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老後の不安を解消するのに一体幾ら必要?

●老後の不安の解消を政府に頼むのはお角違い

 国民の中には選挙の度に「老後の不安を解消してくれ!」と政治家に頼む者たちが出て来るのだが、老後の不安の解消を政府に頼むのはお角違いなのである。自分がどのような老後を送るかは自分で決めるべきであって、自分がしっかりとした老後の設計図を持っていれば、老後の不安などあっという間に解消してしまうものなのである。

 即ち、老後の不安は自分の力で解消していくものなのである!

 それなのに老後の不安の解消を政治家たちに頼んでしまえば、政治家たちは国民にそういう要望があるために、素直に応えてしまうのである。当然に老後の不安の解消のためには莫大な資金がかかるから増税に踏み切り、政府を大きくしてしまい、人員過剰になった官僚たちは碌に仕事をせず、それで経済が悪化して来るという悪循環が起こり始めるのである。

 忘れてならないのは、政府の増税は老人たちだけにかかるものではなく、若者たちまで増税を食らうために若者たちが貧しくなってしまい、結婚できない者たちが続出し、結婚しても子供を産まないことを選択する夫婦まで現れて来るのだ。経済が豊かになれば少子化が進むものであるが、政府が増税してしまうとその少子化が深刻な問題になってしまうものなのである。

 経済というのは、国民がお金を持っていればいるほどそのお金が循環して行き、国民の最大多数の最大幸福を実現して行くのである。ところが政府がお金を持ってしまうとそのような効果が現れて来ず、政府に関与している人たちが豊かになり、重税を課せられる国民の方はどんどん貧しくなって行くものなのである。、

 もしも自分が結婚して、老後の不安を感じているのなら、それを政治家たちに頼むべきではなく、自分たち夫婦で老後の設計図を描き、それを実現して行けばいいのである。そういう思考や行動は楽しいものなのであって、幾らでも自分たち夫婦の力量を発揮して行くことができるのである。だが政府に頼ってしまったら、どのような政治家が現れたとしても、老人たちに満足いく老後を与えることはできないのだ。なぜなら老人たちは自分で考えもしないし、動いてもこないからだ。

●必要な資金はズバリ「10億円」!

 では老後の不安を解消するために一体幾ら必要となるのであろか?

 その金額はズバリ「10億円」なのだ。

 その計算式は非常に簡単で、10億円を年利3%で運用すれば年収3千万円になるので、その3千万円を使って生活すれば充分豊かな老後を送ることができるのである。老後は夫婦ともども退職して仕事をしないという条件を設けざるを得ないので、働かなくても年収3千万円が発生するような資金を持たねばならないのである。

 老後の生活を考えて行く時、致命的な間違いを犯してしまうのは、老後には幾ら幾らの資金が必要であり、その資金を切り崩しながら生活するという考えを持ってしまうことだ。この考えは非常に危険なのである。というのはそういう資金はいつ尽きるかもしれない危険性があるために、いざ老後の生活が始まるとその資金を切り崩すことができず、結局、働く羽目になるのである。老後の生活を悠長に暮らすどころではなくなってしまうのだ。

 10億円が高いと思うなら、完全にリタイヤしてしまうのではなく、「セミリタイヤ」という遣り方も有り得るのだ。これは大橋巨泉が言い始めたことなのだが、完全にリタイヤして老後の生活を送るのではなく、一旦退職するが、その後、たまには働き、少しだけお金を稼ぐようにするのだ。こうすると莫大な貯金を貯めなくても生活していくことができるのである。

 もう1つの選択肢は物価の安い海外で老後の生活を送るという遣り方だ。通貨価値が違うために、日本の円で貯金しておき、その資金を持って外国に移住すると、非常に豊かな生活を送れてしまうのである。この選択肢を取るためには外国語ができるという条件が必要になってくるが、外国語ができる夫婦ならわざわざ日本に住み続ける必要性はないのだ。

 ただ勘違いしてはならないのは、どのような老後を送ろうとも、夫婦で資産10億円を持つということは理想形として頭の中に入れておいた方がいいということだ。自分たち夫婦が定年退職を迎えるまでにこの資産を貯め込んで行くことこそが、老後の生活の上がりなのである。このゴールに辿りつかなければ、どうやったとしても苦しい生活を強いられることになるのだ。

