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国民が国債を買う時、その政府の財政状況は危険な状態にある

●国民が納めた税金の半分は銀行に行くもの

 「税金の無駄遣いをやめろ!」と政治に関心のある人なら常々口にしてくるのだが、あなたは一度でも政府の財政収支を見たことがあるのだろうか? 国民が納めた税金の半分は銀行に行っているものなのである。税金はその全てが国民のために使われることはないのである。これは税金の無駄遣いどころの話ではないのだ。

 人間は小額の無駄遣いに気付いても、巨額の無駄遣いには全然気付かないものなのである。

 政府の支出の内、4分の1は国債の償還のために使用され、4分の1は国債の利息の支払いのために使用されるのだ。政府というのは国民に納めて貰った税金の内、半分だけを使用できる立場にあるだけなのである。だから政府が資金不足だからといって増税したとしても、結局はその増税額の半分は銀行に行ってしまうのである。政府のあるべき姿は「小さな政府」なのであって、減税をして財政の規模を小さくすればするほど、国民は自分のお金を自分のために使えるのである。

 なんで政府はこれほどまでに銀行に浸食されてしまったのかというと、戦争や経済政策や社会保障政策のために多額の資金を必要としたために、銀行からお金を借りてしまい、その借金体質が常習化してしまったのである。戦争は国家の独立を維持するためには仕方のないことであるが、それ以外の経済政策や社会保障政策は本来的には政府の仕事ではないのであって、政府がやるべきではない仕事に手を出すからこそ借金体質になってしまったのである。

 もう1つは政府が銀行から資金を調達することで銀行を育成し、その銀行が企業に資金を貸し出すことで産業を発展させて行くという役割を果たすのである。資本主義といっても、「産業資本」と「金融資本」は別個の動きをするものなのであり、産業資本と金融資本の双方が巧く発展して行かないと、経済も健全に発展して行かなくなってしまうのである。

 もしもあなたが投資家なら、マスコミとか盛んに言われている「税金の無駄遣いをやめろ!」という声に絶対に同調しないことだ。マスコミは政府の縦割り行政や豪華な公務員宿舎などを指摘して政府の無駄遣いを証明して行くのだが、本当の無駄遣いは全く別の所にあるからだ。政府の財政収支を見れば、政府の収入の内、半分は借金のために無駄遣いされているのである。だから政府が借金の返済しきらない限り、政府の無駄遣いは永遠になくならないのだ。

●国債が危険になると国民が買う羽目になる

 国債は本来、銀行が買う物なのである。国債が魅力的なのはインフレ時に於いてなのである。インフレ時では国債の利率が高く設定されるために銀行は国債を買って、高い利息を貰うものなのである。当然に銀行は大儲けすることができるのであり、銀行はそれを預金者たちに高い利息で還元するのである。

 ところがデフレ時になると国債は魅力的な商品ではなくなる。利率が低いために国債を買ってもそんなに儲からないのだ。そこで銀行は国債を一旦買い取るが、それを転売することでお金を稼ぎ出すようになるのだ。行先は当然に国民なのであって、国民としてもデフレ時の低金利時代では国債の利率が低くても、資金を遊ばしておくよりは儲かるのである。

 国民が国債を大量に買う時はその国債の信用度が急速に低下しているということなのである。

 考えてもみて欲しい。政府が上り調子にある時は必ず軍備増強に走り、戦争に勝利することで領土を拡大して行くものだ。戦争に勝つ以上、当然に銀行は国債を買って、その高い利息を獲得して行くものなのである。逆に政府が戦争をせず平和ばかり維持していると、その国家は発展していかないから、銀行としてもその国債を買うということはしなくなり、国債を国民に売り払うようになるのだ。

