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読書の生産性を上げるためのテクニック

●同時進行で本を読む

 読書も生産性が高くないと、読書をすることでより多くのエネルギーを奪われてしまうことになる。読書には少ないエネルギーを投入し、最大の生産性を上げることを目指すべきなのである。このテクニックを持つと、今までの読書とは比べ物にならないくらいに知的生活が豊かになるのだ。

 まず読書をする際、1冊だけを読むようなことをしないことだ。必ず2冊同時で読むようにすることだ。読書で1冊の本を読み続けていっても、集中力が低下してしまい、良く理解できなくなってしまうのだ。集中力を巧く活かすためには、同時に2冊読むという遣り方をすべきなのである。

 人間の最も短い集中力は「3分間」なので、3分ごとに本を交代させて読むと、集中力が最も高い状態で本を読み進めていくことができるのだ。これは速読よりも生産性の高い読書の仕方であって、速読では本を速く読むことはできても、その内容をきちんと理解することはできないのだ。

 「積読」もこの2冊同時進行読書の変形で、机の上に本を置いておくだけでも、自分に圧力をかけるので、結構、いい刺激になるのだ。そういう本は自分がまだ読むべきではないからこそ読んでいないだけなのであって、自分の知力が向上すればその本を手に取り、読んでしまうようになるのだ。

 結婚しているのなら、夫婦が別々の本を読み、夫婦が会話する時に報告しあえばいいのだ。こうすると自分がなんの努力もしないで、その本の内容を知ることができるのである。恐らく大概の夫婦は本の好みが違うので、自分の好みではない本のことを教えられると、これが物凄く良い刺激になるのだ。

 「書評」とかもこれに準じた物なのである。書評は書評家の力量にもよるが、ちゃんとした本を選び、きちんとした書評を書いている人なら、その人が勧めた本は読むに値するのだ。しかし書評家たちの中には程度の低い連中もいるので、書評家の選別は絶対にしておいた方がいい。

●入門書を活用する

 或るジャンルを攻める時は、行き成り難解な本を読み始めるのではなく、そのジャンルを巧く説明している入門書を読むことだ。入門書はそのジャンルの第一人者か、それに準じた者が書いているので、そのジャンル全体を見るには入門書の方が役に立つのだ。

 行き成り難解な書物に手を出すのは、非常に生産性の低い読書になってしまうのだ。素人の自分がその本を読んだ所できちんと理解できるわけがないのだ。そのくせ読み終えた時点で「知ったかぶり」になるので余計に厄介なのだ。

 入門書は「航海図」でもあるのだ。だから入門書を読んでしまえば、そのジャンルの中で読んでいけばいい本が特定され、しかもそれらの本を読む前から或る程度の理解をしているので、いざ読み始めてみると、非常に理解し易くなるのだ。

 1つのジャンルを正しく理解するためには、そのジャンルの中で有名な本を沢山読まねばならない。それらの本は読まねばならないし、きちんと理解しなくてはならない。しかも読んでみると、非常にシンドイのだ。

 しかしそうやって読書をしていくと、或る日突然にそのジャンルのことが良く解るようになり、それ以降、そのジャンルの本を読んでもスラスラと読めて行ってしまうようになるのだ。この変化が起きれば本物だし、起きなければまだまだであるのだ。

●元ネタを押さえる

 どんなジャンルにも元ネタが存在する。その元ネタを押さえてしまえば、後は簡単なのである。元ネタを押さえず、あっちゃこっちゃ本を読みまくっても、きちんと理解することはできないのだ。面倒ではあっても、最優先で元ネタを押さえるべきなのである。

 例えば自己啓発なら、その元ネタはナポレオン・ヒルの『成功哲学』である。まずはこの本を読んでしまうべきなのである。自己啓発というのは、要は「目標を設定し、それに向かって努力する」ということなのである。

 だから自己啓発の本なのに、「目標なんていらない」とか「成功するのに努力は不要」とかいうのは、自己啓発になっていないし、それにそもそも『成功哲学』で言っていることを批判しているにすぎないのだ。

 自己啓発の本は言わば「目標を設定し、それに向かって努力する」ということを、様々な表現で言っているにすぎないものなのだ。だから元ネタを押さえると同時に、自分が気に入った自己啓発の本を見つけるべきなのである。

 そうすれば成功するためには自己啓発だけではなく、他にも様々なことを勉強しなければならないことに気づくものなのである。自己啓発の本が面白いからといって、いつまでもそのジャンルに浸っていてはならないのである。