●本当に貯めるべきは金額はたった「2億円」

 10億円ものお金を貯め込んで行くことは大変だなと思うこと勿れ。

 目標金額が10億円でも、10億円を貯め込まなくてもいいのである。「80対20の法則」を使用すれば、10億円の内、肝腎なのは2億円であり。2億円貯め込めば自動的に10億円に達するのである。資産運用益を生活費に回すのではなく、再投資していけば、アッという間に10億円に達してしまうのである。

 だから10億円を目標としつつも、短期目標を2億円にしていけばいいのである。これなら簡単になる筈だ。

 実をいうと、この2億円という金額が曲者なのである。サラリーマンの生涯年収は約2億円程度なのである。ということはサラリーマンが普通に生活していたら2億円は貯金できないということなのである。夫婦共働きになり、夫の収入だけで生活し、妻の収入を丸丸貯金してしまえば2億円に達することができる。しかし夫婦共働きになってしまうと、確かに収入は増えるが、支出も増えてしまい、結局、貯金が貯まらないのである。

 これが本当の矛盾なのである!

 社会主義者たちが主張する「貧富の格差」、フェミニストたちが主張する「男女の性差」、そういう頓珍漢な意見に惑わされていると、本当の矛盾が見えてこないのである。結局、収入というのはその職業で決まるものなのであり、会社員という近代国家の花形の職業では生活ができても、老後の生活はできないのである。

 ロバート・キヨサキはこれを「ラットレース」だと喝破している。

 そりゃそうでしょう。働かされるだけ働かされて、定年退職を迎えてしまえば、老後の生活すらままならない事態が待ち受けているのである。「貧富の格差」や「男女の性差」では何も見えてこないのである。要は会社員という職業は希少性のない職業だから、どうしても価値が低下してしまうのである。

 このラットレースから抜け出すためにはたった3つの方法しかない。1つ目は努力することで会社員として出世していき、収入を高くしていくことなのである。2つ目は生活を合理化して常に貯金が生み出せるようにすることなのである。3つ目はその貯金を資産運用に使い、その資産運用益を再投資して行くということなのである。

●夢を若い内に掲げることの大切さ

 若い内はどうしても知識量が少ないから、社会主義やフェミニズムに騙されてしまう。社会主義もフェミニズムも、これらに洗脳されている大学教授たちが多くいるために、そのイデオロギーの議論を深めて行っている。しかしこれらのイデオロギーを使っても生活を豊かにすることはできないのだ。社会が間違っているのではなく、我々が間違った見方をしているだけなのである。

 だから頭を切り変えれば、簡単に豊かになっていくのである。

 若い時は知識も技術も経験値もないから、給料は安いものだ。そのような状態で結婚して養育費がかかるようになれば、生活はより苦しくなるものだ。しかしそういう状況下でも夢を持つべきであり、自分たち夫婦がしっかりとした夢を持っていれば、現在の貧困などは自分たちを鍛える試練となり、その夢が実現していくものなのである。

 星を掴もうとして泥を掴む奴などいないものだ。

 本当に星を掴んでしまうか、星に準ずる何かを掴んでしまうものなのである。

 早くから老後には10億円が必要と解っていれば、早くから動き出すことができ、結果的にはその金額を溜め込むことが可能になるのである。しかも10億円の内、重要なのは2億円であって、その2億円を貯め込むことに集中して行けば、あっという間にその2億円を貯め込むことに成功してしまうものなのである。

 結婚すれば新婚生活は楽しい。出産すれば育児が楽しい。しかしその楽しさに溺れてはならないのだ。時間はアッという間に過ぎ去っていくものなのである。大方、自分の親たちは老後の生活に関しては失敗例である筈だ。だからではどうすれば豊かな老後を送れるのかを考え、それを夫婦で話し合い、行動に移して行けばいいのである。

 高齢化社会を舐めてはならない。高齢化社会ということは、長寿になる夫婦が非常に多いということなのだ。自分たち夫婦が還暦を迎えた時、何も老後の設計図がなく、まともな資産がないのなら、もう遅いのである。還暦を過ぎても、30年、40年、50年という気の遠くなる時間が待ち構えているのである。それの時間を貧乏生活で送るというのは、不幸の中の不幸だというべきものなのである。

