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スポーツの「勝ち方」と「負け方」

●なぜ野球は衰退したのか?

 俺が子供の頃、子供たちで遊ぶ時は、2回に1回が野球だった。それほど野球には人気があったのである。野球をやれば誰もが熱中できるので、子供たちの遊びとしては好都合だったのである。俺たちの世代はテレビゲームが普及する直前の世代だったので、本当にラッキーだったと思う。

 ところが小学五年生になると、テレビのプロ野球報道に関して疑問を持ってしまったのである。どのテレビ局も読売ジャイアンツが勝てばいいという報道の仕方なので、「これはおかしんではないかい?」と思うようになってしまったのである。

 俺自身、アンチジャイアンツではない。その当時被っていた野球帽は読売ジャイアンツの帽子だったのである。東京ドームの前身の後楽園球場にも試合を見に行ったくらいだ。しかし自分の贔屓にしているプロ野球チームが勝ちさえすればいいとうのは、アンフェアな態度と思ってしまい、それ以降、野球熱が冷めてしまい、子供同士で集まっても野球をしなくなってしまった。

 俺は中学高校を私立学校に行ったのだが、その学校は男子校で当然のことながら、女性と付き合おうとすればひと苦労もふた苦労もしなければならない。それなのにうちの学校のサッカー部員たちは女の子たちにモテていたのである。それに比べて野球部員は男同士でつるんでいるのである。

 俺はこの時、直感で「サッカーはいずれ国民的人気を獲得できるのではないか?」と思ってしまった。事実、俺が大学生の時に「Jリーグ」が発足したし、その後もサッカー人気は順調に高まっていった。一方、プロ野球はナベツネ事件に端を発して、人気が凋落していったのである。

 俺が子供の頃に「日本のプロ野球は面白くない」と見破ったが、それを国民が解るまでには20年の歳月が必要だったのである。

●悪いゲームとは?

 なんでプロ野球の試合がつまらなく、サッカーの試合が面白くなってしまったのか?

①下手に勝つ

 その理由の筆頭は「下手に勝つ」からなのである。プロ野球だと読売ジャイアンツが勝てばいいだろうとやっているから詰まらないのである。他の球団も読売ジャイアンツに釣られて自分たちの球団が勝ちさえすればいいんだろうとやってしまうから余計に詰まらなくなるのである。

 ただ単に勝てばいいということでは、プロスポーツは面白くならない。勝利することは確かに面白いが、その勝利に持っていく過程が面白くなければならないのである。どこかの強いチームが一方的に勝つというのでは、それは勝って当たり前ではないかと思ってしまうのである。

②下手に負ける

 プロ野球が詰まらないもう1つの要因は「下手に負ける試合が異様に多い」ということなのである。7回辺りで点差が開きすぎてしまうと、観客たちは帰っていくし、選手たちは真剣になってやらない。幾ら負けていても、9回の裏まで真剣に戦ってくれれば面白いものを、翌日の試合のことを考えて体力を温存してしまうのである。

 時折、「高校野球の方がプロ野球よりも面白い」という意見が聞かれるが、高校野球にはこうした「下手に負ける」という試合が少ないからなのである。実際、県大会には悲惨としかいいようのない試合があるだが、全国大会になると確かに面白い試合の方が断然に多くなるのだ。

③下手に引き分ける

 プロ野球からファンを離れさせた要因の1つに「下手に引き分ける」ことをやったからなのである。野球は9回までやると結構時間を食うので、9回が終った時点で試合を終了するべきなのである。それなのに延長戦が行われれば堪ったものではないのだ。

 9回まで戦って引き分けなら、それでいいのである。ところが延長戦をやろうというのだから、引き分けの価値をグ~ンと下げてしまうのである。しかも野球の場合、延長戦を戦っても、そんなに面白い試合にならないのだ。野球は延長戦に不向きなスポーツだということが解っていないのである。

●良いゲームとは?