●辞書を引く

 読書をしていて、解らない文字があったり、意味不明な文章があったりするなら、とにかく辞書を引いてみて、確かめてみることだ。読書の際は面倒であっても、この手間を惜しむと後で大変なことになってしまうのである。

 読書家であるなら、「国語辞典」「古語辞典」「漢和辞典」「和英辞典」」「英和辞典」ぐらいは持っておいた方がいい。それに専門的な辞書も必要になってくる。辞書を活用すると読書生活が物凄く豊かになるのだ。

 例えば時代劇とかで出て来る「義理と人情」。これは時代劇で何度も出て来るので、ますはこの「義理と人情」という言葉をしっかりと押さえなければならないのである。この言葉は日本人なら誰でも知っているからといって、曖昧なままにしてしまうと、時代劇が何をやっているのか解らなくなってしまうのだ。

 「義理」というのは、道徳上、果たさなければならない義務をいう。「人情」というのは、情けや思いやりといったもので、人間に生まれつき備わっている感情であるのだ。少しでも日本史に理解のある人なら、「これは儒教用語なのだな」ということが解るのである。

 江戸時代は儒教が御用学問になったために、儒教が深く浸透したが、その反発として国学が出て来るのである。儒教が唱える道徳は確かに有用なものであっても、それは人間の共感を踏み躙るようなことがあってはならないということなのである。

 これはイギリスのヒュームが唱えた共感哲学に近く、道徳というのは理性の産物というよりは感情の産物だと考えたのである。だからこそ日本は明治維新によって儒教を捨てて、脱亜入欧を果たすことができたのである。日本が組むべき相手はイギリスであって、中国とは絶対に組めないのだ。道徳に関する考え方が根本的に違うのである。

●著者の話を聞く

 読書をすることで満足してはならない。読書も確かに有益だが、茶者の話を聞いた方がもっと有益なのである。著者がなんの目的でこの本を書いたかが解れば、その本への理解力は更に高まるのである。

 雑誌とかで著者がインタビューに応じているのなら、そのインタビュー記事をじっくりと読んだ方がいいのだ。インタビューだから平易な言葉で語っているので、決して難しい物ではないのだ。但し平易ではあっても、内容は深いので、良く読まないと理解できないのだ。

 本ばかり読んでいる読書家は大したことがないものだ。知的生活を豊かにするためには雑誌も必要なのである。雑誌がありさえすれば、幾ら本を読んでも理解できないことを簡単に理解することができてしまうのである。

 もう1つは著者の講演会に行くことである。実際に著者に会って、話を聞いてしまうのが一番良いのだ。作家の講演会は頻繁にやるものではないので、講演会の情報を掴んだらすぐさま行った方がいいのだ。

 最近ではDVDで講演会の模様を録画した物があるので、そのDVDを見るというのもいいだろう。DVDにするような講演は価値があるからこそDVDにしているのであって、いざそのDVDを見ていると、本当に価値ある内容になっているのだ。

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コメント

タマティーさん こんにちは♪
夏の寝不足…思い当たりますΣ(゚д゚;)
タマティーさんは日頃から「質の良い睡眠を…」とおっしゃっていますが、今年は特別なのでしょうか?身体へのダメージが
大きいように思います。
1日も早くお元気になられますように…。

そんな中、ブログの更新ありがとうございます。

読書の生産性をあげるのにこのような方法があったとは!!!
「積読」は本屋へ行くとついつい購入してしまい、読まずじまいの本がたまっているので、自然と本が積まれてます(笑)
目に入るので確かに焦ります。

辞書ですか…えっと…確か家には…「国語辞典」「漢和辞典」「エチケット辞典」の3冊です(゚ー゚;
「エチケット辞典」じゃ、やっぱりダメですよねぇ………
あぁ~お恥ずかしい(/ー\*)

沢山の本にふれあい、1つの話しから裾野を広げて話の出来る人になりたいなぁと、タマティーさんのブログにふれるにつき思いますo(*^▽^*)o


投稿: おだんご | 2012年9月19日 (水) 13時18分

私自身、本をたくさん読むのですが、記事の内容を読みながら、深く頷きながら、とても強く共感できました。早速、実践したいと思います。

投稿: フランクリンプランナーに挑戦中 | 2012年10月 8日 (月) 23時35分

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