時間がないからこそ「読書の仕方」が大事
●生活が忙しくても本を読む
読書は「究極の好み」なので、他人にその「読書の仕方」を云々言われる必要性はない。椅子に座って読もうが、ベッドに寝転んで読もうが、閑な時間に読もうが、時間を定めてようもうが、そういうのは個人の自由だと言える。
しかし「そういう読書の仕方は生産性が悪いよ」ということだけは言えるのだ。なんらかの「読書の仕方」を持たないと、質の良い読書ができなくなってしまうのだ。小学校で読み書きを訓練するように、読書をする際に「読書の仕方」を自分で身につけていかなければならないのだ。
人間の脳は読書するようには出来ていない。読書というものは飽くまでも人為的なものなのだ。だから人為的に読書をしていくしかないのだ。どんなに忙しくても1日10分でも良いから読書をしていると、脳が鍛えられて、読書をするのが非常に遣り易くなるのだ。
普段から脳を使っていないと、いざ読書をしようとしても本が読めなくなる。人間たちの中には読書をするのに物凄い時間をかけ、しかもきちんとその本の内容を理解していない人というのは沢山いるものなのである。読書をする習慣を持っていないからこそ、いざ読書しても読書の成果が上がってこないのだ。
生活をしていれば、読書をしない理由など幾らでも作れる。曰く「忙しいから」と言えば、それで済むのだ。しかしそれではダメなのである。そんなことをしていたら脳は錆ついてしまい、読書するのが困難になってしまうのである。生活が忙しくても本を読むことが大事なのである。
●実は体力勝負
読書というのは、実は「体力勝負」なのである。体力があれば読書をしまくることができるし、体力が落ちてくれば読書をするのが億劫な物になってしまうのだ。事実、若い時には読書をしてもすぐに感動できたが、歳を取ってくるとそうは行かなくなり、幾ら読書をしても無感動になってしまうのである。
読書の質を上げたいのなら、とにかく1日1時間のウォーキングはした方がいい。歩かなければ脳が巧く機能してくれないのだ。それに家事をきちんとこなして、家事をする中でチョコマカと動き、適度な運動するようにすることだ。
運動をすればお腹が空く。そこでしっかりとご飯を食べなければならない。頭にいい食事は「玄米」「小麦」「豆類」「イモ類」「魚」「木の実」などである。食事自体は和食の方がいい。かといって白米を食べているようでは頭の動きが悪くなるのだ。
飯を食えば眠くなる。睡眠は1日7時間半は確実に取っておくべきだ。人間の脳は睡眠中に情報の整理を行なうので、睡眠時間が短いと記憶が整理されなくなってしまうのだ。昼寝は脳に効果的で、昼間の十数分程度の睡眠が脳の機能を回復させてくれるのである。
読書をすると小便をしたくなるものだが、それだけ脳は水分を消費しているということだ。だから快便は絶対に必要になる。もしも便秘しようものなら、脳は汚い水分を使わなければならなくなるので、当然に読書の質が低下していくのである。
●80対20の法則
読書をするなら、とにかく数をこなしていくことだ。「1日1冊」と定めて本を読んで行くようにすることだ。そうやって本を読んでも、1年で365冊しか読めないのだ。多いように見えて実は少ないのである。だからひたすら数をこなしていくべきなのである。
しかしそうやって数をこなしていくと、読書も確率論の産物だということが解ってくるのである。それは読書にも「80対20の法則」があるということだ。10冊の内、価値ある本は2冊程度で、残りの6冊はそこそこの内容で、下位2冊は読むに値しない本なのである。
これは誰がどうやってもそうなる。
例えば自分が本屋で10冊もの本を買うと、お店にいる時はどれも価値ある本だと思うのだが、自宅に帰ってみると、価値ある本は2冊程度しかないのだ。だからその2冊を最優先で読んでいけばいいのである。
本は全部読まなくてもいいのである。自分が読むに値しないと思ったら切り捨てる決断こそ必要なのである。自分にとって価値のない本を読んでいるからこそ、読書の生産性が上がらないし、挙句の果てには欝状態になってしまうのである。
「80対20の法則」を使って読書していくと、確実に自分自身が成長していくことになる。価値のある本ばかり読みまくっているので、自分が日々成長していくのだ。読書することばかりに囚われないで、自分が成長したのかを問うべきなのである。
●レベルアップの法則
読書はあっちゃこっちゃに手を出すことができる。しかしそういう読書の仕方は非常に危険だ。「博学無知」の状態を引き起こしてしまうからだ。「あれも知っている」「これも知っている」「でも大事なことは何も知らない」ということになってしまうのである。
読書の質を高めるためには「レベルアップの法則」を使うことだ。自分の好きな分野に「特化する」ということをやれば、その分野のことに詳しくなり、自然とレベルがアップしてしまうのである。レベルアップしないで読書をするからこそ疲れ切ってしまうのである。
