« 通字の研究 王侯貴族編 | トップページ | 通字に対する素朴な疑問 »

通字の研究 愛情編

●夫婦の名前を一字ずつ
 
 庶民レベルで通字を使用する場合、宗教的理由などなく、「愛情」を理由に行う事であろう。その夫婦は我が子を愛しているからこそ通字を行うのだが、そういう愛情があるからこそ、この通字は非常に厄介なのである。通字をやって巧く行った時はいいが、通字をやってしまったがために最悪の事態になれば、もうどうにも後悔しようがないのだ。
 
 最近の夫婦で一番多いのが、夫婦の名から一字ずつ取って、我が子の付けるやり方であろう。そういう名前を見た瞬間、
「この人は両親の愛情をたっぷりと貰って育ったんだろうな~」
と解る。事実、本当に愛情たっぷりと育っているから、それなりに高い能力を持った人に成長してくる。
 
 しかしそれで巧く育ってくれればいいのだが、通字があるために、女性だったら、
「行かず後家」
になってしまったり、
「結婚後に問題が出て来てしまった」
という事も有り得る。通字があるなら、とにかく結婚させて家の外に追い出すべきであり、結婚したのなら「絶対に戻って来るな」と釘を刺して嫁に出さないといけない。
 
 男性の場合、特に長男なら家督を継承する訳だから、両親との縁が切れる事はない。こういう時は同じ家に住むのではなく、息子たちの家族は他の家に住まわせて、それで通字の魔力を軽減させるようにしなければ成らない。もしも一緒に暮らしていれば、一家全滅も有り得るのである。
 
 大体、夫婦の名を一字ずつ取って命名するというのは、他に子供が出来たのなら、一体どうするんだという話になる。夫婦が愛し合っているのはいいが、愛し合っているのなら、
「子供は沢山産もうね」
とか約束して、1人っ子で終わってしまうような命名の仕方はすべきではないのだ。
 
 
●父親の名の一部を与える
 
 次に多い例が、父親の名の一部を息子に与えるという物で、通字の定則のように、
「一番目の字は一番目に」
「二番目の字は二番目に」
という事なら、通字本来の結果が得られる事に成る。この手の通字は「この子は俺の子である」という事を意味するためにやるのであろう。
 
 しかしこの手の通字には神道も儒教もないのであって、だから神道や儒教を奉じる必要性が出て来る。神道なら神社に参拝する程度でいいが、儒教となると四書五経を読むという事をしなければ成らない。せめて通字で使用した漢字の意味ぐらいは調べておくべきであって、通字をしたはいいが、その漢字の意味すら知らないではダメなのである。
 
 もう1つは、
「自分たちの家族に理念はあるのか?」
という事に成る。通字は家族に理念がなければ成らないので、我が子に自分の名の一部を使わせる以上、家族の理念を作り出して、「俺の家族はこういう家族なんだよ」という事を子供に教えていかなければならないのである。
 
 通字をやると、親子は同じ漢字を使っているので、子供が幼い内は非常に仲がいい。ところが息子が思春期になると、親子が巧く距離を取らないと、息子はありえないほどの反抗をしてくる事になるので、子供が12歳を超えたら、もう子供扱いをしてはならない。父親だからこそ、我が子を大人に準じた者と看做す事が必要になってくるのだ。
 
 息子が結婚したのなら、親子が一緒に住むような事をしては成らない。通字は親子共倒れを引き起こす可能性があるので、家は別々にしておいた方がいいのだ。その反面、親子の結束は想像以上に堅いので、それを巧く活かして、一族を繁栄させていくようにすればいい。
 
 
●変則
 
 通字の中で一番恐ろしいのは、通字の変則であって、
「一番目の字を二番目に」
「二番目の字を一番目に」
という事をやってしまうと、危険度は一気に上昇してくる事に成る。この手の通字は近代以前にもあった。しかし近代以降になると、なぜだかこの手の通字が異様に多くなってしまうのである。
 
 まず父親の名の一番目の字を息子の名の二番目にするというのは、
「使い古し」
をやっているといえば解り易いかもしれない。その通字は父親の代で使い切ってしまった物なので、それを息子に与えても、息子はパワー不足で苦しむ事に成ってしまう。
 
 例が北朝鮮なので、例えが悪いのだが、朝鮮労働党の第一書記は、
 
金日成→金正日→金正恩
 
の親子三代で継承している。金日成の本名は「金成柱」なので、その後「金一星」に変え、更に「金日成」を名乗った。金日成自身、自分の名前に於いて通字をやっている事に成る。息子の金正日は、「父親殺し」を敢行したり、「拉致事件」を引き起こしたり、「経済を悪化させた」りと、金日成の功績を全て台無しにしてしまった。
 