 だから投資家が債権投資として国債を買うのは、最早、その国債の信用度が落ち始めているということなのである。債権投資で最も安全なのは「定額貯金」なのであって、その銀行が潰れない限り、定額貯金は守られ続けるのだ。しかし国債は定額貯金よりは危険なのであって、「政府は潰れっこない」などと思っていると想像を絶する悲惨な目に遭ってしまうことになるのだ。

 日本国民は近代以降、国債に関しては一度だけ悲惨な目に遭っている。それが「戦時国債」である。大東亜戦争に勝利するために国民が戦時国債を導入したのだが、日本は戦争に大敗北を喫してしまい、戦時国債は紙屑と化してしまったのだ。国債を買う時、政府は絶対に潰れないなどと思っていると、本当に悲惨な目に遭ってしまうものなのである。政府だって間違った政策を取れば潰れるものなのである。国債を買う以上、政府の実力を冷静に見つめて、如何なることがあっても戦争には勝って貰わねばならないのである。

●国債が外国の銀行に買われると、国民は加速度的に貧乏になっていく

 デフレ時では国債の利率が低いために国民としては仕方なく国債を買う程度であろう。国債よりも魅力的な投資先があれば、そちらの方に資金を投入して行く筈だ。こうなると政府は国内で国債を捌けなくなり、国債を外国に売り出すようになるのだ。これこそ政府にとっては非常に危険な選択なのである。

 というのは国債が外国の銀行に買われると、国債の利息はその外国の銀行が手にしてしまい、国民は加速度的に貧乏になって行くのである。国債が国内で買われている時は、政府が幾ら借金していたとしてもその国債の利息は国内の銀行や国民へと行くので別に構わないのだ。しかし国債が外国で売り出されると、国内に於いて経済循環が起こらないために、事実上、国民の税金が外国の銀行に行ってしまうという事態が起こって来るのである。

 近代日本では日露戦争で国債を大量に発行し、これをアメリカや西ヨーロッパの銀行に買って貰った。このために日本は資金を大量に調達することができ、ロシア帝国を打ち破ることができたのだが、日露戦争後は急速に貧乏になっていったのだ。なんせ国債の利息はアメリカや西ヨーロッパの銀行に行く以降、豊かになるのはそれらの外国の銀行だけであって、国民は国債の償還が終わるまで貧乏をし続けたのである。

 日露戦争後に日本では社会主義者の勢力が急速に台頭して来るのであるが、あれは国債が外国の銀行に買われたために、日本国内では経済循環が縮小してしまい、それで大量の貧乏人たちを生み出してしまったからなのである。貧乏人たちが大量にいたからこそ、社会主義が急速に蔓延していったのである。

 日本は第一次世界大戦で戦勝国に列して、日露戦争時の国債を完済し、黒字に転じたのである。日本は本来ならこれ以降繁栄して行く筈であったのだが、大正デモクラシーの時期と重なってしまい、大正デモクラシーを支持した政治家たちは滅茶苦茶な政治を展開して、最終的には軍部に政権を譲り渡してしまったのである。大正期の日本国民は折角のチャンスを民主主義で狂ってしまったために活かせなかったのだ。

●政府がリストラをしない限り、政府の債務不履行が発生する

 投資家としては国債を買うか悩むものであるが、外国の銀行に国債を買われるより遥かに増しなのである。国債という危険な商品を外国人に売ってはならないのだ。国債は国内で売り払うべきであって、国民の中でお金がある者のなら、利率が低くても国債を買っておくべきなのである。

 しかし国債を買うと同時に、政府に対して小さな政府を要求しなければならない。デフレ時では戦争が起こらないので、政府は規模を縮小して、国民の租税負担を軽減して行くべきなのである。政府がリストラをしていないのに増税することは非常に危険なのであって、それでは政府に資金が集中してしまい、国民は貧乏することになってしまうのだ。

