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『若草物語』と「フェミニズム洗脳」

●愛読書の大切さ

 子供達の「読書の仕方」は大人達の「読書の仕方」に比べると随分違っている。子供達は自分が好きな本を何度も何度も繰り返して読むのだ。なんせ子供達は時間を持て余している連中である。自分が好きな本を繰り返し読めるという特権を持っているのだ。

 これは乳幼児の頃にもう始まっている。母親が子供に絵本を読み聞かせようとしても、最初は母親のなすがままに任せているけど、いずれ自分の好みがはっきりとしてきて、自分の好きな絵本だけ何度も読んで貰うようにせがむのだ。

 これが小学生になると、自分では沢山本を読んでいる筈なのに、やはりなぜだか自分が好きな本を何度も読み返すようになるのだ。愛読書となれるような本は何冊もあるわけがないのだ。たった1冊なのである。その1冊を何度も何度も繰り返し読むのだ。

 子育てをする時、最も危険なのが、親の方が良かれと思って大量の本を与えてしまうことだ。特に『少年少女文学全集』など与えるとその危険は最大化され、その子供は本嫌いになるか、読解力の低下で苦しむことになるのだ。愛読書を作らなかったことの損害はそれ以降の人生に大きく響いてくるのである。

 愛読書をきちんと持ち、それを何度も読み返しているような子供なら、児童文学に対してきちんとした「選別の目」を持てる。児童文学であっても詰まらない本は拒否するし、面白ければ大人たちがなんといおうと評価するのだ。しかし愛読書を持たない子供はそういう能力が身につかないのだ。

 子供だからこそ純粋な心で凄いことを言ってのけるが、子供だからこそバカなことも言ってくるのだ。

●題名が誤訳

 女子小学生なら、『赤毛のアン』か『不思議の国のアリス』を愛読書にするのが穏当だろう。これに『魔女の宅急便』が加わることもあるかしれない。これらの三冊は児童文学の中で非常に出来がいいし、何度読み返しても面白いからだ。

 ところが女子小学生の中には『若草物語』を愛読書とする子が時折出て来るのだ。俺はこの意見を聞くと、「あッ、この子はきちんとした読解力を持っていないな」と思ってしまう。『若草物語』は物語構成が貧弱だし、所詮は「家庭小説」なので何か特別に面白いことが起きるわけでもないからだ。

 それにそもそも『若草物語』というのが誤訳なのだ。原題は『LITTLE WOMEN』であり、きちんとした形で日本語に翻訳すれば『小さな女性たち』だ。それなのに『若草物語』としてしまうのは余りにも酷すぎる。翻訳者が「悪意ある誤訳」をやったとしか思えないのだ。

 『若草物語』の原題が解ると、原作の題名にも悪意があるということが解る。普通、英語で女の子に向かって「小さな女性たち」という言葉は使わないものだ。ちょっとキザな言い方する時に「小さなレディー」という言葉を使ったりはするが。

 『若草物語』の作者「ルイーザ・オルコット」は自分が女の子の時期に、女の子として扱われず、大人の女性のような扱いを受けてしまったということなのである。当然ながら、こういう女の子は自立できず、一人前の女性になることができないということが予想されるのである。事実、ルイーザ・オルコットは親から自立できなかったのである。

●オルコットの異常な愛

 ルイーザ・オルコットの父親は「ブロソン・オルコット」というのは、ペテン師にして怠け者という碌でもない男性であったのである。正統な教育を受けたことがなく、外交販売員をやれば失敗して借金を作り、学校経営をすれば学校を潰してしまったのである。挙句の果てには「フルーツランズ」という共産主義的共同農場を作り、そこでこの思想に賛同する者をたちを集めて住まわしていたのだが、これも破綻させてしまうのである。

 アメリカ史に於いて絶対に忘れてならないのは、この手の共産主義者たちがアメリカ合衆国には或る一定の数、存在していたということなのである。

 カール・マルクス夫妻がそうであったように、この手のペテン師にはなぜだか献身的な妻がつくことになる。妻の名は「アバ・メイ・オルコット」というのだが、夫が全ての事業を破綻させ、借金を作っても、どうにかして生活を切り盛りして、子供達を育てたのである。

