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作家の評価は早い段階で決まる

●作家の命運は処女作で決まる

 作家の命運は処女作で決まる。その作家の長所も短所も全て処女作に出ているのだ。作家というのはその処女作を土台に次から次へと作品を作っているにすぎないのだ。だから作家の能力を判定する時は処女作を分析すればいい。

 これは出版業界に於いて当たり前すぎるほどの事実なのである。作家にとって処女作の出来がその後の人生を左右するからこそ、文芸誌では新人賞を設けて、その出来の良さを競っているのである。処女作の出来のいい作家は確実にブレイクしていくことになるのだ。

 しかしこういうと、必ず反論が出て来る。過去の有名な作家たちの名前を挙げて、「この程度の処女作なのに、その後こんな凄い名作を書けるなど誰が予想しえただろうか?」と。この反論は一見正しいように見える。だが完全に間違っているのだ。その作家の文体や作風は処女作に於いて既に出ているのに、その後の名作と比較してしまう余りに、それが見えなくなってしまうのだ。

 プロの作家ともなれば、何十冊何百冊と本を書いてくることになる。そのためその作家の著書の全部を読むのは困難なのである。もしも気に入った作家がいるなら、まずはその作家の処女作を読むようにすることだ。処女作は必ずその作家のプロフィールに載っているので、簡単に見つけることができるのである。

 なぜそんなにまで処女作が重要なのかといえば、その作家が今まで生きてきた中で、自分が散々蓄積してきた知識や技術が、処女作に現れてくるからなのである。それ以降は作家としての努力しながらの制作になってしまうので、それほど良い物ではないのである。やはり処女作が断然に良いのである。

●作家デビュー後10年以内にホームラン

 処女作だけが良いのなら、それは単なる一発屋だ。処女作の後にヒット作を作っていかないと、消えてしまうものなのである。小説の場合、新人賞を貰ってから直木賞や芥川賞を受賞するまでの間が一番厳しい時期なのである。

 大体、作家デビュー後10年以内にホームランを打たないと絶対にきつい。出版社だってそんな売れない作家をいつまでも支援し続けるわけがないのだ。ベストセラーを出せないのなら、早めに切り捨てるということはやるものなのである。

 作家の場合、勝つことを考えるより、負けない方法を考えた方が無難なのである。どうすれば生き残れるのかを考えれば、意外と簡単にその方法が見つかるものなのである。自分が今現在置かれた立場を知らず傲慢になっているからこそ、何も見えなくなってしまうのである。

 処女作がヒットしているのなら、「処女作のシリーズ化」という選択肢を取ることができる。誰もがその作品の続きを見たいのであって、その要望に応えれば、確実に売れるし、自分自身は作家として行き残っていくことができるのである。

 処女作がそこそこの当たり具合なら、処女作をヴァージョンアップして、処女作の延長戦のような物を出せばいいのである。これをやると、「この作者は腕を上げたな」と思われ、好印象を抱かれるのである。人間は成長している人を応援したいのであって、自分が成長すれば基本的には応援してくれるのである。

 自分の処女作が納得いかない場合、処女作とは全く違った作風の作品を作り、新たなジャンルに進出するという手もあるのだ。処女作の出来が良くない者はこの選択肢こそ有難い。スタート時点での不利を他のジャンルに進出することでカバーするのである。

●トップレベルに達したら、打つ手は幾らでもある

 作家たちを見ていてつくづく思うのは、若い内に、正確に言えば作家デビューして10年以内にホームランを打っている作家の本は非常に面白いということなのである。逆にホームランを打てなかった作家の作品は詰まらないのだ。

 ホームランを打った作家は必ずその分野で第一人者になるので、当然に自分が得意とする分野では最も詳しくなるのである。しかもベストセラーを出したことで経済的に大いに余裕が出来、大量に資料を収集することが可能になるのだ。

 こうなると、売れていない作家たちとは圧倒的な差がつき、最早何をやってもその差を埋めることができなくなってしまうのである。何事も第一人者の意見を聞くべきであって、その意見を聞いてしまえば、それ以下の者たちの意見など、どうでもいいものなのである。

 地位の高い方が圧倒的に有利なのである。トップレベルに達したら打つ手は幾らも存在するのである。だから自分がビシバシと打っていけば、その内のどれかがまたヒットして、更なる幸運を呼び寄せることになるのだ。

 文壇のトップレベルにいる売れっ子作家が、なんであんなに驚異的な仕事を成し遂げて来るのかといえば、上に行けば行くほど打つ手は沢山あるからなのである。だからこそ早めにトップレベルに伸し上がるべきであって、若い時に遊んで時間を無駄にするようなことをしていてはならないのだ。

●人間に対して誤解している者は本に対しても誤解する

 人間が道徳的になれば、「敬老の精神」を持つことであろう。老人たちは加齢によって心身が弱っているので、若者たちは労わってあげなければならないのだ。しかしそのような敬老の精神を本の世界にまで持ち込むのは非常に危険なのだ。

 作家の内、優れた作家は必ず若い時に有名になっているのだ。作家が還暦を過ぎてから有名になるということはまずないのだ。優秀な作家は早ければ20代で頭角を現してくるし、どんなに遅くとも40代までには世間に自分の名が知られる存在になる。50歳をすぎて有名になることすらないのだ。

