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うちの母親がNHKの「のど自慢」に行ってきました!

●老後の趣味がカラオケ

 あなたは或る日突然に自宅内から悲鳴が聞こえてきたという経験があるだろうか?

 我が家ではあった。或る日突然に自宅内から悲鳴が聞こえてきたので、何かと思って居間に行ってみたら、なんとうちの母親がカラオケの練習をやっていたのだ。本人としては歌を歌っているつもりだろうが、俺に言わせれば悲鳴にしか聞こえないのだ。

 この趣味も本格的で「カラオケ教室」に通って歌を練習しているのだ。先生の指導がつくために「老いらくの趣味」であっても、メキメキと上達し始め、最初の頃は音痴丸出しだったのに、今では年2回のコンクールにまで出られるようになったのである。

 そして今年、カラオケフリークにとっては憧れの番組である「NHKののど自慢」を観覧することになったのだ。俺は「そこまでカラオケが好きなのか?」と聞いてしまったほどなのである。NHKから葉書が来た日からルンルン気分で、何か知らないが気分上々なのである。

 そのくせNHKから来た葉書をなくしてしまい、大騒ぎになってしまったのだ、「物をきちんと管理しないからこうなるんだ!」と俺が叱責し、俺まで手伝わされる羽目になり、やっとのことで行方不明の葉書を見つけ出したのである。

 それだけ待ちに待ったのに、いざ当日になるとなかなか出かけないので、「早く行ったらどうか?」と促すと、「だって寒いんだもん」と有り得ない回答。確かに寒いけど早く行けよと思うのだが、爬虫類のように太陽光で温まってから、ゆっくりと家を出たのである。

●のど自慢大会の実情

 NHKののど自慢は会場に於いて9時から整理券が配り始めるのだ。さすがに現在は冬なので、母親が9時までに行かなった理由も良く解る。とにかく寒いのだ。うちの母親は10時半頃に現地につき、体を冷やすことなく会場に入ることができたのである。

 番組は日曜日の午後0時15分から午後1時までの生放送なのだが、放送前に前説があって、司会のアナウンサーがあれこれと説明してくれるのだ。民放の番組のように放送前にわざとらしい拍手の訓練がないために、いざ放送を開始すると非常にスムーズな流れで番組が始まるのだ。

 45分間の生中継となると、アナウンサーの実力が如実に表されることになる。まず冒頭の喋りで巧く観客の心を掴んで、その後、次から次へと出てくる素人たちを捌いていくのだ。生中継ゆえに編集が効かないために、この徳田章というアナウンサーの腕は非常に高いのだ。

 これは民放のアナウンサーでは絶対にできない芸当なのだ。NHKのアナウンサーがNHKを退職後にフリーのアナウンサーとして活躍できるのも良く解る。アナウンサーなのにお笑い芸人みたいにボケとツッコミをやっていたら、アナウンサーとしての実力は上がっていかないものなのである。

 番組は素人たちが歌って、その後、ゲストの歌手が歌い、そして審査発表となって番組が終了するのだが、実は放送終了後、ゲストが2曲ずつ曲を披露するのだ。まあ、そのゲストが好きであるなら。非常に儲けもんの番組なのである。

●芸能界に生き残れる歌手たち

 うちの母親が見に行った回のゲストは「川中美幸」と「キム・ヨンジャ」。

 うちの母親に言わせると川中美幸は1人だけオーラを放っていて、明らかに別格だったそうなのである。彼女が出てくるだけで会場がパーッと明るくなってしまうのだ。しかも喋りが巧く、素人の出演者たちに対する遣り取りが面白く、常に爆笑を誘っていたのだ。

 俺は川中美幸の歌を聴いて巧いと思ったことは一度もない。まあ、プロとしてはそこそこの実力の持ち主だろうなという程度しかないのだ。しかしその彼女がなんで芸能界で生き残って行けるのかというと、歌以外の能力が抜群に高いからなのである。

 キム・ヨンジャの方は、歌はともかくとして、真冬だというのに肩丸出しのドレスはやめてくれといいたい。ファッションセンスがダサダサなのだ。しかも日本語の発音がイマイチで、「全国」を「ゼンコク」とはっきりといえず、「ジェンコク」と発音してくるのだ。

 キム・ヨンジャは現在、日本と韓国で半々で活動をしているという。こういう遣り方は結局どっちつかずになってしまい、日本語の歌も韓国語の歌も上達しないという結果になってしまうのだ。但し、日本と韓国の両方で活躍しているためにファンの数が多くなり、それで歌が巧くなくても芸能界を生き残ってくことができるのである。

 俺自身、演歌など余り聴かないが、それでも日本の演歌歌手を見て、「この人歌巧いな」と思うのは、「天童よしみ」と「夏川りみ」の2人しかいない。2人ともチビデブの寸胴体型なのだが、演歌歌手ならこういう体型の方がいいんだろうと思う。その彼女たちがヒット曲に恵まれたいのなら、川中美幸のように喋りを巧くするとか、キム・ヨンジャのように外国で活躍の場を持つとかした方がいいのだ。

●250組から20組が厳選

 千葉市で行われた回では、予選に250組が出場し、前日の午前9時から午後6時までかかって出場者を決定したのだ。このため出場確率は10%以下なのであって、本番で出場した人たちは本当に歌が巧く、ハイレベルの戦いになったのだ。

 実際にチャンピオンになった女性はプロ顔負けの歌声で、スポーツジムのインストラクターをやっているより、歌手になった方が巧く行くという歌声だったのだ。結局、人間は自分の夢こそが大事なのであって、自分に夢がないと実力があっても歌手にはなれないのであろう。