 この母親の遺伝子を濃厚に受け継いだのが長女の「アンナ」であり、髪の毛は金髪で、性格は温和で、利発な女の子だったのである。逆に父親の遺伝子を濃厚に受け継いだのが次女「ルイーザ」であり、髪の毛は小麦色の髪で、性格は角のある性格で、神経質にして男勝りだったと言われている。

 俺の経験則からと言わして貰うと、長女が美人で性格もいいとなると、高い確率で次女はブスで性格上に問題のある女性となる。

 普通なら性格が相反するので、この姉妹は喧嘩しながら育つことであろう。

 しかし父親のメチャクチャな人生が彼女たちを貧困の中で結束させるという役割を果たしてしまったのである。このためこの姉妹は仲が良かったし、大きくなると母親と一緒に仕事をしたりしていたのである。ここまでなら美談であろう。

 だがこのルイーザは違うのである。

 ルイーザは姉のアンナに対して恋をしていたのである。妹が姉に憧れるという限度を越えて、明らかに恋をしていたのである。実際に両者の間に肉体関係があったかは解らない。ただルイーザが近親相姦にして同性愛というとんでもない邪悪な欲望を抱いてことだけは確かなのである。

 その近親相姦は半端なものではなく、アンナが恋人の男性と婚約すると、ルイーザはショックしてしまい、自殺未遂を図るのである。レズビアンのカップルで一方の女性が男性に走って結婚してしまうと、捨てられた方の女性が自殺したりするものだが、あれと全く同じパターンなのである。

 ルイーザが不気味な所は、生涯に於いて姉以外と恋愛をしていないということなのである。確かに仲のいい男性はいた。それでも肉体関係を結ぶほどにまでは行かなかったのだ。大人になっても姉のアンナに対して恋心を抱き続けていたのである。余りにも不気味すぎる女性なのである。

 勿論、生涯独身であり、結局、姉のアンナは親から自立できたが、妹のルイーザの方は親から自立できなかったのである。

●女の子らしくしなかった代償

 『若草物語』の主人公は「ジョー」というのだが、日本的に言えば「次郎」であろう。日本でも女性が自分のことを「俺」とか「僕」とか言ったりすることがあるが、愛称まで男性的な名前にする人はいないものだ。因みにジョーの正式名称が「ジョセフィーヌ」だから結構笑える。本人は思いっきり女性であるのだ。

 『若草物語』の面白さは物語とか文章とか会話にあるのではなく、主人公のジョーが女の子なのに男の子らしく振舞う所にあるといっていい。小学生なら男女でも一緒に居られるのだが、高学年になれば「男女の性差」が目に見える形で出て来る。それに乗ってしまう喜びもあるが、それに反発する喜びもあるから、『若草物語』に対して魅力を感じる女の子たちも出て来るのだ。

 女の子が女の子らしくせず男の子のように振舞うのは面白い部分もある。しかしその代償は想像以上に高い物になるのだ。自分が男性的な行動を取ってしまったために、成長期に入って女性ホルモンがきちんと分泌されなくなるのである。このため心身に深刻な異常が出て来るようになるのだ。

 女の子が女の子らしくすると女性ホルモンが大量に分泌されるので、いずれ心の奥底から「女性として生まれてきて良かった~」と思えるようになるのだ。これは女性が自立していく際に誰もが経験することなので、これ抜きにして自立などできないのだ。

 女の子の中には活発な女の子もいるものだ。そういう子にはスポーツをやらせ、自分の有り余ったエネルギーを発散させてあげるべきなのである。こういう子に対して無理に女の子らしさを強要すると猛反発してくるので、非常に厄介になってしまうのである。自分がスポーツで充分にエネルギーを発散すれば、大人になった時、女性らしい女性に早変わりするものなのである。

 『若草物語』は程度の低い宝塚なのであって、宝塚ファンの女性達に自立していない女性達が非常に多いと同じように、『若草物語』も子供の頃にこれを読んで嵌ってしまえば、当然のことながら自立できなくなるのだ。その女性が自立できなかったことは社会が悪いのではなく、自分が子供の頃に悪書を読んでしまったからなのである。

