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乳母と傅役

●教育と奉仕

 どの哺乳動物も閉経すれば死ぬことになる。生命には新たな生命を生み出し、それを育て上げるという役割があるのであって、その役割を果たせば死ぬようになっているのだ。ところが人間だけは閉経しても生き続けることができてしまうのである。

 その理由は既に解っていて、それは閉経した女性たちがいれば、それだけ人生経験や知恵を蓄積して行くことができるので、それで本来なら死ぬ筈の女性たちが長々と生き続けるのである。だから老後に自分の生き方を変えないと、とんでもない間違いを引き起こしてしまうのである。

 では老後になってどのようなことをすればいいのかといえば、それは「教育」と「奉仕」である。子供たちに教育を施し、生存を可能にするための知識と技術を継承させていく。自分よりも若い人たちは不足している所が多々あるのだが、年配の自分が奉仕することでその不足分を補うようにする。こういうことをするからこそ、老人たちの生存価値があるのである。

 こういうことをするためには、老後になる前までに資産をしっかりと蓄積しておき、老後になれば資産収入で暮らせるようにしておくことだ。資産の蓄積は決して難しいものではない。収入が発生した当初から天引き貯金を行っていけば、自然と資産が蓄積されていくものなのである。

 老人になってから「最近の若者たちは怪しからん!」と言うことは簡単にできる。しかしそういう老人たちは若者たちを教育しないし奉仕しない。そういう意思がないだけでなく、それを可能にさせる資産もないのである。資産を持たぬ老人というのは、「生きているだけで犯罪」と言っても言い過ぎではないのだ。

●実母と乳母

 近代以前には閉経した女性たちを実に効果的に使っていた。その最たる者が「乳母」である。昔はミルクなどないので、実母の母乳に問題があれば、その赤ちゃんが死ぬ確率を思いっきり高めてしまう。そこで乳母を雇って母乳を補完したのである。

 乳母は授乳することだけが役目ではなく、その子供の教育も大事な仕事であった。それだけでなく、乳母は「第二の母親」としてその子供が元服した後も母親代わりになって支援し続けたのであって、乳母の働き如何によって、自分の人生が大きく変わっていったのである。

 80対20の法則を使うと、子供に「実母」と「乳母」という2人の母親がいれば母親たちの効果は最大「190%」になり、1人の母親が育てるよりも安全に育てて行くことができるようになるのである。特に反抗期がなくなり、反抗の力を自分の成長に使えるようになるので、人生に於いて寄り道をしなくて済むようになるのである。

 だから歴史上に於いて乳母のいる英雄豪傑たちは非常に多い。というか英雄豪傑たちは自分1人だけの力で出世したのではなく、乳母たちの力を借りて出世して行ったのである。フェミニストたちのように「日本は男社会で~」と言っていたら何も真実は見えて来ないのだ。昔の女性たちで能力のある者は乳母として働いていたのである。

 血統上、自分の母親が誰かというのは最も大事である。人間は母親から最も大きな影響を受けるからだ。しかし「氏より育ち」という諺があるように、乳母による教育もまた大きな影響力を持つのである。そして生きていれば解ることだが、人間は教育次第でどのようにも能力が伸びるし、悪い教育を受ければ自分に能力があってもそれを発揮することができなくなってしまうのである。

●乳母と傅役による分業

 乳母は私生活全般に亘って世話をするので、乳母の育て方次第では、品行方正な子供に育って行く。乳母に育てられた人はどの人物も礼儀正しい人であるのだが、それは育て方が違うからなのである。実母だけが育てても、子供は必ずしも礼儀正しい人に育ってくれないものなのである。

 乳母は学問や武道に関して教えることができないので、そこでその分野では専門家の「傅役」を雇うことになる。傅役は基本的にマンツーマンで教えることになるので、教育の効果は最大化される。だから早い段階で高い知能を持つことができ、武道に関しても優れた力を持つことができたのである。

 人間の心身は19歳で成長のピークを迎える。だからそれに適した育て方をしないと、その本人が幾ら努力したとしても高い能力を持つことができないのである。個人の努力は確かに大事なものなのであるが、他人の力を利用することも大事なのである。

 人間の成長過程で必要に成って来るのは、「父親代わり」「母親代わり」になってくれる人たちなのである。子供は両親に服従してしまう。それは10歳までなら絶対に必要である。しかし親離れを開始した時以降もそれでは困るのである。

 乳母のように母親代わりになって育ててくれる人や、傅役のように父親代わりになって育ててくれる人がいると、子供は親離れをすることができると同時に自立していくことができるようになるのである。こういうひとたちがいればこそ、自立していくことになんの問題も起こさなかったのである。

