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子供を天使だと思うと、子供の心が解らなくなる ~『ほげちゃん』が教えてくれる子供心~

●子供を天使と看做すのは、子供を良く見ていない証拠

 絵本や児童文学に携わる人たちには、「子供は天使だ」と思い込んでいる人々がいる。子供は天使だから、絵本の中でも児童文学の中でも子供は理想的な言動しかしてこない作品を作ってくる。はっきりと言わして貰うと、そんな作品をクソ詰まらないものなのである。

 確かに子供は天使的要素を持っているが、それを上回る形で「悪魔的要素」を持っているのである。ウンチをお漏らしするわ、泣き叫ぶわ、癇癪を爆発させるわ、家の中の物を壊すわ、とにかくとんでもないことを仕出かしてくるのである。しかもそれが「毎日」なのである。

 子供が天使なら、子供に対して怒っている母親など、この世には1人もいなくなる筈だ。しかし実際には育児で悩んでいる母親たちはゾロゾロいるのである。「子供は天使だ」と宣伝しまくっているからこそ、こういう母親たちが大量発生してしまうのである。

 人間は善事を行なうが、それを上回る悪事をやってのけるのである。だから母親は自分は義人であるとし、性善説で子供を見ることは非常に危険なのである。母親がこういう考えだと、子供に自分の理想を強要し、子供がそれに耐えられなくなったら、子供の方自体が壊れてしまうのだ。

 子供は良事も悪事も平気でやってのける。回数としては悪事の方が断然に多い。しかし子供は善事も悪事も平気でやってのけるからこそ、成長していっているのである。もしも善事だけを行い、悪事を行なわないなら、きちんと成長していくことができなくなってしまうのだ。

●ほげちゃんの怒り爆発

 今回紹介するのはこの本!

 やぎたみこ著『ほげちゃん』(偕成社)

  ほげちゃん

 或る日、「ゆうちゃん」の家にお爺ちゃんから<ぬいぐるみ>が届けられる。そのヘンテコなぬいぐるみにはパパは「ほげちゃん」という名前をつけてしまう。ゆうちゃんはこのぬいぐるみを気に入って、いつも一緒に遊んでいたりした。

 しかし家族3人で出かける時、ゆうちゃんは「ほげちゃん」を連れていこうとするのだが、ママはこのぬいぐるみは汚いからといって、家の中に置いてきてしまう。そうやって家族3人だけでお出かけしてしまったのである。

 「ほげちゃん」はその言動に怒りを爆発させ、家族3人がいない間に家の中を乱暴狼藉してしまう。そして冷蔵庫を開けて、中にある物を引っ張り出していると、飼い猫のムウが飛び掛ってきて、魚を咥えてしまい、その際にケチャップが「ほげちゃん」にかかってしまい、「ほげちゃん」はダウンしてしまう。

 家族3人が帰ってくると、この乱暴狼藉は飼い猫のムウの責任にされてしまい、「ほげちゃん」はママとゆうちゃんに助けられ、洗濯され、天日干しされることになる。「ほげちゃん」は吊るさえれながらも、「きょうは、なんだか たのしかった」と呟き、この物語は終わるのである。

 この絵本は起承転結がしっかりとできているので、物語がスムーズに展開するし、非常に内が奥深い。特にほげちゃんの怒り爆発で起承転結の「転」が冴えるので、物語に立体感が出て来るのである。こういう絵本なら、子供たちは何度でも読み返すのである。

●ほげちゃんの「死と再生」

 この絵本を表面的に読めば、主人公の「ほげちゃん」が虐げられたために怒りを爆発させ、その乱暴狼藉ぶりが楽しいと思ってしまうことだろう。事実、この絵本の書評とかではそういう評価しかされていない。

 そういう見方では浅いとしかいいようがないのだ。

 この絵本は「ほげちゃん」の「死と再生」があるからこそ、奥深い内容になっているのである。まず「ほげちゃん」はゆうちゃんの家族にとって余所者なのである。だからゆうちゃんは一緒に遊んでも結構乱暴に扱うし、パパもママもぞんざいに扱ってくるのである。

 しかし「ほげちゃん」は怒りを爆発させ、その際にケチャップに当たり、動けなくなってしまう。そしてゆうちゃんとママに洗濯され、天日干しされるのである。「ほげちゃん」は一旦死んだのである。だからケチャップなのである。ケチャップは「血」を示しており、ケチャッにかかることは「ほげちゃん」は大量出血して死んだことを意味しているのである。

 そうやって一旦死んでくれたからこそ、「ほげちゃん」自体、心がスッキリとし、kラストシーンではゆうちゃんに抱き抱えられ、その両脇にパパとママが寝ることで、家族の一員になったことを示しているのである。

 余所者は所詮「余所者」なのである。余所者がそのままでは絶対に仲間に入ることができないのだ。余所者自身が死と再生の儀式をして貰わないと、仲間になれないのである。自己中心主義の人が絵本を描くと、絶対にこういう絵本は書いてこない。変わるべきは自分ではなく、相手であって、そういう物語では決して仲間になることはできないのだ。

●怒りを爆発させると、後はスッキリ!