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コメント

タマティー様いつも勉強になります。
今回のテーマとても興味深く拝見しておりました。
国民年金は当てにするなと主人が言うので、国民年金にお金を一切掛けていないので、時々老後が心配になるのですが、今回の記事を読んでいて、自分達で貯金をした方が良いという事が良く分かりました。
また関係の無い話で恐縮なのですが、本日妊婦検診に行きました。現在17週です。
15週で前置胎盤の可能性があると言われて不安でしたが、本日の内診で「少し上の方に胎盤が上がっている」と言われましたが、本当に少しだけしか上がっておらず、更に不安になりました。
「稀に上がらない人も居るけど大体の人は週数が経つと上がってくる」と先生は言っていましたが、不安です。
体を温める様にした方が良いと前回教えていただいてから冷やさないように心がけていますが、他にも何かありましたら教えていただけるとありがたいです><

投稿: ひろこ | 2011年12月 7日 (水) 18時22分

 ひろこさん、あんまり不安がらないように。
 もう安全圏に入ったと思います。

 他にやるべきことは、とにかく自宅を妊婦に相応しい家にすることですよ。
 自宅が汚いと妊婦にストレスが溜まるので、とにかく掃除をすべきですよ。
 不用品はどんどん捨てて行きましょう。

 それにお店に行って育児グッズでも見て、妊娠バブルを人為的に引き起こすことも必要ですな。
 妊娠バブルが起こると母性ホルモンが大量に分泌されるので、妊娠生活が楽しくなるんです。

投稿: タマティー | 2011年12月 8日 (木) 06時54分

タマティーさま、お久しぶりです。

ここ数日の老後シリーズ、大変勉強になります。

晩婚・高齢出産の私たち夫婦には、残された時間が短く、老後資金2億円を作るのがとても難しそうです。

老後資金の貯め時と教育費の出費の時期が重なる上に、義父の浪費(特にパチンコ)のせいで、親の老後の費用も一人っ子である主人の肩にのしかかってきそうで不安です。
しっかり者の義母が存命だったら、こんなことにならなかったのにと思うと、とても悔しいです。

遅く結婚した部分は自業自得でもありますが、このような状況でも節約・貯蓄・共働き・投資(主に不動産)だけで2億を築くことは可能なのでしょうか?

さらに二人出産して、子供を三人にすれば、明るい老後を迎えることが出来るのでしょうか?

遅く結婚した私たちに、他にも何か有益なアドバイスがあれば、よろしくお願いします。

投稿: 三匹のこぶた | 2011年12月 8日 (木) 19時34分

 三匹のこぶたさん、遅く結婚したから有利なこともあります!

 夫婦共々年齢が高くなっているので、感情的にならず、理性的に結婚生活を営めるっていうのが、最大の利点ですね。

 資産が最低でも2億円必要というのは、老後の科学モデルから導き出された金額なので、「この金額は絶対に必要なんだな」と解っていれば、後は簡単だと思います。
 多くの人々はゴールが見えていないからこそ、無駄な悩みを抱いて、エネルギーを浪費してしまうんです。

 まずは天引き貯金を確実に行うことですね。
 収入の2割を天引きして貯金し、残りの金額で生活を営むようにすることです。
 それと家計簿をつけて無駄な支出を減らして、繰越金をチビチビと貯め込んで行くことですね。
 月収の3倍を確保できれば、家計はひとまず安全になることでしょう。

 仕事に関しては必ず報酬以上の働きをするよう心掛けることです。
 仕事を真面目にやるのは当然だし、お客様に接する時は徹底的に親切にするべきですね。
 勤務時間が終わればそれで終わりなのではなく、自宅で勉強するなり、セミナーに行ったりすべきですよ。
 そうやって報酬以上の働きをしていると、必ず評価してくれる人が出て来るので、それが出世に繋がるんですよ。
 給料というのは安かろうが高くあろうが、誰がどうやっても文句が出て来るものなんですよ。

 収入を増やして、支出を抑えていけば、必ず老後の生活を豊かに暮らせるだけの資産を持つことができるようになりmす。

投稿: タマティー | 2011年12月 9日 (金) 06時43分

タマティーさま、ありがとうございました。

まさに王道の方法がいいのですね。

豊かな老後を迎えるために、夫婦でがんばります!

投稿: 三匹のこぶた | 2011年12月16日 (金) 13時00分

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