 NHKののど自慢は事前に出場者が決まっているわけではないので、本番で一体何が起こるか解らないのだ。そこが面白いのだ。民放だと視聴率を気にして必ず「ヤラセ」をやってくるものなのだが、それをやってしまうと一発本番の面白さが消えてしまうものなのである。

 NHkののど自慢では放送ごとに当たり外れがあるものだが、恐らくそれは予選の出場者の数で決まると思う。予選に200組以上の人たちが集まれば、大体歌の巧い人たちを揃えることができるのだ。しかし200組以下だと歌の下手な人でも出場させなければならず、それでレベルが下がってしまうのであろう。

 テレビ番組っていうのは、自宅でテレビを見るのと、会場に行って見るのとでは大違いなのである。のど自慢のように長寿番組になっている番組は会場で見ると本当に楽しいし、ゲストの実力も一発で解ってしまうという恐ろしい番組なのである。

 うちの母親はNHKののど自慢を大いに楽しんだらしく、その日の夕食の話題は殆どのこの話。しかも翌日からはカラオケ熱に一層力が入り、朝っぱらから悲鳴のような歌声が聞こえてくるのだ。頼むから歌を歌うなら家の外でやってくれ。

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コメント

タマティー様こんにちは。井筒監督の「のど自慢」という映画、ご存じですかタマティー様とお母様にお薦めする前に、念のためにAmazonのレビューをチェックしましたら、賛否両論でしたが、わたしはその昔じーんと泣きました。良かったら見てみてくださいねそれから家計簿、早くも挫折の予感です微差力はピアノ練習と英文暗唱を再開することで養うことにしました。頑張ります

投稿: smilelarch | 2012年2月 7日 (火) 10時37分

こんにちは

私は妊娠発覚までセミプロシンガーのようなことをしていました

学生の時にロックバンドのボカールをしていたのですが、社会人になりカラオケでしか歌うことがなくなったので、思い切って30歳から数年ボーカルスクールに通い始めました。

先生がジャズシンガーだったのをきっかけに私もジャズを歌い始め、月1くらいですがバーで歌っていました。

OLをしていたので副業として歌手で稼げたらなぁと思ったこともあったのですが、稼ぐとなると集客やら水商売のようにお客さんに愛想振りまかないといけないし、純粋に歌うだけということができないのが負担で大した活動はしていませんでしたけど。

育児が落ち着いたらまた歌いたいと思います。
今は子供をあやしながら昔歌っていた曲を歌ってストレス発散しています(笑)

投稿: 美貴 | 2012年2月 7日 (火) 12時30分

タマティーさん、こんにちは

お母様がのど自慢に出られたなんて、
とても羨ましいです(*^^*)
歌声も聞いて見たかったです!

私も、実は歌うことが大好きで
小学生の頃の夢が歌手でした
今もよくカラオケに行きます!
家にカラオケの機械が欲しい程
大好きなのです。
のど自慢と言ったら憧れの番組でして
よく周りに『のど自慢に出たい!』と
ぼやいていましたが、
のど自慢の事を『しぶい』『古臭い』と
言われてしまいます。

でも、タマティー様のお母様の
お話を聞いて私も勇気と希望が
湧いてきました(*^^*)
私は神奈川県在住なので、
神奈川でやる時は応募して
みたいと思います。

私は、地声でも歌いますが
アーティストの声や歌い方を
真似するのが得意なので、
ものまね番組も出てみたいです。
ちなみに演歌も歌えます(笑)

タマティーさんのお母様とは
話が合いそうです(*^^*)
『だって寒いんだもん』とか
うちの母が絶対言うであろう台詞なので
思わず笑ってしまいました(笑)


投稿: りあ | 2012年2月 7日 (火) 15時07分

 smilelarchさん、映画を見る時は自分の感想を重視し方がいいです。
 井筒監督の作品はどれも賛否両論ばかりですよ。
 『のど自慢』、見てみますね。 

 家計簿の挫折は早すぎッ!
 図書館で家計簿に関する本を借りてきて、自分に合った物を使ってみたら?
 

投稿: タマティー | 2012年2月 7日 (火) 17時27分

 美貴さん凄いですね!
 ロックバンドやって、バーでジャズシンガーですか?
 
 でもね、その歌以外の負担が大事らしく、川中美幸みたいに歌唱力がそこそこでも、歌以外の部分がいいと、プロとして成功してしまうんですね。
 
 歌だけなら、自分でCD作って売るっていう手もありですよ。
 美貴さんが作詞作曲できるのなら、そのCDを売っていくのもいいんじゃない?
 結構、ヒットしちゃったりして。

投稿: タマティー | 2012年2月 7日 (火) 17時36分

 りあさん、「のど自慢」出たいなら、周囲がどうのこうのいおうとも、出た方がいいかも。
 神奈川県なら出場確率が10%を切るだろうから、出場できたということは歌が巧いってことだし、鐘3つ貰えれば余程歌が巧いってことですよ。
 別にチャンピオンは狙わなくていいですね。
 自分の実力がドライに解るんです、


 ここでタマティーの「のど自慢」哲学!

 「のど自慢」では歌唱力は勿論大事だけど、選曲も大事。
 歌の中には鐘3つを貰い易い歌と、どうやっても鐘3つが貰えない歌があるみたいです。
 例えば坂本冬実の「夜桜お七」は歌が巧い人が歌っても鐘3つは貰えないみたいです。あの曲は難しいんですよ。 
 逆にエヴァンゲリオンのテーマ曲は鐘3つが貰い易いみたいです。高音で乗りまくりの曲なので、若い女性は歌い易いんじゃないかな?

 遊びでカラオケに行くのもいいけど、自分が「のど自慢」に出るんだと思ってカラオケするのでは、随分と真剣度が違いますよ。

投稿: タマティー | 2012年2月 7日 (火) 17時42分

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