●フェミズム洗脳

 日本でなら『若草物語』は文学少女でもなければ読まない本だが、アメリカ合衆国では大学に進学してくる女性達の殆どが子供の頃に読んでくる本であるのだ。『若草物語』を小学生の時に読んでしまうと、女の子として女の子の時間を満喫できないという事態が出て来る。当然にそれは親からの自立ができなくなるのである。

 そこでその女性達にとっては自立が深刻な問題になるから、大学生の時に女性の大学教授から「フェミニズム洗脳」を受けてしまうのである。女性の大学教授からフェミニズム洗脳されなくても、大学生というのはまだまだ知識が不足しているから、フェミニズムの本を読めばそれを批判することができず、自己洗脳という形で洗脳されてしまうのである。

 なんでアメリカの女性達にフェミニストが多いのかというのは、大学でフェミニズム洗脳をやっているということもあるが、子供の頃に『若草物語』を読んでいるということが要因であるのだ。女の子が男の子らしく振舞うことが如何に危険か知らなさすぎるのだ。

 ユダヤ教では女性が男装すること律法によって禁じている。しかも男装した女性を殺せといっているほど、強硬に女性が男装することを禁じているのだ。ユダヤ教の律法を作った人たちは経験則上、女性が男装すると、その損害は想像以上に大きいのだということに気付いていたのだ。

 これに対してキリスト教は律法を否定して信仰を中心に据える宗教である。これだと碌でもない女性達が出てきてしまうものなのである。『若草物語』では主人公のジョーはきちんとキリスト教を信仰している。だからといってこの女性が神に祝福される値する人物でないことは明らかなのである。

●アメリカ文学の質の低さ

 大きな書店ともなると、定期的に外国の文学を紹介するフェアをやることになる。「イギリス文学フェア」とか「フランス文学フェア」とか「ロシア文学フェア」とかをやるのだ。しかし書店の人たちに言わせると「アメリカ文学フェア」だけはできないというのだ。その理由は古典と称すべき作品がないからなのである。

 アメリカ文学というのは、普通の日本人たちが考えている以上にレベルの低いものなのである。文学というのはその国に長い歴史が存在しなければ生まれてこないものだし、しかもコンスタントに文豪が出てきて、文学のレベルを上げて行って貰わねばならないのである。

 アメリカ文学の質を大いに引き下げている原因は他にもあって、それは未だに児童文学に於いて『若草物語』を越える作品が出て来ないということなのである。児童文学の質が余りにも低いからこそ、アメリカ文学全体の質を引き下げてしまうのである。

 ルイーズ・オルコットはどう考えても一流の作家ではない。大学教育を受けていないし、家庭教師やコンパニオンやお針子や洗濯婦までやって生活費を稼いでいた貧しい女性なのだ。それに育ってきた家庭が父親のためにメチャクチャにさせれらていたのである。どう考えても作家として一流になれる環境にはいなかったのである。

 『若草物語』は児童文学に於いて初めて「家庭小説」なる分野を生み出したといわれる。しかしちょっと待ってくれといいたい。子供達は既に家庭で生活しているのである。それなのになんで読書するのにまた家庭の話を持ち出されなければならないのか?

 ルイーズ・オルコットはリアリズムを用いて『若草物語』を書いたといわれる。だがそれは技術的には素晴らしいものであるが、そうやってリアルに書かれれば書かれるほど、このお話が「全部嘘」ということになるのだ。ルイーズ・オルコットの人生を見てみればその理由がすぐに解る。

 余りにも悲惨な家庭で育ったからこそ、空想的な家庭を児童文学の中で作ったということなのである。

 やはり彼女はペテン師の娘なのだ。父親が空想的共産主義者だったように、彼女もまた文学の中で現実には絶対に存在できない「空想の家庭」を築いてしまったのである。これが空想だとバレないようにリアリズムを用いただけのことなのである。

 少しでも文学を本格的に研究したことがある者なら、ルイーズ・オルコットという「邪悪な人間の悪質な嘘」を見破る筈だ。それが出来ないというのであれば、文学に携われるだけの最低限の能力がないということなのである。子供の頃にきちんとした愛読書を持たなかったツケはこういう所にも出て来るのである。