●近代化の中で失ってしまったもの

 近代化はこの乳母や傅役の存在を完全に切り捨ててしまった。人間は本質的に不平等であるにも拘わらず、「人間は生まれながら平等である」と嘘を言い、それを国民に洗脳し続けているのである。だから乳母や傅役のような存在を認めることができないのである。

 それでどうなったかといえば、自立できない人たちが大量発生してしまったのである。社会主義者たちもフェミニストたちも社会を改造することで自立できる社会を作り出そうとしているが、幾ら社会を弄った所で自立などできない。自立するかしないかは「個人の問題」であって「社会の問題」ではないからだ。

 母親が育児をやってみれば解ることだが、自分1人で子供を育てるのは大変になってしまうのである。しかしもう1人手助けしてくれる人がいれば、育児は簡単になってしまうのである。その手助けしてくれる人こそ、近代以前は乳母と呼ばれていた人なのである。

 学校は確かに必要である。だが生徒たちが大量に集まれば、その分だけ教育の効果は下がって行くのである。10代のような熱い時期だからこそ、マンツーマンで教えられる必要性があるのだ。学校の教師たちはそれを全く理解していないし、家庭教師であっても傅役の役目を果たすことはできないのだ。

 乳母や傅役はそれこそ日本民族が民族誕生の瞬間から有り続けたものであって、近代化したからといって失ってはならないものなのである。昔の人たちはそれが必要だからこそ存在させ続けていたのであって、それを我々が継承しなかったのなら、甚大な被害を被ってしまうことになるのである。

 政府が老人福祉を充実させて、老人たちを遊ばせている社会というのは、国民の存続からみれば狂った社会以外の何物でもない人間の余生というものは時代がどう変わっても教育と奉仕にあるのであって、その役割を果たさないのなら、国民は高い代償を支払うことになるのである。

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コメント

タマティーさま こんにちは。
いつも興味深い記事を楽しく読ませて頂いてます。ありがとうございます。

確かに母親だけで子どもを育てるのは大変です。乳母のような人がいたら、子育てももっと余裕があるのにと思います。

その乳母に変わって母方のおばあちゃんが育児のサポートをしている家庭が多くなっているように感じます。
あいにくうちはそのサポートがないのですが。

夫も毎日帰りが12時前後と遅く、夫の母には頼みたくなく、実家は遠く一人で子育てをしている状態です。

今現実的に乳母や傅役の代わりになるような存在はもてますか?
習い事の先生や少年団のコーチくらいしか思い浮かべられないのですが。
これでは足りないですよね、、、

一番上の子どもがもうすぐ10歳になり、公立の中学より全寮制の私立に中高と行かせた方がいいのかと思うようになっています。年間300万ほど費用がかかり、費用のことを考えると頭が痛いのですが、公立の中学や家では与えられない素晴らしい環境があると思い悩んでいます。
傅役のような方も一緒に寮で生活してサポートしてくれるようですし、ちょうど親離れするいいタイミングにも見えます。

下に三姉妹が控えていて、その学費も考えると無謀なのかもと思います。
学費貧乏でそれこそ私達が老人になった時の資産を築くのも大変になりそうな気もします。
長男は跡取りとして大切に育てるとタマティーさまに教えてもらいましたが、中学高校と全寮制に行かせないほうが良いでしょうか。

投稿: りりまま | 2014年4月18日 (金) 12時12分

りりままさん、こういう時代、乳母や傅役の存在価値に気付いた人はラッキーなんじゃないかな?happy01

乳母は乳母の代わりにママ友を大事にするとかならできます。
傅役は本当に代わりになるものがないけど、男性が立派になるためにはどうしても師弟関係は必要だと思います。
学校の先生はどうやったとしても師匠にはならないので、それで男性たちが困っているという状況なんです。

私立に行くのか公立に行くのか、全寮制に行くのかは、本当に家族で充分に話し合って下さい。
確かに私立は公立よりもいいけど、地元で生きて行くなら公立の方がいいですからね。
全寮制の場合、その学校がきちんと寮を整備し管理していないと、逆にだらしない子が出来上がってしまいます。

ただはっきりと言えることは、人間の能力は10代の時に急速に伸びるということであって、この時期を逃したら、もう取り返しはつかないですよ。

投稿: タマティー | 2014年4月19日 (土) 06時02分

タマティーさま 返信ありがとうございます。
よく家族で話し合います。

子どもの人生の大事な時期の判断を後悔しないように
判断材料をたくさん集めてよく考えます。
お金があれば制約が少なく選択肢は増えるのですが。

私も稼げるよう動きます。
タマティーさまの話はいつも的確と感じます。
ありがとうございます。

投稿: りりまま | 2014年4月19日 (土) 14時30分

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