 これは家族の中でも何度も繰り返しているのだ。母親は赤ちゃんに対して赤ちゃんとして対応する。しかし赤ちゃんも大きくなってくると怒りを爆発させ、赤ちゃん自体が変わって行く。赤ちゃんが天使のままでは、絶対に母子の仲を深めて行くことはできないのである。

 子供がきちんと喋れるようになると、この怒りも厄介なことになる。母親に対して口答えしてくるからなのである。当然に母親も怒りを爆発させ、母子で大喧嘩を開始するものだ。だがそうやって双方が怒りが爆発させると、最終的には以前よりも仲が良くなってしまうのである。

 人間は他人と接触すれば、必ずストレスを受けてしまうものなのである。そのストレスは或る程度までなら我慢して行くことができる。ところが或る一線を越えてしまうと。怒りとして爆発し、普段の自分では考えられない行動をとってしまうのである。

 育児や子育てをして行く過程で、どこかで溜まったストレスを発散させる場がないと、子供の人格は歪んで行くものなのである。母親に対して素直で従順な子供だったのに、中学生や高校生になってグレてしまうというのも、ストレスを溜め込みすぎ、自分の人格が歪んでしまったからなのである。

 怒りを爆発させることは悪いことに決まっている。でもその怒りを爆発させることをしないと、人間関係が深まっていかないということもまた事実なのである。この絵本でも「ほげちゃん」が怒りを爆発させたからこそ、ゆうちゃんの家族は「ほげちゃん」を家族の一員として向け入れたのである。

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コメント

はじめまして。
現在4ヵ月になる女の子のママです。
こちらのブログを妊娠中に読み始め、安産対策の参考にさせてもらい、無事安産でトラブルなく産むことができました!!
ありがとうございました!

育児は、本当に楽しく、幸せな毎日です。

ですが、今回予防接種についてご相談があります。
それは11月にオーストラリアへ2週間ほど行くのですが、
BCG ポリオ DTPを受けてから旅立ったほうがいいでしょうか。
現在完全母乳です。
以前6ヶ月以後からのほうがいいと書かれてましたのでどうするか悩んでいます。

母親として子供に一番いい選択をしてあげたいと思ってます。

よろしくお願いします。


投稿: フラワー | 2012年8月22日 (水) 22時50分

 フラワーさん、予防接種はできるだけ遅らせた方がいいです。
 赤ちゃんの体は母乳から抗体を貰って、それを生後6ヶ月までに全身に張り巡らせます。
 だから生後6ヶ月以前では予防接種が危険になるんです。

 時間的には間に合うと思うので、10月の終わり頃に受ければいいんじゃないんですか?
 但し、予防摂取後に発熱する可能性があるので、予定はギリギリに詰め込まないようにすることです。

 それとオーストラリアに行ったら、どうしても夕食が重くなるので、朝食は軽めに済ましておくことですよ。
 出来ることならフルーツ朝食にして、排便がスムーズに行くようにすることです。

投稿: タマティー | 2012年8月23日 (木) 07時05分

ありがとうございます!!
やはり6ヶ月以後ですね☆
良質な母乳のために、排便、食生活には、きをつけてます!

毎回ブログ楽しみにしてます!
これからも相談に乗って下さい!
よろしくお願いします(^^)