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コメント


タマティーさん、おはようございます

先日、彼氏と肛門科に行って来ました!
診察の結果は…『痔瘻』でした。
肛門の中に膿が大量に溜まってたみたいで、
日帰り手術をして頂き、膿を出してもらいました。

ですが、完治するには
6週間かかるみたいなので
まだしばらく大変そうです。。。

痔瘻は痔の中でも一番ひどい痔らしく、
膿が溜まってしまう管を塞ぐ手術を
しないと、また再発してしまう可能性が
あるみたいなので、また手術を
するかもしれません

術後、傷口の痛みがあり
『俺、日頃の行いが悪いのかなあ』と
弱音を吐くほど辛そうでした

手術から3日経ちましたが、
少し痛みは引いて来たみたいです。
術後なのに、夜の営みもしてしまいました(笑)
出す時に痛いと言ってましたが、
不思議な事に、行為後から痛みは
引いてきたみたいです。

ちなみに今、彼氏は
私のナプキンを当てています(笑)

私の父親やいとこのおじさんも
痔で苦しんだ事があるみたいで、
男性はなりやすい病気みたいですね
とにかく早めに受診して良かったです。

投稿: りあ | 2012年5月23日 (水) 09時51分

 りあさん、彼氏は痔瘻だったんですね。
 道理で性格上に問題があったわけなんですな。

 多分飲酒かな? 原因は。
 特に「ロック」は危険ですよ。
 ビールも冷やしたのを美味しいだなんて思っていると、痔になりますからね。

 キャベツの千切りとか、キンピラゴボウを食わして大腸の掃除をして、その上で鍋料理とか食べて体を温めていかないとね。
 
 完治6週間というのは凄いな。
 結構、深刻な状態だったんですね。

投稿: タマティー | 2012年5月24日 (木) 06時56分


やはり、性格に問題ありますよね(笑)
本当に36歳か?と思う事がしばしばあります
例えると、彼氏の中に天使と悪魔が居て
天使の時は良いのですが、
何故かいきなり悪魔になってしまったりと
コロコロ態度が変化して
不安定なんですよね。
悪魔の彼氏なんてどっか行っちゃえって
切実に思いますね。
基本的にはいい人なんですが(ノ_・。)

タマティーさんの予想は
ドンピシャだと思います!
彼氏は、冷えたビールが大好きで
毎日夕飯の時にビールを飲みます。
たまに他のお酒を飲んだと思ったら、
日本酒ロックやら焼酎ロックですよ
しかもお酒に強いので、
いくらでも飲んでしまいます。
毎日浴びるように飲酒しているから、
痔瘻になってしまったのですね

彼氏にとって、飲みは日課なので
私も言いにくいのですが、彼氏の為を思うと
お酒やめてほしいですね。。。
言うこと聞くか分かりませんが(笑)
痔になりにくいお酒なんて
ないですよね

キャベツの千切りやキンピラゴボウですね。
早速食べさせてみます!
自分で調べた所、痔にはカボチャが
良いと書いてあったので、術後に
即カボチャを食べさせました(>_<)
やはり食物繊維を取るのが良いみたいなので、
意識して食べさせてみます。

肛門が痛くなってから
4、5日経ってから見て貰い
手術したのですが、既に
大量の膿が詰まってたみたいです
怖いですよね

平日は休みがないと言うので
休日の唯一仕事がない日に
無理矢理病院に連れてって良かったです。

膿を取るために中を切開したので、
出産の会陰切開のように
治るのが遅いのでしょうか
痔瘻、恐るべしです

投稿: りあ | 2012年5月24日 (木) 08時29分

オルコットについての解説興味深く読みました。
若草物語は文学少女でなくとも誰でも読んでると思いますよ。絵本にもなってますしね。
これを読んでフェミニズム洗脳されるかなぁ?ちょっと疑問です。女の子らしく振る舞いたくない=フェミニズムではないですし、活発な子=女の子らしくないというのも違いますから。
フェミニズム的なところはそういうことに興味がなければスルーしてしまうと思います。

投稿: ミィ | 2019年8月30日 (金) 11時34分

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