『ベルサイユのばら』に対して勝手に運命鑑定!
●オスカルとアンドレの仲は?
漫画『ベルサイユのばら』の登場人物たちに対して運命鑑定を行うと、漫画上での物語の展開とは別の本当の姿が見えて来る。物語ではオスカルはアンドレと結ばれ、その後、両者とも死んでしまう。まさに「愛と死」が描かれているので、これを読めば誰もが感動してしまう。
しかし、オスカルとアンドレに対して運命鑑定をしてみると、
オスカル 9画
アンドレ 9画
なので、両者は絶対に結ばれない関係になってしまう。この2人は所詮「仲のいい友達」なのであって、それ以上に発展する事はない。事実、池田理代子はアンドレを当初「脇役」として登場させたのであって、最後にオスカルと結ばれるなんて事は全く考えていなかった。
オスカルとアンドレは幾ら話しても理解できない間柄であり、貴族令嬢と馬丁という関係だからこそ関係を維持しているに過ぎない。アンドレはオスカルの心の内を知らないし、オスカルもまたアンドレの心の内を知らない。ただアンドレの燃え上がる愛の炎をためにそれに応じてしまったに過ぎない。
●アントワネットとフェルゼンの仲は?
アントワネットとフェルゼンは物語上では恋愛関係になるのだが、この両者を運命鑑定してみると、
アントワネット 17画
フェルゼン 12画
なので、「恋の魂」が宿る関係にある。しかし近づけば離れ、離れれば近づく事に成ってしまうので、それで物語ではまさにその通りの展開がなされる。
池田理代子が「マリーアントワネット」と言わず、「アントワネット」と言っている事に注目すべきである。マリーアントワネットだと「22画」になってしまうので、これでは恋の魂が宿らず、ただ単に友人関係になってしまう。「アントワネット」と言うようにしたからこそ、フェルゼンと恋仲に成る事が出来たのである。
フェルゼンも本来なら「ハンス」というべきであろう。ハンスだと恋愛に真摯にならず、真剣に1人の女性に対して恋をしなくなってしまう。実際のフェルゼンは愛人が何人かいて、アントワネットはその内の1人にすぎなかった。「マリー」と「ハンス」になると、愛人関係を構築できてしまう事に成る。
マリーアントワネットの産んだ子が、本当にルイ16世の子か実に怪しい。ルイ16世とアントワネットの相性はいいだが。それでもアントワネットはフェルゼンと恋仲に成ってしまい、彼の子を産んでしまったからこそ、王族たちからもアントワネット排斥の動きが出て来たとも言える。
●実はオスカルがフェルゼンに片思いする物語!
『ベルサイユのばら』を普通に読んでしまうと、オスカルとアンドレ、フェルゼンとアントワネットの恋愛がパラレルに進む物だと思ってしまう。しかし運命鑑定をすると、フェルゼンとアントワネットの間に恋の魂が宿り、オスカルはフェルゼンに幾ら片思いをしても、拒絶されてしまう物語という事に成る。
オスカルとフェルゼンは相性的には合う。それだけでなく、フェルゼンこそオスカルの無理な生き方を指摘できた唯一の人であり、他の登場人物たちは誰1人としてオスカルの不自然な生き方を否定していない。アンドレはオスカルのその不自然な生き方を愛しているだけなのであって、これではオスカルと恋愛関係になる事はない。
フェルゼンはアントワネットと恋愛中である以上、オスカルと恋仲に成る事は絶対にない。しかしフェルゼンはオスカルの女心に火を点けてしまったのであり、オスカルはもう前の自分に戻る事など決して出来ない。オスカルは女性の姿に成って舞踏会にいき、フェルゼンの事を忘れようとするのだが、だがそんな事をやってももうダメなのである。