 これに対してサッカーは「良いゲーム」を多くやっているように思える。だからこそ着実に人気を得て、プロ野球の人気よりも上回ってしまったのである。

①上手に勝つ

 サッカーの試合の場合、「1ー0」で終る試合が非常に多い。サッカーは攻撃に重点を置くのではなく、防御に重点を置き、防戦することで敵陣を崩し、そこから攻撃に転じて得点するスポーツなのである。こういうことをやっていれば、攻守ともに優れていることになるので、当然に試合の出来が一気に高まってくるのである。

②上手に引き分ける

 サッカーの場合、引き分けの価値を高めたと言っていい。普通の試合では90分戦えばそれで終わりなので、双方のチームには勝敗以外に引き分けという選択肢もあるのである。特別の試合では延長戦があり、それでも決まらない時はPK戦になるのだが、サッカーなら延長戦でも盛り上がるし、PK戦なら「運」を楽しむことができる。

③上手に負ける

 試合に勝敗は付き物だが、上手に負けることを多くやっているのもサッカーなのだ。たとえ自分たちが失点していても、選手たち全員が全力で戦ってくれれば、それなりの感動を与えるものなのである。サッカーの試合では点差がそんなに開かないからこそ、選手たちが諦めないのだ。

 惜しい負け方よりも「ボロ負け」の方に価値があるものなのである。日本のサッカー史では「ドーハの悲劇」を絶対に忘れることができないことであろう。あの悲惨な負け方があればこそ、選手たちもファンたちも一体となってワールドカップを目指そうと言うことになったのである。

 試合に勝敗は付き物だが、かといって勝つことだけに拘ることは非常に危険なのだ。試合をやれば負けることがあるのだし、負けた時に上手に負ければたとえ負けたとしても明日に繋がるのだ。それに勝ち負け以外に引き分けがあれば、それを巧く使って試合を盛り上げていくこともできるのである。

●ポジショニングの面白さ

 サッカーが世界的な人気を得るスポーツになっているのは、なんといってもワールドカップが面白いからであろう。野球にもワールドベースボールクラシックというなんとも奇妙な名前の国際トーナメントがあるが、野球ワールドカップにしていない時点で、これでは世界的な人気を得ることができないと解る。

 サッカーのワールドカップがなんで面白いのかといえば、必ずしも優勝しなくていいからなのである。どのチームだって優勝を目指しはするが、必ずしも優勝しなくていいから、どのチームも参加のし甲斐があるのだ。野球なら負けたら終わりだ。ところがサッカーではそうなっていないのである。

 まずは予選リーグ突破だ。これをするだけで価値があるのだ。たとえ予選リーグを突破できなくても、予選リーグで1勝すればめっけもんなんおである。また予選リーグで1勝すらできなくても、得点さえすればそれでも価値はあるのである。

 大体、ワールドカップでは「8強」が最も実力のあるチームであろう。後は僅差にしかすぎないのだ。だから予選リーグを突破して、8強までに伸し上がっていく。その後、優勝できるかどうか運次第なので、しっかりとした実力をつけつつも、決して運を蔑ろにしてはならないのだ。

 サッカーのワールドカップの面白さが解ってくると、サッカー選手とファッションモデルが付き合う理由が良く解ってくる。ファッションモデルたちも職業柄、ポジショニングをやっているので、サッカー選手たちのように、これまた職業柄、ポジショニングをやっている男性たちとは話が合うのである。

●子供にスポーツを教える時

 現在、サッカーに人気があるから、我が子にサッカーをやらせるのが無難であろう。かといって野球は人気が凋落しているとはいえ、まだまだ需要はあるのだ。また他にもスポーツは沢山あるのだから、まだ人気が出ていない内に手を出しておけば、子供が大きくなる頃にはヒットしているかもしれないのだ。

 我が子にスポーツを教える時、親は、特に父親は、次のことを教えておかなければならない。

①とにかくトップを目指す

 我が子にはとにかくトップを目指すようにさせることだ。子供は能力が急成長することもありえるので、トップを目指してやらした方が良いのである。この点は野球方式でやった方がいいのだ。現在は少子化ゆえに、子供の頃にトップに立ってしまえば、その後もトップに立ち続け、日本代表として国際的に活躍することができるようになるのだ。

②上位2割に入っておく

 ところがトップを取るのは難しい。だから上位2割に入っておくことの大切さを教えるべきなのである。上位2割に入っていれば、いつでもトップを狙えるからだ。この点はサッカー方式でやった方がいいのだ。トップに立つことに拘りすぎれば、スポーツの面白さが解らなくなってしまうものなのである。

③上手な負け方を教える

 試合をやれば、勝つこともあるが、負けることもある。我が子が試合に負けて帰ってきた時は、叱るのではなく、その負けた理由を考えさせることだ。親子で話し合っていれば、いずれ上手な負け方ができるようになるのだ。そうなると負けが負けにならなくなり、着実に実力を上げていくことになるのだ。

