債権投資は資産を保持するためには絶対に必要
●インフレとデフレでは債権の価値が全然違う
投資の中でインフレとデフレで最も価値が変わって来るのが債権投資なのである。
インフレ時では金利が高いために、貯金を勧めて、債権を持つ方が有利だったのだ。高金利であるなら債権を持つ意味があるからだ。債権を持つ方も債権自体を資産としたり、土地を買うための担保にしたり、老後のことを考えて債権投資をしていたのである。インフレ時であるなら債権投資には非常に価値があったのである。
ところがデフレ時になると金利が下落して行くので、債権を持つことに価値を見出せなくなるのだ。このためデフレ時に債権投資の有意義を解く人など殆ど現れて来ないのだ。しかしデフレは物価が下落して行き、その一方、お金の価値が高まる時期なのである。確かに金利は恐ろしいほどまでに低い。だが債権として資金を確保しておけば、物価は下落していき、お金の価値は高まるので、自然と裕福になって行くものなのである。
本当の儲け話というのは、常に経済現象の裏側にあるのだ。
例えばインフレ時では確かに金利が高かったかもしれないが、物価の方も高騰して行ったので、この時期に借金をして土地を買ってしまった方が資産形成としては利口な遣り方だったのである。物価高騰の煽りを受けて地価も高騰して行くので、高い金利の借金をしたとしても、充分に返済できるものだったのである。
デフレ時でも確かに金利が低く、債権を持つことに価値を見出せないが、物価が下落して行く以上、お金を使わずに債権として持っておいた方が圧倒的に有利なのである。確かに金利は低いために利子は殆どつかない。しかし債権を持たなければ、いつまで経っても資産が増えて行かない現象に見舞われてしまうことになるのである。
デフレ時では物価が下落する以上、少ない資金でもより多くの物を買えることに気付くべきなのである。だから質素な生活を維持して、生活費が余りかからないようにすべきなのである。その余ったお金を貯金に回して、せっせと債権を大きくして行くべきなのである。この時期は金利が低いので、積極的に債権投資をする者たちがいないので、自分だけが債権投資をして行けば、一人勝ちという現象が起こって来るものなのである。
●三位一体の結界の意図的な欠け
実際の資産運用では「株式投資」「不動産投資」「債権投資」の3つを行うことになり、この3者は「三位一体の結界」を発生させるために、この三位一体の結界の影響を受けて、どの投資も独特の動きをして来ることになるのだ。三位一体の結界があると、3つの投資の内、必ず1つはマイナスになるものなのである。
恐らく殆どの投資家なら債権投資がマイナスになる筈だ。資産運用で巧く資産を倍増して行こうと思えば、株式投資と不動産投資には力を入れるが、債権投資には力を入れないものだ。投資家にとってみれば、債権投資というマイナスがあるからこそ、株式投資や不動産投資がプラスに転ずるのである。
ところがインフレ時では違っていたのである。インフレ時では債権投資と不動産投資が得意な者が多く、株式投資は不得手な者が多かったのである。どうやら債権投資と株式投資は反発するらしく、債権投資の巧い者は株式投資が苦手で、株式投資が得意な者は債権投資が苦手なのだ。事実、インフレ時に出された債権投資の本を読んでみれば、その著者は債権投資を勧めていても、株式投資を勧めていないのだ。
3つのものが三位一体の結界を作り出した時、全てがプラスに転ずることはないのだ。例えば日本の統治機構も三権分立を採用して、「立法権」「行政権」「司法権」の3つに分かれるが、この内、活発なのは立法権と行政権だけであって、司法権の動きは常にイマイチなのだ。しかし法学者たちが「これでは駄目だ!」と言い始めて、憲法に違反する裁判員制度を導入して司法権を活性化しようとしたら、一体どうなったか? 行政権を担当する内閣が殆ど機能しなくなってしまったのである。大体、裁判員制度の導入を決めた自民党自体が政権を手放すことになってしまったくらいなのだ。
資産運用をして行けば、これと全く同じことが起こるのだ。自分はどの分野の投資が得意で、一体どの分野の投資が不得手なのか、明確に見定めておくことだ。株式投資と不動産投資が得意で、債権投資が不得手なら、無理に債権投資の改善を図ることはないのだ。ただ債権投資は少しだけしておけばいいのであって、この債権投資を無理にプラスに転じようさせる考えなど決してもつべきではないのだ。