ところが、フェルゼンにも落ち度がある。最初、オスカルの事を女性だと見抜けなかった。それだけでなくオスカルが女性の姿になってもそれを見抜けなかった。これに対してアンドレはオスカルを最初から女性だと見抜いていた。但し、オスカルを不自然さから解放してあげるほどの力強さを持っていない。
●オスカルはアンドレに愛された瞬間、死に向かって突進するしかなかった
フェルゼンもアンドレも男として力不足のために攻めあぐねてしまうのだが、そこで登場してくるのが「ジェローデル」と「アラン」である。ジェローデルは「19画」なので、これまた恋の魂が宿る関係にはない。しかし彼は言葉巧みにオスカルに攻め入り、最終的には愛の証として我が身を引く。
アランは「6画」なので、これでは恋の魂は絶対に宿らない。アランがオスカルの事を好きになるのは無理が有り過ぎる。そのために池田理代子はエピソードを設けているのだが、男の俺から言わせて貰うと、アランのような反骨精神が旺盛な男性は、オスカルのような女隊長を徹底的にバカにし、強姦する事ぐらいしかしない。
ジェローデルとアランは脇役なのだが、この2人がいればこそ、フェルゼンとアンドレに足りなかった物が補われ、それでオスカルはアンドレと結ばれる事に成る。オスカルは女性でありながら父親に男として育てられ、父親の支配から脱する事ができなかった。近衛士官であったにも関わらず革命側に付くという愚かな事をやってしまっている。
アンドレはオスカルの不自然な生き方を愛してしまうからこそ、オスカルは死に向かって突進し、如何なる理由があっても必ず死ななければ成らなくなってしまった。池田理代子は偶然にオスカルを死に追いやったのではなく、論理的に考えて、確信犯で死に追いやったので、それで『ベルサイユのばら』は劇的なフィナーレを迎えるのである。
●なぜこういう作りになったか?
少女漫画の基本は「三角関係」であり、女性2人が同じ男性を好きなってしまい、そこで激しく女の争いを演じる。こういう話は現実世界では有り得る話だからこそ、若い女性たちは少女漫画に夢中になってしまうのである。『ベルサイユのばら』も「オスカル」「アントワネット」「フェルゼン」の3者によって三角関係が構築されているのであって、少女漫画の基本を忠実に踏んでいるのだ。
それなのに、『ベルサイユのばら』は3人とも全員が死んでしまう。これでは元も子もないのであって、この終わり方はおかしいのだ。史実ではフランス革命の発生によってアントワネットは刑死され、フェルゼンはナポレオン戦争後に民衆によって撲殺されるので、恋愛から排除されたオスカルは生きねばならない。
少なくとも、
「アントワネットが処刑される以上、オスカルは生きねばならない」
のであって、オスカルが死んでしまえば、じゃあ、なんのために恋愛から排除されたのかという事に成る。アントワネットの死後、フェルゼンが暫く生きるのだから、フェルゼンの事を好きなオスカルはその間、交際する事だってできるのである。
しかもオスカルは不自然なまま生き、不自然のまま死んでいく。
「オスカルが成長するためには、必ずアンドレを失わなければならない」
のであって、なんでオスカルは死んでいくアンドレを愛さなければ成らないのかという事に成る。
これらの疑問を解消するためには、
「池田理代子本人が恋愛経験していなかった」
と結論づけるしかない。池田理代子は高校生の時の特定のボーイフレンドがいて、『ベルサイユのばら』を描き始める直前に最初の夫と結婚しているのだが、この2人の男性とは交際や結婚をしただけであって、恋愛をしていなかった。「恋に恋した」のであって、それでこんなおかしな作りになってしまったのである。
●じゃあ、どうすれば良かったのか?