或る分野の主だった本を100冊くらい集めてしまえば、高名な学者でも嘘をついていることが解ったり、通説といっても実にあやふやな根拠の上に成り立っているのが解ったりするものなのである。そうやって読書を続けていくと、「核」となる物が見えてくるものなのである。
レベルアップの凄さはその分野で「真贋が解るようになる」だけでなく、他の分野の真贋も解るようになるのだ。インチキを見破ると、他の分野でもインチキを言っている連中のことが良く解るのである。通説が絶対視されるようでは、逆にその通説は胡散臭いものなのである。
読書をしていれば解ることだが、優れた人物は絶対に専門バカにはなっていないということだ。自分の専門分野で優れた本を書いている人は、他の分野にも意見をいい、それが真っ当な物になっているものなのである。そういう人物をマークして、その人が書いた本を集中的に読むようにすればいいのだ。
●加速度の法則
読書というのは、言わば「時間との戦い」だ。忙しい生活の中で読書をしなければならないし、自分の寿命が尽きるまでに読める本というのは限られているからだ。時間を無視した読書論は全く無意味だと言っていいのだ。
時間との戦いを制するためには、「加速度の法則」を容赦なく使って行くことだ。自分が好きと思える作家の本を集中して読むようにすることだ。自分が好きな作家というのは、自分にとって読み易い本を書いてくれる作家なので、その作家が書いた本を読めば読書スピードが進むのである。
要は「当たった状態」になるのだ。当たった状態になると読書スピードが進むだけでなく、理解力も高まって、次から次へとアイデアが出て来るものなのである。そうなると今まで理解できなかった本も読めるようになるのだ。
この「加速度の法則」を使うと、新聞やテレビは見れなくなるのだ。当たった状態に入ると、非日常的になってしまい、日常的な物の代表である新聞やテレビを見ることができなくなってしまうのだ。逆に言えば新聞やテレビをしっかりと見ている人は、当たった状態が永遠にやってこないということなのである。
当たった状態はそれが終われば必ず疲労してしまう。そういう時は必ず休息を取るようにすることだ。ピクニックに行ったり、温泉に行ったりして、とにかく休息を取れるようにすることだ。疲労しているのに、そのまま読書を続けてしまうと、読書の生産性は落ちるものなのである。
生産性の高い読書をしている人は、必ず自分の本棚が変わって行くものなのである。それは自分が成長した証なのだ。逆に言えば本棚が変わっていない人は幾ら読書しても成長していないということなのである。読書で大事なことは、「自分が成長するために読書をする」ということなのであり、本に読まれるために読書をするということではないということなのである。
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コメント
タマティーさんこんばんは
子供がいるので食育や食生活に興味があり、今は幕内秀夫氏の本を読んでいます。
食関係はトンデモな本も多いのでどれが正しいか見極めるが難しいです。
タマティーさんも食事法などとてもお詳しいので、おすすめの本がありましたら教えていただけたら嬉しいです
投稿: 美貴 | 2012年9月17日 (月) 20時48分
タマティーさん こんにちは♪
「読書の仕方」の伝授、ありがとうございます!
毎日タマティーさんのブログを拝読しておりますが、
これも立派な「読書習慣」とよんでいいですか?(笑)
読書に向かう姿勢として、
「身体を動かし毎日快便♪これ基本!!!」とは、目からウロコがボロボロこぼれ落ちました。
玄米食…1日で挫折してしまいましたが、また挑戦します。
近頃疲れてやる気を失っていましたが、季節は食欲の秋☆
「まごわやさしい」で食事を整えます!
リンゴの美味しい時期がやって来ました!
「にんじんリンゴジュース」でお腹もお肌もトゥルトゥルにします。
タマティーさんの教えを心得、「趣味…読書」と胸張って言えるよう邁進したいと思います♪♪♪
ありがとうございますo(*^▽^*)o
タマティーさんの小説はいつ頃出版されるのですか?
いまかいまかと楽しみにしています♪
投稿: おだんご | 2012年9月18日 (火) 10時18分
良書との出会いは人生を変えますよね。
投稿: よし@勉強法 | 2012年9月19日 (水) 00時03分
おだんごさん、今年の夏はマジで疲労しきってしまいました。
なんせ熱帯夜の連続だし、寝汗で夜中に起きてしまうので、それでどうも睡眠不足ですよ。
そのため小説の推敲はかなりグロっキー状態でやっていました、
お彼岸が過ぎたら、もう一度推敲してみようと思います。
投稿: タマティー | 2012年9月19日 (水) 07時23分