なんで多くの人々が長期的視野を持たず、そんなせっかちなのかというと、江戸時代に於いて江戸は10年おきに大火事が発生したので、江戸の住宅は殆どが安普請になってしまったのである。その悪影響が今現在にまで及んでいるのだ。だからこそ不動産投資家たちは借家人たちが騒音問題で悩むような安物のアパートやマンションを建てまくっているのである。

 もう東京では大火事なんて起こらないのだ。気をつけるべきは大地震であって、大地震が来ても壊れないように、充分な資金をかけて耐震設計を施しておくべきなのである。当然にそのような賃貸物件は高価になるものである。だから長期的視野に立って不動産投資をしなければならないのである。

 もしも充分な資金を投入して、100年持つマンションを作ったのなら、自分たち夫婦が還暦を過ぎても着実にしっかりとした家賃収入があるし、その頃には不動産の価値も上がり、莫大な不動産を所有していることになるのである。自分たち夫婦の老後を心配する前に、若い内にしっかりと不動産投資をしておくべきなのである。

 幾ら不動産投資をしたとしても、賃貸物件を大量に持つことはできないのだ。自分が所有できる賃貸物件は限られているのであって、だったら質の高い賃貸物件を所有するべきなのである。不動産投資では「儲かった!」「損をした!」というレベルの話ではないのである。如何に自分たち夫婦が所有する賃貸物件の価値を上げて行くかが問題なのである。

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