 野球は子供の頃から野球ばかりやってきた人たちを集めてしまったからこそ、自分たちのやっていることの間違いに気付かなかったのである。サッカーも現在は人気があるが、子供の頃からサッカーばかりやっている人たちを集めてしまえば、いずれサッカーの欠点が露呈し、違うスポーツに取って代わられることになるのだ。

 だから小学生の頃には様々なスポーツにチャレンジさせることだ。中学生から1つのスポーツに絞ってやらせるようにすればいいのだ。どのスポーツも親の戦略が絶対に欠かせないのだ。親にしっかりとした戦略があればこそ、子供はスポーツの世界で活躍していくことができるようになるのである。

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コメント

こんにちは。いつも為になる記事を有難うございます。

ちょっと緊急でお聞きしたいことがあるのですが、10歳の長女が突然足が痛むと言って病院に行きましたら、すぐにMRIをとり、半月板のひびが確認されました。

大きい病院を紹介され、月曜日に行くのですが、ネットで色々調べたところ、たまたま「半月板は手術無しでも治る」という記事を読み、もし手術となればそのまま医者の言うことを聞いてやったほうがいいのか、ストレッチなどで自然治療のほうがよいのか迷います。

子どもの事ですので、また成人とはケースが違うかもしれませんが何かアドバイスが頂けたら有難いです。どうぞ宜しくお願い致します。

夫婦で辰巳天中殺なのでやはりこういう事が起きてくるのでしょうか?

投稿: ひげ夫 | 2012年6月16日 (土) 13時51分

 ひげ夫さん、まさに天中殺のさせるわざ!

 長女はひげ夫さんの身代わりになったんですよ。
 後でお詫びの品でも贈っておいた方がいいです。

 大体、半月版損傷って、何をやったんだ長女は?
 子供の体は成長しているから、そのままでいいんじゃないの?
 手術はしない方がいいですね。
 医者の意見を鵜呑みにしないように。

 コラーゲン足りている?
 鳥皮とか軟骨は定期的に食った方がいいですよ。

投稿: タマティー | 2012年6月16日 (土) 17時01分

早々のお返事有難うございました。
まずは月曜日に大きい病院に行きますのできちんと説明を聞いて来ようと思います。またご報告させて頂きます

コラーゲンは確かに足りていないと思います…
うちはほとんどお肉を食べないので…
鶏皮も私が嫌いなので、全く食べないですね…
見直してみます

投稿: ひげ夫 | 2012年6月16日 (土) 21時55分

タマティー様!色々ご心配をおかけしまして申し訳ありませんでした。やっとご報告できます

朝から、名医といわれる先生の診察を待つこと3時間・・・。
やっと診てもらえました。

半月板は思っていたよりは損傷していませんでしたが、一部に濁りの映像があり、少しだけ水が溜まっているとのこと。
炎症が起きた形跡は残っているとの事でした。

もっと詳しく診るには、5ミリくらいの穴を開けて内視鏡で見てみないと解らないと言われ、「開けてみて異常があればすぐ手術して治療しますし、何もなければそのまま閉じます。
もしくは、子供なのでまだ成長とともに状態が変わることもあるので、経過を見ていく方法もあります。どうしますか?」と聞かれ、  タマティー様にアドバイスを頂いていた私は、即答で内視鏡を拒否しました。主人もこんなに小さい子どもに全身麻酔で手術を受けさせたくはないと言って私の意見に賛成してくれました。

とりあえず今日は手術回避できましたが、今後またこのような痛みが起きて足が動かなくなってしまったら、その時は内視鏡を入れるかもしれないとのこと。そうならない為にも、私は今まで以上に食べ物に力を入れていこうと思っています。

コラーゲンメニューも定期的に増やしますね。また何かいい方法がありましたら是非教えて頂ければ有難いです。
長女は今のところ階段の下りが少し足に響いて痛むと言っていますがそれ以外は普通に歩けるようになりました。手放しで喜べる状況ではないのですが、ひとまず安心です。有難うございました。
また、3か月後にMRIを撮るから来てくださいと言われていますので行きますが、それまでに生活・食事改善頑張ります