①とにかく複式簿記を導入する

 まずなんといっても政府は複式簿記を導入すべきであろう。複式簿記を導入すれば政府の財政状況を正確に把握できるようになるので、財政危機から簡単に脱出することができるようになるのである。石原慎太郎都知事は東京都に複式簿記を導入したのであり、東京都に出来て日本政府にできない訳がないのだ。

②国会議員の数を減らす

 次に国会議員の数を減らすべきであろう。国家公務員の首切りを断行する以上、まずは政治家自身からして行かなければならないのだ。衆議院議員は定数を300名にし、参議院議員の定数は92名にし、46都道府県から2名の男女を出して貰えばいいのだ。人口に応じた議員は衆議院議員だけでいいのであり、参議院議員は人口とは切り離し、都道府県の代表者を入れればいのである。

③国家公務員の数を半減させる

 国家公務員に関してはその数を半減してしまうことだ。80対20の法則を使えば、国家公務員の内、50%の人々の生産量は全体の5%しかないので、その者たちの首を切れば、政府の生産性は飛躍的に高くなり、財政状況は急速に好転して行くことになるのだ。 官僚は放置しておくと必ず官僚主義に走るものなのであり、官僚主義に陥った官僚たちの首を切らない限り、官僚主義を駆逐できないものなのである。

④不要な資産を売却する

 政府には不要な資産が山ほどあるのであって、不要な資産は国民に売却するべきなのである。不要な資産を売れば、それによって大量の資金を獲得できるのである。しかも国民がその不要な資産を買い取って有効的に利用して行けば収入を多くすることができるようになるので、それによって税収もアップして来るものなのである。

⑤テレビ局や新聞社に情報使用料を支払って貰う

 テレビ局や新聞社は今まで無料で政府の情報を得て来たのであるが、テレビ局や新聞社に情報使用料を支払って貰い、政府側の情報公開負担を軽減させるべきなのである。記者会見1つ取ってみても、政治家や官僚は貴重な時間を取られるのであり、その分の費用はそれによって利益を得るテレビ局や新聞社に負担して貰わねばならないのである。こうすれば増税せずに政府の収入を増やすことができるのである。

 国債の所有者たちは物を言う投資家で有り続けなければならない。政府の無為無策を承認してはならないし、増してやデフレ時に増税するような悪政を決して認めてはならないのだ。デフレ時に於いて政府がすべきことは政府の規模を縮小させることであって、これ以外の政策を実施すれば国家の独立自体が危険になって行くのだ。

 国民が国債を買っている限り、その国債の信用度は別に関係ないのだ。しかし外国の銀行に国債を買われてしまうと、外国の信用格付け会社が意図的に日本の国債の信用度を落として、政府が債務不履行を起こす可能性が出て来るのである。だから国民に資金があるなら国債の利率が低くても買うべきなのである。しかし国民に資金がなくなれば、国債の信用度は急激に落ちて行くということも決して忘れてはならないのだ。

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コメント

タマティー様、ご無沙汰しております。お元気でいらっしゃいますか?
夜中の授乳中に携帯で色々みる事が増え、ある方のブログにたどり着きました。amaterasuさんの「日本人が知るべき真実」です。
もしこのブログに書いてある事が本当に起きれば、本当に日本は大変な事になります。タマティー様のお住まいも危険です。私は主人にお願いして今すぐ引っ越したいくらいです。自分勝手、利己主義かもしれませんが、娘達を危険にさらしたくないんです。こうしている間にも被爆が進んでいるかもしれないんです。どうすれば良いでしょうか?

投稿: ゆきりん | 2011年10月 5日 (水) 11時47分

 ゆきりんさん、真夜中に携帯電話を弄っていないで、とっとと寝なさい!
 大体、真夜中は思考能力が落ちているので、碌でもないことしか考えないものですよ。
 因みに人間は被爆してもすぐさま死にません!