 次に父親の名の二番目を息子の名の一番目にするというのは、名の内、一番目を70%、二番目を30%とすると、一番目の字が通字の場合、30%しかないのだから、それで
「60%の出力」
しか出ない事になってしまう。だから通字の中でもこのパターンが最も危険であると言える。
 
 しかしこの危険な通字も、或る方法を使うと巧く行く事に成る。江戸幕府の将軍家は、
 
綱吉→家宣→家継→吉宗
 
と継承していくのだが、吉宗は綱吉を支持する勢力から擁立されたので、実際は、
 
綱吉→吉宗
 
の関係になる。危険な通事でも、家を再興させる役割を与えると、本当に再興させてしまい、「中興の祖」と言われるように成る。
 
●対策
 
 父親と息子とでは違う役割が課せられる事に成る。だから親子では通字など使用しない方がいい。父親の代で良かった漢字でも、息子の代になればそうではない事も有り得るのだ。しかも通字によって漢字のパワーが落ちてしまえば、本来の力さえ発揮できない事になってしまう。
 
 もしも通字を使用するなら、通字の使用の仕方をよく理解してから行うようにしなければならない。通字は使い方を誤ると非常に危険な物だから、無知では困るのである。親子共倒れになってからでは、もう子孫は絶えてしまうのであって、取返しの着かない事態に成ってしまうのだ。
 
 通字は改名すれば解消できるから、改名できるのなら改名した方がいい。後、子供を多く生めば、家族の中に通字があっても多少和らぐ事に成る。そして早くに家から出すという事をすべきなのであって、いつまでも同じ家に住むような事をしては成らない。通字を使用すると、親子の仲が良く成ってしまうので、だからといって長々と一緒に居ていい訳がないのだ。
 
 愛情なんて物は誰でも持てるし、自分だけが特別に持っている物ではない。しかも愛情は消える時は消えてしまうのであって、そんな物に重点をおくべきではないのだ。家族を存続させていくためには「理念」があった方が良く、通字をやるくらいなら、家族の理念を考え出す事をすべきであろう。
 
 自分たちの家族に理念があれば、自分たち夫婦の代では出来なくても、二代目、三代目とやっていけば、様々な事業を成就させていく事が出来る。だから大事なのは理念であって、他の物ではないのだ。通字は現代でもあっていいが、通字をやるくらいなら理念を考えて、それを相続させていった方が安全だし、確実に出来る物なのである。
 

|

« 通字の研究 王侯貴族編 | トップページ | 通字に対する素朴な疑問 »

心と体」カテゴリの記事

恋愛」カテゴリの記事

育児」カテゴリの記事

妊娠」カテゴリの記事

出産」カテゴリの記事

子育て」カテゴリの記事

結婚」カテゴリの記事

妊娠 妊婦 子育て 育児」カテゴリの記事

コメント

タマティー様
こんにちは。桜が見事ですね。
いつも楽しく拝見させていただいております。
うちの主人はまさに両親から一文字づつもらっています。父の字が二文字目、母の字が一文字目です。無知な私も結婚の時にご両親の名前を見てうん?!と思いました。家は別で建てました。うちは娘が2人おります。もう1人欲しいですが、今まで不育症でなかなか上手くいかず、年齢が夫婦共に38になりました。
今後生活していくうえで他にアドバイスがあればお願いできますか。よろしくお願いします。

投稿: チア | 2016年4月 7日 (木) 06時37分

タマティー様

運命鑑定でお忙しいところ、申し訳ないのですが質問があります。
例えば親の名前が『健一』で息子が『建治』のようなつくりが同じときなどは、通字に当たりますか?
あと以前、子などは女の子を表す字なので通字に当たらないと書いておられたと思いますが、他に通字に当たらない字があれば参考までに教えていただきたいです。

投稿: ちぇー | 2016年4月 7日 (木) 12時57分

タマティー様、こんにちは。
先日は運命鑑定ありがとうございました!
通字の記事、勉強になります。
我が家の長男の名前は、やはり通字ですよね?どこかで、「子」とかは通字では無いと読んだ気がします。
あと、鑑定で次男の性格が私に似ているとの事だったのですが、私みたいになってしまったらと思うと可哀想です。いいところを見るようにして育てれば、彼なりに自信を持って生きていってくれるでしょうか?傷付きやすい所とかのんびりやな所は似てしまうのでしょうか。
今のところ、よく泣いて自己主張しっかりしますし、ブルドーザーみたいな突進力で部屋の中の物をひっくり返し、落とし、倒しています。抱っこしてても膝に乗せてもじっとしてなくて、活発なほうかなと思います。
私は赤ちゃんの頃から寝まくってる大人しい子だったらしいです。
性格は変えられないですけど…自分に似たらと思うとネガティブになってしまいます、アドバイス頂きたいです。