投稿: フラワー | 2012年8月23日 (木) 13時01分

タマティー様はじめましてなぎ太といいます。今2歳の息子がおり、第2子妊娠中です。5か月になります。このブログに出会ってから、少しずつですがいい方向に向かっています。家事、育児が楽しくなりました。ありがとうございます。
今回の「ほげちゃん」ですが、私がまさに求めていた本です。さっそく注文しました。主人公がやりたい放題やる絵本を探していたのですが、ラストがなかなか納得いくものがなくて困っていました。この「ほげちゃん」はケチャップまみれになっても「なんだか今日は楽しかった。」と前向きに終わり、お仕着せがましい所がないのが素敵だと思いました。しかも、死と再生という深いテーマが潜んでいるなんてすごいです。2歳の息子にはまだ早いかもしれませんが、息子なりに楽しんでくれればいいかなと思ってます。くまのぬいぐるみが好きですし。(ほげちゃんがくまと認識できるのか怪しい所ですが。私は表紙をみて衝撃を受けましたhappy01
ところで突然ですが、タマティ様に相談のって欲しいことがあります。いつもお忙しい所大変申し訳ないのですが。
それは、姑との関係です。私は、正直いいますととても未熟で歪んだ部分のある人間だと思います。夫のおかげで少しずつ更生できてはいますが。出生直後から祖母が私を独占して育て、嫁いびりもしていたので実母はそのストレスを手や言葉で私にぶつけていました。なので、両親に対する信頼感が薄く、神経質な所もあると思います。そんな私なので、姑とうまく意思疎通ができません。実は、昨日姑がアポなし訪問をしてきました。私は息子と少し遠くへでかける予定だったので急いでいました。基本姑はアポなし訪問で息子が生れてすぐは連日アポなし訪問で私がややノイローゼになりました。なので、裏でグチグチ言ってもしかたがないのではじめて直接「来る時は前もって連絡欲しいんですが」といったところ「農作業するのに天気いいときみてくるからそんなこといわれても…」(今の住宅は旦那の実家を譲り受け親子3人で暮らしています。姑たちは隣町に住宅を建て住んでいます。そこに、畑もあるのですが、元実家の畑も手入れしており、夫にはこの畑とりあげるのはかわいそうだからとそのまま姑が手入れしてます。)息子はもうおでかけモードから姑と遊ぶモードへ突入。行かないと癇癪を起しているので姑に「今日はでかけるので朝から機嫌をそこねないようにしていたのに突然来てペースを崩されると困るんですけど…」といった所無言でした。。私はなぜか感情が高ぶり半べそでした。今までのストレスが溜まっていました。姑は人当たりがいいのですが自分のしゃべりたいことだけをはなし、会話の構成がめちゃくちゃで支離滅裂です。また、親族に対する愚痴、悪口も同じ内容を何回も繰り返します。私の息子に対しても執着が強く、張り合おうとします。(それを受け流せない私がもちろん悪いのですが)私は話を受け止めて聞いていたつもりでしたが、姑と会話するのはとても疲れるし、こっちがおかしくなるなと思ってました。基本的に時間にルーズで予定もころころ変わるのでよく振り回されます。精神的に不安定な人なのかな?とも思います。(経済的な理由で人工妊娠中絶を3回行っています。このことは関係あるんでしょうか?)
その出来事をその日の夜しかたなく夫にいったら夫は私に大激怒です。「むこうは頭半分おかしいんだからお前が大人になれ。ほんとこどもだな。」と言われそのあと二人で姑に謝りにいきました。
夫は余計なこというな。相手は成長することはないからこっちが損するだけだ。と言います。でも私は、こちらの要望や気持ちを言わないで心の中で「この人頭半分おかしいから。」と思いながら接するのは、しっくりきません。こうゆう所が未熟なのでしょうか?また、以前姑が息子を遊びに連れていったときカステラを食べさせてしまい、ほっぺが真っ赤になってそのあと調子を崩したこと(卵アレルギーでお菓子も食べさせてないことは伝えてました)や、旅行から帰ってきた次の日お祭りに連れていきたいと言われたのですぐ帰ってくるなら連れていっていいといった所帰ってきたのは、夕方で後日また体調を崩したことを「あれこれ言うと角が立つし、本人もうっすら悪いことしたと思っているはずだからなにも言うな。」と夫は言います。
基本的に姑はいい人なので仲たがいしたいわけでもないんです。でもなかなかうまく意思疎通が計れなくて困っています。タマティ様からアドバイス頂けると大変助かります。暴走族のせいで大変だった所申し訳ないのですが…
乱文ですみません。よろしくお願い致します。裸踊りは割と好きなので、おおせがあればいつでもしますwink

投稿: なぎ太 | 2012年8月28日 (火) 14時20分

 なぎ太さん。言いたいことはよ~く解りました。happy01

 こういう場合、やはり本人に言った方がいいです。
 この本人というのは「姑さん」ではなく、「旦那さん」です。
 母親というのは子供を育てるために、余所者が自分の生活圏に入っていることを極端に嫌います。
 しかも現在、妊娠中です。
 胎児にも悪影響が出て来ますよ。

 多分、なぎ太さんが姑の行動に囚われる余りに、夫婦関係を軽視してしまっているのでしょう。
 旦那さんが実母に言わない限り、余計に角が立ちますよ。
 「自分の母親に何も言わないなら、私は実家に帰りますよ」というくらいの脅しをかけておくべきですよ。

 それと同時に、今、自分の置かれている状況に感謝しましょう。
 自宅は譲り受けたから、家賃はゼロですよね。 
 しかも畑があるから、新鮮な野菜を手に入れることができますよね。
 それに姑はアポなし訪問とはいえ、一応、子供の面倒を見れくれますよね。
 嫌な相手であっても、感謝すべき所はあるんだから、その感謝に関してはきちんと言葉に出して言った方がいいです。

 この手の嫁姑の問題は、どちらかが自分を変えて成長してくれないと、解決できませんからね。
 嘗てこのブログにも、「しずか」さんという女性から似たような相談を受けたんですけど、それに対して俺は、
「このドアホ! 目を覚ませ~!」
と言ったら、もう二度とコメントが来ませんでしたからね。
 あん時は拙かった~。
 ストレスを抱えているんだから、取り敢えず、その不満を聞いてあげれば良かrったんですね。

投稿: タマティー | 2012年8月29日 (水) 07時03分

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