 一応、動揺しまくっているゆきりんさんに、万が一、被爆した際の対処法を教えておきます。
 それはなんと言っても「納豆」を食うこと!
 それに「玄米」を食うこと!
 この納豆と玄米の組み合わせで、かなりの放射性物質を除去できるんですよ。
 ついでにボディーマッサージをして体を温めて、排便や排尿をしまくるようにすればいいんです。
 
 放射性物質よりも恐ろしいのが野田首相がやろうしている増税ですよ。
 このことを絶対に忘れないように。

投稿: タマティー | 2011年10月 5日 (水) 17時40分

こんばんは。
タマティー様いつもお世話になっております。
タマティー様に今日も聞いていただきたく質問させて頂きます。
妊娠出来た事で3週間ほど前からつわりが始まり、梅干しうどんやゼリーが主食になっています。
、体調が良い時は果物とトマトを食べる事もあるのですが、食べ終えて少ししてからの吐き気でほとんど吐いてしまいます。
この時期は食べなくても成長するから大丈夫とは聞いたのですが、気になっています。
タマティー様からのお言葉を頂けると心強いです。

投稿: ひろこ | 2011年10月 5日 (水) 22時11分

 ひろこさん、こういう時は必殺の「万田酵素」を使うべし!

 つわりは酵素不足から起こるものなので、果物が駄目なら万田酵素を摂取して、酵素を体内に取り込めばいいんです。
 
 大方の初産の妊婦たちは、つわりの時期には「白米」が駄目になるみたいです。
 ひろこさんがうどんを食べているのは、意外と正しい選択なんですよ。
 下手に知識に惑わされず、自分の体を信じて好きな物を食べた方が無難です。、

投稿: タマティー | 2011年10月 6日 (木) 07時02分

教えていただいてありがとうございます。
万田酵素はタマティー様のブログで紹介されていて買ったので、また飲もうと思います。
反対に食べると吐きやすい食べ物等ってあるのでしょうか?

投稿: ひろこ | 2011年10月 7日 (金) 07時25分

タマティー様、先日は取り乱して申し訳ありませんでした
あのあと主人と話し合いまして、東京で頑張ることにしました。
主人は覚悟を決めてて、立派でした。私はついて行こうと思います。でも生き延びていくためにはこれから試練が待っています。

まず地震。覚悟はできています。
そして放射能。タマティー様に教えて頂いてまた、食生活を見直しています。

あと、ボディマッサージはどのようにすればいいのでしょうか?
何か参考になるものはありますでしょうか?
ただ、全身揉めばいいのかなあ・・・。ド素人ですみません

投稿: ゆきりん | 2011年10月 7日 (金) 11時26分

 ひろこさん、妊婦に限らず、吐き易い食べ物は「白米」だろうと思います。

 ツワリの時期は白米に拘るのではなく、麺類やパンを食べらたらいいと思います。

 まあ、ゲロゲロしながら、ツワリでも食べられる物を探すことですな。

投稿: タマティー | 2011年10月 7日 (金) 17時06分

 ゆきりんさん、やっと落ち着きましたな。
 あんまり夜中に携帯電話でサイトを見るのはやめた方がいいですよ。
 本当に碌でもないサイトに辿りついてしまいますからね。
 タマティーの場合、男性ですので夜中にネットサーフィンをしていると、なぜだかエロサイトに辿りつき、しかもよりによって裏サイトですよ。

 ボディーマッサージは手で全身をゴシゴシ摩って、リンパ腺を刺激するんです、
 これをやるとリンパ腺が活性化し、体内の老廃物と毒素が回収されて大量のウンコが出るようになるんです。
 当然に体内の放射性物質も排出されて行くんです。
 今まで1日1回の排便だったら、確実に1日2回の排便になるので、体重が軽くなりますよ。

投稿: タマティー | 2011年10月 7日 (金) 17時14分

タマティー様ありがとうございます。
麺類は今凄く食べ易いです。
他にも食べられるものを探してみようと思います。

投稿: ひろこ | 2011年10月 8日 (土) 21時50分

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