オスカルがフェルゼンとアントワネットの恋愛によって排除される以上、「別の男」を登場させるしかない。その男性はオスカルの不自然さを破壊する力を持つ者でなければならず、その条件を満たせる男性は非常に限られてくる。じゃあ、その男性は一体誰かといえば、それは、
「ロベスピエール」
である。
ロベスピエールは「17画」なので、オスカルと恋愛関係になれる間柄になっている。しかしオスカルもロベスピエールも正義漢なので、これでは恋愛関係になる事は出来ない。但しオスカルがロベスピエールに弱い理由は、この両者は相性がいいからなのであって、それで近衛士官のオスカルが弁護士のロベスピエールの批判に動揺してしまうのである。
もう1人の男性が、
「ナポレオン」
であり、ナポレオンは『ベルサイユのばら』で一度だけ登場する。ナポレオンは「13画」なので、恋愛関係になる事はないが、セックスの相性はいいので、愛人関係にならなりえる。オスカルはアンドレを愛さなければ、ナポレオンの愛人となるl事で生き続けた筈である。
事実、『ベルサイユのばら』は本来「20巻」なのであって、フランス革命からナポレオン戦争の事まで書く予定だったのであり、それが作者の体力の限界で10巻に終わったに過ぎない。『ベルサイユのばら』の結末は本来予定していた物ではないという事だけは知っておいた方がいい。
オスカルが死んでは成らない存在だったからこそ、『ベルサイユのばら』の連載が終わると、そのファンたちが宝塚歌劇団で『ベルばら』を上演してくれるように願ったのであり、それでオスカルは宝塚歌劇団で生き続けているのである。『ベルばら』のロングヒットは決して偶然ではないのだ。
但し宝塚のファンたちは、
「オスカルは父親から不自然な生き方を強いられ、不自然な生き方のまま死んでいった」
という事を絶対に忘れるべきではない。オスカルに夢中に成ってしまう余り、オスカルに対して無批判であるなら、自分だって自立できなくなってしまうのは当然の事なのである。
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コメント
タマティーさま
こんにちは、先日引っ越しを済ませて最近落ち着いてきた頃です。
コメントをいただいたおかげで、明るい気持ちで新生活を迎えることができました。
ありがとうございました。
ところで、一件占っていただきたいことがあるのですが、受け入れていただけますでしょうか。
タマティーさまに占っていただけると大変嬉しいです、是非お願い申し上げます。
もししていただける場合の、セルフ試練を考えてみました。
少し歩いたところに神社やお寺が幾つもある通りがあるのですが、10キロの子どもを負ぶってすべてにお参りしてくる、というものです。
(一日で全ては難しいですが)
…いかがでしょうか。
どうぞ宜しくお願い申し上げます!
投稿: ささ | 2016年3月 2日 (水) 10時12分
さささん、どうぞやってみて下さい。
赤ちゃんは多分寝ちゃうでしょうな。
やった後に家族全員の名前と生年月日、結婚した年月日、それに占って欲しい事を書いて送って下さい。
投稿: タマティー | 2016年3月 2日 (水) 17時08分
先日は天中殺のアドバイスありがとうございました。またご相談があります。私は子供が二人いて働いています。長年働いていて、会社も好きで辞めるつもりはないんですが、今の上司とうまくいきません。この上司、えこひいきがあって、私の扱いが冷たいんです。私が子供がいて時短勤務している為、私のことを差別しています。同じ部署の女性は実家暮らしの為、子供がいても夜遅くまで残業していますし、飲み会も全部参加しています。私は限られた時間内で必死に努力していますが、何時まででも残業出来る人にはかないません。仕事はみんな取られてしまいます。飲み会も参加していないので「飲みにケーション」で仲良くなって人脈作っているのも羨ましいです。
私の評価は悪くて、本当に悔しいです。仕事も100%、家庭も100%全力で頑張らないといけない状態で、なんか精神的にも体力的にもヘトヘトで、最近落ち込んでいます。でも、天中殺で頑張り過ぎるのってよくないんですよね?
どうしたらうまくいくようになるんでしょうか?
投稿: ことこと | 2016年3月 3日 (木) 00時58分
ことことさん、育児をしているのなら、家庭に重点を置き、仕事は片手間で処理した方がいいです。
家庭も100%、仕事も100%では、ダメになってしまうのは当然であって、仕事はお金を得るためだと割り切れば、こういう悩みは瞬時に消滅します。
とにかく天中殺の時期は減速して、今までの人生を清算して、新しい道を模索するようにしないと、災厄が起こってきてしまいます。
投稿: タマティー | 2016年3月 3日 (木) 06時24分