投稿: ひげ夫 | 2012年6月18日 (月) 22時50分

 ひげ夫さん、どうやら深刻な問題ではなさそうですね。

 コラーゲン強化の料理は、
 「鳥皮」と「ニラ」と「玉子」の炒め物が良いです。
 この料理だと、絶対に子供たちに受けます。
 ニラを「パセリ」に変えるのもグッドです。

 コラーゲンだけを取ればいいのではなく、ビタミンCと動物性蛋白質をセットにして取らないと、コラーゲンは機能しませんのでご注意を。

 それからひげ夫さん、親子関係になんか問題ない?
 赤ちゃんがいるからって、赤ちゃんのことばかり優先してしまうと、長女にこういうことが起こるもんですよ。
 確か次女は赤ちゃんに絵本を読んであげたって言っていたよね。
 次女は気が利くんだ。
 しかし長女はどうかな?
 3姉妹がいる場合、何があっても長女の地位をトップにしておかないと、長女はグレますからね。
 母親の愛情は長女にこそ最も多く注ぐべきであって、長女に愛情が充分に行き渡れば、下の子たちにもきちんと愛情が溢れていくようになるんですよ。

投稿: タマティー | 2012年6月19日 (火) 07時16分

タマティー様、お料理をまたまた教えてくださって
有難うございました。

ずばり的中!!です。
私は長女を可愛がるのが最も苦手です。
自分にそっくりだからですかね~
可愛いんですよ。可愛いんですけど、何故かよくぶつかる・・・

気を付けていきます。

4人目産んだらまた何か変わりますかね?
半分本気で考えていますが。
今回の3番目の妊娠・出産があまりにも楽しすぎて。
タマティー様のおかげですよお

主人はまさか!?もういいよって思っています。
でも本気なら、今度は病院で男の子が産める体かどうか2人とも調べてもらわなきゃだめだと言ってます。
調べてわかるもんなんですか?
確かにまた女の子だったら4姉妹ですけど

投稿: ひげ夫 | 2012年6月22日 (金) 11時37分

 ひげ夫さん、そういう育児の喜びが大事なんですよ~。
 行きましょう! 第四子妊娠&出産!
 ひげ夫さんも、その夫も子沢山の運命星の持ち主だから、子供の数は多い方がいいんです。

 経験則上の確率論としては、3姉妹の後は男の子になる確率が高いです。
 多分、ひげ夫さんが育児を楽しんでなかったから、それで育て易い女の子が3連発続いたんじゃないかな?
 女の子しか産めない体質ってのはないので、病院で検査しても無駄だと思うよ。

 それとひげ夫さん所の宗教団体は宗教団体といっても会社ですからね~。
 本当にイマイチ良く解らない集団ですよ。
 でもひげ夫さんの母親がどっぷりと嵌っているとはいえ、ひげ夫さんはフェミニズムに洗脳されているわけではないし、性格的に歪んでいるわけでもないので、その母親は母親としての役目はきちんと果たしたんじゃないのかな?
 脱退するにしても、憎しみを全開にするのではなく、感謝の気持も持っていないと、要らぬトラブルを招き寄せますよ、

 長女に関しては、とにかくひげ夫さんの口から「お母さんは長女のことが好きだよ」と言っておいた方がいいです。
 多分、言葉が足らんから衝突するのでしょう。
 ひげ夫さんと性格が似ているのなら、尚更ですよ。

投稿: タマティー | 2012年6月23日 (土) 06時58分

アドバイス有難うございました。
あの後、長女に「お母さんはあなたのことが一番好きだからね。他の2人には内緒ね」とこっそり言いました。
すると、その後から急に次女にも優しくなり、お手伝いも進んでするようになりました。心から満たされたんでしょうね有難うございました。

団体に関しては、確かに感謝の心を持たないといけませんね・・・。助けてもらったこともたくさんありましたから。抜けたいあまり、最近目の敵にしていました。いけない、いけない。
要らぬトラブルは嫌ですもん

昨日、先日教えて頂いた鳥皮ニラ玉子炒めを作りました!
激ウマで、ビックリしました。家族で奪い合いです(笑)。
ビタミンCも!と思い、キウイをすぐさまデザートに出しました。
有難うございました

PS. 自分では性格歪んでると思っていました・・・
   タマティー様に言われて意外だったです(笑)

投稿: ひげ夫 | 2012年6月27日 (水) 12時37分

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