 若い時には60代や70代や80代の作家が活躍しているのを見て、作家として優れた作品を書くためには老人にならなければならないのだと勘違いしてしまうものだ。還暦を過ぎても活躍している作家は、若い時から有名だったからこそ、今でも活躍しているだけのことなのである。

 だから若い時にボヤボヤしているのは非常に危険なのである。若ければまだまだ遊びたい盛りである。しかしそんな時期であっても、早くに自分の作品の執筆に着手し、ヒット作を出せるように努力すべきなのである。

 若い時の差は大差ではない。若手の作家の著作数を比較しても、その量は殆ど同じだ。しかし一方が努力し、もう一方が遊んでいれば、努力している方が着実に差を広げていき、気づいた頃にはもうその差が埋まらないほどに大きくなってしまうのである。

 後世に名が残る作家は、処女作の出来がいいし、作家デビュー後にホームランを打ち、その後もヒット作を地道に打ち続けるのである。そういう作家は老人になっても活躍してくるものなのである。だからといって勘違いしてはならないのだ。老人になってから大成したのではない。もう最初からスタートラインも、その軌跡も、他の作家たちは完全に違っていたのである。

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コメント

タマティー様にアドバイスいただきたい相談あります。娘も6ヶ月になり、最近子供同士、ママも交流する施設に遊びに行っています。子供を育てていると、今まで私を助けてくださった方達の存在に感謝するようになりました。役に立ちたいという気持ちも最近強くなっています。ボランティアをしたいと思っていて、赤ちゃん連れで行けるボランティアを探しています。ボランティアをするのも探すのも人生初めてです。何かアドバイスをいただけると助かります。

投稿: ひろこ | 2012年12月 3日 (月) 09時24分

こんにちは、図々しいとは思いますが、悩んでいる事についてタマティーさんのお考えを聞かせて頂きたいです。
息子は幼稚園バスを利用していて、私を含め4組が同じ送迎バス停留所です。
私以外のママ達は皆ご近所の様で、普段から遊んでいる様で仲良しです。息子が幼稚園に入って間もなく二人目が産まれ、産後鬱から眠れず、バスの時間に遅れた事が今日までに10回程あります。
遅れた度に、産後だからと気を遣って頂き、同じバス停留所のママがわざわざ家に息子を迎えに来てくれていました。
歩いて5分程の距離です。その間バス停でバスも皆さんも待ってくれていました。
最近は鬱症状が和らいで遅れる事は無くなりましたが、今まで図々しく甘えていた事は間違いないですし、悪かったなと反省しています。どうしても周りの目が気になったり、考え始めるとまた鬱状態で眠れず、どうして良いか分かりません。
何もかも自分自身が嫌になりますが、この気持ちから抜け出したいです。
突然、悩んでいる事を話されて困っておられますよね、、図々しい悩みですみません、、、
タマティーさんのお考えを教えて下さると、もっとちゃんとしていけそうな気がします(>_<)

投稿: 静 | 2012年12月 3日 (月) 15時10分

ひろこさん、ボランティアをしたいとは、なんという良い心がけでしょう!happy01

しかし育児をしながらボランティアってのは難しいですな。
こういう場合、頭を使うことですよ。

慈善活動のつもりで「宝くじ」でも買いなさい。
一等を当てるとかいう意味ではなくて、自分が宝くじを楽しみながら、宝くじで使ったお金が慈善活動に回るようにするんです。
まあ、当たれば当たったで、自分のお小遣いにすればいいんです。

因みに、今年の宝くじでは1万2千円以上買うと、2匹の蛇がクロスしたポーチが貰えます。
貰えば解るけど、これって恐らく「シャネル」のマークのパクリなので、結構笑えます。
このポーチは金運を呼ぶかもしれませんよ。

投稿: タマティー | 2012年12月 3日 (月) 17時14分

静さん、まずはその産後欝を治しましょう。

味噌汁を沢山飲むとか、お肉を沢山食べるとか、アーモンドやピーナッツやチーズを沢山食べるとかしましょう。
これらは全部、鬱病に効果ありです。

それとカフェイン入りの飲み物はやめた方がいいです。
欝状態の人が飲むと、本当に眠れなくなります。
ユーカリのお茶が鬱病には良いですよ。

それと寝る時はノーパンで寝ましょう。
パンティーのゴムが神経を緊張させるのんです。
パジャマのゴムがきついのも神経を緊張させます。

これだけは言っておくけど、
「世間の人々は自分が思っているほど気にはしていない」
ものです。

そのママたちの問題よりも、とにかく熟睡することを心掛けrことですよ。
もしも夜に熟睡できないのなら、昼寝で補うとかすれば、少なくとも睡眠不足にはならないですよ。

投稿: タマティー | 2012年12月 3日 (月) 17時31分

アドバイスを読ませていただいて、ロト6をたまに購入して楽しむんですが当たらないですね。。。宝くじの方を次回買ってみますね。1万2千円以上買わないとポーチ貰えないんですね。千円以上買った事ないです。。。今回慈善活動のつもりで宝くじ買ってみます。

投稿: ひろこ | 2012年12月 3日 (月) 22時18分

タマティーさんのお考えを聞かせて頂き有り難うございます。
ご相談に載って頂けて、早速参考にして明日お味噌汁飲もうと思います。

投稿: 静 | 2012年12月 9日 (日) 20時36分

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