●債権が資金を吸引していく
資産運用をしている投資家なら、「金利の低い債権投資をするのは勿体ない!」と思い、その資金を株式投資や不動産投資に回そうとしてしまうものだ。それは非常に危険な行為だと思っておいた方がいい。債権投資というマイナスがなくなってしまえば、株式投資も不動産投資も非常に危険になり、一時的には巧く行っても、いずれ株式投資か不動産投資のどちらかで大赤字を発生させることになるのだ。
債権投資は無駄に思えるかもしれないが、債権投資という無駄があるお蔭で、株式投資も不動産投資も巧く行くようになるのである。債権投資でマイナスを出しているからこそ、株式投資や不動産投資で積極的に大儲けして行こうということになるのだ。債権投資は一見無駄に見えるかもしれないが、全体から見れば非常に大きな役割を果たしているのである。
しかも債権を持っていると、その債権の金利はごく僅かであったとしても、その債権自体が新たな資金を吸引して行くことになるのだ。お金というのはバラバラにしてしまうとすぐさま消えて行ってしまうものだが、お金を纏めておいておくと吸引力が働き、自分に必要な資金を簡単に獲得して行くことができるようになるのだ。このため株式投資や不動産投資をしていても、必要な資金に困るという現象が一切なくなり、必要な資金に関しては簡単に獲得することができてしまうようになるのだ。
投資家として成功したいのなら、ここに気付けるか否かが運命の分かれ道なのだ。投資家の中には株式投資や不動産投資が一見巧く行っているのに、必要な資金が不足して文句タラタラの人物たちが大量にいるものなのである。なんで投資で巧く行っている筈なのに、必要な資金すらないのかというと、債権投資を全くしていないからなのである。債権がないからこそ、必要な資金を集めることができないという現象が起こって来てしまうのである。
投資のために必要な資金がないということは、安全な株式投資ができず、危険な株券ばかり購入するようになり、不動産投資でも粗悪な物件をより多く購入してしまい、賃借人たちからトラブルが大量に出て来るようになるのだ。儲けを最優先させると、必ずこの奇妙な現象を起こって来てしまうので、一刻も早く資産を守るために投資をしているのだということに気付くべきなのである。
●結局、手持ちの貯金がなくなった時に切り崩して資産を守る
投資をするなら、現金第一主義に徹して、とにかく手持ちの資金を或る一定量確保しておくべきなのである。債権投資というのは現金第一主義の延長線上にあるものなのであって、手持ちの資金が充分なら債権投資を行って、現金を安全な形で債権に変えておくべきなのである。
債権は緊急時に必要になってくるのだ。もしも緊急事態が起こり、手持ちの貯金を投入しても追い付かない時は、債権を切り崩して資産を守るべきなのである。緊急事態が起こったというのに、債権がなければ手持ちの資金が尽きた時にその者の資産は大損害を被ってしまうものなのである。
この緊急事態の話をすると、大方の投資家たちは馬鹿にして来るものだ。しかし投資をしていれば何度かは緊急事態に遭遇してしまうものなのである。その時、緊急事態に備える対策を事前に打っておかないと、緊急事態に直面した時に何もできずに資産が大打撃を受けてしまうのだ。中にはどうにもならなくなって自殺する者まで出て来るのである。
ではどうすれば株式投資や不動産投資の後に債権投資を行うことができるようになるのかといえば、それは仕事が忙しくて投資をしている閑がなくなり、収入から税金と生活費を支払ったら丸丸お金が残ってしまったという時が人生の中で歯必ずある筈だ。仕事にひと段落がついたら、その資金をそっくりそのまま債権投資に回してしまい、債権を持つようにすればいいのである。
人間は一生懸命になって生きるべきだが、いつも猛スピードで走ってはならないのだ。走るべき時には走るべきではあっても、時には休んで冷静になって自分を見つめることが大事なのである。自分が冷静になれれば、債権投資の重要性に気付き、債権投資をして行くものなのである。この世はいつだって「お金持ちは益々お金持ちに成り、貧乏人は益々貧乏人に成って行く」ものなのであり、誰がなんといおうが債権投資をしっかりと行っている者が裕福になって行くのは当たり前のことなのである。
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