投稿: プルーン | 2016年4月 7日 (木) 13時36分

タマティーさん、こんにちは。

通字なのですが、主人は義理父と一番目の漢字が同じ通字です。
記事の中では、父親の代で漢字の効力は使いきってしまうとありましたが、主人はパワー不足になるということでしょうか。
実は、私たち夫婦はパワー不足な気がしていました。お互いに勢いがないといいますか…。

それから、教えて下さい。
主人の実家と私の実家は同じ県なのですが、帰省する場合どうしても泊まりになります。
以前の正月の時、娘が産まれて初めての帰省ということもあり、主人から一週間ほど実家で過ごしてきていいよと言われました。
初めのうちは主人の実家で泊まりました。でも、連泊が長くなると私がダウンしてしまい、一日早いけれど私の実家へ泊まることにしました。
その時々で、主人も一緒に泊まることがありますが、私と娘だけ泊まることもありました。
泊まることは大丈夫ですか?
実際のところ、実家に泊まると私は母親の影響をしばらく引きずってしまいます。

投稿: みちこ | 2016年4月 7日 (木) 14時39分

チアさん、こちらは通字の記事のために、コメントが満開に成ってしまいました。

年齢的にできない年齢ではないので、子供たちをどちらかの実家に預けて、夫婦水入らずで温泉にでも行くっていうのはどうでしょうか?

多分、生活にどっぷりと浸かってしまい、今の生活を変えるだけのパワーがなくなっていると思うんです。

投稿: タマティー | 2016年4月 7日 (木) 17時35分

ちぇーさん、それは通字ではないです。

通字の記事は明日にももう1つ出ますので、そちらを読んで下さい。

投稿: タマティー | 2016年4月 7日 (木) 17時48分

プルーンさん、男の子なんてそんなもんです。

投稿: タマティー | 2016年4月 7日 (木) 17時51分

みちこさん、通字はその一族が同じ方向に進んでいる時はいいけど、方向が変わった時にとんでもなく危険な物になります。
通字は使い古しの字を使うから、違う役割を求められると、もう1つの字の方でサポートしなければなりません。
通字の正しいやり方ではパワー不足にはならないです。

泊まるのはいいですよ。
たまに息抜きしないと、夫婦と雖も持たないですよ。

投稿: タマティー | 2016年4月 7日 (木) 17時52分

タマティーさん、お返事ありがとうございます!

そうでしたか~!
パワー不足なのは、私の方だったのかもしれないと思います。
通字の記事を読み返してます。

もうひとつ気になる事があります。
天中殺のど真ん中での結婚による厄災といいますのは、私が流産したことですんだのですか?
それだけでは、不十分で子供を多く産むことも必要ということでしょうか。

何度もすみませんが、よろしくお願いしますm(_ _)m

投稿: みちこ | 2016年4月 8日 (金) 10時56分

タマティー様、次男の男の子らしさがこのまま消えないように接していきます!
鑑定して頂いた通り、とっても愛嬌があって可愛いのでそういう所も大事にしていきます。

投稿: プルーン | 2016年4月 8日 (金) 21時49分

タマティー様
こんばんは。アドバイスありがとうございます。本当にその通りだと思いました。温泉でも行ってストレスフリーになりたいです(^-^)
タマティー様のコメント&記事いつも楽しいです。今後ともよろしくお願いします。

投稿: チア | 2016年4月 8日 (金) 21時56分

みちこさんの場合、結婚によって前の運命から思いっきり変わったので、それで天中殺で結婚したのに、災厄がないわけです。

子供を多く産まないと、やっぱり夫婦の運命は発展していかないものですよ。

投稿: タマティー | 2016年4月 9日 (土) 05時52分

タマティーさん、お返事ありがとうございます。

天中殺のこと、気になって自分なりに調べていました。
そしたら、怖いことが書いてあり、不安になったため質問させていただきました。
災厄のことは、少し安心しました。

運命が思いっきり変わったんですね。結婚前とはどの様に変化したのでしょうか。

鑑定していただいたときに聞くべき質問ですが、ノロノロしていてすみません。
よかったら教えて下さいm(_ _)m


投稿: みちこ | 2016年4月 9日 (土) 22時49分

みちこさんの場合は、結婚前の生活を全て捨て、新しい生活に変わったから、天中殺の災厄が起こらなかったんです。

とにかく「母親と離れた」というのが最も重要な変化ですよ。


女性が婿取りをしてしまうと、女性は生活を変える事ができないから、それでもしも天中殺の時期に結婚すれば、その結婚は絶対に持たないです。

投稿: タマティー | 2016年4月10日 (日) 06時09分

タマティーさん、おはようございます。
災厄はなかったということ分かりました。
新しくなるブログ、楽しみにしています!
生活を改善してから、なんだかメリハリができてきました。
ところで、改めて運命鑑定をお願いしても大丈夫でしょうか。

投稿: みちこ | 2016年4月12日 (火) 09時17分

タマティーさん、災厄のことわかりました。
お返事、ありがとうございます。

ブログの再編成楽しみにしています!過去記事の方も、参考にさせていただきます。
これからもよろしくお願いします。

投稿: みちこ | 2016年4月13日 (水) 06時41分

みちこさん、また~?

なんの占いをして欲しいのじゃ?

投稿: タマティー | 2016年4月13日 (水) 17時15分

タマティーさん、こんばんは。

コメント届いていたんですね!
よかったです(^-^)

はい。
今度こそ(汗)結婚生活の事を鑑定していただけたらと思いまして。
家族の相性なども
どんな試練がありますか?
よろしくお願いしますm(_ _)m

投稿: みちこ | 2016年4月13日 (水) 22時27分

みちこさん、出張していたので。

セルフ試練を自分で考えて実行してみて下さい。

投稿: タマティー | 2016年4月14日 (木) 05時36分

タマティーさん、こんにちは。
出張されてたんですね!

セルフ試練ですが、娘にミシンで帽子をつくるというのはどうでしょうか。
手縫いならできるのですが、ミシンは下手で苦手です(汗)
嫁入り道具で持たせてもらったのですが、未だに何かをつくりあげたことがありません(>_<)
こういうのでいいですか。

後、苦手なレジを避けないというのも考えたのですが、イマイチかな…

投稿: みちこ | 2016年4月14日 (木) 18時36分

みちこさん、それをやってみて下さい。

投稿: タマティー | 2016年4月15日 (金) 06時20分

タマティーさん、分かりました!
出来たら報告します!

投稿: みちこ | 2016年4月15日 (金) 19時31分

タマティーさん、初めまして(^-^)
もうじき第3子を出産予定のココアと申します。
安産の為に今からでもできることをと検索していたら、タマティーさんの記事に辿り着きました。たくさんの良記事、とても勉強になります(*^^*)
ちょうど今、第3子につける名前をどうしようかと話しているところで、通字をいうのを拝見して悩んでおります。
上二人は女の子で私がほぼ名前を決めたのですが、今回待望の男の子で、夫が以前からつけたいと考えていたと言う名前があるので、そうしようと話してはいるのですが、、
夫の名前の一文字目を一文字目に、義父の名前の二文字目を二文字目につけるというのは、いかがなものなのでしょうか。
二代で使い古した名前を受け継ぐ息子、、

義父に名前の話しをしたら、義父の一文字目の方が気に入っているから、つけるなら一文字目の方がいいと言われてしまったり、、
予定日まで一週間ほどなので、このまま夫の希望通りに名前をつけていいものか心配になってしまい、コメントさせていただきました。
長文失礼しました(^o^;)

投稿: ココア | 2016年6月 6日 (月) 15時06分

ココア さん、はっきり言って通字はお勧めできないのですが、旦那さんがそう言っている以上、といいかココアさんが2回も命名しちゃった以上、これは聞くしかないです。

舅の言うように、一字目でいくべきでしょう。

それともう1つ別の候補に、
「アモーレ」
ってのがありますけどいかが?

投稿: タマティー | 2016年6月 6日 (月) 18時22分

タマティーさん、お忙しい中お返事ありがとうございます(^o^)
そうですね、、
上の子たちの名前は好きなようにつけさせてもらったので、今回は夫の希望を優先してみようと思うのですが、タマティーさんに名字との組み合わせでどんな運命になるかなどみていただくことはできるのでしょうか。

アモーレいいですね~♪
お似合いカップルの誕生、二人の笑顔がキラキラ輝いてますね(*^^*)

投稿: ココア | 2016年6月 7日 (火) 06時59分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 通字の研究 愛情編:

« 通字の研究 王侯貴族編 | トップページ | 通字に対する素朴な疑問 »